ガウスの歴史を巡るブログ(その日にあった過去の出来事)

 学生時代からの大の旅行好きで、日本中を旅して回りました。その中でいろいろと歴史に関わる所を巡ってきましたが、日々に関わる歴史上の出来事や感想を紹介します。Yahooブログ閉鎖に伴い、こちらに移動しました。

タグ:神戸市

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 今日は、昭和時代前期の太平洋戦争末期、1945年(昭和20) に、兵庫県神戸市へ350機来襲し、西部の神戸市垂水区から東部の西宮市まで広範囲が爆撃(3回目の神戸大空襲)された日です。
 神戸大空襲(こうべだいくうしゅう)は、昭和時代前期の太平洋戦争末期、1945年(昭和20)に、神戸市に対して行われた大規模な3回の空襲(3月17日・5月11日・6月5日)の事と言われています。神戸市とその周辺地域は1945年(昭和20)1月3日から8月15日の終戦までの約8ヶ月間に大小合わせて128回の空襲を受けたとされてきました。
 しかし、とりわけ大規模な最初の空襲は、3月17日未明より、B29爆撃機309機が来襲して行われ、兵庫区、林田区、葺合区を中心とする神戸市の西半分が壊滅し、死者2,598名を出したのに始まります。続いて、5月11日には、東灘区にあった航空機工場が目標とされ、爆弾による精密爆撃が行われ、灘区・東灘区が被害を受けました。さらに、6月5日には、350機が来襲し、西は垂水区から東は西宮までの広範囲に爆撃され、それまでの空襲で残っていた神戸市の東半分が焦土と化します。
 これらによって、10数万の焼夷弾が投下され、ほぼ神戸市域は壊滅しました。すべての空襲による現在の神戸市域の被害は、戦災家屋数14万1,983戸、総戦災者数は、罹災者53万858人、死者7,491人、負傷者1万7,002人という大きな惨禍となります。

〇太平洋戦争下の主要な空襲一覧

 <1942年(昭和17)>
・4月18日 東京、名古屋、神戸などが初空襲される(ドウリットル指揮の16機の米陸軍機B-25による)

 <1944年(昭和19)>
・11月24日 B-29による初めての東京空襲が行われる

<1945年(昭和20)>
・1月19日 阪神地方へ初の本格的空襲が行われる
・3月10日 東京大空襲か行われ、死傷10万人以上、焼失27万余戸、罹災100余万人が出る
・3月12日 名古屋大空襲で中心街が焼失する(家屋25,734棟棟被災、105,093人罹災、死者519人、負傷者負傷者734人)
・3月13~14日 大阪へ初の大空襲が行われる
・3月17日 神戸大空襲が行われ神戸市西部が消失する(約65,000棟が全半焼、死者2,598人)
・3月19日 名古屋大空襲で名古屋駅が炎上する(家屋39,893棟被災、151,332人罹災、死者826人、負傷者2,728人)
・3月29日 北九州が空襲される
・4月4日 川崎の他鶴見・港北・神奈川・西各区が空襲を受ける(罹災戸数5,873戸、死者398人)
・4月13日 東京空襲(西部地域)が行われる
・4月15日 東京・横浜・川崎の空襲が行われる(罹災住宅5万2655戸、死者972人)
・5月14日 名古屋空襲で名古屋城が焼失する(家屋21,905棟被災、66,585人罹災、死者338人、負傷者783人)
・5月24日 東京へ250機来襲し、皇居が炎上する
・5月25~26日 東京空襲(山手地域)が行われる
・5月29日 京浜へ600機来襲し、川崎、横浜が被災(横浜大空襲)する(死者3,650人、重軽傷者10,198人、行方不明309人)
・6月1日 大阪、尼崎等へ400機来襲する
・6月5日 兵庫県神戸市へ350機来襲する(西部の神戸市垂水区から東部の西宮市まで広範囲が爆撃される)
・6月7日 大阪周辺へ250機来襲する
・6月19~20日 静岡大空襲で旧静岡市の中心部が焼失する(焼失家屋26,891戸、被災者114,000人、死者1,952人)
・6月29日 岡山空襲で岡山城が焼失する(家屋12,693棟被災、死者が1,737人)
・7月9日 和歌山大空襲で和歌山城が消失する(焼失家屋31,137戸、被災者113,548人、死者・行方不明者1,424人)
・7月14日 青函連絡船の翔鳳丸など9隻が米艦載機の攻撃を受けて沈没する
・8月5日 B-29爆撃機92機が前橋市・高崎市を空襲し、死傷者1,323人が出る
・8月6日 B-29が広島に原子爆弾を投下し、市街地は廃墟と化し、20万人以上の人命が喪われる
・8月7日 愛知県の豊川海軍工廠が爆撃され女子挺身隊員・国民学校児童ら2,477人の死者を出す
・8月8日 福山大空襲で福山城が消失する(焼失家屋数10,179戸、被災者数47,326人、死者354人)
・8月9日 B-29が長崎にも原子爆弾を投下し、市街地は廃墟と化し、8万人弱の人命が喪われる

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

1206年(建永元)浄土宗の僧重源の命日(新暦7月12日)詳細
1886年(明治19)陶芸家・人間国宝富本憲吉の誕生日詳細
1948年(昭和23)国立国会図書館が旧赤坂離宮(現在の迎賓館)を仮庁舎として正式に開館する詳細
1963年(昭和38)関西電力黒部川第四発電所ダム(黒部ダム)の完工式が行われる詳細
1950年(昭和25)住宅金融公庫(現在の独立行政法人住宅金融支援機構)が設立される詳細
「首都建設法」(昭和25年法律第219号)が住民投票の結果により成立する詳細
1951年(昭和26)「相互銀行法」(昭和26年法律第199号)が公布・施行される詳細
1972年(昭和47)国連人間環境会議が開始される(環境の日・国際環境デー)詳細
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 今日は、平成時代の2006年(平成18)に、兵庫県神戸市に神戸空港(愛称:マリンエア)が開港した日です。
 神戸空港(こうべくうこう)は、神戸市がポートアイランド沖に建設した海上空港で、大阪国際空港、関西国際空港と共に、関西三空港の一つとされてきました。太平洋戦争後から神戸市での空港建設の構想はありましたが、1970年代には大阪国際空港に代わる関西圏での新空港建設の候補地として、泉州沖等と争ったものの、現在の関西国際空港(1994年開港)に先を越されます。
 1995年(平成7)1月17日の阪神・淡路大震災以後の「神戸市復興計画」策定の中でも神戸空港の整備が盛り込まれましたが、住民の中に根強い反対運動も起こりました。それを振り切って、1999年(平成11)に神戸空港島埋立てに着工、2006年(平成18)2月2日に、市街地と連絡する神戸スカイブリッジの一般供用を開始し、ポートライナー延伸部分が開業、同年2月16日に神戸空港開港へと至ります。
 海上都市ポートアイランドの沖合約1キロメートルに造成された人工島(156.5ha)に2,500m滑走路1本が建設され、総事業費は3,140億円かかりました。しかし、開港後の利用者は予測を下回り、借金返済の負担による赤字経営が続き、2018年(平成30)4月1日には、関西エアポート神戸株式会社による運営に完全移行しています。

〇神戸空港関係略年表

・1946年(昭和21) 空港建設計画が「市復興基本計画要綱」に初めて登場する
・1971年(昭和46)7月 神戸市がポートアイランド沖空港試案発表する
・1971年(昭和46)10月 航空審議会で関西国際空港部会が設置される
・1973年(昭和48)3月 神戸市会で、関空神戸沖案に宮崎辰雄市長が反対表明する
・1980年(昭和55)11月 石井試案(遠くて高コストの泉州沖をやめて阪神沖(神戸沖)に関空を建設という内容)が発表される
・1982年(昭和57)5月 神戸市議会が神戸沖空港建設を求める決議をする
・1982年(昭和57)6月 「神戸沖新空港計画試案」(3000m×1、将来拡張して2本)が発表される
・1982年(昭和57)12月 運輸大臣が坂井兵庫県知事と神戸空港に関して会談し、新国際空港の必要性で合意する
・1984年(昭和59)6月 兵庫県が泉州沖案(三点セット)に合意、このとき兵庫県が要求する神戸空港の実現の調査協力に運輸省が合意する
・1985年(昭和60)5月 神戸市会、第5次空港整備5箇年計画(5次空整)への神戸空港組み入れ要望を議決する
・1986年(昭和61)6月 5次空整へ神戸空港の調査計画が、欄外記載の形で組み入れられる
・1990年(平成2)3月 神戸市会、第6次空港整備5箇年計画(6次空整)への神戸空港組み入れ要望を全会一致で議決する
・1991年(平成3)11月 国の6次空整で「予定事業」化する
・1993年(平成5)8月 新規事業へ格上げされる
・1994年(平成6)12月 着工準備調査費が1995年度政府予算に計上される
・1995年(平成7)1月17日 阪神・淡路大震災が起きる
・1995年(平成7)6月 「神戸市復興計画」策定:神戸空港の整備を盛り込む
・1995年(平成7)10月 神戸空港及び空港島を含む神戸港の港湾計画の変更の環境アセスメントを開始する
・1996年(平成8)11月 神戸港港湾計画の変更、飛行場許可を申請する
・1997年(平成9)2月19日 国による飛行場設置が認可される
・1997年(平成9)3月 国による港湾計画が認可される
・1997年(平成9)10月 神戸市長選挙。オール与党体制から共産党が離脱して推薦した、空港反対の大西和雄候補が22万5千票を集めるものの現職の笹山幸俊候補(27万1千票)に敗れる。
・1998年(平成10)3月 神戸空港・住民投票の会が成立する
・1998年(平成10)10月 埋め立てに係わる環境アセスメント(公有水面埋立)の評価書提出・縦覧する
・1998年(平成10)10月 住民投票署名で有効署名数30万7797人(市選管発表)が集まる
・1998年(平成10)11月 臨時市議会で建設の是非を問う住民投票条例案を市議会が否決する
・1999年(平成11)9月 神戸空港島埋立てが着工する
・2000年(平成12)5月 市長リコール署名は有効約8万7000筆で不成立となる
・2001年(平成13)11月 神戸市長選挙。反対派候補が分裂し、推進派の矢田現市長が約21万票を集め当選。木村史暁約12万票、吉田順一約6万票、池上徹約4万票、上野泰昭約1万5千。
・2004年(平成16)3月 空港への支出返還訴訟で、神戸地裁が棄却する
・2005年(平成17)11月 JAL、ANA、SKYの航空3社が運航ダイヤを発表、7路線に1日27便(往復)就航が決定する
・2006年(平成18)2月2日 神戸スカイブリッジ一般供用開始、ポートライナー延伸部分が開業する
・2006年(平成18)2月16日 神戸空港が開港する
・2006年(平成18)9月28日 C(税関)・I(出入国管理)・Q(検疫)との調整により、初の国際便(セスナ・サイティーションを使ったビジネスジェット)が就航する
・2017年(平成29)9月26日 関西エアポート神戸株式会社と神戸市の間で「神戸空港特定運営事業等公共施設等運営権実施契約」を締結する
・2018年(平成30)4月1日 関西エアポート神戸株式会社による運営に完全移行(2059年度まで)する

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

1190年(文治6)武士・僧侶・歌人西行の命日(新暦3月31日)詳細
1222年(貞応元)儒学者・思想家・文献学者荻生徂徠の誕生日(新暦3月21日)詳細
1884年(明治17)日本画家・能書家安田靫彦の誕生日詳細
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