ガウスの歴史を巡るブログ(その日にあった過去の出来事)

 学生時代からの大の旅行好きで、日本中を旅して回りました。その中でいろいろと歴史に関わる所を巡ってきましたが、日々に関わる歴史上の出来事や感想を紹介します。Yahooブログ閉鎖に伴い、こちらに移動しました。

タグ:二十一代集

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 今日は、鎌倉時代の1312年(正和元)に、京極為兼が『玉葉和歌集』(二十一代集の14番目)を撰進した日ですが、新暦では5月5日となります。
 『玉葉和歌集』(ぎょくようわかしゅう)は、第14勅撰和歌集で、1311年(応長元)5月3日に伏見上皇の院宣により、京極為兼が編纂し、翌年3月28日に撰進し奏覧されたものの、さらに改訂作業が続けられ、1312年(正和2)頃に完成しました。『万葉集』や『新古今和歌集』を中心とした古歌を尊重しているほか、持明院統・京極派が厚遇されているとされ、従来二条家で独占していた撰集とは歌風が異っています。
 全20巻で、勅撰和歌集最大の約2,800首が収載され、春(上・下)、夏、秋(上・下)、冬、賀、旅、恋(五巻)、雑(五巻)、釈教、神祇の10部門に分けて収められました。主な歌人は、伏見上皇(93首)、藤原定家(69首)、西園寺実兼(60首)、従二位為子(60首)、藤原俊成(59首)、西行(57首)、藤原為家(51首)、永福門院(49首)、京極為兼(36首)、和泉式部(34首)、西園寺実氏(31首)、従二位親子(30首)、慈円(27首)、紀貫之(26首)、柿本人麻呂(24首)、宗尊親王(22首)、鷹司基忠(21首)となっています。
 その後の歌壇を主導した二条派からは、長らく異端視されてきましたが、近年再評価が進み、鎌倉・室町期の勅撰和歌集の中では、歌風の清新さにおいて『風雅和歌集』と共に脚光を浴びるようになりました。

<収載されている代表的な歌>

・「宵のまの 村雲づたひ 影みえて 山の端めぐる 秋の稲妻」(伏見院)
・「木の葉なき 空しき枝に 年暮れて 又めぐむべき 春ぞ近づく」(京極為兼)
・「枝にもる 朝日のかげの すくなさに 涼しさふかき 竹のおくかな」(京極為兼)
・「音せぬが 嬉しきをりも ありけるよ 頼み定めて のちの夕暮」(永福門院)
・「入相の 声する山の かげくれて 花の木の間に 月いでにけり」(永福門院)

〇勅撰和歌集(二十一代集)とは? 

 天皇の綸旨や上皇・法皇の院宣下命に基づいて編集、奏覧された和歌集のことです。醍醐天皇の勅命によって編纂され、905年(延喜5)に奏上された『古今和歌集』に始まり、1439年(永享11)成立の『新続古今和歌集』までの534年間で21があり、総称して「二十一代集」と呼ばれました。
 初めの3集(『古今和歌集』・ 『後撰和歌集』・『拾遺和歌集』)を三代集、8集(『古今和歌集』から『新古今和歌集』)までを八代集、残り13集(『新勅撰集』から『新続古今和歌集』)を十三代集ともいいます。平安時代から鎌倉時代初期にかけて最も盛んでしたが、次第に衰え、室町時代に入って跡が絶えました。尚、14世紀末に南朝側で編纂された『新葉和歌集』は準勅撰和歌集とされています。
 勅撰集を作成するには、まず撰和歌所を設置し、勅撰の下命があり、撰者の任命がされました。その後、資料が集成され、撰歌と部類配列が行われ、加除訂正の後、目録や序が作成それて清書されます。そして、奏覧され、祝賀の竟宴という過程によって行われました。
 収載されたのは、ほとんどが短歌でしたが、わずかに長歌、旋頭歌、連歌を加えた集もあります。巻数は最初の『古今和歌集』の20巻が継承されましたが、『金葉和歌集』と『詞花和歌集』は10巻となっています。部立(歌の種類別区分の仕方)は各集ごとに小異がありますが、基本的には、最初の『古今和歌集』の部立が受け継がれました。
 勅撰集に歌が選ばれるのは、歌人にとって最高の名誉とされ、和歌を発達させた文学史的意義は大きいとされています。

☆「二十一代集」(勅撰和歌集)一覧

1.『古今和歌集』905年成立(醍醐天皇下命・紀友則、紀貫之、凡河内躬恒、壬生忠岑撰)20巻・1,100首
2.『後撰和歌集』957-959年成立(村上天皇下命・大中臣能宣、清原元輔、源順、紀時文、坂上望城撰)20巻・1,425首
3.『拾遺和歌集』1005-07年成立(花山院下命・花山院、藤原公任撰)20巻・1,351首
4.『後拾遺和歌集』1086年成立(白河天皇下命・藤原通俊撰)20巻・1,218首
5.『金葉和歌集』1126年(三奏本)成立(白河院下命・源俊頼撰)10巻・650首(三奏本)
6.『詞花和歌集』1151年頃成立(崇徳院下命・藤原顕輔撰)10巻・415首
7.『千載和歌集』1188年成立(後白河院下命・藤原俊成撰)20巻・1,288首
8.『新古今和歌集』1205年成立(後鳥羽院下命・源通具、藤原有家、藤原定家、藤原家隆、飛鳥井雅経、寂蓮撰)20巻・1,978首
9.『新勅撰和歌集』1235年成立(後堀河天皇下命・藤原定家撰)20巻・1,374首
10.『続後撰和歌集』1251年成立(後嵯峨院下命・藤原為家撰)20巻・1,371首
11.『続古今和歌集』1265年成立(後嵯峨院下命・藤原為家、藤原基家、藤原行家、藤原光俊、藤原家良撰)20巻・1,915首
12.『続拾遺和歌集』1278年成立(亀山院下命・二条為氏撰)20巻・1,459首
13.『新後撰和歌集』1303年成立(後宇多院下命・二条為世撰)20巻・1,607首
14.『玉葉和歌集』1312年成立(伏見院下命・京極為兼撰)20巻・2,800首
15.『続千載和歌集』1320年成立(後宇多院下命・二条為世撰)20巻・2,143首
16.『続後拾遺和歌集』1326年成立(後醍醐天皇下命・二条為藤、二条為定撰)20巻・1,353首
17.『風雅和歌集』1349年成立(花園院監修下命・光厳院撰)20巻・2,211首
18.『新千載和歌集』1359年成立(後光厳天皇下命・二条為定撰)20巻・2,365首
19.『新拾遺和歌集』1364年成立(後光厳天皇下命・二条為明、頓阿撰)20巻・1,920首
20.『新後拾遺和歌集』1384年成立(後円融天皇下命・二条為遠、二条為重撰)20巻・1,554首
21.『新続古今和歌集』1439年成立(後花園天皇下命・飛鳥井雅世撰)20巻・2,144首
準.『新葉和歌集』1381年成立(長慶天皇下命・宗良親撰)20巻・1,426首

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

1682年(天和2)連歌師・俳人・談林派の祖西山宗因の命日(新暦5月5日)詳細
1868年(慶応4)神祇官事務局達(いわゆる神仏判然令)が出される詳細
1929年(昭和4)「国宝保存法」が公布される詳細
1940年(昭和15)内務省がミス・ワカナ、ディック・ミネ、藤原釜足ら16人に改名を命令する詳細
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 今日は、鎌倉時代の文永2年に、藤原為家らが第11勅撰和歌集である『続古今和歌集』を撰進した日ですが、新暦では1266年2月2日となります。
 『続古今和歌集』(しょくこきんわかしゅう)は、鎌倉時代の第11勅撰和歌集で、1259年(正元元年3月16日)に後嵯峨院の院宣により、藤原基家・為家・行家・光俊が撰し、1266年2月2日(文永2年12月26日)に成立、奏覧され、翌年3月12日に竟宴が催されました。全20巻で1,925首が収載され、菅原長成の真名序と藤原基家の仮名序を付し、構成は、1巻(春上)・2巻(春下)・3巻(夏)・4巻(秋上)・5巻(秋下)・6巻(冬)・7巻(神祇)・8巻(釈教)・9巻(離別)・10巻(羇旅)・11巻(恋一)・12巻(恋二)・13巻(恋三)・14巻(恋四)・15巻(恋五)・16巻(哀傷)・17巻(雑上)・18巻(雑中)・19巻(雑下)・20巻(賀)となっています。
 代表歌人は、宗尊親王(67首)、西園寺実氏(61首)、藤原定家(56首)、後嵯峨院(54首)、後鳥羽院(49首)、藤原為家(44首)、藤原家隆(41首)、土御門院(38首)、順徳院(35首)、藤原光俊(30首)などとなっていました。『古今集』・『新古今集』を勅撰集の正道と見なし、この二集を引き継ぐ意図が見られ、活発で華やかな後嵯峨院歌壇を反映し、多彩な作風を見せていますが、華麗ではあるものの、古風な傾向も顕著とされています。
 出典としては、1201年(建仁元)の「千五百番歌合」、1248年(宝治2)の「後嵯峨院百首」、1216年(建保4)の「後鳥羽院百首」、1261年(弘長元)以後の「弘長百首」などとなっていました。

<『続古今和歌集』の代表的な歌>

・「はつせめの 峰の桜の 花かづら 空さへかけて にほふ春風」(藤原為家)
・「しのぶべき これやかぎりの 月ならむ さだめなき世の 袖の別れは」(藤原基家)
・「神よかみ なほすみよしと みそなはせ わがよにたつる 宮ばしらなり」(後嵯峨院)
・「たづねばや 青葉の山の おそざくら 花ののこるか 春のとまるか」(後嵯峨院)
・「秋風に またこそとはめ 津の国の 生田の森の 春のあけぼの」(順徳院)
・「あすか風 かは音ふけて たをやめの 袖にかすめる 春の夜の月」(宗尊親王)

〇勅撰和歌集(ちょくせんわかしゅう)とは? 

 天皇の綸旨や上皇・法皇の院宣下命に基づいて編集、奏覧された和歌集のことです。醍醐天皇の勅命によって編纂され、905年(延喜5)に奏上された『古今和歌集』に始まり、1439年(永享11)成立の『新続古今和歌集』までの534年間で21があり、総称して「二十一代集」と呼ばれました。
 初めの3集(『古今和歌集』・ 『後撰和歌集』・『拾遺和歌集』)を三代集、8集(『古今和歌集』から『新古今和歌集』)までを八代集、残り13集(『新勅撰集』から『新続古今和歌集』)を十三代集ともいいます。平安時代から鎌倉時代初期にかけて最も盛んでしたが、次第に衰え、室町時代に入って跡が絶えました。尚、14世紀末に南朝側で編纂された『新葉和歌集』は準勅撰和歌集とされています。
 勅撰集を作成するには、まず撰和歌所を設置し、勅撰の下命があり、撰者の任命がされました。その後、資料が集成され、撰歌と部類配列が行われ、加除訂正の後、目録や序が作成それて清書されます。そして、奏覧され、祝賀の竟宴という過程によって行われました。
 収載されたのは、ほとんどが短歌でしたが、わずかに長歌、旋頭歌、連歌を加えた集もあります。巻数は最初の『古今和歌集』の20巻が継承されましたが、『金葉和歌集』と『詞花和歌集』は10巻となっています。部立(歌の種類別区分の仕方)は各集ごとに小異がありますが、基本的には、最初の『古今和歌集』の部立が受け継がれました。
 勅撰集に歌が選ばれるのは、歌人にとって最高の名誉とされ、和歌を発達させた文学史的意義は大きいとされています。

☆「二十一代集」(勅撰和歌集)一覧

1.『古今和歌集』905年成立(醍醐天皇下命・紀友則、紀貫之、凡河内躬恒、壬生忠岑撰)20巻・1,100首
2.『後撰和歌集』957-959年成立(村上天皇下命・大中臣能宣、清原元輔、源順、紀時文、坂上望城撰)20巻・1,425首
3.『拾遺和歌集』1005-07年成立(花山院下命・花山院、藤原公任撰)20巻・1,351首
4.『後拾遺和歌集』1086年成立(白河天皇下命・藤原通俊撰)20巻・1,218首
5.『金葉和歌集』1126年(三奏本)成立(白河院下命・源俊頼撰)10巻・650首(三奏本)
6.『詞花和歌集』1151年頃成立(崇徳院下命・藤原顕輔撰)10巻・415首
7.『千載和歌集』1188年成立(後白河院下命・藤原俊成撰)20巻・1,288首
8.『新古今和歌集』1205年成立(後鳥羽院下命・源通具、藤原有家、藤原定家、藤原家隆、飛鳥井雅経、寂蓮撰)20巻・1,978首
9.『新勅撰和歌集』1235年成立(後堀河天皇下命・藤原定家撰)20巻・1,374首
10.『続後撰和歌集』1251年成立(後嵯峨院下命・藤原為家撰)20巻・1,371首
11.『続古今和歌集』1265年成立(後嵯峨院下命・藤原為家、藤原基家、藤原行家、藤原光俊、藤原家良撰)20巻・1,915首
12.『続拾遺和歌集』1278年成立(亀山院下命・二条為氏撰)20巻・1,459首
13.『新後撰和歌集』1303年成立(後宇多院下命・二条為世撰)20巻・1,607首
14.『玉葉和歌集』1312年成立(伏見院下命・京極為兼撰)20巻・2,800首
15.『続千載和歌集』1320年成立(後宇多院下命・二条為世撰)20巻・2,143首
16.『続後拾遺和歌集』1326年成立(後醍醐天皇下命・二条為藤、二条為定撰)20巻・1,353首
17.『風雅和歌集』1349年成立(花園院監修下命・光厳院撰)20巻・2,211首
18.『新千載和歌集』1359年成立(後光厳天皇下命・二条為定撰)20巻・2,365首
19.『新拾遺和歌集』1364年成立(後光厳天皇下命・二条為明、頓阿撰)20巻・1,920首
20.『新後拾遺和歌集』1384年成立(後円融天皇下命・二条為遠、二条為重撰)20巻・1,554首
21.『新続古今和歌集』1439年成立(後花園天皇下命・飛鳥井雅世撰)20巻・2,144首
準.『新葉和歌集』1381年成立(長慶天皇下命・宗良親撰)20巻・1,426首

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 今日は、鎌倉時代の弘安元年に、藤原為氏が『続拾遺和歌集』(二十一代集の12番目)を撰上した日ですが、新暦では1279年2月9日となります。
 『続拾遺和歌集』(しょくしゅういわかしゅう)は、第12勅撰和歌集で、1276年(建治2年)7月に亀山上皇の命によって、藤原為氏が編纂を開始しました。『万葉集』や三代集(『古今和歌集』・『後撰和歌集』・『拾遺和歌集』)の時代の歌は除外し、一条朝正暦年間(990~995年)以後の歌から選定し、『拾遺和歌集』の体裁に従っています。
 弘安元年12月27日(1279年2月9日)に、撰上され奏覧となりましたが、20巻で1,459首が収載され、構成は序はなく、1巻(春上)・2巻(春下)・3巻(夏)・4巻(秋上)・5巻(秋下)・6巻(冬)・7巻(雑春)・8巻(雑秋)・9巻(羇旅)・10巻(賀)・11巻(恋一)・12巻(恋二)・13巻(恋三)・14巻(恋四)・15巻(恋五)・16巻(雑上)・17巻(雑中)・18巻(雑下)・19巻(釈教)・20巻(神祇)となっていました。主な歌人は、藤原為家(43首)、後嵯峨院(33首)、藤原定家(29首)、西園寺実氏(28首)、藤原俊成(22首)、藤原信実(21首)、藤原為氏(21首)、亀山院(20首)、一条実経(20首)、藤原基家(20首)で、二条派中心ではあるものの、関東武士の歌も多いのが特徴とされています。
 尚、御家人の作が多いことから、警固の時などにたく篝火(かがり)になぞらえ、「鵜舟集(うぶねしゅう)」の異名を以て揶揄されたと伝えられています。

〇勅撰和歌集とは?

 天皇の綸旨や上皇・法皇の院宣下命に基づいて編集、奏覧された和歌集のことです。醍醐天皇の勅命によって編纂され、905年(延喜5)に奏上された『古今和歌集』に始まり、1439年(永享11)成立の『新続古今和歌集』までの534年間で21があり、総称して「二十一代集」と呼ばれました。
 初めの3集(『古今和歌集』・ 『後撰和歌集』・『拾遺和歌集』)を三代集、8集(『古今和歌集』から『新古今和歌集』)までを八代集、残り13集(『新勅撰集』から『新続古今和歌集』)を十三代集ともいいます。平安時代から鎌倉時代初期にかけて最も盛んでしたが、次第に衰え、室町時代に入って跡が絶えました。尚、14世紀末に南朝側で編纂された『新葉和歌集』は準勅撰和歌集とされています。
 勅撰集を作成するには、まず撰和歌所を設置し、勅撰の下命があり、撰者の任命がされました。その後、資料が集成され、撰歌と部類配列が行われ、加除訂正の後、目録や序が作成されて清書されます。そして、奏覧され、祝賀の竟宴という過程によって行われました。
 収載されたのは、ほとんどが短歌でしたが、わずかに長歌、旋頭歌、連歌を加えた集もあります。巻数は最初の『古今和歌集』の20巻が継承されましたが、『金葉和歌集』と『詞花和歌集』は10巻となっています。部立(歌の種類別区分の仕方)は各集ごとに小異がありますが、基本的には、最初の『古今和歌集』の部立が受け継がれました。
 勅撰集に歌が選ばれるのは、歌人にとって最高の名誉とされ、和歌を発達させた文学史的意義は大きいとされています。

〇「二十一代集」(勅撰和歌集)一覧

1.『古今和歌集』905年成立(醍醐天皇下命・紀友則、紀貫之、凡河内躬恒、壬生忠岑撰)20巻・1,100首
2.『後撰和歌集』957-959年成立(村上天皇下命・大中臣能宣、清原元輔、源順、紀時文、坂上望城撰)20巻・1,425首
3.『拾遺和歌集』1005-07年成立(花山院下命・花山院、藤原公任撰)20巻・1,351首
4.『後拾遺和歌集』1086年成立(白河天皇下命・藤原通俊撰)20巻・1,218首
5.『金葉和歌集』1126年(三奏本)成立(白河院下命・源俊頼撰)10巻・650首(三奏本)
6.『詞花和歌集』1151年頃成立(崇徳院下命・藤原顕輔撰)10巻・415首
7.『千載和歌集』1188年成立(後白河院下命・藤原俊成撰)20巻・1,288首
8.『新古今和歌集』1205年成立(後鳥羽院下命・源通具、藤原有家、藤原定家、藤原家隆、飛鳥井雅経、寂蓮撰)20巻・1,978首
9.『新勅撰和歌集』1235年成立(後堀河天皇下命・藤原定家撰)20巻・1,374首
10.『続後撰和歌集』1251年成立(後嵯峨院下命・藤原為家撰)20巻・1,371首
11.『続古今和歌集』1265年成立(後嵯峨院下命・藤原為家、藤原基家、藤原行家、藤原光俊、藤原家良撰)20巻・1,915首
12.『続拾遺和歌集』1278年成立(亀山院下命・二条為氏撰)20巻・1,459首
13.『新後撰和歌集』1303年成立(後宇多院下命・二条為世撰)20巻・1,607首
14.『玉葉和歌集』1312年成立(伏見院下命・京極為兼撰)20巻・2,800首
15.『続千載和歌集』1320年成立(後宇多院下命・二条為世撰)20巻・2,143首
16.『続後拾遺和歌集』1326年成立(後醍醐天皇下命・二条為藤、二条為定撰)20巻・1,353首
17.『風雅和歌集』1349年成立(花園院監修下命・光厳院撰)20巻・2,211首
18.『新千載和歌集』1359年成立(後光厳天皇下命・二条為定撰)20巻・2,365首
19.『新拾遺和歌集』1364年成立(後光厳天皇下命・二条為明、頓阿撰)20巻・1,920首
20.『新後拾遺和歌集』1384年成立(後円融天皇下命・二条為遠、二条為重撰)20巻・1,554首
21.『新続古今和歌集』1439年成立(後花園天皇下命・飛鳥井雅世撰)20巻・2,144首
準.『新葉和歌集』1381年成立(長慶天皇下命・宗良親撰)20巻・1,426首

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 今日は、室町時代の1439年(永享11)に、飛鳥井雅世が『新続古今和歌集』(二十一代集最後)を撰上した日ですが、新暦では8月6日となります。
 『新続古今和歌集』(しんしょくこきんわかしゅう)は、室町時代の第21勅撰和歌集で、「二十一代集」の最後(勅撰集の最後)となりました。
 1433年(永享5年8月25)に後花園天皇の下命により、飛鳥井雅世が撰し、1439年(永享11年6月27日)に成立します。一条兼良の真名序・仮名序があり、20巻で2,144首が収載され、代表歌人は飛鳥井雅縁、藤原良経、後小松院、藤原俊成、藤原定家、頓阿、後鳥羽院、足利義教などとなりました。
 撰者の関係から、飛鳥井家、二条派、武家歌人などが重んじられ、『新古今和歌集』追随の傾向が顕著とされています。
 以後も勅撰集の計画はありましたが、応仁の乱のために中断し、これが最後の勅撰和歌集となりました。

〇勅撰和歌集とは?

 天皇の綸旨や上皇・法皇の院宣下命に基づいて編集、奏覧された和歌集のことです。醍醐天皇の勅命によって編纂され、905年(延喜5)に奏上された『古今和歌集』に始まり、1439年(永享11)成立の『新続古今和歌集』までの534年間で21があり、総称して「二十一代集」と呼ばれました。
 初めの3集(『古今和歌集』・ 『後撰和歌集』・『拾遺和歌集』)を三代集、8集(『古今和歌集』から『新古今和歌集』)までを八代集、残り13集(『新勅撰集』から『新続古今和歌集』)を十三代集ともいいます。平安時代から鎌倉時代初期にかけて最も盛んでしたが、次第に衰え、室町時代に入って跡が絶えました。尚、14世紀末に南朝側で編纂された『新葉和歌集』は準勅撰和歌集とされています。
 勅撰集を作成するには、まず撰和歌所を設置し、勅撰の下命があり、撰者の任命がされました。その後、資料が集成され、撰歌と部類配列が行われ、加除訂正の後、目録や序が作成それて清書されます。そして、奏覧され、祝賀の竟宴という過程によって行われました。
 収載されたのは、ほとんどが短歌でしたが、わずかに長歌、旋頭歌、連歌を加えた集もあります。巻数は最初の『古今和歌集』の20巻が継承されましたが、『金葉和歌集』と『詞花和歌集』は10巻となっています。部立(歌の種類別区分の仕方)は各集ごとに小異がありますが、基本的には、最初の『古今和歌集』の部立が受け継がれました。
 勅撰集に歌が選ばれるのは、歌人にとって最高の名誉とされ、和歌を発達させた文学史的意義は大きいとされています。

〇「二十一代集」(勅撰和歌集)一覧

1.『古今和歌集』905年成立(醍醐天皇下命・紀友則、紀貫之、凡河内躬恒、壬生忠岑撰)20巻・1,100首
2.『後撰和歌集』957-959年成立(村上天皇下命・大中臣能宣、清原元輔、源順、紀時文、坂上望城撰)20巻・1,425首
3.『拾遺和歌集』1005-07年成立(花山院下命・花山院、藤原公任撰)20巻・1,351首
4.『後拾遺和歌集』1086年成立(白河天皇下命・藤原通俊撰)20巻・1,218首
5.『金葉和歌集』1126年(三奏本)成立(白河院下命・源俊頼撰)10巻・650首(三奏本)
6.『詞花和歌集』1151年頃成立(崇徳院下命・藤原顕輔撰)10巻・415首
7.『千載和歌集』1188年成立(後白河院下命・藤原俊成撰)20巻・1,288首
8.『新古今和歌集』1205年成立(後鳥羽院下命・源通具、藤原有家、藤原定家、藤原家隆、飛鳥井雅経、寂蓮撰)20巻・1,978首
9.『新勅撰和歌集』1235年成立(後堀河天皇下命・藤原定家撰)20巻・1,374首
10.『続後撰和歌集』1251年成立(後嵯峨院下命・藤原為家撰)20巻・1,371首
11.『続古今和歌集』1265年成立(後嵯峨院下命・藤原為家、藤原基家、藤原行家、藤原光俊、藤原家良撰)20巻・1,915首
12.『続拾遺和歌集』1278年成立(亀山院下命・二条為氏撰)20巻・1,459首
13.『新後撰和歌集』1303年成立(後宇多院下命・二条為世撰)20巻・1,607首
14.『玉葉和歌集』1312年成立(伏見院下命・京極為兼撰)20巻・2,800首
15.『続千載和歌集』1320年成立(後宇多院下命・二条為世撰)20巻・2,143首
16.『続後拾遺和歌集』1326年成立(後醍醐天皇下命・二条為藤、二条為定撰)20巻・1,353首
17.『風雅和歌集』1349年成立(花園院監修下命・光厳院撰)20巻・2,211首
18.『新千載和歌集』1359年成立(後光厳天皇下命・二条為定撰)20巻・2,365首
19.『新拾遺和歌集』1364年成立(後光厳天皇下命・二条為明、頓阿撰)20巻・1,920首
20.『新後拾遺和歌集』1384年成立(後円融天皇下命・二条為遠、二条為重撰)20巻・1,554首
21.『新続古今和歌集』1439年成立(後花園天皇下命・飛鳥井雅世撰)20巻・2,144首
準.『新葉和歌集』1381年成立(長慶天皇下命・宗良親撰)20巻・1,426首
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 今日は、平安時代前期の905年(延喜5)に、『古今和歌集』が醍醐天皇に奏上された日ですが、新暦では5月21日となります。
 これは、醍醐天皇の勅命で、紀貫之、紀友則、凡河内躬恒、壬生忠岑の4人が撰者となって編集し、905年(延喜5年4月15日)に奏上(注:仮名序では4月18日)された最初の勅撰和歌集で、『古今集』とも呼ばれていました。
 全二十巻からなり、仮名序と真名序の二つの序文があって、約1,100首を収め、春・夏・秋・冬など13に分類されています。ほとんどが短歌ですが、旋頭歌4首と長歌5首もあり、技巧的・観念的で、繊細・優美な歌が多く、「万葉集」の率直な写生の歌とは異なっていました。
 入集歌数が多いのは、紀貫之(102首)、凡河内躬恒(60首)、紀友則(46首)、壬生忠岑(36首)、素性(36首)、在原業平(30首)の順となっています。
 この歌集以後、勅撰和歌集が編集され、1439年(永享11)成立の『新続古今和歌集』までの534年間で21があり、総称して「二十一代集」と呼ばれました。尚、1205年(元久2)成立の『新古今集』までの初めの8つを「八代集」とも呼んでいます。

<収載されている代表的な歌>
・「久方の 光のどけき 春の日に しづ心なく 花の散るらむ」(紀友則)
・「秋来ぬと 目にはさやかに 見えねども 風の音にぞ おどろかれぬる」(藤原敏行)
・「冬がれの 野辺とわが身を 思ひせば 燃えても春を 待たましものを」(伊勢)
・「有明の つれなく見えし 別れより 暁ばかり 憂きものはなし」(壬生忠岑)
・「桜花 散りぬる風の なごりには 水なき空に 波ぞ立ちける」(紀貫之)
・「花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに」(小野小町)

〇勅撰和歌集(二十一代集)一覧

1 『古今和歌集』20巻・1,100首(醍醐天皇下命)905年成立[選者:紀友則、紀貫之、凡河内躬恒、壬生忠岑]
2 『後撰和歌集』20巻・1,425首(村上天皇下命)957-959年成立[選者:大中臣能宣、清原元輔、源順、紀時文、坂上望城]
3 『拾遺和歌集』20巻・1,351首(花山院下命)1005-07年成立[選者:花山院] 藤原公任『拾遺抄』の増補
4 『後拾遺和歌集』20巻・1,218首(白河天皇下命)1086年成立[選者:藤原通俊]
5 『金葉和歌集』10巻・650首(白河院下命)1126年成立(三奏本)[選者:源俊頼](三奏本) 世上に流布したのは10巻665首の二度本
6 『詞花和歌集』10巻・415首(崇徳院下命)1151年頃成立[選者:藤原顕輔]
7 『千載和歌集』20巻・1,288首(後白河院下命)1188年成立[選者:藤原俊成]
8 『新古今和歌集』20巻・1,978首(後鳥羽院下命)1205年成立[選者:源通具、藤原有家、藤原定家、飛鳥井雅経、寂蓮(実際は後鳥羽院親撰)]
9 『新勅撰和歌集』20巻・1,374首(後堀河天皇下命)1235年成立[選者:藤原定家]
10 『続後撰和歌集』20巻・1,371首(後嵯峨院下命)1251年成立[選者:藤原為家]
11 『続古今和歌集』20巻・1,915首(後嵯峨院下命)1265年成立[選者:藤原為家、藤原基家、藤原行家、藤原光俊、藤原家良]
12 『続拾遺和歌集』20巻・1,459首(亀山院下命)1278年成立[選者:二条為氏]
13 『新後撰和歌集』20巻・1,607首(後宇多院下命)1303年成立[選者:二条為世]
14 『玉葉和歌集』20巻・2,800首(伏見院下命)1312年成立[選者:京極為兼]
15 『続千載和歌集』20巻・2,143首(後宇多院下命)1320年成立[選者:二条為世]
16 『続後拾遺和歌集』20巻・1,353首(後醍醐天皇下命)1326年成立[選者:二条為藤、二条為定]
17 『風雅和歌集』20巻・2,211首(花園院監修、光厳院下命)1349年成立[選者:光厳院(親撰)]
18 『新千載和歌集』20巻・2,365首(後光厳天皇下命)1359年成立[選者:二条為定]
19 『新拾遺和歌集』20巻・1,920首(後光厳天皇下命)1364年成立[選者:二条為明、頓阿]
20 『新後拾遺和歌集』20巻・1,554首(後円融天皇下命)1384年成立[選者:二条為遠、二条為重]
21 『新続古今和歌集』20巻・2,144首(後花園天皇下命)1439年成立[選者:飛鳥井雅世]
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