
同時に「地代家賃統制令」、「賃金臨時措置令」、「会社職員給与臨時措置令」も公布され、地代、家賃、賃金等も凍結されます。この背景には、日中戦争の長期化により生活に必要な物資や食糧が欠乏した上、さらに1939年(昭和14)9月には、ヨーロッパで第二次世界大戦が始まり、諸物価が上昇したことがありました。
しかし、表向きでは物資の値上げは出来なくなったものの、いわゆる闇価格が横行して、賃金が据え置かれた国民の窮乏化はさらに促進されることになります。ちなみに、1940年(昭和15)5月に司法省経済実務家会同に提出された資料によると、闇取引価格は、公定価格に対して綿糸・綿製品で4倍余、キャラコ・別珍で3~9倍、米・木炭で約4倍、丸釘・ブリキ・亜鉛板などが3~9倍となっていました。
また、これによる経済の混乱は著しく、統制経済違反で多くの国民が摘発を受けることにもなります。太平洋戦争後の1946年(昭和21)3月3日に「物価統制令」が公布されたことにより廃止されました。
以下に、「価格等統制令」、「地代家賃統制令」、「賃金臨時措置令」、「会社職員給与臨時措置令」を掲載しておきますので、ご参照下さい。
〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)
1324年(元亨4) | 後醍醐天皇方が鎌倉幕府討伐を企てた正中の変が起きる(新暦10月7日) | 詳細 |
1870年(明治3) | 「平民苗字許可令」により平民も苗字を名乗ることが許される(新暦10月13日) | 詳細 |
1945年(昭和20) | GHQが「日本に与うる新聞遵則(プレスコード)」(SCAPIN-33)を出し言論統制検閲が始まる | 詳細 |
1949年(昭和24) | 一般職の国家公務員の政治活動を制限する「人事院規則14-7(政治的行為)」が公布・施行される | 詳細 |
1955年(昭和30) | 原水爆禁止日本協議会(原水協)が結成される | 詳細 |
1959年(昭和34) | 国立青年の家第1号となる「国立中央青年の家」(静岡県御殿場市)が設置される | 詳細 |
1978年(昭和53) | 埼玉古墳群の稲荷山古墳出土鉄剣の金錯銘を解読したと発表される | 詳細 |