ガウスの歴史を巡るブログ(その日にあった過去の出来事)

 学生時代からの大の旅行好きで、日本中を旅して回りました。その中でいろいろと歴史に関わる所を巡ってきましたが、日々に関わる歴史上の出来事や感想を紹介します。Yahooブログ閉鎖に伴い、こちらに移動しました。

タグ:占領下

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 今日は、昭和時代前期の太平洋戦争後の占領下、1947年(昭和22)に、第1次吉田茂内閣において、「昭和21年産米供米対策要綱」が閣議決定された日です。
 「昭和21年産米供米対策要綱」(しょうわにじゅういちねんどさんきょうまいたいさくようこう)、太平洋戦争後、国土は荒廃し、様々なインフラも破壊されている中で、外地からの帰還者も多くあって、食料不足は深刻な状況で、農村に対して供米を促進するために出された閣議決定でした。戦後の1945年(昭和20)の夏はまれにみる冷夏となり、9月17日に枕崎台風が襲い、続いて10月9日に阿久根台風が襲来し、九州、四国、近畿、北陸、東北地方に至る日本全土に大きな被害が発生し、米収穫量は明治38年以来の大凶作となり、食料不足を深刻化させます。
 その中で、2021年(昭和21)は、①肥料の重点生産、北海道等への開拓、米収量を安定・増加させる農法の導入、②傾斜生産方式で肥料を確保する、③開拓による農用地拡大の対策がとられました。その後、この閣議決定によって、特別報奨金交付に関する措置、農業再生産資材その他農村必需物資の供給と配給を確保する措置、輸送力の確保に関する措置、県外搬出に関する措置、取締に関する措置が打ち出されます。
 これによって、主食である米をますぜ確保し、国内への安定供給を目指そうとしたものでした。一方で、農地改革も進行させ、寄生地主を無くして、自作農を増大させる政策も進行していきます。以下に、「昭和21年産米供米対策要綱」を掲載しておきますので、ご参照下さい。

〇「昭和21年産米供米対策要綱」 1947年(昭和22)2月28日閣議決定

昭和二十一年産米の買入は、初期の好調にも拘らず最近の社会経済状況に影響せられて前途極めて憂慮すべき状態にある。
此の際政府は、国民経済の実情を明かにし、農村の協力を求むるとともに農村の要望については、為し得る最大限の努力を払い、以て既供出割当量を確保し、更に超過供出を促進する為左の措置を直ちに講ずるものとする。

一 国民経済の実情を農村に明示し供米を促進するための措置
(一)食糧の安定が経済復興、国家再建の基盤であること並に国内供米の完遂が要輸入食糧確保の前提条件である所以を広く農民に自覚せしめる施策を講じ積極的な供米意欲の昂揚を計る事。
(二)危機に直面せる国民経済の実相を明かにするとともに、農村向物資の供給がその中において、如何なる事情にあるかその現状を農民一般、特に農村指導者に知悉滲透せしめ政府は誠意を以て供米に対する報奨的措置を採りつつあることを明かにすること。

二 特別報奨金交付に関する措置
(一)特別報奨金は、左の場合に当該農家に交付する。
(イ)農家が昭和二十二年三月三十一日までに当該農家について割当てられた数量を供出したときは、割当数量の二割に対して一石当り百五十円の割を以て計算した金額を交付する。
(ロ)農家が昭和二十二年四月三十日までに当該農家について割当てられた数量を超えて供出したときは、その超過供出分については、一石当り三百円の割を以て計算した金額を交付する。
(ハ)部落につき、割当てられた数量の供出が昭和二十二年四月三十日までに完了した場合において、当該部落内の農家が同日までに当該農家について割当られた数量を超えて供出したときは、その超過供出分については、(ロ)の金額を交付するの外、一石当り三百五十円の割を以て計算した金額を交付する。
(ニ)(ロ)及び(ハ)の実施に伴い、昭和二十一年十一月一日付物価庁、農林省告示第一号(昭和二十一年産米穀の政府買入価格の件)の附記三を廃止する。
(二)(一)の特別報奨金交付額決定の基礎となる供米数量は、(イ)については昭和二十二年三月三十一日、(ロ)及び(ハ)については昭和二十二年四月三十日現在における政府買入数量(米の代替として認められた雑穀及び甘藷の数量を含む)に拠る。

三 農業再生産資材その他農村必需物資の供給と配給を確保する措置
(一)肥料
(イ)供米リンク用肥料(窒素質肥料を既割当供出米一俵当り一貫、超過供出米一俵当り二貫)の優先確保を計ることはもちろん、自家保有米用肥料は保有米生産のため必要なる面積に対し稲肥につき反当窒素質肥料三貫の確保完遂を期する措置を一-七月の間に講ずること。
(ロ)これがため工場別重点生産を強化するとともに石炭、コークス、硫化鉱、電力等の配当割当増加により全工場の能力を増強発揮せしめる。
硝安の適期輸入増加について特別の配意を懇請すること。
(ハ)工場別の肥料の生産責任体制を樹立し生産計画及びその実施状況はこれを公表すること。
(ニ)不正肥料及び闇肥料の取締を徹底すること。
(ホ)加里肥料及び燐鉱石の輸入増加を懇請すること。
(二)農機具
(イ)重要機械の更新需要量はこれを極力優先確保することを目途とし、その生産、出荷を確実にするため資材、資金その他について必要な措置を講ずること。
(ロ)供米完遂農家に対し鍬等の優先修理を行うものとし、指定修理施設の配置、これに対する資材の特配、労務加配米の増加等の措置を講ずる。
(ハ)不良農機具の製造販売制限を強化すること。
(三)その他必要物資
農村必需物資の配給を特に確保し原則として供米成績とリンクする等供米促進に効果あるように特配する。
(イ)既に決定せる輸入缶詰、酒、煙草、塩の外繊維製品、地下足袋、ゴム靴、自転車のタイヤ及チュウブ等約五六〇万点を捻出し一定の基準により供米農家に特配する。
(ロ)右物資は配給の適確を図る為特に必要がないものを除き原則として取扱機関をしてこれを特定させ絶対に他に流用することのない様にする。
(ハ)空俵、空叺を可及的多量に農村に還元する措置を講ずること。
(四)中央及び地方に農村必需物資に関する委員会の如きものを設置し、農村必需物資の生産の促進、配給の適正に資し且つこれらに関する実情の周知徹底及び査察を行うこと。

四 輸送力の確保に関する措置
(一)米の輸送は絶対に完遂するものとし、この為必要に応じて適時適所に臨時米輸送列車の配置を行うこと。
(二)各地方毎に米輸送に必要な小運送はこれを他と区別して特定確保する措置を講じ、この為に米輸送とガソリン及肥料等の配給とをリンクすること。
(三)肥料その他この要綱により供米促進のため特別に確保する物資の輸送は特別手配により、適時に配給し得るよう主要食糧に準じこれを優先確保すること。

五 県外搬出に関する措置
各府県毎の年間需給計画を速に確定し、米と米以外の食糧を極力全国平均化せしめる方針の下に県外搬出量を決定し、輸入食糧の一部は速かに当該搬出県に搬入貯蔵すること。

六 取締に関する措置
主食の闇取引を徹底的に撲滅し、ブローカーの集団買出を各府県協力して取締るとともに、供米及び県外搬出を阻害するような言説、煽動する者並びに供出不良農家に対しては断乎たる措置をとること。
報奨物資について
昭和二十一年度産米に対する報奨計画
(1)既定計画にして現在実施中
(表省略)
(2)新規計画として追加せるもの
(表省略)
(3)其の他、地下足袋、銘仙、縫糸等更に検討中

  『食糧管理史 V 制度篇 各論(上)』食糧庁食糧管理史編纂室・統計研究会食糧管理史研究会編 「国立国会図書館ホームページ」より

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

1591年(天正19)商人・茶人千利休の命日(新暦4月21日)詳細
1633年(寛永10)江戸幕府により「寛永十年二月令」(第一次鎖国令)が出される詳細
1638年(寛永15)島原・原城が落城し、島原の乱が終結、蘢城していた一揆勢が皆殺しなる(新暦4月12日)詳細
1864年(元治元)小説家二葉亭四迷の誕生日(新暦4月4日)詳細
1952年(昭和27)「日米安全保障条約(旧)」に関わり、日米両国の政府間で、「日米行政協定」が調印される詳細
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 今日は、太平洋戦争敗戦後の占領下、1945年(昭和20)に、GHQが「農業計画に関する覚書」(SCAPIN-257)を指令した日です。 
 「農業計画に関する覚書(のうぎょうけいかくにかんするおぼえがき)」は、昭和時代前期の太平洋戦争敗戦後の連合国軍占領下で、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)によって、1945年(昭和20)11月9日に発令された、連合国最高司令官指令第257号(SCAPIN-257)のことでした。
 1946年(昭和21)の日本における食糧生産問題に適切に対応するための計画を1945年(昭和20)12月15日までに、GHQへ提出するよう日本政府に指示したものです。その計画内容は、①1946年度の收穫のための植付に間に合うよう新地の開墾又は転用計画、②非常時物質の食糧としての利用計画(樹果、桑の葉、甘薯の蔓その他所謂食糧代用物資を含む)、③1946年度穀類生產計画に対応する化学肥料計画、④牽引用獣類が不足状態にある場合はこの不足に対応する計画、⑤農業補助金その他奨励的支給金計画、⑥米及びその他農産物の農家割当計画及びその集荷方法の詳細、⑦1946年度に於ける農機具及び機械類の利用案、⑧1946年食糧生産計画の管理、監督及び実施計画となっていました。
 また、日本本土の農業に対する長期計画に関する計画案も1945年(昭和20)12月31日までに提出することを求めています。そちらの計画内容は、(a)土地開墾予定計画案、(b)農業組合及びその他農夫団体に関する予定計画案、(c)農家小作、農家負債、農家信用貸(クレジット)、農家貸附金の利率、小作地に対する借地料、農家の税金、及び農家物資の費用等農地問題に対する処理案となっていて、その後の農地改革を促すものとなっていました。
 以下に、「農業計画に関する覚書」(SCAPIN-257)の英語版と日本語訳を掲載しておきましたので、ご参照下さい。

〇「農業計画に関する覚書」(SCAPIN-257)1945年(昭和20)11月9日GHQ指令

GENERAL HEADQUARTERS
SUPREME COMMANDER FOR THE ALLIED POWERS

AG 423 (9 Nov 45) NR
 (SCAPIN-257)          9 November 1945

MEMORANDUM FOR:THE IMPERIAL JAPANESE GOVERNMENT.
THROUGH:Central Liaison Office, Tokyo.
SUBJECT:Agriculture Program.

1. The Imperial Japanese Government will submit to this headquarters, on or before 15 December 1945, its program for meeting the food production problem in Japan Proper during the calendar year 1946. Among other details in this plan, specific information will be included on the following subjects:
 a. Plans for reclaiming or diverting new land to food crop production in time to be planted to crops in 1946. The information submitted will include:
 (1) The land area involved in each project.
 (2) Location of the project (local address and prefecture)
 (3) Crops that are expected to be grown on each project with estimated yield therefrom.
 (4) Estimated unit costs of production on reclaimed land as compared with average unit production costs.
 (5) A map to show the locations of these new land areas.
 b. Plans for the utilization of unusual materials for food, including acorns, mulberry leaves, sweet potato vines, and other so-called food substitute items.
 c. Plans for chemical fertilizers to meet the crop production program for 1946. Specific information will include estimated supply and estimated requirements of nitrogen, phosphate, and potassium fertilizers to implement the program.
 d. Plans for meeting the shortage of draft animals on farms if such a condition exists.
 e. Plans for agricultural subsidies and other incentive payments together with amounts involved per unit of product concerned.
 f. Plans to show the proposed farm quotas for rice and other agricultural products, and details on how they will be collected.
 g. Plans for the utilization of farm tools, implements, and machinery in 1946, including the amounts available in Japanese markets, the number and types required, and the number and types which can be manufactured in Japan.
 h. Plans for the administration, supervision, and enforcement of the 1946 food production program.
 2. The Imperial Japanese Government will submit, on or before 31 December 1945, a report on its long-range program for agriculture in Japan Proper. These plans will include information on the following items but are not necessarily limited thereto:
 a. Plans on proposed land reclamation projects with areas of land involved, locations of projects, the production expected from the new projects in terms of specific crops or as rice equivalents, and the number of years required to complete each project. Pertinent maps, charts, and graphs will be included.
 b. Proposed plans in regard to agricultural associations and other farmer organizations.
 c. Proposed plans for dealing with such agrarian problems as farm tenancy, farm indebtedness, farm credit, interest rates on farm loans, rental charges on tenant operated lands, farm taxes, and costs of farm supplies.
 3. The Imperial Japanese Government will submit the above-named reports in five copies. Metric units of weights and measures will be used throughout.

  FOR THE SUPREME COMMANDER:

                 H.W.ALLEN,
               Colonel, A.G.D.,
            Asst Adjutant General.

<日本語訳>

農業計画に関する覚書
一九四五年一一月九日

1. 日本帝国政府は、一九四六曆年期間の日本本土内食糧生産問題に対処する計画を一九四五年一二月一五日又はそれ以前に本司令部に提出せねばならない。本計画の詳細中特に次の諸問題に関する報吿が含まれねばならない。
a. 一九四六年度の收穫のための植付に間に合うよう新地の開墾又は転用計画。これに関する報吿は次の各項を含むものとする:
(1) 各企画に含まれる土地
(2) 企画の所在(地方的宛名及び府県)
(3) 各企画地に植付予定の穀物及びその收穫予想量
(4) 平均単位生産価格と比較した開墾地の予想単位生産価格
(5) 新地域の所在を示す地図
b. 異常物質の食糧としての利用計画、樹果、桑の葉、甘薯の蔓その他所謂食糧代用物資を含む。
c. 一九四六年度穀類生產計画に対応する化学肥料計画。明細報告は本計画実施上の窒素、燐酸及びカルシユーム肥料の予想供給量及び予想需要量を含むこと。
d. 牽引用獣類の不足状態ある場合はこの不足に対応する計画。
e. 農業補助金その他奨励的支給金計画、同時に関係生産物単位当たり金額をも示すこと。
f. 米及びその他農産物の農家割当計画及びその集荷方法の詳細。
g. 一九四六年度に於ける農機具及び機械類の利用案、日本の市場にて入手し得る量、所要数及び種類及び日本にて製造し得る数、及び種類を含むこと。
h. 一九四六年食糧生産計画の管理、監督及び実施計画。

2. 日本帝国政府は、一九四六年一二月三一日又はそれ以前に、日本本土の農業に対する長期計画に関する計画案を提出せねばならない。これらの計画案は以下の各項に関する報吿を含まねばならない。但し必ずしも以下に限るものではない:
a. 土地開墾予定計画案と関係地の面積、企画の所在地、各種穀類及びその米予算による新企画の予想生産量、及び各企画の完成所用年和関係地図、図表及びグラフを含むこと。
b. 農業組合及びその他農夫団体に関する予定計画案。
c. 農家小作、農家負債、農家信用貸(クレデイツト)、農家貸付金の利率、小作地に対する借地料、農家の税金、及び農家物資の費用等農地問題に対する処理案。

3. 日本帝国政府は以上の諸報告五通を提出することを要する。重量及び寸法にはメートル単位を一貫して用いることを要する。

     『日本管理法令研究』12巻より

  ※旧仮名遣いを現代仮名遣いに、旧字を新字に直してあります。

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

1872年(明治5)太陽暦導入のため、「太陰暦ヲ廃シ太陽暦ヲ頒行ス」(改暦ノ布告)が布告される(新暦12月9日)詳細
1876年(明治9)医師・細菌学者野口英世の誕生日詳細
1963年(昭和38)三井三池炭鉱三川鉱(福岡県大牟田市)で粉塵爆発が起き、死者458人を出す詳細
鶴見事故で列車の三重衝突が起こり、死者161人・負傷者120人を出す詳細


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