
今日は、明治時代前期の1871年(明治4)に、「散髪制服略服脱刀随意ニ任セ禮服ノ節ハ帶刀セシム」(通称:散髪脱刀令)が布告された日ですが、新暦では9月23日となります。
散髪脱刀令(さんぱつだっとうれい)は、丁髷(ちよんまげ)を落とし、帯刀しないことを認めた法令(明治4年太政官第199号)でした。幕末には、洋式軍制の導入が行われるようになり丁髷を結わずに散髪する風潮が広まってきていましたが、従来の一般男子の丁髷が外国と対等に付合いをする支障になるからという、外交上の理由もあって、この太政官布告が出されたものの、例外規定として「官吏等礼服の時は帯刀すべし」とされています。
一般には、文明開化のシンボルとして受け取られ、「半髪(はんぱつ)頭をたたいてみれば因循姑息(いんじゅんこそく)の音がする、惣髪(そうはつ)頭をたたいてみれば王政復古の音がする、ジャンギリ頭をたたいてみれば文明開化の音がする」と流行歌(はやりうた)にもなりました。しかし、旧士族層には反発する向きもあり、1876年(明治9)には、熊本県において、これに不満な教師たちが辞職願を出して小学校が閉校するという事態も生じています。
また、この法令には男女別が明記されていなかったため、散髪の風潮が婦女子の断髪をも促し、1872年(明治5年4月5日)には、東京府が「女子断髪禁止令」を出しました。一方で、脱刀の方は進まず、1976年(明治9)には「帯刀禁止令」(廃刀令)が出されて、軍人・警察官などのほかは帯刀禁止となっています。
以下に、「散髪制服略服脱刀随意ニ任セ禮服ノ節ハ帶刀セシム」(通称:散髪脱刀令)を掲載しておきますので、ご参照下さい。
〇「散髪制服略服脱刀随意ニ任セ禮服ノ節ハ帶刀セシム」(通称:散髪脱刀令)1871年(明治4年8月9日)公布
明治4年太政官第百九十九号
散髪制服略服脱刀共可爲勝手事
但禮服ノ節ハ帶刀可致事
「ウィキソース」より
☆文明開化の特徴的な出来事
<制度の近代化>
・徴兵制度
<交通・通信>
・鉄道 - 1872年(明治5)に新橋駅~横浜駅間が開通する
・鉄道馬車 - 1882年(明治15)に東京馬車鉄道が開通する
・人力車
・蒸気船
・電信
・郵便制度 - 1871年(明治4)に東京~大阪間で開始され、翌年には全国的に開始される
<建築・都市>
・洋風建築 - 築地ホテル館、銀座煉瓦街
・レンガ建築
・ガス灯
・擬洋風建築
<官営工場>
・富岡製糸場(1872年操業開始)など
<人名>
・「平民苗字必称義務令」1875年(明治8)公布
<服飾文化>
・「散髪脱刀令」1871年(明治4)公布
・軍隊の制服
・洋服
・こうもり傘
<食文化>
・肉食(すき焼き、牛鍋)
・牛乳の飲用
・あんぱんの製造開始(和魂洋才)
<教育>
・「学制」の施行
・留学生の派遣
<ジャーナリズム・出版>
・新聞発行
・啓蒙書 - 『西洋事情』『學問ノスヽメ』
・翻訳書 - 『西国立志編』1871年(明治4)
<舞台芸術>
・演劇改良運動
・新劇
<暦>
・グレゴリオ暦(太陽暦) - 1873年(明治6)1月1日から採用実施
〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)
| 1875年(明治8) | 小説家・詩人・歌人大塚楠緒子の誕生日 | 詳細 |
| 1933年(昭和8) | 「第1回関東地方防空大演習」が開始される | 詳細 |
| 1945年(昭和20 | 哲学者・評論家戸坂潤の命日 | 詳細 |
| 1949年(昭和24) | 「長崎国際文化都市建設法」が公布・施行される | 詳細 |