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 今日は、1890年(明治23)、東京浅草に12階建ての凌雲閣(りょううんかく)が完成し、日本初の電動式エレベーターが一般公開された日です。
 凌雲閣は、明治時代中頃から大正時代まで、東京市浅草区(現在の東京都台東区)にあった、八角形の12階建ての塔で、当時の日本で最も高い建築物(約52m)でした。
 起案者は長岡の豪商であった福原庄七、基本設計者は、お雇い外国人の英国人技師ウィリアム・K・バートンで、「雲を凌ぐほど高い」という意味で命名されたとのことです。
 構造は、10階までが煉瓦造り、11・12階は木造で、2階から7階は物品販売店が入り、8階は休憩室、10階から12階は眺望室となり、望遠鏡が置かれ、8階までは、日本最初の電動式エレベーターが設置されていました。
 開業後、眺望の良いことで知られて東京名所となり、連日見物客でにぎわいましたが、1923年(大正12)9月1日の関東大震災で、8階より上が崩落し、10数名の犠牲者を出し、9月23日に解体撤去されたのです。

〇明治時代に建てられた主要な高層建築
・五層楼眺望閣(大阪府)1888年(明治21)高さ約31m
・九層楼凌雲閣(大阪府)1889年(明治22)高さ約40m
・浅草凌雲閣(東京府)1890年(明治23)煉瓦造り高さ約52m
・岡山集成閣(岡山県)1891年(明治24)高さ約31m