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 今日は。明治時代後期の1909年(明治42)に、法学者川島武宜が生まれた日です。
 川島武宜(かわしま たけよし)は、1909年(明治42)10月17日に、岐阜県岐阜市において、生まれましたが、旧姓は高木でした。大阪府立北野中学校(現在の府立北野高等学校)を経て、1928年(昭和3)に大阪高等学校(現在の大阪大学)を卒業し、東京帝国大学(現在の東京大学)法学部へ進みます。
 我妻栄の下で学び、1932年(昭和7)に卒業後、東京帝国大学法学部助手(民法)となりました。1933年(昭和8)に高等文官試験司法科に合格し、翌年には、東京帝国大学法学部助教授に昇進します。
 1945年(昭和20)に東京帝国大学法学部教授となり、1947年(昭和22)には、日本法社会学会の設立に尽力しました。1948年(昭和23)に『日本社会の家族的構成』で、毎日出版文化賞を受賞、翌年には、『所有権法の理論』、『民法解釈学の諸問題』を刊行し、民法学に新しい視点を導入しています。
 1950年(昭和25)に『法社会学における法の存在構造』、1955年(昭和30)に『科学としての法律学』、1959年(昭和34)に『近代社会と法』、1960年(昭和35)に『民法総論』を刊行し、科学としての法律学を提唱しました。1969年(昭和44)に学位論文「所有権法の理論」で東京大学より法学博士の学位を取得、1970年(昭和45)に定年退官し、東京大学名誉教授となり、弁護士登録をしています。
 1979年(昭和54)に日本学士院会員となり、1980年(昭和55)には、勲二等瑞宝章を受章しました。1991年(平成3)に文化功労者となりましたが、翌年5月21日に82歳で亡くなっています。

〇川島武宜の主要な著作

・『日本社会の家族的構成』(1948年)
・『債権法講義』(1948年)
・『所有権法の理論』(1949年)
・『債權法總則講義』(1949年)
・『民法解釈学の諸問題』(1949年)
・『法社会学に於ける法の存在構造』(1950年)
・『民法講義』(1951年)
・『民法』(1951年)
・『結婚』(1954年)
・『科学としての法律学』(1955年)
・『近代社会と法』(1959年)
・『総論・物権』(1960年)
・『民法総則』(1965年)
・『日本人の法意識』(1978年)
・『ある法学者の軌跡』(1979年)
・『川島武宜著作集』第1巻~第11巻(1982~1986年)
・『「科学としての法律学」とその発展』(1987年)

☆川島武宜関係略年表

・1909年(明治42)10月17日 岐阜県岐阜市において、生まれる
・1925年(大正14) 大阪府立北野中学校(現在の府立北野高等学校)を卒業する
・1928年(昭和3) 大阪高等学校(現在の大阪大学)を卒業する
・1932年(昭和7) 東京帝国大学(現在の東京大学)法学部を卒業し、東京帝国大学法学部助手(民法)となる
・1933年(昭和8) 高等文官試験司法科に合格する
・1934年(昭和9) 東京帝国大学法学部助教授となる
・1945年(昭和20) 東京帝国大学法学部教授となる
・1947年(昭和22) 日本法社会学会の設立に尽力する
・1948年(昭和23) 『日本社会の家族的構成』で、毎日出版文化賞を受賞する
・1949年(昭和24) 『所有権法の理論』、『民法解釈学の諸問題』を刊行する
・1950年(昭和25) 『法社会学における法の存在構造』を刊行する
・1955年(昭和30) 『科学としての法律学』を刊行する
・1959年(昭和34) 『近代社会と法』を刊行する
・1960年(昭和35) 『民法総論』を刊行する
・1969年(昭和44) 学位論文「所有権法の理論」で東京大学より法学博士の学位を取得する
・1970年(昭和45) 定年退官し、東京大学名誉教授となり、弁護士登録をする
・1979年(昭和54) 日本学士院会員となる
・1980年(昭和55) 勲二等瑞宝章を受章する
・1991年(平成3) 文化功労者となる
・1992年(平成4)5月21日 82歳で亡くなる

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

1803年(享和3)蘭学者・医師前野良沢の命日(新暦11月30日)詳細
1877年(明治10)東京・神田に華族の子弟の教育機関・華族学校が開校、臨席の明治天皇が「学習院」と名附ける詳細
1887年(明治20)H・S パーマにより横浜の市街地へ日本初の近代的上水道が完成、給水が開始される(上水道の日)詳細
1903年(明治36)小説家・評論家立野信之の誕生日詳細
1956年(昭和31)財団法人日本モンキーセンターが設立される詳細
1968年(昭和43)川端康成のノーベル賞(文学賞)受賞が決定する詳細
1980年(昭和55)「ラムサール条約」が日本国内で発効する詳細