今日は、明治時代前期の1876年(明治9)に、明治新政府に対する士族の反乱の一つ、秋月の乱が起きた日です。
秋月の乱(あきづきのらん)は、福岡県秋月(現在の福岡県朝倉市秋月)で、旧秋月藩士らが開明政策を掲げる明治新政府に対して起した反乱でした。1876年(明治9)10月24日に熊本県で起こった神風連の乱に呼応し、旧秋月藩士族今村百八郎、宮崎車之助、磯淳、益田静方らが、萩の乱を起こす前原一誠と連絡をとりつつ挙兵します。
攘夷主義を旗印に国権の拡張を主張して政府の諸政策に反対、特に征韓問題に対する政府の処置を批判しました。同月27日に今村を隊長とする「秋月党」が挙兵し、まず明元寺で説得にあたった福岡県警察官穂波半太郎を殺害し、萩の乱の前原軍との合流を企図して約250名で豊前豊津へと進撃、29日に到着します。
旧豊津藩士等に参加を呼び掛けていましたが、乃木希典率いる小倉鎮台兵の奇襲にあい、敗北して31日に、「秋月党」は解散しました。離散して抵抗した者もいたものの、翌月3日までに鎮圧されます。
12月3日に福岡臨時裁判所で関係者の判決が言い渡され、首謀者とされた今村と益田は即日斬首され、約150名に懲役、除族などの懲罰が下されました。
〇主要な士族の反乱
・佐賀の乱(1874年2月) 江藤新平が故郷の佐賀県で擁立されて反乱を起こす
・神風連の乱(1876年10月) 熊本県で太田黒伴雄、加屋霽堅等が起こす
・秋月の乱(1876年10月) 福岡県で旧秋月藩士今村百八郎、宮崎車之助等を中心として起こす
・萩の乱(1876年10月) 山口県で前原一誠らによって起きる
・西南戦争(1877年2月) 旧薩摩藩の士族中心に起き、西郷隆盛を大将に擁立、日本国内最大規模の内戦
・福岡の変(1877年3月) 西郷隆盛に呼応する形で、福岡県で武部小四郎ら旧福岡藩士族により起きた
〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)
1903年(明治36) | 幸徳秋水と堺利彦が平民社を設立する | 詳細 |
1977年(昭和52) | 日本画家前田青邨の命日 | 詳細 |