
第一次世界大戦(だいいちじせかいたいせん)は、三国同盟(ドイツ・オーストリア・イタリア)と三国協商(イギリス・フランス・ロシア)との帝国主義的対立や民族的対立などを背景として、ヨーロッパを中心に起こった最初の世界的規模の戦争です。1914年(大正3)6月28日、オーストリア領のサラエボ(現在のボスニア・ヘルツェゴビナの首都)で、オーストリア皇太子フランツ・フェルディナント大公夫妻がセルビア人の青年に暗殺されたサラエボ事件を発端として開戦しました。
同盟側にはトルコ・ブルガリアなど、協商側には同盟を脱退したイタリアのほかベルギー・日本・アメリカ・中国など30を超える国や地域が連鎖的に参戦します。1918年(大正7)11月にドイツ降伏で同盟国側が敗北するまで、4年余りにわたってヨーロッパ戦場を中心に激戦が続きました。
国家総力戦となり戦車や飛行機、毒ガスなど多くの近代兵器が使用され、犠牲者は兵士だけで約900万人にも及んだと言われています。日本は、1914年(大正3)に、「日英同盟」を理由にドイツに宣戦布告し、同年10月3日から14日にかけて、日本は南洋に艦隊を派遣し、ドイツ領南洋諸島(マリアナ諸島、カロリン諸島、マーシャル諸島)を占領しました。
また、10月31日から日本とイギリスの連合軍は、ドイツ東洋艦隊の根拠地だった中華民国山東省の租借地である青島と膠州湾の要塞を攻撃(青島の戦い)します。11月7日には青島を占領し、ここに東アジアでの戦闘は終了したものの、日本は戦死者415人、戦傷者907人を出しました。
その後、1919年(大正9)のパリ講和会議で「ベルサイユ条約」が成立しましたが、日本は、ドイツの山東省権益と赤道以北の南洋諸島を委任統治領を得ることとなります。
同盟側にはトルコ・ブルガリアなど、協商側には同盟を脱退したイタリアのほかベルギー・日本・アメリカ・中国など30を超える国や地域が連鎖的に参戦します。1918年(大正7)11月にドイツ降伏で同盟国側が敗北するまで、4年余りにわたってヨーロッパ戦場を中心に激戦が続きました。
国家総力戦となり戦車や飛行機、毒ガスなど多くの近代兵器が使用され、犠牲者は兵士だけで約900万人にも及んだと言われています。日本は、1914年(大正3)に、「日英同盟」を理由にドイツに宣戦布告し、同年10月3日から14日にかけて、日本は南洋に艦隊を派遣し、ドイツ領南洋諸島(マリアナ諸島、カロリン諸島、マーシャル諸島)を占領しました。
また、10月31日から日本とイギリスの連合軍は、ドイツ東洋艦隊の根拠地だった中華民国山東省の租借地である青島と膠州湾の要塞を攻撃(青島の戦い)します。11月7日には青島を占領し、ここに東アジアでの戦闘は終了したものの、日本は戦死者415人、戦傷者907人を出しました。
その後、1919年(大正9)のパリ講和会議で「ベルサイユ条約」が成立しましたが、日本は、ドイツの山東省権益と赤道以北の南洋諸島を委任統治領を得ることとなります。
〇第一次世界大戦関係略年表
<1914年(大正3年)>
・6月28日 オーストリアの皇位継承者フランツ・フェルディナント夫妻、セルビアで組織された暗殺団に属するプリンチップによってサライエボで暗殺される(サライエボ事件)
・7月28日 オーストリア・ハンガリー帝国(以下オーストリアと略記)、セルビアに宣戦布告する
・7月30日 ロシア、総動員令を発令する
・8月1日 ドイツ、ロシアに宣戦布告する
・8月2日 ドイツ、ベルギーに対し領土通過を要求、ベルギーが拒否。ドイツ・オスマン帝国間に秘密同盟条約調印する
・8月3日 ドイツ軍、シュリーフェン・プランに従ってベルギーに進攻。ドイツ、フランスに宣戦布告する
・8月4日 イギリス、ドイツのベルギー中立侵犯を理由としてドイツに宣戦布告する
・8月5日 オーストリア、ロシアに宣戦布告。ドイツ軍、ベルギーのリエージュ要塞を攻撃する
・8月6日 セルビア、ドイツに宣戦布告する
・8月7日 日本の参戦を決定する閣議で外相加藤高明の主戦論大勢を制する(~8月8日)
・8月10日 フランス、オーストリアに宣戦布告する
・8月11日 イギリス、オーストリアに宣戦布告する
・8月15日 日本、ドイツに、ドイツ軍艦の東アジア撤退と膠州湾のドイツ租借地の引き渡しを求める最後通牒を交付する
・8月23日 日本、ドイツに宣戦布告する
・8月26日~8月31日 ドイツ軍、タンネンベルクの戦いでロシア軍を敗走させる
・9月3日 フランス政府、パリからボルドーに移る
・9月5日 イギリス・フランス・ロシア3国、ロンドン宣言を発表する
・9月6日 マルヌ川付近でフランス軍が反撃を開始し、マルヌの戦い始まる(~9月12日)
・9月11日 ドイツのフランス進攻軍右翼、エーヌ川の線まで後退を開始し、西部戦線の膠着化決定的となる
・9月14日 ファルケンハイン、小モルトケにかわってドイツ陸軍参謀総長に就任する
・9月19日 イギリス軍、ドイツ領南西アフリカに上陸する
・10月14日 日本海軍、赤道以北のドイツ領南洋諸島を占領する
・10月29日 ドイツ巡洋戦艦に率いられたオスマン帝国海軍、ロシアのオデッサ(現、ウクライナのオデーサ)、セバストポリを砲撃する
・11月1日 ロシア、オスマン帝国に宣戦布告する
・11月3日 イギリスおよびフランス、オスマン帝国に宣戦布告する
・11月7日 日本軍、膠州湾岸の青島を占領する
・11月22日 イギリス軍、ペルシア湾岸のバスラを攻略する
・12月8日 イギリス・ドイツ海軍、アルゼンチン沖のフォークランド諸島付近で戦い、ドイツが大敗する
<1915年(大正4年)>
・1月18日 日本政府、中国政府(大総統袁世凱政権)に「対華二十一か条要求」を提出する
・3月18日 イギリス・フランス艦隊、ダーダネルス海峡を猛砲撃する
・4月22日 イーペル(ベルギー)の戦い(~5月25日)でドイツ軍史上初めて毒ガスを使用する
・4月25日 イギリス軍、ダーダネルス海峡のゲリボル半島に上陸する
・4月26日 ロンドン密約調印され、協商国(三国協商)側がイタリアに参戦の代償として南チロールなどを提供することを約束する
・5月3日 イタリア、三国同盟条約を破棄する
・5月7日 イギリス商船ルシタニア号、ドイツ潜水艦に撃沈され、128名のアメリカ人乗客死亡(ルシタニア号事件)。日本政府、「対華二十一か条要求」のうち「希望条項」としての7か条を削除した残りの要求の受諾を迫って、中国政府に最後通牒を交付する
・5月9日 中国政府、日本の最後通牒を受諾する
・5月23日 イタリア、オーストリアに宣戦布告する
・8月10日 外相加藤高明、元老山県有朋の圧力によって辞職、後任は駐仏大使石井菊次郎となる
・8月17日 イギリス商船アラビック号、ドイツ潜水艦に撃沈され、2名のアメリカ人乗客が死亡する
・9月5日 スイスのツィンメルワルトで国際社会主義者会議(~9月8日)が行われる
・9月18日 ドイツ政府、アメリカ政府の抗議を受けて潜水艦作戦の自制を決定(アラビック誓約)する
・10月12日 ブルガリア、同盟国側で参戦する
・10月19日 日本政府、イギリス・フランス・ロシア3国のロンドン宣言に加入する
・10月24日 イギリスのエジプト駐在高等弁務官マクマホン、アラブ王国の独立を約束した「マクマホン書簡」をメッカの知事フサインに渡す(フサイン‐マクマホン協定)
・1月1日 ドイツでスパルタクス団結成。袁世凱、皇帝に即位する
・1月6日 イギリス議会で義務徴兵法成立する
・2月21日 ベルダンの戦い始まる(~7月12日)
・3月24日 フランス船サセックス号、英仏海峡でドイツ潜水艦に撃沈され、アメリカ人乗客負傷し、アメリカ・ドイツ両国の関係悪化する(サセックス号事件)
・4月24日 スイスのキーンタールで国際社会主義者会議インターナショナル開催(~4月30日)する
<1916年(大正5年)>
・5月4日 ドイツ政府、ふたたび潜水艦作戦の自制を約束し、アメリカ・ドイツ間の関係一時修復に向かう
・5月16日 サイクス‐ピコ協定、最終的に成立する
・5月31日~6月1日 ユトランド沖海戦。イギリス海軍は14隻11万トンを、ドイツ海軍は11隻6万トンを失うが、イギリスの制海権は不動
・6月24日 ソンムの戦い始まる(~11月18日)
・7月3日 第4回日露協約成立する
・8月27日 ルーマニア、オーストリアに宣戦布告する
・8月28日 イタリア、ドイツに宣戦布告する
・8月29日 ヒンデンブルクがファルケンハインにかわってドイツ陸軍参謀総長に就任する
・9月15日 イギリス軍、ソンムの戦いに史上初めて戦車を投入する
・10月9日 寺内正毅内閣成立する
・10月21日 オーストリア首相シュトルク、社会主義者フリードリヒ・アドラーに暗殺される
・11月7日 ウィルソン、アメリカ大統領に再選する
・11月21日 オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世死去し、カール1世が即位する
・12月5日 ロイド・ジョージ、アスキスにかわってイギリス首相に就任する
・12月12日 ドイツ首相ベートマン・ホルウェーク、同盟国側の講話提案を発表する
<1917年(大正6年)>
・1月22日 ウィルソン、「勝利なき平和」を提案する
・2月1日 ドイツ海軍、無制限潜水艦戦開始する
・2月3日 アメリカ、ドイツとの国交断絶する
・2月26日 アメリカ商船ラコニア号、ドイツ潜水艦に撃沈される
・3月12日 ペトログラードで労働者兵士ソビエト結成される
・3月15日 リボフを首相とするロシア臨時政府成立。ロシア皇帝ニコライ2世退位し、ロマノフ王朝滅亡(三月革命。ロシア暦では二月革命)する
・4月6日 アメリカ下院、対独宣戦を可決。アメリカ、ドイツに宣戦布告する
・4月16日 レーニン、「封印列車」で亡命先のチューリヒから帰国する
・4月17日 レーニン、「四月テーゼ」を発表する
・4月26日 ロイド・ジョージ、イギリス海軍に商船の護送(コンボイ)実施を命令する
・5月10日 ジブラルタルからイギリス本土向けの初めての護送船団出発する
・6月27日 ギリシア、同盟国側に宣戦布告する
・7月19日 ドイツ国会、平和決議案を可決する
・8月14日 中国、ドイツとオーストリアに宣戦布告する
・9月5日 スイスのツィンメルワルトで国際社会主義者会議ふたたび開催される(~9月12日)
・11月2日 バルフォア宣言。石井‐ランシング協定成立する
・11月7日 ロシアのペトログラードでボリシェビキの軍事蜂起成功(十一月革命。ロシア暦では十月革命)する
・11月8日 レーニン、「平和に関する布告」を発表する
・11月16日 クレマンソー、フランス首相に就任。親ドイツ派への弾圧を開始する
・11月26日 ソビエト政権、全ロシア軍に停戦を命令する
・12月22日 ブレスト・リトフスクで、ロシアと同盟国側との講和交渉開始する
<1918年(大正7年)>
・1月8日 ウィルソン、「十四か条」を発表する
・1月28日 フィンランドにロシアからの分離を求める内乱起こる
・2月10日 ブレスト・リトフスクでの講和交渉中断され、ソビエト代表トロツキーは戦争状態終結のみを宣言して引き揚げる
・2月18日 ドイツ軍、ロシアへの攻撃を再開する
・2月23日 ボリシェビキ党中央委員会、ドイツの新しい講和条件の受諾を正式に決定
・3月3日 ソビエト政府、ドイツ側とブレスト・リトフスクで講和条約(ブレスト・リトフスク条約)に調印する
・3月21日 ドイツ軍、「ミヒャエル作戦」によってイギリス軍に対し大攻勢を開始。第二回目のソンムの戦い始まる(~4月5日)
・4月14日 フォッシュ、連合軍最高司令官に就任する
・5月7日 ルーマニア、同盟国側に降伏し、ブカレスト講和条約に調印する
・5月26日 ロシア軍の捕虜になっていたチェコ軍団、チェリャビンスクでソビエト政府に反乱を起こす
・7月15日 マルヌ川方面でドイツ軍大攻勢(第二回目のマルヌの戦い)をかける
・7月18日 英仏の連合軍、フォッシュの作戦に従って反撃開始する
・8月2日 日本政府、シベリア出兵を宣言。英仏軍、アルハンゲリスクに上陸し、対ソ干渉戦争本格化する
・8月3日 イギリス軍、ウラジオストクに上陸する
・8月19日 アメリカ軍、ウラジオストクに上陸する
・9月12日 パーシングの率いるアメリカ第一軍、ベルダン付近で初めて単独で戦い、ドイツ軍に大勝する
・9月15日 バルカン半島での連合軍の大攻勢始まる
・9月29日 ブルガリア降伏し、サロニカで休戦条約に調印する
・10月3日 ヘアトリングにかわり、マックス・フォン・バーデンがドイツ首相に就任し、「十四か条」に基づく休戦を求める覚書をウィルソンに送る
・10月8日 ウィルソンのドイツ政府への回答、ドイツ軍の連合国領土からの撤退を求める
・10月12日 ドイツ政府、ウィルソンの要求を受諾する
・10月26日 参謀次長ルーデンドルフ罷免する
・10月30日 オスマン帝国、レムノス島沖のイギリス巡洋艦上で休戦条約に調印する
・11月3日 ドイツのキール軍港で水兵の反乱起こる。オーストリア、休戦条約に調印する
・11月9日 マックス・フォン・バーデンがドイツ皇帝ウィルヘルム2世の退位を宣言、エーベルトに政権を委譲する
・11月10日 ウィルヘルム2世、オランダへ亡命する
・11月12日 ドイツ代表エルツベルガー、コンピエーニュの森で休戦条約に調印し、第一次世界大戦終わる。オーストリア皇帝カール1世が退位する
<1919年(大正8年)>
・1月18日 パリ講和会議始まる
・6月28日 ドイツ、ベルサイユ条約に調印する
・9月10日 オーストリア、サン・ジェルマン条約に調印する
・11月27日 ブルガリア、ヌイイ条約に調印する
<1920年(大正9年)>
・1月10日 国際連盟が発足する
・6月4日 ハンガリー、トリアノン条約に調印する
・8月10日 オスマン帝国、セーブル条約に調印(1923年のローザンヌ条約で、セーブル条約は廃棄)する
〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)
〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)
1570年(元亀元) | 姉川の戦いで織田信長・徳川家康連合軍が浅井・朝倉連合軍を破る(新暦7月30日) | 詳細 |
1837年(天保8) | 日本人漂流民を乗せた米国商船を「異国船打払令」にて砲撃したモリソン号事件が起きる(新暦7月30日) | 詳細 |
1875年(明治8) | 「新聞紙条例」と「讒謗律」が発布される | 詳細 |
1919年(大正8) | ドイツが連合国と第一次世界大戦の講和条約「ヴェルサイユ条約」に調印する | 詳細 |
1945年(昭和20) | B29・141機による佐世保大空襲が始まり、翌日にかけて、罹災戸数12,037戸、死者1,242人を出す | 詳細 |
1948年(昭和23) | 福井地震(M7.1)が起こり、死者3,769人、負傷者22,203人を出す | 詳細 |
1951年(昭和26) | 小説家林芙美子の命日(芙美子忌) | 詳細 |
コメント