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 今日は、昭和時代中期の1965年(昭和40)に、神奈川県横浜市の多摩丘陵の一画に「こどもの国」が開園した日です。
 「こどもの国(こどものくに)」は、神奈川県横浜市青葉区奈良町(敷地の一部は東京都町田市三輪町)に所在する総合的な児童厚生施設で、皇太子御成婚記念事業として1965年(昭和40)に開園したものでした。1959年(昭和34年)4月の皇太子殿下(現上皇陛下)のご結婚を記念して、全国から寄せられたお祝い金を基金に、1961年(昭和36)に旧日本軍田奈弾薬庫(米陸軍第八軍司令部火薬廠)が返還されたのを受けて、1962年(昭和37)に建設資金の募集と建設協力のため「財団法人こどもの国建設協会」が設立されて起工します。
 厚生省(現在の厚生労働省)の管理で建設され、1965年(昭和40)5月5日の開園式には、皇太子・同妃が来園されました。翌年7月20日に「こどもの国協会法」が施行され、同年11月1日には、これに基づき「こどもの国協会」発足しています。
 1967年(昭和42)には、来園客の輸送手段として、鉄道「こどもの国線」が開業したものの、1997年(平成9)には協会がこどもの国線施設を横浜高速鉄道へ譲渡しました。1981年(昭和56)には、「こどもの国協会の解散及び事業の承継に関する法律」により、「社会福祉法人こどもの国協会」に継承されています。
 現在は、多摩丘陵に広がる約100haの敷地内に、牧場、ふれあい動物園、芝生の広場、スケート場、プール、サッカー場、サイクリングロード、各種の屋外遊具などが整い、キャンプ場やバーベキュー場も出来るようになりました。また、モミジ、サクラ、スイセン、ウメなど、季節の花々や野鳥の観察ができ、四季折々の変化が楽しめる所となっています。
 小学校や幼稚園の遠足場所として利用される他、少年サッカー場やグラウンドもあり、一般団体にも運動会、オリエンテーリング、ウォークラリー、ハイキング、ジョギング、マラソンなどに利用されてきました。尚、園名や開園日に因み、5月5日のこどもの日には中学生以下の入園料が無料とされています。

〇「こどもの国」関係略年表

・1959年(昭和34年)4月 皇太子殿下(現上皇陛下)のご結婚を記念して、全国から寄せられたお祝い金を基金とすることになります。
・1960年(昭和35) 神奈川県横浜市の多摩丘陵で着工する
・1961年(昭和36)5月5日 旧日本軍田奈弾薬庫(米陸軍第八軍司令部火薬廠)が返還され、横浜市が維持管理を委託される
・1962年(昭和37)9月 建設資金の募集と建設協力のため「財団法人こどもの国建設協会」が設立される
・1962年(昭和37) 起工式が行われる
・1965年(昭和40)5月5日 田奈弾薬庫跡地に「こどもの国」が開園、開園式に皇太子・同妃が来園される
・1966年(昭和41)7月20日 「こどもの国協会法」が施行される
・1966年(昭和41)11月1日 協会法に基づき「こどもの国協会」発足する
・1967年(昭和42)4月28日 来園客の輸送手段として、鉄道「こどもの国線」が開業する
・1968年(昭和43)6月 学習院初等科2年の遠足で浩宮と付き添いとして皇太子妃も礼宮を伴い来園される
・1972年(昭和47) 皇太子明仁(当時)の記念施設「皇太子記念館」が完成する
・1981年(昭和56) 「こどもの国協会の解散及び事業の承継に関する法律」により、「社会福祉法人こどもの国協会」に継承される
・1985年(昭和60)5月6日 開園20周年記念式典に皇太子・同妃が紀宮を伴い来園される
・1997年(平成9)8月1日 協会がこどもの国線施設を横浜高速鉄道へ譲渡する
・2005年(平成17)5月5日 開園40周年記念イベントを開催する
・2019年(平成31)4月12日 天皇・皇后が結婚60年を記念して来園される

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

1763年(宝暦13)俳人小林一茶の誕生日(新暦6月12日)詳細
1951年(昭和26)子供の権利に関する宣言「児童憲章」が制定される(児童憲章制定記念日)詳細
1958年(昭和33)東京都に「多摩動物公園」が開園する詳細