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 今日は、昭和時代中期の1958年(昭和33)に、日本初の海底道路トンネルである、関門国道トンネルが開通した日です。
 関門国道トンネル(かんもんこくどうとんねる)は、山口県下関市と福岡県北九州市門司区を結ぶ、関門海峡の東端である早鞆(はやとも)ノ瀬戸の海底を通る有料道路で、国道2号線の一部とされてきました。全長3.461mのうち780mが海底部分で、その内部は、上段、中段、下段の3段に分かれ、上段は排気ダクト、中段は幅7.5mの片側1車線の2車線自動車道路、下段は送気ダクトと幅3.8mの一般歩行者道があります。
 1938年(昭和13)に、内務省は、関門国道トンネル工事を1939年(昭和14)度から4ヶ年計画で着工することを決定、1939年(昭和14)5月12日に起工式を行い、1944年(昭和19)12月に貫通したものの、太平洋戦争下で、その後の工事が進まず、翌年には一時中断を余儀なくされました。1952年(昭和27)に「道路整備特別措置法」による有料道路としての工事を再開し、1958年(昭和33)に日本道路公団により完成、3月9日に開通し、翌日から一般供用開始されました。
 着工から21年の歳月がかかり、総工費は当時の金額で約57億円を要し、53名の工事殉職者を出して完成しています。

〇日本の主要な海底道路トンネル一覧(延長2,000m以上長さ順)

①9,607m―東京湾アクアトンネル(東京湾)川崎市川崎区浮島町~木更津市中島地先海ほたる(有料)
②3.461m―関門国道トンネル(関門海峡)下関市椋野町2丁目~北九州市門司区東門司1丁目 国道2号(有料)
③2.456m―東京港海の森トンネル(東京港)東京都江東区有明2丁目~江東区海の森3丁目地先 
④2,200m―大阪港咲洲トンネル(大阪港)大阪市港区海岸通1丁目~大阪市住之江区南港北1丁目 鉄道併用
⑤2,180m―川崎港海底トンネル(京浜運河)川崎市川崎区千鳥町~川崎市川崎区東扇島 
⑥2,138m―夢咲トンネル(大阪港)大阪市住之江区南港北2丁目~大阪市此花区夢洲東1丁目

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

1894年(明治27)日本初の記念切手(明治天皇銀婚記念切手)が発行される(記念切手記念日)詳細
1945年(昭和20)小磯国昭内閣が「学童疎開強化要綱」を閣議決定する詳細
1968年(昭和43)イタイイタイ病の患者・遺族が原因企業の三井金属鉱業に損害賠償を提訴する詳細