ガウスの歴史を巡るブログ(その日にあった過去の出来事)

 学生時代からの大の旅行好きで、日本中を旅して回りました。その中でいろいろと歴史に関わる所を巡ってきましたが、日々に関わる歴史上の出来事や感想を紹介します。Yahooブログ閉鎖に伴い、こちらに移動しました。

タグ:肉筆美人画

miyagawachyoushyun01

 今日は、江戸時代中期の1752年(宝暦2)に、浮世絵師・宮川派の祖宮川長春の亡くなった日ですが、新暦では12月18日となります。
 宮川長春(みやがわ ちょうしゅん)は、1682年(天和2)に、尾張国海西郡宮川村(現在の愛知県)で生まれたとされていますが、はっきりしません。元禄年間(1688~1704年)後半までには、江戸に出て最初は、狩野派や土佐派を学んだといわれていますが、やがて菱川師宣に私叔し、懐月堂派の立美人図の影響を受けたとされています。
 新吉原の遊里風俗や江戸に暮らす武士や町人の日常生活を題材として、肉筆美人画や肉筆風俗画を描きました。長亀、一笑、春水ら多くのすぐれた門人を育成し、宮川派をおこしましたが、1750年(寛延3)に日光東照宮修復の絵画御用に参加した際の報酬のことで狩野春賀と争いが生じ、狩野邸を門人が夜襲し、春賀らを殺傷する事件が起こります。
 この事件は喧嘩両成敗となり、1752年(宝暦2年11月13日)に長春が数え年71歳で亡くなった後、門人が流刑等に処せられました。

〇宮川長春の主要な作品

・『風俗図巻』東京国立博物館蔵 国指定重要文化財
・『遊女聞香(もんこう)図』東京国立博物館蔵
・『演劇図巻』東京国立博物館蔵
・『江戸風俗図巻』大英博物館蔵
・『立美人図』大和文華館蔵 重要美術品
・『柳下納涼図』フリア美術館蔵
・『社頭春遊図』遠山記念館蔵 重要美術品

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事) 

1973年(昭和48)詩人・作詞家・作家サトーハチローの命日詳細
1997年(平成9)北陸自動車道の新潟亀田~新潟空港が開通し、米原~新潟空港間が全通する詳細


 

続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

shibakoukan01

 今日は、江戸時代後期の1818年(文政元)に、洋風画家・蘭学者・随筆家司馬江漢の亡くなった日ですが、新暦では11月19日となります。
 司馬江漢(しば こうかん)は、1747年(延享4)に、江戸本芝の町家に生まれましたが、本名は安藤峻(通称は勝三郎・吉次郎)と言いました。1761年(宝暦11)15歳の時に、父の死をきっかけに、表絵師の駿河台狩野派の狩野美信(洞春)に学びましたが、19歳の頃、浮世絵師の鈴木春信にも学んで、春重の名を与えられ錦絵の版下を描いています。
 25歳の頃、宋紫石から南蘋派の写生体漢画を学び、一方で、1781年(天明1)頃まで肉筆美人画も多く描きました。また、平賀源内とも交わって、秋田蘭画の小田野直武に洋風画法を学び、1783年(天明3)には、大槻玄沢の協力を得て、日本最初のエッチング「三囲景図」を制作します。
 秋田蘭画を展開し、西洋画法による日本風景図を確立、油彩画も制作しました。長崎に赴いて学び、西洋科学の紹介者としても活躍、『地球全図略説』(1793年)、『和蘭天説』(1796年)、『和蘭通舶』(1805年)、『刻白爾天文図解』(1808年)などを著し、地動説の啓蒙にも努めています。
 晩年は、『独笑妄言』(1810年)『春波楼筆記』、『無言道人筆記』(1814年)などの随筆により、独特の人生哲学を説きましたが、1818年(文政元年10月21日)に、江戸において、数え年72歳で亡くなりました。

〇司馬江漢の代表的な絵画作品

・銅版画「三囲(みめぐり)景図」(1783年)神戸市立博物館蔵
・銅版画「銅版地球全図」
・洋風画「相州鎌倉七里浜図」(1796年)神戸市立博物館蔵 国指定重要文化財
・洋風画「異国風景人物図」神戸市立博物館蔵

〇司馬江漢の主要な著作

・『西遊旅譚』(1784年)
・『地球全図略説』(1793年)
・『和蘭天説』(1796年)
・『西洋画談』(1799年)
・『和蘭(オランダ)通舶』(1805年)
・『刻白爾(コッペル)天文図解』(1808年)
・随筆『独笑妄言(どくしょうもうげん)』(1810年)
・随筆『春波楼筆記』(1814年)
・随筆『無言道人筆記』(1814年)
・『天地理談』(1814年)
・『西遊日記』(1815年)

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

1684年(貞享元)江戸幕府第8代将軍徳川吉宗の誕生日(新暦11月27日)詳細
1971年(昭和46)小説家志賀直哉の命日(直哉忌)詳細
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

↑このページのトップヘ