今日は、昭和時代中期の1949年(昭和24)に、失火で法隆寺金堂内陣を全焼した日で、これをきっかけに「文化財防火デー」とされています。
法隆寺金堂内陣火災は、この日の7時20分頃に、法隆寺金堂内で壁画模写作業中の現場より出火し、午前9時前後に鎮火するまでに、国宝の壁画のほとんどが火災と放水で損傷した火災でした。天井より上の上層部分と裳階部分の部材は解体済みだったため無事で、内部に安置されていた釈迦三尊像等の仏像も大講堂、大宝蔵殿等に移座されていたため難を免れています。
幸いなことに、火災前に模写が制作されていたので、火災後の1967年(昭和42)に壁画再現事業が発願され、翌年完成しました。また、焼け焦げたオリジナルの壁画は1951年(昭和26)に抜き取り作業が始まり、法隆寺内の大宝蔵殿の裏手に1952年(昭和27)に建設された収蔵に、焼け焦げた柱などと共に保管されています。
この火災は、日本国民に強い衝撃を与え、国際的にも広く報道されて、文化財保護への関心が高まりました。その後、1950年(昭和25)に「文化財保護法」が制定される一つの契機となり、1955年(昭和30)には、当時の文化財保護委員会(現在の文化庁)と国家消防本部(現在の消防庁)が、この日を「文化財防火デー」に制定しています。
幸いなことに、火災前に模写が制作されていたので、火災後の1967年(昭和42)に壁画再現事業が発願され、翌年完成しました。また、焼け焦げたオリジナルの壁画は1951年(昭和26)に抜き取り作業が始まり、法隆寺内の大宝蔵殿の裏手に1952年(昭和27)に建設された収蔵に、焼け焦げた柱などと共に保管されています。
この火災は、日本国民に強い衝撃を与え、国際的にも広く報道されて、文化財保護への関心が高まりました。その後、1950年(昭和25)に「文化財保護法」が制定される一つの契機となり、1955年(昭和30)には、当時の文化財保護委員会(現在の文化庁)と国家消防本部(現在の消防庁)が、この日を「文化財防火デー」に制定しています。
〇文化財防火デーとは?
1949年(昭和24)1月26日に、日本最古の壁画が描かれた奈良の法隆寺金堂が火災により焼損したのを契機として、1955年(昭和30)に文化財を火災や震災から守るとともに、文化財愛護思想の普及高揚を図る目的で、当時の文化財保護委員会(現在の文化庁)と国家消防本部(現在の消防庁)が毎年1月26日を「文化財防火デー」としたものです。その後、この日の前後には、文化庁、消防庁、都道府県・市区町村教育委員会、消防署、文化財所有者、地域住民等が連携・協力して、全国で文化財防火運動を展開し、各地で文化財の防火訓練などが行われてきました。また、国庫補助による国宝建造物等への火災報知機やスプリンクラー設備などが進められることとなります。
〇法隆寺(ほうりゅうじ)とは?
奈良県生駒郡斑鳩町にある聖徳宗の総本山(元は法相宗)で、正式名称は法隆学問寺と言い、推古天皇・聖徳太子創建の七ヵ寺の一つで、南都七大寺の一つでもあります。聖徳太子が用明天皇の遺志を継ぎ、薬師三尊像を安置したのに始まり、創建は金堂薬師如来像光背銘、『上宮聖徳法王帝説』から607年(推古天皇15)とされますが、670年(天智天皇9)に落雷によって全焼し、7世紀後半に再建されました。
金堂、五重塔を中心とする西院伽藍と、夢殿を中心とした東院伽藍に分けられ、古代寺院の姿を現在に伝える仏教施設で、境内の広さは約18万7千㎡です。西院伽藍は現存する世界最古の木造建築物群で、そこには、金剛力士立像、金堂の釈迦三尊、五重塔の塑像群などがあり、東院伽藍には、夢殿の救世観音、大宝蔵殿の百済観音、夢違観音、玉虫厨子、橘夫人念持仏厨子、百万塔陀羅尼などがあり、全体で38件もの国宝と151件の国の重要文化財が残されてきました。
残念ながら、金堂の壁画は1949年(昭和24)の火災で損傷したものの、のち復元されています。また、1934年(昭和9)に法隆寺国宝保存事業の開始と共に、次々と根本的修理が行われ、1954年(昭和29)の金堂の修理落成でほぼ終了しました。
尚、1993年(平成5)には、法起寺と共に、「法隆寺地域の仏教建造物」として、ユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されています。
金堂、五重塔を中心とする西院伽藍と、夢殿を中心とした東院伽藍に分けられ、古代寺院の姿を現在に伝える仏教施設で、境内の広さは約18万7千㎡です。西院伽藍は現存する世界最古の木造建築物群で、そこには、金剛力士立像、金堂の釈迦三尊、五重塔の塑像群などがあり、東院伽藍には、夢殿の救世観音、大宝蔵殿の百済観音、夢違観音、玉虫厨子、橘夫人念持仏厨子、百万塔陀羅尼などがあり、全体で38件もの国宝と151件の国の重要文化財が残されてきました。
残念ながら、金堂の壁画は1949年(昭和24)の火災で損傷したものの、のち復元されています。また、1934年(昭和9)に法隆寺国宝保存事業の開始と共に、次々と根本的修理が行われ、1954年(昭和29)の金堂の修理落成でほぼ終了しました。
尚、1993年(平成5)には、法起寺と共に、「法隆寺地域の仏教建造物」として、ユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されています。
〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)
1958年(昭和33) | 旅客船「南海丸」が紀伊水道沼島沖で沈没、167名全員が死亡・行方不明となる(南海丸遭難事故) | 詳細 | |||||
1997年(平成9) | 小説家藤沢周平の命日 | 詳細 | |||||
2006年(平成18) | 「重要文化的景観」第1号として滋賀県の「近江八幡の水郷」が国から選定される | 詳細 | |||||
2013年(平成25) | 小説家安岡章太郎の命日 | 詳細 |