今日は昭和時代後期の1973年(昭和48)に、大洋デパート火災が起き、死者104名、負傷者124名を出した日です。
大洋デパート火災(たいようデパートかさい)は、午後1時15分に熊本県熊本市(現在の同市中央区)下通1丁目3番10号にあった大洋デパートで起きた、火災事故でした。鉄筋コンクリート地下1階、地上13階建て・一部9階建ての建物の2階と3階をつなぐ階段付近から出火、初期消火が間に合わず、3階の寝具売り場は大量の可燃物があって火勢が強まり、3階以上に火の手が広がります。
増築工事中のため、非常階段は取り外してあり、救助袋もなく、スプリンクラーなどの防火設備等が作動しませんでした。師走前のお歳暮商戦のため、女性中心に多くの買い物客がいましたが、館内放送もされず、避難誘導も不十分で、買い物客と店員数千人は停電で暗闇になった店内を逃げ惑ったうこととなります。
その結果、3階以上延べ1万3,500平方mを全焼し、死者104名、負傷者124名を出す、日本の百貨店火災史上最悪の惨事となりました。犠牲者の多くは有毒ガスの中毒か窒息死でしたが、出火原因は特定されていません。
〇戦後のビル火災の大惨事一覧
・1972年(昭和47)5月13日 - 千日デパート火災(大阪府大阪市南区)死者118名、負傷者81名[日本のビル火災史上最悪の惨事]
・1973年(昭和48)11月29日 - 大洋デパート火災(熊本県熊本市)死者104名、負傷者124名[日本の百貨店火災史上最悪の惨事]
・1990年(平成2)3月18日 - 長崎屋火災(東京都千代田区)死者15名、負傷者8名
・2001年(平成13)9月1日 - 歌舞伎町ビル火災(東京都新宿区)死者44名
〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)
1890年(明治23) | 「大日本帝国憲法」が施行される | 詳細 |
第1回帝国議会が開会する | 詳細 |
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