doryoukouhou01
 今日は、大正時代の1921年(大正8)に、改正「度量衡法」が公布され、尺貫法・ヤード・ポンド法との併用からメートル法への一本化(勅令により尺貫法およびヤード・ポンド法が当分の間使用できるとされる)がされた日です。
 「度量衡法(どりょうこうほう)」は、1886年(明治19)の「メートル条約」加盟に伴い、日本の長さ・体積・質量の単位をそれに基づいて定め、商取引や公的証明のために用いるとしたもので、1893年(明治26)1月1日に施行されました。日本には、「度量衡取締条例」(明治8年8月5日太政官達第135号)によって尺貫法が整備されていたのですが、1886年(明治19)の「メートル条約」加盟により、1890年(明治23)にメートル原器、キログラム原器が到着したのに伴い、度(長さ)・量(体積)・衡(質量)の計測を精密に定めたものです。
 その内容は、まず基本単位として尺および貫をメートルおよびキログラム原器によって定義し、これに基づいて度、地積、量、衡の単位を定め、布帛(織物等)用に限るとして鯨尺を定め、第5条で、これら尺貫法の単位とメートル法の換算値を掲げ、メートル法度量衡を適法のものとし、尺貫法を基本にメートル法を併用するものとなりました。しかし、 1909年(明治42)の改正によりメートル法を基準として尺貫法、ヤード・ポンド法の3法が併用されることとなります。
 その後、1919年(大正8)に圧力・温度・比重単位の規定が追加され、1921年(大正10)には、メートル法に一本化する改正法が公布されましたが、従来慣用の度量衡(尺貫法およびヤード・ポンド法)は勅令により当分の間使用できると定められました。太平洋戦争後、1951年(昭和26)にこの法律は廃止され、代わって「計量法」(昭和26年法律第207号)が制定されています。
 以下に、「度量衡法」(明治24年3月24日法律第3号)を掲載しておきますので、ご参照下さい。

〇「度量衡法」(明治24年3月24日法律第3号)

第一條 度量ハ尺、衡ハ貫ヲ以テ基本トス 

第二條 度量衡ノ原器ハ白金、「イリヂウム」合金製ノ棒及分銅トス其ノ棒ノ面ニ記シタル標線間ノ攝氏〇、一五度ニ於ケル長サ三十三分ノ十ヲ尺トシ分銅ノ質量四分ノ十五ヲ貫トス 

第三條 度量衡ノ名稱命位ヲ定ムルコト左ノ如シ 

度 

毛 尺ノ萬分ノ一 

厘 尺ノ千分ノ一 

分 尺ノ百分ノ一 

寸 尺ノ十分ノ一 

尺 

丈 十尺 

間 六尺 

町 三百六十尺(六十間) 

里 一萬二千九百六十尺(三十六町) 

地積 

勺 歩ノ百分ノ一 

合 歩ノ十分ノ一 

歩 或ハ坪六尺平方 

畝 三十歩 

段 三百歩 

町 三千歩 

量 

勺 升ノ百分ノ一 

合 升ノ十分ノ一 

升 六萬四千八百二十七立方分 

斗 十升 

石 百升 

衡 

毛 貫ノ百萬分ノ一 

厘 貫ノ十萬分ノ一 

分 貫ノ萬分ノ一 

匁 貫ノ千分ノ一 

貫 

斤 百六十匁 

第四條 從來慣用ノ鯨尺ハ布帛ヲ度ルトキニ限リ之ヲ用ヰルコトヲ得 

鯨尺一尺ハ一尺二寸五分トシ其ノ十倍ヲ鯨尺一丈、十分ノ一ヲ鯨尺一寸、百分ノ一ヲ鯨尺一分トス 

第五條 「メートル」法度量衡ハ左ニ掲クル比較ニ依リ之ヲ適法ノモノトシ本條以下ノ規定ヲ適用ス 

度 

    「メートル」     「ミリメートル」   〇「尺」、〇〇三三〇
 毛  〇、〇〇〇〇三
   (三萬三千分ノ一)       
 厘   〇、〇〇〇三〇
   (三萬三千分ノ十)     「センチメートル」  〇、〇三三〇〇  
 分   〇、〇〇三〇三
   (三萬三千分ノ一百)   「デシメートル」   〇、三三〇〇〇  
 寸   〇、〇三〇三〇
   (三萬三千分ノ一千)   「メートル」     三、三〇〇〇〇  
 尺  〇、三〇三〇三
   (三萬三千分ノ一萬)   「デカメートル」   三三、〇〇〇〇〇  
 丈  三、〇三〇三〇
   (三萬三千分ノ十萬)   「ヘクトメートル」  三三〇、〇〇〇〇〇  
 間  一、八一八一八
   (十一分ノ二十)      「キロメートル」   三三〇〇、〇〇〇〇〇  
 町  一〇九、〇九〇九一
   (十一分ノ一千二百)  
 里  三九二七、二七二七三
   (十一分ノ四萬三千二百)  

  地積  

    「アール」
 勺  〇、〇〇〇三三
   (三千〇二十五分ノ一)    「センチアール」  〇「歩」、三〇二五〇  
 合  〇、〇〇三三一
   (三千〇二十五分ノ十)    「アール」     三〇、二五〇〇〇  
 歩或ハ坪 〇、〇三三〇六
   (三千〇二十五分ノ一百)  「ヘクタール」   三〇二五、〇〇〇〇〇  
 畝  〇、九九一七四
   (三千〇二十五分ノ三千)  
 段  九、九一七三六
   (三千〇二十五分ノ三萬)  
 町  九九、一七三五五
   (三千〇二十五分ノ三十萬)  

量  

   「リットル」
 勺  〇、〇一八〇四
   (十三萬三千一百分ノ二千四百〇一)  「センチリットル」 〇「升」、〇〇五五四
                              (二十四萬〇一百分ノ一千三百三十一)  
 合  〇、一八〇三九
   (十三萬三千一百分ノ二萬四千〇十)  「デシリットル」  〇、〇五五四四
                              (二十四萬〇一百分ノ一萬三千三百十)  
 升  一、八〇三九一
   (十三萬三千一百分ノ二十四萬〇一百)「リットル」    〇、五五四三五
                              (二十四萬〇一百分ノ十三萬三千一百)  
 斗  一八、〇三九〇七
   (十三萬三千一百分ノ二百四十萬一千)「デカリットル」  五、五四三五二
                              (二十四萬〇一百分ノ一百三十三萬一千)  
 石  一八〇、三九〇六八
   (十三萬三千一百分ノ二千四百〇一萬)「ヘクトリットル」 五五、四三五二四
                              (二十四萬〇一百分ノ一千三百三十一萬)  
衡  

     「グラム」
 毛    〇、〇〇三七五       「ミリグラム」  〇「匁」、〇〇〇二七
                        (一萬五千分ノ四)  
 厘    〇、〇三七五〇      「センチグラム」〇、〇〇二六七
                      (一萬五千分ノ四十)  
 分    〇、三七五〇〇      「デシグラム」 〇、〇二六六七
                      (一萬五千分ノ四百)  
 匁    三、七五〇〇〇      「グラム」   〇、二六六六七
                      (一萬五千分ノ四千)  
 貫    三七五〇、〇〇〇〇〇  「デカグラム」 二、六六六六七
                      (一萬五千分ノ四萬)  
                  「ヘクトグラム」二六、六六六六七
                                         (一萬五千分ノ四十萬)  
 斤    六〇〇、〇〇〇〇〇    「キログラム」  二六六、六六六六七
                                            (一萬五千分ノ四百萬)  

第六條 度量衡ノ原器ハ農商務大臣之ヲ保管ス 

農商務大臣ハ度量衡ノ原器ニ依リ副原器二組ヲ製作セシメ原器ノ代用ニ供ス 

副原器ノ一組ハ農商務大臣之ヲ保管シ他ノ一組ハ文部大臣之ヲ保管ス 

第七條 農商務大臣ハ副原器ニ依リ地方原器ヲ製作セシムヘシ 

地方原器ハ地方長官之ヲ保管シ度量衡器檢定ノ標準ニ供スルモノトス 

第八條 度量衡器ヲ製作シ修覆シ若ハ販賣セント欲スル者ハ地方長官ヲ經由シ農商務大臣ニ願出免許ヲ受クヘシ 

製作ノ免許ヲ得タル者ハ修覆及販賣ヲナスコトヲ得 

免許ニ關スル年限、身元保證金其ノ他必要ナル制限ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム 

第九條 度量衡器ヲ製作シ修覆シ若ハ輸入シテ販賣シ又ハ營業ノ目的ニ使用スル者ハ豫メ其ノ檢定ヲ受クヘシ 

營業ノ目的ニ使用スル度量衡器ハ前項檢定ノ外之ヲ修覆シタルトキ及定期間ニ於テ檢定ヲ受クヘシ 

官廳、公署、官立、公立ノ諸建設場又ハ貧院、病院其他之ニ類スル建設場ニ於テ賣買、授受及證明ノ爲ニ使用スル度量衡器ハ營業ノ目的ニ使用スルモノニ準ス 

第十條 度量衡器ノ種類、形状、物質、檢定ノ定期及公差、檢定スヘキ目盛及分銅ノ最小定限ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム 

第十一條 度量衡器ノ檢定及取締ハ地方長官之ヲ管理ス 

地方長官ハ市長、町村長ヲシテ其ノ市町村内ニ於ケル度量衡器ノ取締ヲ行ハシメ及其ノ檢定ニ關スル事務ヲ補助セシムルコトヲ得 

第十二條 度量衡器ノ製作者、修覆者、販賣者及使用者ハ取締ノ爲ニ行フ當該吏員ノ臨檢ヲ拒ムコトヲ得ス但シ吏員ハ主任タルノ證票ヲ携帯シテ之ヲ示スヘシ 

第十三條 度量衡器ノ製作、修覆及販賣ノ免許ヲ受クル者ハ免許料ヲ、檢定ヲ受クル者ハ檢定料ヲ納ムルヘシ 

免許料及檢定料ノ金額ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム 

第十四條 度量衡器ノ製作者、修覆者若ハ販賣者ニシテ度量衡ニ關スル法律命令ニ違背シタルトキハ農商務大臣ハ其ノ營業免許ヲ取消スコトヲ得 

第十五條 免許ヲ受ケスシテ度量衡器ヲ製作シ若ハ修覆シテ販賣シタル者ハ二十圓以上三百圓以下ノ罰金ニ處ス 

免許ヲ受ケスシテ度量衡器ヲ販賣シ又ハ檢定ヲ受ケサル度量衡器ヲ販賣シ若ハ之ヲ營業ノ目的ニ使用シ及吏員ノ臨檢ヲ拒ミタル者ハ十圓以上二百圓以下ノ罰金ニ處ス 

差狂アル度量衡器ナルコトヲ知テ之ヲ販賣シ又ハ營業ノ目的ニ使用シタル者亦前項ニ同シ 

第十六條 本法施行ノ細則ハ農商務大臣之ヲ定ム 

附則 

第十七條 本法ハ明治二十六年一月一日ヨリ之ヲ施行ス 

第十八條 度量衡器ノ製作ニ限リ本法施行前六箇月以内ニ之ヲ免許スルコトヲ得此ノ場合ニ於テハ本法中製作ニ關スル條項ハ之ヲ適用ス 

第十九條 從來度量衡製作及賣捌ノ免許ヲ受ケタル者ハ更ニ免許ヲ受クルコトヲ要セス本法ノ規定ニ從ヒ其ノ營業ヲ繼績スルコトヲ得 

第二十條 從來ノ度量衡器ハ本法施行ノ日ヨリ七箇年以内ニ本法ノ規定ニ依リ其ノ檢定ヲ受クヘシ檢定ヲ經サルモノハ其ノ期限ヲ過クル後之ヲ販賣シ若ハ營業ノ目的ニ使用スルコトヲ得ス 

第二十一條 從來ノ度量衡器ニシテ修覆シタルモノ丶檢定ハ本法施行ノ日ヨリ七箇年ヲ限リ從來ノ檢査規則ニ依ル 

第二十二條 明治八年太政官第百三十五號逹度量衡取締條例竝檢査規則同九年第十七號布告度量衡改定規則及西洋形權衡ニ係ル從來ノ法令ハ本法施行ノ日ヨリ之ヲ廢止ス但シ度量衡取締條例附屬檢査規則ハ前條ノ場合ニ限リ明治三十二年十二月三十一日マテ其ノ効力ヲ有ス 

           「ウイキソース」より

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

1782年(天明2)儒学者・教育者・漢詩人広瀬淡窓の誕生日(新暦5月22日)詳細
1868年(慶応4)[閏]会津藩・庄内藩赦免を求めるため、奥羽25藩の代表による白石列藩会議が始まる(新暦5月3日)詳細
1919年(大正8)「ベルサイユ条約」によって、国際連盟に国際労働機関(ILO)が設立される詳細
1922年(大正11)「改正鉄道敷設法」が公布・施行され、別表で、149項目、178線に及ぶ建設予定線が決定される詳細
1925年(大正14)「陸軍現役将校学校配属令」が発せられ、中学校以上の公立学校で軍事教練開始詳細
1952年(昭和27)「夏時刻法を廃止する法律」(昭和27年法律第84号)が公布・施行され、夏時間が廃止される詳細
「ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件の廃止に関する法律」が公布・施行される詳細
1967年(昭和42)「日本近代文学館」が開館する詳細