
筑摩書房(ちくましょぼう)は、昭和時代前期の1940年(昭和15)6月18日に、東京帝国大学出身の古田晁(あきら)の手で創立された出版社です。1942年(昭和17)に、臼井吉見、中村光夫、唐木順三を顧問として、株式会社筑摩書房が設立されました。
太平洋戦争後の1946年(昭和21)に月刊誌『展望』を創刊、1948年(昭和23)に『中島敦全集』を刊行して毎日出版文化賞を受賞、『展望』6月号~8月号に太宰治の『人間失格』が連載され注目されます。月刊誌『展望』は、文化、思想を重点とする編集や臼井執筆の「展望」欄が評判となり、好調な滑り出しをみせたものの、1951年(昭和26)10月号で休刊となりました。
1953年(昭和28)に刊行開始した『現代日本文学全集』(全99巻)が成功して、いわゆる全集ブームの先鞭をつけます。その後も、『太宰治全集』、『宮沢賢治全集』、『世界文学大系』などの全集類や数多くの優れた単行本を刊行、1964年(昭和39)には、月刊誌『展望』も一時復刊しました。
しかし、経営状態が悪化し、1978年(昭和53)7月12日に、会社更生法の適用を申請、1980年(昭和55)10月から更生会社として新発足しています。それからは、1985年(昭和60)にちくま文庫、1992年(平成4)にちくま学芸文庫、1994年(平成6)にちくま新書、2010年(平成22)に筑摩選書を創刊するなどしてきました。
太平洋戦争後の1946年(昭和21)に月刊誌『展望』を創刊、1948年(昭和23)に『中島敦全集』を刊行して毎日出版文化賞を受賞、『展望』6月号~8月号に太宰治の『人間失格』が連載され注目されます。月刊誌『展望』は、文化、思想を重点とする編集や臼井執筆の「展望」欄が評判となり、好調な滑り出しをみせたものの、1951年(昭和26)10月号で休刊となりました。
1953年(昭和28)に刊行開始した『現代日本文学全集』(全99巻)が成功して、いわゆる全集ブームの先鞭をつけます。その後も、『太宰治全集』、『宮沢賢治全集』、『世界文学大系』などの全集類や数多くの優れた単行本を刊行、1964年(昭和39)には、月刊誌『展望』も一時復刊しました。
しかし、経営状態が悪化し、1978年(昭和53)7月12日に、会社更生法の適用を申請、1980年(昭和55)10月から更生会社として新発足しています。それからは、1985年(昭和60)にちくま文庫、1992年(平成4)にちくま学芸文庫、1994年(平成6)にちくま新書、2010年(平成22)に筑摩選書を創刊するなどしてきました。
〇筑摩書房関係略年表
・1940年(昭和15)6月18日 東京帝国大学出身の古田晁が創業する
・1942年(昭和17) 臼井吉見、中村光夫、唐木順三を顧問として株式会社筑摩書房を設立する
・1946年(昭和21) 月刊誌『展望』を創刊する
・1948年(昭和23) 『中島敦全集』を刊行、毎日出版文化賞を受賞、『展望』6月号から8月号に太宰治の『人間失格』が連載される
・1951年(昭和26) 月刊誌『言語生活』を創刊、『展望』が10月号で休刊となる
・1953年(昭和28) 『現代日本文学全集』(全99巻)を刊行開始する
・1955年(昭和30) 『太宰治全集』を刊行する
・1956年(昭和31) 『宮沢賢治全集』を刊行する
・1958年(昭和33) 『世界文学大系』を刊行開始(1969年完結)する
・1962年(昭和37) 『定本柳田國男集』を刊行開始(1971年完結)する
・1963年(昭和38) 「筑摩叢書」を刊行開始(約360点。1992年まで)、『現代日本思想大系』を刊行開始する
・1964年(昭和39) 『井伏鱒二全集』を刊行、『世界古典文学全集』を刊行開始、月刊誌『展望』も復刊する
・1965年(昭和40) 『明治文学全集』を刊行開始(1988年完結)する
・1966年(昭和41) 古田が社長を退任、竹之内静雄が社長となる
・1968年(昭和43) 『現代日本文学大系』を刊行開始(1973年完結)する
・1970年(昭和45) 和田芳恵『筑摩書房の三十年』(付 図書総目録、非売品)を出版、『ちくま少年図書館』の刊行開始する
・1971年(昭和46) 『筑摩世界文学大系』(全91冊)を刊行開始(1998年完結)する
・1972年(昭和47) 竹之内が退任、井上達三が社長となる
・1973年(昭和48) 創業者の古田晁が死去する
・1974年(昭和49) 『近代日本思想大系』を刊行開始(1990年完結)する
・1977年(昭和52) 臼井吉見『事故のてんまつ』事件が起こり、川端康成の遺族から提訴され、謝罪して絶版とし、岡山猛(1921~92年)が社長となり、『ちくま少年文庫』の刊行開始する
・1978年(昭和53)7月12日 業績不振のため会社更生法の適用を申請、経営破綻するが、全集・教科書などの刊行は続けられ、布川角左衛門、関根栄郷弁護士が管財人となり、布川が代表取締役となる
・1980年(昭和55) 更生会社として新発足し、『ちくま少年文学館』の刊行開始する
・1985年(昭和60) ちくま文庫を創刊する
・1986年(昭和61) ちくま少年図書館全100巻刊行により、第33回産経児童出版文化賞大賞を受賞する
・1988年(昭和63) 一般社団法人出版梓会の第4回出版文化賞を受賞、「ちくま文学の森」が刊行される
・1991年(平成3) 債務返済が完了し、関根が社長に就任、2月、創立50周年記念出版『筑摩書房図書総目録 1940-1990』を出版、森本政彦が社長に就任する
・1992年(平成4) ちくま学芸文庫を創刊する
・1994年(平成6) ちくま新書を創刊する
・1996年(平成8) 柏原成光(1939年~ )が社長に就任する
・1998年(平成10) 決定版『太宰治全集』(全13巻)を刊行開始する
・1999年(平成11) 菊池明郎が社長に就任する
・2005年(平成17) ちくまプリマー新書を創刊する
・2010年(平成22)10月 筑摩選書を創刊する
・2011年(平成23) 熊沢敏之が社長に就任、3月、創立70周年記念出版として、筑摩選書版で和田芳恵『筑摩書房の三十年』が復刊し、永江朗『筑摩書房 それからの四十年 1970-2010』を刊行する
・2015年(平成27) 山野浩一が社長に就任する
・2018年(平成30) 喜入冬子が社長に就任する
・2021年(令和3) 社団法人出版梓会の第37回出版文化賞を受賞する
〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)
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