今日は、昭和時代中期の1947年(昭和22)に、カスリーン台風が来襲し甚大な被害をもたらし始めた日です。
カスリーン台風(かすりーんたいふう)は、昭和22年台風第9号(国際名:Kathleen)といい、1947年(昭和22)9月に、東海道沖から房総半島の南端をかすめて進み、大雨により関東地方や東北地方に甚大な浸水被害をもたらしました。関東地方では利根川や荒川、渡良瀬川など、東北地方では北上川などが氾濫し、堤防の決壊や崩壊が相次ぎ、大水害となります。
全国の被害は、死者は1,077人、行方不明者は853人、負傷者は1,547人、住家損壊9,298棟、浸水384,743棟、耕地流失埋没12,927haなどに及び、罹災者は40万人を超えました。台風名の由来は、太平洋戦争後の占領下において、連合軍気象隊が台風の発生順にアルファベットの頭文字をもつ女性の名前をつけていったことにより、この年の11番目に発生した台風だったため、Kで始まるカスリーン(Kathleen)と名付けられています。
この台風が契機となって、建設省(現在の国土交通省)、農林省(現在の農林水産省)、中央気象台(現在の気象庁)などが協力して洪水予防組織がつくられました。
〇戦後の台風で死者・行方不明者が多い台風ワースト12(1945年以降)
① 伊勢湾台風(昭和34年台風第15号) 死者・行方不明者5,098人
② 枕崎台風(昭和20年台風第16号) 死者・行方不明者3,756人
③ カスリーン台風(昭和22年台風第9号) 死者・行方不明者1,930人
④ 洞爺丸台風(昭和29年台風第15号) 死者・行方不明者1,761人
⑤ 狩野川台風(昭和33年台風第22号) 死者・行方不明者1,269人
⑥ ルース台風(昭和26年台風第15号) 死者・行方不明者943人
⑦ アイオン台風(昭和23年台風第21号) 死者・行方不明者838人
⑧ ジェーン台風(昭和25年台風第28号) 死者・行方不明者539人
⑨ 昭和28年台風第13号 死者・行方不明者478人
⑩ デラ台風(昭和24年台風第2号) 死者・行方不明者468人
⑪ 阿久根台風(昭和20年台風第20号) 死者・行方不明者451人
⑫ 昭和41年台風第24号・26号 死者・行方不明者318人
〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)
1590年(天正18) | 日本画家狩野永徳の命日(新暦10月12日) | 詳細 |
1643年(寛永20) | 江戸幕府3代将軍徳川家光の乳母春日局の命日(新暦10月26日) | 詳細 |
2007年(平成19) | 日本画家高山辰雄の命日 | 詳細 |