
全国で死者252人、行方不明者216人、負傷者367人、住家全壊1,410棟、半壊4,005棟、床上浸水4,627棟、床下浸水52,926棟などの大きな被害をもたらしています。特に、愛媛県の宇和海で出漁中の漁船などは甚大な被害を受け、門司(福岡県門司市)~高浜(愛媛県松山市)航路の旅客船「青葉丸」の沈没(青葉丸転覆事故)により、多数の死者が出ました。
この事故によって、5人は救助されましたが、乗客69人と乗組員47人が死亡、乗客28人と乗組員25人が行方不明となる大惨事となります。出航直前の気象予報では、デラ台風(昭和24年台風第2号)は、奄美大島付近にあり、太平洋上の土佐沖を経て、伊豆半島方面に向け進行するので、航行進路に大きな影響はないと判断されたものの、その後、台風の進路が急に変じ、九州を縦断北上したため、暴風雨に巻き込まれることとなりました。
船長は、伊予灘掃海水路に入ると、いよいよ台風の接近せることを感じ、総員を配置につかせ、万一を憂慮して、旅客に救命胴衣を配布しましたが、大分県姫島東方18.5kmkで、激風とこれに伴う高浪のため、船体が大傾斜して安定を失い横転するに至ったものです。この事故については、1960年(昭和29)9月7日に、神戸地方海難審判庁の裁決があり、「船長が高浜を発してから汽船青葉丸が沈没するにいたるまで採った措置については、同人及びその他の運航責任者の全部が死亡又は行方不明となっているので、詳かにすることができず、従って、その可否についても断定することはできない。」としました。
〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)
1495年(明応4) | 飯尾宗祇ら編集による『新撰菟玖波集』が完成する(新暦7月12日) | 詳細 |
1587年(天正18) | 天正遣欧使節がローマから長崎に帰港する(新暦7月21日) | 詳細 |
1654年(承応3) | 江戸市中に水を供給する玉川上水が完成する(新暦7月21日) | 詳細 |
1730年(享保15) | 京都で「西陣焼け」が起こり、134町、3,810軒を焼失する(新暦8月3日) | 詳細 |
1887年(明治20) | 二葉亭四迷著の小説『浮雲』の第一篇が刊行される | 詳細 |
1947年(昭和22) | 片山哲内閣によって、「新日本建設国民運動要領」が閣議決定される | 詳細 |
1963年(昭和38) | 「観光基本法」が公布・施行される | 詳細 |