今日は、昭和時代後期の1987年(昭和62)に、中曽根内閣の下で、多極分散をモットーとした第四次全国総合開発計画(四全総)が閣議決定された日です。
第四次全国総合開発計画(だいよじぜんこくそうごうかいはつけいかく)は、1950年(昭和25)5月26日制定の「国土総合開発法」(2005年より「国土形成計画法」と改正・改称)に基づき国が作成した、4番目の全国総合開発計画(略称:四全総)でした。1986年度~2000年度までの15年間を対象期間とし、東京への一極集中といった現状を踏まえ、特定地域への商工業や政府機関の過度の集中を是正すると共に、多極分散型国土形成と地域間の交流ネットワークを目指すことを基本目標としています。
その中では、全国一日交通網の構築、独自性のある地域開発整備、姉妹都市をはじめとする各地域間での交流促進などがうたわれていました。
〇全国総合開発計画とは?
1950年(昭和25)5月26日制定の「国土総合開発法」(2005年より「国土形成計画法」と改正・改称)に基づき国が作成する、国土の有効利用、社会環境の整備等に関する長期計画です。
1962年(昭和37)に閣議決定された全国総合開発計画 (一全総)、新幹線交通ネットワークや大規模産業開発プロジェクトで特色づけられる、1969年(昭和44)策定の新全国総合開発計画 (新全総)、生活環境整備に重点をおいた定住圏構想が目玉とした、1977年(昭和52)策定の第三次全国総合開発計画 (三全総)、多極分散型国土形成と地域間の交流ネットワークを目指した、1987年(昭和62)策定の第四次全国総合開発計画 (四全総)、6つの海峡横断道路事業とリニアモータカーの早期実現を盛込んだ、1998年(平成10)策定の21世紀の国土のグランドデザイン (五全総)と5次にわたり策定されてきました。これらの計画は、いずれも経済成長の結果生じる地域間格差、過疎問題と過密問題の深刻化への対応を考えたもので、東京への一極集中を是正して、相対的に不利な地方の地域が経済成長の果実を平等に恩恵や利益を受けること志向するものとされています。
しかし、これまでの量的拡大を図る開発を基調とした国土計画から転換し、人口減少時代に対応していくために、2005年(平成17)に根拠法が「国土形成計画法」と改正・改称されました。それ以後は、2009年(平成21)策定の国土形成計画 (六全総)、2016年(平成28)策定の第二次国土形成計画と続いています。
☆全国総合開発計画一覧
・全国総合開発計画 (一全総)1962年策定
・新全国総合開発計画 (新全総)1969年策定
・第三次全国総合開発計画 (三全総)1977年策定
・第四次全国総合開発計画 (四全総)1987年策定
・21世紀の国土のグランドデザイン (五全総)1998年策定
・国土形成計画 (六全総)2009年策定
・第二次国土形成計画 2016年策定
〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)
年中行事 | 「夏越祓(なごしのはらえ)」の日です | 詳細 |
1944年(昭和19) | 東条英機内閣が「学童疎開促進要綱」を閣議決定する(集団疎開の日) | 詳細 |
1975年(昭和50) | 詩人金子光晴の命日 | 詳細 |
1978年(昭和53) | 小説家・中国文学者柴田錬三郎の命日 | 詳細 |