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 今日は、平安時代後期の1173年(承安3)に、僧侶・浄土真宗の開祖親鸞の生まれた日ですが、新暦では5月14日となります。
 親鸞(しんらん)は、京都の日野(現在の京都市伏見区日野)において、父・皇太后宮大進日野有範の長男として生まれましたが、幼名は松若磨(松若丸とも)と呼ばれました。
 幼時に母を失い、1181年(治承5)に数え年9歳で出家して、京都青蓮院に入り、慈円について得度し、範宴(はんえん)と号したとされます。その後、比叡山で堂僧として20年ほど天台宗などを学びましたが、安心が得られず、1201年(建仁元)には、源空(法然)の門にはいり、専修念仏(浄土教)に帰依しました。
 1207年(建永2)に旧仏教の讒訴によって、念仏停止の法難に遭い、法然は土佐に、親鸞は越後に流され、現地の豪族の娘恵信尼と結婚し、善鸞と覚信尼をもうけたとされます。
 4年後の1211年(建暦元)に赦免されましたが、法然の死を知って京都に戻らず、信濃・下野・常陸の各地を遍歴して教化に努め、『教行信証』 (6巻) をまとめて、浄土真宗を開き、阿弥陀による万人救済を説きました。
 数え年62,3歳の頃京都に戻り、著作活動に重きを置き、『三帖和讃』、『唯信鈔文意』などを著わします。また、門弟の指導にも注力し、門下に真仏・性信・唯円などを輩出しましたが、1262年(弘長2年11月28日)に、京都において、数え年90歳で亡くなりました。

〇親鸞の主要な著作

・『教行(きょうぎょう)信証』
・『三帖和讚』
・『愚禿鈔(ぐとくしょう)』
・『唯信鈔文意(ゆいしんしょうもんい)』
・語録『歎異抄(たんにしょう)』唯円編
・『浄土文類聚鈔』
・『一念多念文意』