
その後の裁判によって、1989年(平成元)8月から1990年(平成2)1月にかけて当時北海道沖縄開発庁長官であった阿部代議士に渡した 9,000万円が賄賂と認定されます。共和元副社長には詐欺罪と贈賄罪で懲役5年6ヶ月の有罪判決が言い渡され、阿部文男元北海道・沖縄開発庁長官には、2000年(平成12)3月22日の最高裁判所判決によって、追徴金9,000万円、懲役3年の実刑判決が確定しましたが、病気入院していたため刑の執行が停止され、収監はされませんでした。
尚、この捜査の過程で、共和から政界には、阿部文男の他にも5億円近くが流れていたとされ、共和との関係を指摘された政治家は10人近くにも及びます。それは、阿部文男の所属派閥である宏池会(宮沢派)の議員が多く、塩崎潤が証人喚問をされ、鈴木善幸元首相が参考人招致をされました。鈴木善幸は、参考人招致で、「カネはヤミ献金ではなく、善意の保管者として預かった」と発言、物議をかもしています。しかし、この事件で逮捕・有罪となった政治家は阿部文男だけに留まりました。