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 今日は、大正時代の1924年(大正13)に、金属工学者荒田吉明が生まれた日です。
 荒田吉明(あらた よしあき)は、京都府において生まれ、1949年(昭和24)に大阪帝国大学工学部溶接工学科を卒業しました。1951年(昭和26)に大阪大学工学部助手となり、1953年(昭和28)に講師、1957年(昭和32)に大阪大学大学院工学研究科博士課程終了(学位論文「鉄炭素系の炭化物」)、1964年(昭和39)に教授となります。
 1965年(昭和40)にオハイオ州立大学客員教授、1972年(昭和47)に大阪大学溶接工学研究所教授、1977年(昭和52)に大阪大学溶接工学研究所長(1981年まで)となりました。「超高エネルギ密度熱源と高度加工への適用」という画期的な新分野を開拓し、1980年(昭和55)にゴールドシュミット・クラーモント賞、1982年(昭和57)に大阪大学溶接工学研究所超高エネルギー密度熱源センター長となり、ポーランド国家勲章を受章、1985年(昭和60)には、日本学士院賞を受賞します。
 1987年(昭和62)にワルシャワ工科大学名誉博士号、1988年(昭和63)に大阪大学を退官し、学内に「荒田記念館」が建設され、近畿大学教授、日本学士院会員、米国レーザー学会フェローとなり、1990年(平成2)に天津大学ゴールドキー、1992年(平成4)にアーサー・シャーロウ賞、1993年(平成5)に米国金属学会フェロー、1994年(平成6)に国際溶接学会「荒田吉明賞」を受賞するなど国際的に高く評価されました。国内でも、1995年(平成7)に文化功労者、2004年(平成16)に瑞宝重光章、2005年(平成17)に国際常温核融合学会賞、2006年(平成18)に文化勲章受章など数々の栄誉に輝きます。
 2008年(平成20)に大阪大学で固体内核融合の実験を報道関係者に広く公開、2009年(平成21)に静岡県産業経済会館でJCF9(第9回常温核融合研究会)にて、前年の公開実験の再現に成功したと発表しましたが、2018年(平成30)6月5日に、腎不全のため94歳で亡くなり、従三位を追贈されました。

〇荒田吉明の主要な著作

・『プラズマ工学』(1965年)
・『新エネルギー創生を目指して』(2007年)

☆荒田吉明関係略年表

・1924年(大正13)5月22日 京都府において、生まれる
・1949年(昭和24) 大阪帝国大学工学部溶接工学科を卒業する
・1951年(昭和26) 大阪大学工学部助手となる
・1953年(昭和28) 大阪大学工学部講師となる
・1957年(昭和32) 大阪大学大学院工学研究科博士課程終了(学位論文「鉄炭素系の炭化物」)
・1964年(昭和39) 大阪大学工学部教授となる
・1965年(昭和40) オハイオ州立大学客員教授となる
・1972年(昭和47) 大阪大学溶接工学研究所教授となる
・1977年(昭和52) 大阪大学溶接工学研究所長(1981年まで)となる
・1980年(昭和55) ゴールドシュミット・クラーモント賞を受賞する
・1982年(昭和57) 大阪大学溶接工学研究所超高エネルギー密度熱源センター長となり、ポーランド国家勲章を受章する
・1985年(昭和60) 「超高エネルギ密度熱源の開発と熱加工への適用」で、日本学士院賞を受賞する
・1987年(昭和62) ワルシャワ工科大学名誉博士号を得る
・1988年(昭和63) 大阪大学を退官し、学内に「荒田記念館」が建設され、近畿大学教授、日本学士院会員、米国レーザー学会フェローとなる
・1990年(平成2) 天津大学ゴールドキーを得る
・1992年(平成4) アーサー・シャーロウ賞を受賞する
・1993年(平成5) 米国金属学会フェローとなる
・1994年(平成6) 国際溶接学会「荒田吉明賞」を受賞する
・1995年(平成7) 文化功労者となる
・2004年(平成16) 瑞宝重光章を受章する
・2005年(平成17) 国際常温核融合学会賞を受賞する
・2006年(平成18) 文化勲章を受章する
・2008年(平成20) 大阪大学で固体内核融合の実験を報道関係者に広く公開する
・2009年(平成21) 静岡県産業経済会館でJCF9(第9回常温核融合研究会)にて、2008年の公開実験の再現に成功したと発表する
・2018年(平成30)6月5日 腎不全のため94歳で亡くなり、従三位を追贈される

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

1737年(元文2)江戸幕府第10代将軍徳川家治の誕生日(新暦6月20日)詳細
1859年(安政6)小説家・演劇評論家・劇作家・英文学者坪内逍遥の誕生日(新暦6月22日)詳細
1939年(昭和14)全国学校教職員及び学生生徒御親閲式で、「青少年学徒ニ賜ハリタル勅語」が発布される詳細
1945年(昭和20)「戦時教育令」を公布し、各学校、職場に学徒隊を結成させる詳細
1989年(平成元)考古学者相沢忠洋の命日詳細
1992年(平成4)「生物の多様性に関する条約」が採択される(国際生物多様性の日)詳細