
『古事類苑』(こじるいえん)は、明治時代に政府が編纂した分類史料集(一種の百科事典)でした。1,000巻からなり、和装本では351冊、洋装本では51冊で、日本最大の百科史料事典とされます。
1879年(明治12)に、文部省大書記官西村茂樹(しげき)が類書編集を建議し、小中村清矩(きよのり)らが編集に着手したのに始まりました。その後、紆余曲折を経て、1895年(明治28)に神宮司庁が編集を継続、1896年(明治29)11月8日から刊行が開始され、1914年(大正3年)に完成します。
六国史以下1867年(慶応3)までの文献から、制度・文物および社会全般の事項について、関係する史料を原文のまま引用し、これを分類整理して、天部、歳時部、地部、神祇部、帝王部以下、動物部、植物部、金石部まで30部門を立て、さらに細目に分けて、それぞれの事項の由来、使用例などを明らかにしました。現在においても、様々な分野の研究者にとって、江戸時代以前の歴史や文化を研究する際の基礎的文献として利用され、日本文化研究に大きな便益を供しています。
1879年(明治12)に、文部省大書記官西村茂樹(しげき)が類書編集を建議し、小中村清矩(きよのり)らが編集に着手したのに始まりました。その後、紆余曲折を経て、1895年(明治28)に神宮司庁が編集を継続、1896年(明治29)11月8日から刊行が開始され、1914年(大正3年)に完成します。
六国史以下1867年(慶応3)までの文献から、制度・文物および社会全般の事項について、関係する史料を原文のまま引用し、これを分類整理して、天部、歳時部、地部、神祇部、帝王部以下、動物部、植物部、金石部まで30部門を立て、さらに細目に分けて、それぞれの事項の由来、使用例などを明らかにしました。現在においても、様々な分野の研究者にとって、江戸時代以前の歴史や文化を研究する際の基礎的文献として利用され、日本文化研究に大きな便益を供しています。
〇「古事類苑」の構成
No 分類 部 内容
1 天部 1-4 天体、気候
2 歳時部 1-20 年中行事
3 地部 1-50 地理、地形
4 神祇部 1-100 神道、神職、祭祀、有名神社
5 帝王部 1-27 天皇、皇室
6 官位部 1-80 朝廷の官職、幕府の官職
7 封禄部 1-10 封田、俸給
8 政治部 1-100 政治
9 法律部 1-60 法律、刑罰
10 泉貨部 1-7 貨幣
11 称量部 1-3 度量衡
12 外交部 1-25 外交
13 兵事部 1-48 軍事、武器
14 武技部 1-20 武術、武道
15 方技部 1-18 陰陽道、暦法、医術
16 宗教部 1-72 仏教(宗派、経典、儀礼、寺院)、キリスト教
17 文学部 1-50 文字、和歌、学問、教育
18 礼式部 1-36 作法、人生儀礼
19 楽舞部 1-35 神楽、雅楽、田楽、能、浄瑠璃、落語
20 人部 1-35 親戚、身体、心情、師弟、友情
21 姓名部 1-10 姓氏、苗字、家紋
22 産業部 1-28 農業、漁業、工業、商業
23 服飾部 1-28 直衣、狩衣、帯、冠
24 飲食部 1-16 料理、飯、麺、菓子、酒、調味料
25 居処部 1-18 皇居、家、建築
26 器用部 1-30 食器、装飾品、寝具、照明、車
27 遊戯部 1-17 囲碁、双六、将棋、茶、蹴鞠、花火
28 動物部 1-20 獣、鳥、虫、魚、貝
29 植物部 1-28 木、草、菌