ガウスの歴史を巡るブログ(その日にあった過去の出来事)

 学生時代からの大の旅行好きで、日本中を旅して回りました。その中でいろいろと歴史に関わる所を巡ってきましたが、日々に関わる歴史上の出来事や感想を紹介します。Yahooブログ閉鎖に伴い、こちらに移動しました。

タグ:鉄道トンネル

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 今日は、昭和時代前期の1942年(昭和17)に、関門トンネルの下り線トンネル電気設備が竣功し、旅客運用が正式開始された日です。
 関門トンネル(かんもんとんねる)は、山陽本線が関門海峡を横断する下関駅~門司駅間にある、日本最初の海底鉄道トンネルで、関門鉄道トンネルとも呼ばれてきました。産業経済の発達による輸送力増強と軍事的要請のため、1936年(昭和11)に着工、突貫工事で建設を進め、1939年(昭和14)4月19日に貫通、8月5日に完成(全長3,614m)します。
 1942年(昭和17)6月11日に、最初の試運転列車が通過、7月1日に貨物列車用に開通、11月15日に旅客列車用にも開通し、当初は単線での供用(後に下り線)を行いました。上り線トンネルは、1940年(昭和15)に着工決定、1944年(昭和19)8月8日に開通(全長3,605m)し、下り線から上り線に列車を移したうえで下り線トンネルの改修工事を行って、9月9日から複線での運転が開始されます。
 国鉄技術陣を総動員して、地質軟弱箇所に対応し、日本最初のシールド工法、開削工法、潜函工法、圧気工法など各種工法を採用して、悪地質を克服しました。1,140mが海底の部分で、最急勾配25‰、当初から直流電化で開業しています。
 その後関門海峡には、1958年(昭和33)に、関門国道トンネル(全長3,461m)、1975年(昭和50)には、東海道・山陽新幹線の新関門トンネル(全長18,713m)が開通しました。

〇関門トンネル関係略年表

・1926年(大正15) 鉄道省の省議により、再度関門トンネル着工が決定する
・1927年(昭和2) 新町線上での海底ボーリング地質調査を開始する
・1935年(昭和10) 閣議において1936年に着工し、4か年継続工事で予算1,800万円の承認を得る
・1936年(昭和11)9月19日 門司側の現場において起工式が挙行される
・1939年(昭和14)4月19日 試掘坑道が貫通する
・1939年(昭和14)8月5日 試掘坑道下関方が竣功する
・1940年(昭和15) 上り線トンネルが着工決定される
・1941年(昭和16) 下り線トンネル軌道工事に着工する
・1942年(昭和17)5月31日 下り線トンネル軌道工事が竣功する
・1942年(昭和17)6月11日 下り線トンネルで試運転が開始される
・1942年(昭和17)7月1日 下り線トンネルが正式に開通、貨物専用となる
・1942年(昭和17)11月15日 下り線トンネル電気設備竣功し、下り線トンネルの旅客運用が正式開始される
・1944年(昭和19)8月8日 上り線トンネル下関方海底部が竣功する
・1944年(昭和19)9月9日 トンネル内の複線での運転が開始される

☆鉄道トンネル(てつどうとんねる)とは?

 鉄道を通すために、山腹や地下などを掘り貫いた通路のことで、隧道(ずいどう)とも呼ばれています。日本の鉄道トンネルの第1号は、東海道本線の大阪~神戸間に、明治時代前期の1871年(明治4)に完成した石屋川トンネル(延長61m)で、イギリスからのお雇い外国人の設計によるものでした。
 1880年(明治13)には、東海道本線の大津市内にあった逢坂山トンネル(延長665m)を日本人の独力により建設したのです。その後、1884年(明治17)には、北陸本線の滋賀県と福井県の県境に柳ヶ瀬トンネル(延長1,320m)を完成させました。
 地形が急峻で、火山の多い国土で、軟弱地盤のある中で、トンネル技術の改良研究が発達していき、1903年(明治36)には、笹子トンネル(延長4,656m)、1931年(昭和6)には、清水トンネル(延長9,702m)、1934年(昭和9)には、丹那トンネル(延長7,804m)、1944年(昭和19)には、関門トンネル(延長3,614m)などが続々と掘削されました。
 また、太平洋戦争後になると、1962年(昭和37)に、北陸本線の北陸トンネル(延長13,870m)、1972年(昭和47)に、山陽新幹線の六甲トンネル(延長16,250m)、1980年(昭和55)に、上越新幹線の大清水トンネル(延長22,221m)などの長大トンネルが次々と建設されていきます。その頂点に立つのが1988年(昭和63)に開通した青函トンネル(延長53,850m)で、このトンネルは、鉄道トンネルとして世界第2位の長さ、海底トンネルとしては、世界一の長さと深さを保っています。

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

1653年(承応2)歌人・歌学者・俳人・貞門俳諧の祖松永貞徳の命日(新暦1654年1月3日)詳細
1867年(慶応3)京都で坂本龍馬・中岡慎太郎が暗殺される(新暦12月10日)詳細
1872年(明治5)「国立銀行条例」が制定される(新暦12月15日)詳細
1874年(明治7)犬吠埼灯台が完成して、初点灯する詳細
1903年(明治36)平民社から週刊「平民新聞」が発刊される詳細
1914年(大正3) 東洋経済新報社説に石橋湛山の「青島は断じて領有すべからず」が掲載される詳細
1957年(昭和32)日本3番目の地下鉄として、名古屋市営地下鉄の1号線の名古屋駅~栄町駅間(2.4km)が開業する詳細
1977年(昭和52)大阪府吹田市千里万博記念公園に国立民族学博物館が開館する詳細
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 今日は、昭和時代後期の1971年(昭和46)に、青函トンネルで北海道側の本坑の起工式が行われ、本格的な掘鑿を開始した日です。
 青函トンネル(せいかんとんねる)は、昭和時代後期の1988年(昭和63)3月13日に、JR北海道の海峡線の津軽今別駅~木古内駅間(青森県東津軽郡今別町~北海道上磯郡木古内町)に開通した鉄道トンネルです。総延長は53,850mあり、当時は、鉄道トンネルとして世界第1位の長さを持っていましたが、2016年(平成28)6月1日にスイスのゴッタルドベーストンネルが開通しして、第2位となりました。
 しかし、海底トンネルとしては、世界一の長さと深さを保っています。1954年(昭和29)9月26日に、青函連絡船洞爺丸事故が発生し、青函トンネル建設計画が本格的に浮上、1961年(昭和36)に調査線に昇格、ボーリング、物理探査、深海観測などの調査が重ねられました。
 掘削は1964年(昭和39)に北海道側で始まり、2年後には本州側も掘削を開始、1971年(昭和46年)に本工事に着手し、1985年(昭和60)に本坑が全貫通、1987年(昭和62)11月には、トンネルとして完成、翌年3月13日に海峡線として開通します。そして、2016年(平成28)3月26日に、北海道新幹線の新青森駅~新函館北斗駅間開業に伴い、北海道新幹線との共用が開始されました。
 また、「道の駅みんまや」(青森県東津軽郡外ヶ浜町)に、「青函トンネル記念館」(冬季休業)があり、青函トンネル竜飛斜坑線のケーブルカーで、海面下140mの「体験坑道駅」まで下りることができ、青函トンネルを体験できる貴重な施設となっています。尚、北海道側には、「福島町青函トンネル記念館」があって、青函トンネルに関する資料が展示され、トンネルミュージアムなどもあって見学できます。

〇青函トンネル関係略年表

・1953年(昭和28) 第16回特別国会にて「青森県三厩附近より渡島国福島に至る鉄道」が予定線として鉄道敷設法に追加される
・1954年(昭和29) 青函航路(青函連絡船)洞爺丸事故が発生。青函トンネル建設計画が本格的に浮上する
・1955年(昭和30) 津軽海峡連絡隧道技術委員会発足する
・1960年(昭和35) 秋田県八峰町にて実験隧道建設工事開始。以後注入試験などが実施される
・1961年(昭和36) 調査線に昇格、ボーリング、物理探査、深海観測などの調査が重ねられ
・1963年(昭和38) 北海道側の期成会により、北海道松前郡福島町吉岡で着工式を実施する
・1964年(昭和39) 日本鉄道建設公団が発足する
・1964年(昭和39) 北海道側で調査工事起工式を実施する
・1966年(昭和41) 本州側の竜飛斜坑(全長:51m)掘削開始(直轄)する
・1971年(昭和46)11月14日 北海道側・本州側で本工事の起工式を実施する
・1983年(昭和58) レール敷設に着手する
・1985年(昭和60) 本坑が全貫通する
・1987年(昭和62)11月 青函トンネルとして完成する
・1988年(昭和63)3月13日 海峡線として開通する
・2016年(平成28)3月26日 北海道新幹線の新青森駅~新函館北斗駅間開業に伴い、北海道新幹線との共用が開始される

☆日本の鉄道トンネルの長さベスト20(地下鉄線・未成線・実験線は除く)

1.青函トンネル(青森県・北海道)JR北海道新幹線[奥津軽いまべつ駅~湯の里知内(信)] 延長53,850m 1988年開通
2.八甲田トンネル(青森県)JR東北新幹線[七戸十和田駅~新青森駅] 延長26,455m 2010年開通
3.岩手一戸トンネル(岩手県)JR東北新幹線[いわて沼宮内駅~ 二戸駅] 延長25,808m 2002年開通
4.飯山トンネル(長野県・新潟県)JR北陸新幹線[飯山駅~上越妙高駅] 延長22,225m 2014年開通
5.大清水トンネル(群馬県・新潟県)JR上越新幹線[上毛高原駅~越後湯沢駅] 延長22,221m 1982年開通
6.新関門トンネル(山口県・福岡県)JR山陽新幹線[新下関駅~小倉駅] 延長18,7135m 1975年開通
7.六甲トンネル(兵庫県)JR山陽新幹線[新大阪駅~新神戸駅] 延長16,250m 1972年開通
8.榛名トンネル(群馬県)JR上越新幹線[高崎駅~上毛高原駅] 延長15,350m 1982年開通
9.五里ヶ峯トンネル(長野県)JR北陸新幹線[上田駅~長野駅] 延長15,175m 1997年開通
10.中山トンネル(群馬県)JR上越新幹線[高崎駅~上毛高原駅] 延長14,857m 1982年開通
11.北陸トンネル(福井県)JR北陸本線[敦賀駅~南今庄駅] 延長13,870m 1962年開通
12.新清水トンネル(新潟県)JR上越線(下り線)[水上駅~土樽駅] 延長13,490m 1967年開通
13.安芸トンネル(広島県)JR山陽新幹線[東広島駅~広島駅] 延長13,030m 1975年開通
14.筑紫トンネル(福岡県・佐賀県)JR九州新幹線[博多駅~新鳥栖駅] 延長11,935m 2011年開通
15.北九州トンネル(福岡県)JR山陽新幹線[小倉駅~博多駅] 延長11,717m 1975年開通
16.福島トンネル(福島県)JR東北新幹線[郡山駅~福島駅] 延長11,705m 1982年開通
17.頸城トンネル(新潟県)えちごトキめき鉄道日本海ひすいライン[能生駅~名立駅] 延長11,353m 1969年開通
18.塩沢トンネル(新潟県)JR上越新幹線[越後湯沢駅~浦佐駅] 延長11,2175m 1982年開通
19.蔵王トンネル(福島県・宮城県)JR東北新幹線[福島駅~白石蔵王駅] 延長11,215m 1982年開通
20.赤倉トンネル(新潟県)北越急行ほくほく線[しんざ駅~魚沼丘陵駅] 延長10,472m 1997年開通

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

735年(天平7)皇族政治家・『日本書紀』の編纂責任者舎人親王の命日(新暦12月2日)詳細
1087年(寛治元)藤原清衡・源義家の聯合軍が清原家衡・武衡の金沢柵を攻略し、後三年の役が終結する(新暦12月11日)詳細
1908年(明治41)小説家・経済学者南條範夫の誕生日詳細
1918年(大正7)武者小路実篤が宮崎県児湯郡木城村(現在の木城町)に「新しき村」を建設する詳細
1951年(昭和26)天野貞祐文相の「教育勅語」に代わる国民道徳の基本としての「国民実践要領」の大綱が明らかになる詳細
1971年(昭和46)言語学者・民俗学者・アイヌ語研究者金田一京助の命日詳細
1973年(昭和48)関門橋(山口県下関市・福岡県北九州市門司区)が開通する詳細
1986年(昭和61)小説家・劇作家円地文子の命日詳細
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 今日は、昭和時代中期の1964年(昭和39)に、国鉄柳ヶ瀬線(長浜~柳ヶ瀬)がこの日限りで廃止となり、柳ヶ瀬トンネルの鉄道利用が終了した日です。
 柳ヶ瀬トンネル(やながせとんねる)は、東海道本線の支線敦賀線(その後北陸本線)という形で長浜~敦賀港間が全通した時に完成した、当時としては日本で一番長い鉄道トンネル(廃戦後は県道トンネル)で、1898年(明治31)に常磐線の旧金山トンネル(延長1,655)が完成するまで、その座にありました。1870年(明治3)に京都府は政府に対して北陸方面から京都に至る鉄道を建設することを提言、翌年に京都~敦賀間の鉄道敷設を前提とした測量を工部省に命じ、1880年(明治13)に、鉄道局は柳ケ瀬を経由するルートを諮問にかけ、建設が決まります。
 施工は藤田組が請け負い、工部省技手・長谷川謹介が担当するという日本人だけで敷設された鉄道で、このトンネルの工費は約42万5千円、4年の工期を経て、1883年(明治16)11月16日 に貫通し、翌年4月16日から運行が開始されました。しかし、この区間は敦賀から雁ヶ谷まで延々と続く片勾配(25‰)のため、 蒸気機関車は隧道内でも立ち往生することがあり、1928年(昭和3)2月6日には、トンネル内で貨車を牽引していた蒸気機関車が空転し、煤煙によって3名死亡する事故(北陸線柳ヶ瀬トンネル窒息事故)が発生しています。
 そこで、当時の国鉄はこれに代わる新線を建設する方針を決定、1957年(昭和32)10月1日には、深坂トンネルを経由する北陸本線の新線が開通し、旧線は柳ヶ瀬線に改称されてローカル列車のみを運行する路線となりました。それも、業績が振るわず「日本一の赤字線」と呼ばれるまでになり、1964年(昭和39)5月11日に廃戦になっています。
 その後、トンネルは県道用に転用されましたが、幅員が狭いため、大型車、そして自転車などの軽車両、歩行者は通行できないまま、現在に至りました。尚、このトンネルは同じ北陸線の小刀根トンネルに次いで、現存する日本で2番目に古いトンネルとなっていて、2003年(平成15)度に土木学会選奨土木遺産になり、2020年(令和2)6月19日には、小刀根トンネル、山中峠を越える旧北陸線トンネル群などと共に、日本遺産「海を越えた鉄道~世界へつながる 鉄路のキセキ~」の構成資産にもなっています。

〇鉄道トンネルとは?

 鉄道を通すために、山腹や地下などを掘り貫いた通路のことで、隧道(ずいどう)とも呼ばれています。日本の鉄道トンネルの第1号は、東海道本線の大阪~神戸間に、明治時代前期の1871年(明治4)に完成した石屋川トンネル(延長61m)で、イギリスからのお雇い外国人の設計によるものでした。
 1880年(明治13)には、東海道本線の大津市内にあった逢坂山トンネル(延長665m)を日本人の独力により建設したのです。その後、1884年(明治17)には、北陸本線の滋賀県と福井県の県境に柳ヶ瀬トンネル(延長1,352m)を完成させました。
 地形が急峻で、火山の多い国土で、軟弱地盤のある中で、トンネル技術の改良研究が発達していき、1903年(明治36)には、笹子トンネル(延長4,656m)、1931年(昭和6)には、清水トンネル(延長9,702m)、1934年(昭和9)には、丹那トンネル(延長7,804m)、1944年(昭和19)には、関門トンネル(延長3,614m)などが続々と掘削されました。
 また、太平洋戦争後になると、1962年(昭和37)に、北陸本線の北陸トンネル(延長13,870m)、1972年(昭和47)に、山陽新幹線の六甲トンネル(延長16,250m)、1980年(昭和55)に、上越新幹線の大清水トンネル(延長22,221m)などの長大トンネルが次々と建設されていきます。その頂点に立つのが1988年(昭和63)に開通した青函トンネル(延長53,850m)で、このトンネルは、鉄道トンネルとして世界第2位の長さ、海底トンネルとしては、世界一の長さと深さを保ってきました。

☆日本で一番長い鉄道トンネルの推移

・1871年(明治4) 東海道本線の旧石屋川トンネル(延長61m) 日本最初の鉄道トンネル
・1880年(明治13) 東海道本線の旧逢坂山トンネル(延長665m) 日本人技師だけで完成させた初の鉄道トンネル
・1884年(明治17) 旧北陸本線の柳ヶ瀬トンネル(延長1,352m) 
・1898年(明治31) 常磐線の旧金山トンネル(延長1,655)
・1903年(明治36) 中央本線の笹子トンネル(延長4,656m)
・1931年(昭和6) 上越線の清水トンネル(延長9,702m)
・1962年(昭和37) 北陸本線の北陸トンネル(延長13,870m)
・1972年(昭和47) 山陽新幹線の六甲トンネル(延長16,250m)
・1980年(昭和55) 上越新幹線の大清水トンネル(延長22,221m)
・1988年(昭和63) 北海道新幹線の青函トンネル(延長53,850m) 世界一の海底トンネル

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

892年(寛平4)菅原道真が『類聚国史』を撰進する(新暦6月2日)詳細
1863年(文久3)長州藩が下関海峡に碇泊中のアメリカ商船に砲撃し、下関事件が始まる(新暦6月25日)詳細
1871年(明治4)「新貨条例」が公布され、「円・銭・厘」の十進法が採用される(新暦6月27日)詳細
1895年(明治28)三国干渉により遼東半島を清に返還する旨の「遼東半島還付の詔勅」が出される詳細
1900年(明治33)『鉄道唱歌』第一集東海道篇が発行される詳細
1930年(昭和5)日本画家下村観山の命日詳細
1949年(昭和24)シヤウプ使節団のシャウプ博士、ヴィックリ一博士、ハットフィールド氏が来日する詳細
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 今日は、昭和時代前期の1942年(昭和17)に、関門トンネルが開通し、最初の試運転列車が通過した日です。
 関門トンネル(かんもんとんねる)は、山陽本線が関門海峡を横断する下関駅~門司駅間にある、日本最初の海底鉄道トンネルで、関門鉄道トンネルとも呼ばれてきました。産業経済の発達による輸送力増強と軍事的要請のため、1936年(昭和11)に着工、突貫工事で建設を進め、1939年(昭和14)4月19日に貫通、8月5日に完成(全長3,614m)します。
 1942年(昭和17)6月11日に、最初の試運転列車が通過、7月1日に貨物列車用に開通、11月15日に旅客列車用にも開通し、当初は単線での供用(後に下り線)を行いました。上り線トンネルは、1940年(昭和15)に着工決定、1944年(昭和19)8月8日に開通(全長3,605m)し、下り線から上り線に列車を移したうえで下り線トンネルの改修工事を行って、9月9日から複線での運転が開始されます。
 国鉄技術陣を総動員して、地質軟弱箇所に対応し、日本最初のシールド工法、開削工法、潜函工法、圧気工法など各種工法を採用して、悪地質を克服しました。1,140mが海底の部分で、最急勾配25‰、当初から直流電化で開業しています。
 その後関門海峡には、1958年(昭和33)に、関門国道トンネル(全長3,461m)、1975年(昭和50)には、東海道・山陽新幹線の新関門トンネル(全長18,713m)が開通しました。

〇鉄道トンネル(てつどうとんねる)とは?

 鉄道を通すために、山腹や地下などを掘り貫いた通路のことで、隧道(ずいどう)とも呼ばれています。日本の鉄道トンネルの第1号は、東海道本線の大阪~神戸間に、明治時代前期の1871年(明治4)に完成した石屋川トンネル(延長61m)で、イギリスからのお雇い外国人の設計によるものでした。
 1880年(明治13)には、東海道本線の大津市内にあった逢坂山トンネル(延長665m)を日本人の独力により建設します。その後、1884年(明治17)には、北陸本線の滋賀県と福井県の県境に柳ヶ瀬トンネル(延長1,320m)を完成させました。
 地形が急峻で、火山の多い国土で、軟弱地盤のある中で、トンネル技術の改良研究が発達していき、1903年(明治36)には、笹子トンネル(延長4,656m)、1931年(昭和6)には、清水トンネル(延長9,702m)、1934年(昭和9)には、丹那トンネル(延長7,804m)、1944年(昭和19)には、関門トンネル(延長3,614m)などが続々と掘削されます。また、太平洋戦争後になると、1962年(昭和37)に、北陸本線の北陸トンネル(延長13,870m)、1972年(昭和47)に、山陽新幹線の六甲トンネル(延長16,250m)、1980年(昭和55)に、上越新幹線の大清水トンネル(延長22,221m)などの長大トンネルが次々と建設されました。
 その頂点に立つのが1988年(昭和63)に開通した青函トンネル(延長53,850m)で、このトンネルは、鉄道トンネルとして世界第2位の長さ、海底トンネルとしては、世界一の長さと深さを保っています。

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

1615年(慶長20)武将・大名・茶人・織部流茶道の祖古田重然(織部)が豊臣方内通の罪に問われ自刃する(新暦7月6日)詳細
1873年(明治6)「国立銀行条例」に基づき、第一国立銀行(現在のみずほ銀行)が設立される(国立銀行設立の日)詳細
1951年(昭和26)「産業教育振興法」が公布される詳細
1969年(昭和44)「東京国立近代美術館」(現在の本館)が開館する詳細
1975年(昭和50)考古学者宮坂英弌の命日詳細
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 今日は、明治時代後期の1903年(明治36)に、当時日本一の長さの鉄道トンネルだった、中央本線笹子トンネル(単線)が開通した日です。
 笹子トンネル(ささごとんねる)は、山梨県中央部の笹子峠の東側、中央本線笹子駅~甲斐大和駅間にある、開通当時は日本一の長さを誇った鉄道トンネルでした。中央線の敷設計画において、笹子峠は大きな難関で、1896年(明治29)に、現地測量が開始されます。
 同年12月9日にトンネル工事が着工されたものの、地質堅硬のため削岩に苦労し、自家発電設備を設け、カンテラ照明にかえて電灯照明が行われ、ダンプカー、電気機関車が使用されました。1902年(明治35)7月6日についに導坑が貫通し、付帯工事を行って、1903年(明治36)2月1日に開通(当初は単線)しましたが、当時日本一の長さ(延長4,656m)の山岳鉄道トンネルとなります。
 これは、1931年(昭和6)に上越線清水トンネル(延長9,702m)が開通するまで、29年間その座を保ちました。また、中央本線複線工事にあたり、笹子トンネルの北側に25m離れて、もう1本の新笹子トンネルが1963年(昭和38)に着工、1965年(昭和40)に開通(延長4,670m)し、上り線専用として使用されるようになり、それまでのトンネルは下り線専用となりました。
 尚、笹子峠には、甲州街道(国道20号線)の山梨県大月市と大和村の間に、1958年(昭和33)に開通した道路トンネル(延長2,953m)と中央自動車道の大月インターチェンジと勝沼インターチェンジとの間に、1977年(昭和52)に開通した道路トンネル(延長4,784m)もあります。

〇鉄道トンネルとは?

 鉄道を通すために、山腹や地下などを掘り貫いた通路のことで、隧道(ずいどう)とも呼ばれています。日本の鉄道トンネルの第1号は、東海道本線の大阪~神戸間に、明治時代前期の1871年(明治4)に完成した石屋川トンネル(延長61m)で、イギリスからのお雇い外国人の設計によるものでした。
 1880年(明治13)には、東海道本線の大津市内にあった逢坂山トンネル(延長665m)を日本人の独力により建設します。その後、1884年(明治17)には、北陸本線の滋賀県と福井県の県境に柳ヶ瀬トンネル(延長1,320m)を完成させました。
 地形が急峻で、火山の多い国土で、軟弱地盤のある中で、トンネル技術の改良研究が発達していき、1903年(明治36)には、笹子トンネル(延長4,656m)、1931年(昭和6)には、清水トンネル(延長9,702m)、1934年(昭和9)には、丹那トンネル(延長7,804m)、1944年(昭和19)には、関門トンネル(延長3,614m)などが続々と掘削されました。
 また、太平洋戦争後になると、1962年(昭和37)に、北陸本線の北陸トンネル(延長13,870m)、1972年(昭和47)に、山陽新幹線の六甲トンネル(延長16,250m)、1980年(昭和55)に、上越新幹線の大清水トンネル(延長22,221m)などの長大トンネルが次々と建設されていきます。その頂点に立つのが1988年(昭和63)に開通した青函トンネル(延長53,850m)で、このトンネルは、鉄道トンネルとして世界第2位の長さ、海底トンネルとしては、世界一の長さと深さを保ってきました。

☆日本の鉄道トンネルの長さの推移

・1871年(明治4) 東海道本線石屋川トンネル(延長61m) 日本初の鉄道トンネル イギリスからのお雇い外国人の設計
・1880年(明治13) 東海道本線逢坂山トンネル(延長665m) 日本人の独力により建設
・1884年(明治17) 北陸本線柳ヶ瀬トンネル(延長1,320m) 滋賀県と福井県の県境
・1903年(明治36) 中央本線笹子トンネル(延長4,656m)
・1931年(昭和6) 上越線清水トンネル(延長9,702m)
・1934年(昭和9) 東海道本線丹那トンネル(延長7,804m)
・1944年(昭和19) 山陽本線関門トンネル(延長3,614m) 海底トンネル
・1962年(昭和37) 北陸本線北陸トンネル(延長13,870m)
・1967年(昭和38) 上越線新清水トンネル(延長13,490m)
・1972年(昭和47) 山陽新幹線六甲トンネル(延長16,250m)
・1975年(昭和50) 山陽新幹線新関門トンネル(延長18,713m) 海底トンネル
・1980年(昭和55) 上越新幹線の大清水トンネル(延長22,221m)
・1988年(昭和63) 北海道新幹線青函トンネル(延長53,850m) 鉄道トンネル世界第2位、海底トンネル世界一
・2010年(平成22) 東北新幹線八甲田トンネル(延長26,455m) 山岳鉄道トンネル日本一

☆日本の鉄道トンネルの長さベスト35(地下鉄線・未成線・実験線は除く)

1.青函トンネル(青森県・北海道)JR北海道新幹線[奥津軽いまべつ駅~湯の里知内(信)] 延長53,850m 1988年開通
2.八甲田トンネル(青森県)JR東北新幹線[七戸十和田駅~新青森駅] 延長26,455m 2010年開通
3.岩手一戸トンネル(岩手県)JR東北新幹線[いわて沼宮内駅~ 二戸駅] 延長25,808m 2002年開通
4.飯山トンネル(長野県・新潟県)JR北陸新幹線[飯山駅~上越妙高駅] 延長22,225m 2014年開通
5.大清水トンネル(群馬県・新潟県)JR上越新幹線[上毛高原駅~越後湯沢駅] 延長22,221m 1982年開通
6.新関門トンネル(山口県・福岡県)JR山陽新幹線[新下関駅~小倉駅] 延長18,713m 1975年開通
7.六甲トンネル(兵庫県)JR山陽新幹線[新大阪駅~新神戸駅] 延長16,250m 1972年開通
8.榛名トンネル(群馬県)JR上越新幹線[高崎駅~上毛高原駅] 延長15,350m 1982年開通
9.五里ヶ峯トンネル(長野県)JR北陸新幹線[上田駅~長野駅] 延長15,175m 1997年開通
10.中山トンネル(群馬県)JR上越新幹線[高崎駅~上毛高原駅] 延長14,857m 1982年開通
11.北陸トンネル(福井県)JR北陸本線[敦賀駅~南今庄駅] 延長13,870m 1962年開通
12.新清水トンネル(新潟県)JR上越線(下り線)[水上駅~土樽駅] 延長13,490m 1967年開通
13.安芸トンネル(広島県)JR山陽新幹線[東広島駅~広島駅] 延長13,030m 1975年開通
14.筑紫トンネル(福岡県・佐賀県)JR九州新幹線[博多駅~新鳥栖駅] 延長11,935m 2011年開通
15.北九州トンネル(福岡県)JR山陽新幹線[小倉駅~博多駅] 延長11,717m 1975年開通
16.福島トンネル(福島県)JR東北新幹線[郡山駅~福島駅] 延長11,705m 1982年開通
17.頸城トンネル(新潟県)えちごトキめき鉄道日本海ひすいライン[能生駅~名立駅] 延長11,353m 1969年開通
18.塩沢トンネル(新潟県)JR上越新幹線[越後湯沢駅~浦佐駅] 延長11,2175m 1982年開通
19.蔵王トンネル(福島県・宮城県)JR東北新幹線[福島駅~白石蔵王駅] 延長11,215m 1982年開通
20.赤倉トンネル(新潟県)北越急行ほくほく線[しんざ駅~魚沼丘陵駅] 延長10,472m 1997年開通
21.生田トンネル(神奈川県・東京都)JR武蔵野線[梶ヶ谷貨物ターミナル~府中本町] 延長10,359m 1973年開通
22.第3紫尾山トンネル(鹿児島県)JR九州新幹線 (鹿児島ルート)[出水~川内] 延長9,987m 2004年開通
23.一ノ関トンネル(岩手県)JR東北新幹線[一ノ関~北上] 延長9,730m 1982年開通
24.清水トンネル(群馬県・新潟県)上越線[土合~土樽] 延長9,702m 1963年開通
25.鍋立山トンネル(新潟県)北越急行ほくほく線[まつだい~ほくほく大島] 延長9,117m 1997年開通
26.備後トンネル(広島県)JR山陽新幹線[新尾道~三原] 延長8,900m 1975年
27.金田一トンネル(岩手県・青森県)JR東北新幹線[二戸~八戸] 延長8,725m 2002年開通
28.魚沼トンネル(新潟県)JR上越新幹線[浦佐~長岡] 延長8,625m 1982年開通
29.福岡トンネル(福岡県)JR山陽新幹線[小倉~博多] 延長8,488m 1975年開通
30.秋間トンネル(群馬県)JR北陸新幹線[安中榛名~軽井沢] 延長8,295m 1997年開通
31.三戸トンネル(青森県)JR東北新幹線[二戸~八戸] 延長8,250m 2002年開通
32.渡島当別トンネル(北海道)JR北海道新幹線[木古内~新函館北斗] 延長8,060m 2016年開通
33.神戸トンネル(兵庫県)JR山陽新幹線[新神戸~西明石] 延長7,970m 1972年開通
34.新丹那トンネル(静岡県)JR東海道新幹線[熱海~三島] 延長7,959m 1964年開通
35.丹那トンネル(静岡県)JR東海道本線[熱海~函南] 延長7,804m 1934年開通

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

1874年(明治7)江藤新平・島義勇らが佐賀の乱を起こす詳細
1895年(明治28)京都市(塩小路東洞院通~伏見町下油掛間)で日本初の路面電車が営業開始する詳細
1922年(大正10)軍人・政治家で元老の筆頭格山県有朋の命日詳細
1938年(昭和13)有沢広巳、大内兵衛、美濃部亮吉ら教授陣や佐々木更三を含む38人が検挙される(第二次人民戦線事件)詳細
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