今日は、明治時代前期の1886年(明治19)に、秋田県で秋田大火(俵屋火事)が起き、死者17名、負傷者186名、焼失戸数3,554戸を出した日です。
秋田大火(あきたたいか)は、この日の午後11時10分頃に、秋田県秋田の川反四丁目(現在の秋田市)の田原吉之助、亀谷東吉両家の間を仕切っている羽目板から出火した火災で、俵屋火事とも呼ばれてきました。出火当時は東南方向からの強風(風速21.8m/s)が吹き荒れていて、たちまち本町四丁目、茶町梅ノ丁、大町三丁目、上米町二丁目、下米町、寺町等に延焼し、飛びて八橋村公園地、転じて寺内村、国幣小社古四王神社に飛び火、さらに秋田亀ノ丁上丁十六番地、岡本賢長屋より出火、西土手亀ノ丁、横町、鉄砲町、四十間堀に延焼します。
青森歩兵第五聯隊は兵士350名を出動させ、県庁周辺の破壊消防に従事させたりして、ようやく鎮火したのは翌5月1日午前7時の事でした。この大火によって、町村戸長役場5か所、巡査派出所、小学校、電信分局、駅逓(現在の郵便局)出張所各1か所、秋田四十八銀行、東京第一銀行支店、口伝取締所など、ほかに劇場2ヶ所、会社3ヶ所、土蔵205棟、板倉(板張倉庫)82棟などに及び、総計で死者17名、負傷者186名、焼失戸数3,554戸を出し、2,000人を超える人たちが避難生活を余儀なくされます。
〇日本の明治時代の大火一覧(3,500戸以上焼失した火事)
・1872年(明治5年2月26日) - 銀座大火(東京・銀座)焼死8名、負傷者60名、焼失戸数4,874戸
・1880年(明治13年)8月7日 - 新潟大火(新潟県新潟町)焼失戸数6,000戸以上
・1881年(明治14年)1月26日 - 両国大火(東京・両国)焼失戸数15,000余戸
・1886年(明治19年)4月30日 - 秋田大火[俵屋火事](秋田県秋田町)死者17名、負傷者186名、焼失戸数3,554戸
・1900年(明治33年)6月27日 - 高岡大火(富山県高岡市)焼失戸数3,600戸
・1909年(明治42年)7月31日 - 北の大火(大阪府大阪市)焼失戸数11,365戸
・1910年(明治43年)5月3日 - 青森大火(青森県青森市)死者26名、負傷者160名、焼失戸数5,200戸以上
・1911年(明治44年)4月9日 - 吉原大火(東京府江戸町2丁目発生)焼失戸数6,573戸
・1912年(明治45年)1月16日 - 南の大火(大阪市南区)死者4名(消防夫2名を含む)、焼失戸数5,200戸
〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)
1358年(正平13) | 室町幕府初代将軍足利尊氏の命日(新暦6月7日) | 詳細 |
1926年(大正15) | 小説家河野多惠子の誕生日 | 詳細 |
1950年(昭和25) | 「図書館法」が公布される(図書館記念日) | 詳細 |