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 今日は、1875年(明治8)に最初の屯田兵が北海道の琴似(現在の札幌市西区)に入植した日です。第1回の移住者は198戸の965名(青森49戸、宮城93戸、酒田8戸、他道内48戸)で、5月14日に青森を通斉丸で発ち、16日に小樽に到着しました。その後、徒歩・馬等で移動し、17日に琴似に入植したのです。
 屯田兵は、明治時代に北海道に設置された警察権をもつ憲兵で、士族を資格とする世襲制の軍隊とし、農業開拓を進めるために家族を伴ない、戸主は軍事訓練を受けて非常の変に備えることになっていました。1874年(明治7)に制度(屯田兵例則)が設けられ、翌年から実施、1904年(明治37)に廃止されるまで続いたのです。
 現在でも、北海道各地に屯田兵に関わる遺跡が残されていますが、札幌市北区には、1988年(昭和63)に屯田兵による開拓100年の歴史を記念して「屯田郷土資料館」が開設されました。実物大の屯田兵の家屋が再現され、内部の土間やいろりなどによって、入植当時の屯田兵の生活をうかがい知ることができます。また、新琴似神社境内には、「新琴似屯田兵中隊本部」の建物が保存されていて、内部には、屯田兵ゆかりの従軍記章や屯田兵手帳はじめ、さまざまな農具、生活用品などが展示されています。