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 今日は、昭和時代後期の1970年(昭和45)に、日本で初めて、公害メーデーが全国で開かれた日です。
 公害メーデー(こうがいめーでー)は、労働組合の全国・地方組織と幅広い公害団体・市民団体がいっしょになって取り組まれた統一行動です。1970年(昭和45)には、経済成長のひずみとして爆発したさまざまな公害を告発する住民の動きが急速に高まり、この統一行動に結実しました。
 この日には、全国64会場で農漁民、地域住民、労働者など広範な人々が参加して「公害を絶滅しよう」と、全国統一行動が行われ、「青空と緑を取り返し、国民の命と健康を守ろう」というスローガンが掲げられます。このような取り組みが背景となり、「公害国会」(1970年11月25日に召集された臨時国会)開催と1971年(昭和46)の環境庁の発足や1973年(昭和48)の「公害健康被害補償法」の成立へと繋がりました。

〇日本の公害関係略年表

・1885年頃 東京市深川区(現・東京都江東区)の浅野セメント(現・太平洋セメント)深川工場の煙突からの降灰が問題化する
・1890年頃 足尾鉱毒事件 - 原因企業:古河鉱業(現・古河機械金属)
・1893年 別子銅山(愛媛県)で、銅の精錬排ガスによる煙害により被害を受けた農民と精錬所の間で紛争が発生する
・1910年代頃~昭和戦後期 イタイイタイ病(四大公害病の一つ) - 原因企業:三井金属鉱業
・1903年 大阪アルカリ事件 - 肥料工場から発生した亜硫酸ガスによって農作物の被害が発生する
・1907年 日立鉱山(茨城県) - 製錬時に発生する亜硫酸ガスの煙害が深刻化する
・1937年頃 安中公害訴訟 - 原因企業:東邦亜鉛
・1956年頃 水俣病(四大公害病の一つ) - 原因企業:チッソ
・1958年 江戸川漁業被害 - 原因企業:本州製紙(現・王子製紙)
・1960年代~1972年 四日市ぜんそく(四大公害病の一つ)
・1965年 新潟水俣病(四大公害病の一つ) - 原因企業:昭和電工
・1969年 大阪空港訴訟 - 大阪国際空港(伊丹空港)の航空機騒音をめぐって近隣住民が国を相手取って訴訟を提起する
・1970年 光化学スモッグが東京で初めて確認され、以降、注目されるようになる
・1970年 田子の浦港ヘドロ公害 - 製紙会社からの排水によるヘドロ公害。地元住民、沿岸漁業組合による製紙会社4社への告発する
・1970年代 スパイクタイヤによる粉塵公害が問題となる(1988年に製造・販売が中止される)
・1970年代 西名阪道路公害訴訟 道路高架橋からの低周波音による健康影響(めまい,頭痛,睡眠障害など)が近傍住民に多発する
・1971年 土呂久砒素公害 - 宮崎県高千穂町土呂久地区の砒素焼きをしていた鉱山の周囲に砒素公害が発生していることが告発される
・1974年 名古屋新幹線訴訟 - 新幹線の走行による騒音・振動に対し沿線住民が新幹線の運行差止を請求した訴訟が起きる(1986年に和解成立)
・1975年 東京都江戸川区六価クロム廃棄事件
・1975~90年 豊島事件 - 香川県豊島で産業廃棄物処理業者が有害物質を含んだ廃棄物を不法に埋め立て、悪臭、水質汚濁、土壌汚染などを引き起こす(2000年公害調停成立)
・1982~90年代 川崎公害訴訟(1999年に和解成立)
・1988年 尼崎公害訴訟 - 1999年企業との間で和解が成立、2000年国・道路公団との間で和解が成立する
・1989年 名古屋南部大気汚染公害訴訟(2001年国・企業との和解が成立)
・1996年 東京大気汚染訴訟(2007年国・都・道路公団・自動車メーカー7社と和解が成立)
・2000年 荏原製作所(藤沢工場)引地川ダイオキシン汚染事件が起きる
・2003年 神栖ヒ素事件 - 茨城県神栖町(現・神栖市)で井戸水を上水道として使用していた家庭でヒ素中毒が発生する

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

1875年(明治8)新島襄らが京都に同志社英学校(後の同志社大学)を創設する詳細
1890年(明治23)「大日本帝国憲法」が施行される詳細
第1回帝国議会が開会する詳細
1910年(明治43)白瀬矗中尉ら第1回南極探検隊28人が開南丸で東京・芝浦を出港する詳細
1927年(昭和2)評論家・児童文学作家古田足日の誕生日詳細
1928年(昭和3)文芸評論家・小説家尾崎秀樹の誕生日詳細
1973年(昭和48)大洋デパート火災が起き、死者104名、負傷者124名を出す詳細
2002年(平成14)歴史学者・一連の教科書裁判の原告家永三郎の命日詳細