
明治時代中頃の1890年(明治23)10月29日に竣工し、11月11日に開業しましたが、当時の日本で最も高い建築物(約52m)で、構造は、10階までが煉瓦造り、11・12階は木造で、10階から12階は眺望室となり、望遠鏡が置かれていました。また、8階までは日本最初の電動式エレベーターが設置されていて、「エレベーターの日」(11月10日)は、この設置に関わるものです。
しかし、開業当日より故障が頻発し、翌年5月には使用中止になり、1914年(大正3)に再設されました。東京一の高さを誇る建物として、東京名所となり、連日見物客でにぎわいます。
ところが、1923年(大正12)9月1日の関東大震災で、8階より上が崩落し、経営難から復旧が困難であったため再建は断念され、9月23日には、陸軍赤羽工兵隊により爆破解体されて姿を消しました。