
回覧板(かいらんばん)は、地域社会のお知らせ文書などを、板や厚紙につけて、順送りにして各家庭に伝える告知板でした。日本では、1940年(昭和15)8月16日に、東京市下で隣組を通じた回覧板による文書の回覧が始まり、同年9月11日に、内務省訓令第17号の「部落会町内会等整備要領」によって、町内会などの下に設けられた最末端の地域組織として隣組(隣保班)が位置付けられ、その主要な役割の一つとされます。
回覧内容は配給、防空訓練、国債、貯蓄、納税などで、岡本一平作詞・飯田信夫作曲の国民歌謡『隣組』「回して頂戴(ちょうだい)回覧板 知らせられたり知らせたり」のメロディに乗って、全国に普及しました。太平洋戦争後の1947年(昭和22)に隣組が廃止されると共に、いったんは姿を消しましたが、現在でも町内会や団地その他では、用いられているところもあります。
回覧内容は配給、防空訓練、国債、貯蓄、納税などで、岡本一平作詞・飯田信夫作曲の国民歌謡『隣組』「回して頂戴(ちょうだい)回覧板 知らせられたり知らせたり」のメロディに乗って、全国に普及しました。太平洋戦争後の1947年(昭和22)に隣組が廃止されると共に、いったんは姿を消しましたが、現在でも町内会や団地その他では、用いられているところもあります。
〇隣組(となりぐみ)とは?
東京市においては、昭和時代前期の1935年(昭和10)に、岡田啓介内閣の選挙粛正運動の下部組織として隣保組織の整備が指示されたのをとっかかりとして、1938年(昭和13)5月には「交隣相助、共同防衛」をスローガンに隣組制度が制定され、これが「隣組」の嚆矢とされています。全国的には、1940年(昭和15)9月11日に出された、内務省訓令第17号の「部落会町内会等整備要領」によって、町内会などの下に設けられた最末端の地域組織で、隣保班とも呼ばれていました。
大政翼賛会の末端組織町内会の内部に形成され、戦争総動員体制を具体化したものの一つで、江戸時代の五人組以来の旧慣をなるべく尊重し、採り入れることがうたわれています。1組につき5~10戸程度で構成され、各戸から1名以上が参加する定例集会である常会により運営されました。配給業務や軍人遺家族援護、防空、消火の訓練と実施などの相互扶助的な日常活動が行われ、戦時体制を支える行政の末端組織とされています。
大政翼賛会の末端組織町内会の内部に形成され、戦争総動員体制を具体化したものの一つで、江戸時代の五人組以来の旧慣をなるべく尊重し、採り入れることがうたわれています。1組につき5~10戸程度で構成され、各戸から1名以上が参加する定例集会である常会により運営されました。配給業務や軍人遺家族援護、防空、消火の訓練と実施などの相互扶助的な日常活動が行われ、戦時体制を支える行政の末端組織とされています。
☆部落会町内会等整備要領 (全文) 1940年(昭和15)9月11日(内務省訓令第17号)
部落会町内会等整備要領
第一 目的
一 隣保団結ノ精神ニ基キ市町村内住民ヲ組織結合シ万民翼贊ノ本旨ニ則リ地方共同ノ任務ヲ遂行セシムルコト
二 国民ノ道徳的錬成ト精神的団結ヲ図ルノ基礎組織タラシムルコト
三 国策ヲ汎クく国民ニ透徹セシメ国政万般ノ円滑ナル運用ニ資セシムルコト
四 国民経済生活ノ地域的統制単位トシテ統制経済ノ運用ト国民生活ノ安定上必要ナル機能ヲ発揮セシムルコト
第二 組織
一 部落会及町内会
(一)市町村ノ区域を分チ村落ニハ部落会、市街地ニハ町内会ヲ組織スルコト
(二)部落会及町内会ノ名称ハ適宜定ムルコト
(三)部落会及町内会ハ区域内全戸ヲ以テ組織スルコト
(四)部落会及町内会ハ部落又ハ町内住民ヲ基礎トスル地域的組織タルト共ニ市町村ノ補助的下部組織トスルコト
(五)部落会ノ区域ハ行政区其キ他既存ノ部落的団体ノ区域ヲ斟酌シ地域的協同活動ヲ爲スニ適当ナル区域トスル
(六)町内会ノ区域ハ原則トシテ都市ノ町若ハ丁目又ハ行政区ノ区域ニ依ルコト但シ土地ノ状況ニ応ジ必ズシモ其ノ区域ニ依ラザルコトヲ得ルコト
(七)必要アルトキハ適当ナル区域ニ依リ町内会連合会ヲ組織スルコトヲ得ルコト
(八)部落会及町内会ニ会長ヲ置クコト会長ノ選任ハ地方ノ事情ニ応ジ従来ノ慣行ニ従ヒ部落又ハ町内住民ノ推薦其ノ他適当ノ方法ニ依ルモ形式的ニ尠クトモ市町村長ニ於テ之ヲ選任乃至告示スルコト
(九)部落会及町内会ハ必要ニ応ジ職員ヲ置キ得ルコト
(十)部落会及町内会ニハ左ノ容量ニ依ル常会ヲ設クルコト
(イ)部落常会及町内常会ハ会長ノ招集ニ依リ全戸集会スルコト但シ区域内隣保班代表者ヲ以テ区域内全戸ニ代フルコトヲ得ルコト
(ロ)部落常会及町内常会ハ第一ノ目的ヲ達成スル爲物心両面ニ亘リ住民生活各般ノ事項ヲ協議シ住民相互ノ教化向上ヲ図ルコト
(ハ)部落会及町内会区域内ノ各種会合ハ成ルベク部落常会及ビ町内常会ニ統合スルコト
二 隣保班
(一)部落会及町内会ノ下ニ十戸内外ノ戸数ヨリ成ル隣保班(名称適宜)ヲ組織スルコト
(二)隣保班ノ組織ニ当リテハ五人組、十人組等ノ旧慣中存重スベキモノハ成ルベク之ヲ採リ入ルルコト
(三)隣保班ハ部落会又ハ町内会ノ隣保実行組織トスルコト
(四)隣保班ニハ代表者(名称適宜)ヲ置クコト
(五)隣保班ノ常会ヲ開催スルコト
(六)必要アルトキハ隣保班ノ連合組織ヲ設クルコトヲ得ルコト
三 市町村常会
(一)市町村(六大都市ニ在リテハ区以下同ジ)ニ市町村常会(六大都市ノ区ニ在リテハ区常会以下同ジ)ヲ設置スルコト
(二)市町村常会ハ市町村長(六大都市ノ区ニ在リテハ区長)ヲ中心トシ部落会長、町内会長又ハ町内会連合会長及市町村内各種団体代表者其ノ他適当ナル者ヲ以テ組織スルコト
(三)市町村常会ハ市町村内ニ於ケル各種行政ノ総合的運営ヲ図リ其ノ他第一ノ目的ヲ達成スル為必要ナル各般ノ事項ヲ協議スルコト
(四)市町村ニ於ケル各種委員会等ハ成ルベク市町村常会ニ統合スルコト