今日は、平成時代の2003年(平成15)に、沖縄都市モノレール線(愛称:ゆいレール)の那覇空港駅~首里駅間が開業した日です。
沖縄都市モノレール(おきなわとしものれーる)は、沖縄県でモノレール路線「沖縄都市モノレール線(愛称:ゆいレール)」を運営する鉄道会社で、第三セクター方式(沖縄県、那覇市、沖縄振興開発金融公庫及び民間企業の共同出資)で発足しました。沖縄県の本土復帰前から那覇市圏内の鉄道建設が検討されてきましたが、沖縄返還後の1975年(昭和50)に、国・県・那覇市で構成する「都市モノレール調査協議会」が設置されます。
1978年(昭和53)に沖縄県と那覇市が、運営主体については那覇市が責任をもって対処する等の「那覇都市モノレール」建設準備に関する協定書」が締結され、1982年(昭和57)9月27日には、第三セクター方式の沖縄都市モノレール株式会社の設立となりました。1996年(平成8)に軌道事業の特許を取得して起工式を開催(事業着手)、1999年(平成11)には、愛称(ゆいレール)・シンボルマーク及び駅名が決定されます。
2003年(平成15)8月10日に沖縄都市モノレール線の那覇空港駅~首里駅間(総延長12.9km・15駅)が開業し、日本最南の鉄道路線となりました。さらに、2019年(令和元)10月1日には、首里駅~てだこ浦西駅間が延伸開業し、全長約17.0 km、19駅となり、日本跨座式を採用した跨座式モノレールとして、全線複線で運行されています。尚、この路線の赤嶺駅は日本最南端の鉄道駅とされてきました。
〇沖縄都市モノレール関係略年表
・1972年(昭和47)4月 沖縄振興開発計画(第一次)において「中南部都市圏の陸上交通体系については、・・・新交通システムの導入について検討する。」と謳われる
・1973年(昭和48)3月 「沖縄本島中南部における都市基本計画報告書」(国・県・那覇市)において「那覇都市圏内の交通に対しては、・・・早急にモノレールを中心とする新交通システムの樹立が必要」とされる
・1975年(昭和50)11月 国・県・那覇市で構成する「都市モノレール調査協議会」が設置される
・1977年(昭和52)12月 「都市モノレール調査協議会」において、ルートについて「久茂地川沿い案」、経営については第三セクター方式が最適であると報告される
・1978年(昭和53)7月 「総合交通体系の望ましいあり方」(沖縄県)において、新しい交通機関として軌道システムの導入を促進する必要があると報告される
・1978年(昭和53)10月 沖縄県と那覇市が、運営主体については那覇市が責任をもって対処する等の「那覇都市モノレール」建設準備に関する協定書」を締結する
・1979年(昭和54)10月 「沖縄県都市軌道建設準備室」が発足する
・1980年(昭和55)1月 「沖縄県都市モノレール研究委員会」は、機種及び車両については跨座型のモノレール、経営主体としては第三セクター方式が最適と報告する
・1981年(昭和56)4月 「都市軌道建設準備室」(県)を「都市モノレール建設室」に改組する
・1982年(昭和57)9月27日 沖縄都市モノレール株式会社設立され、県へ特許申請される
・1983年(昭和58)4月 沖縄県、「都市モノレール建設室」を「都市モノレール対策室」に改組する
・1992年(平成4)3月 第3次沖縄振興開発計画において「那覇都市圏における都市モノレールについては、諸条件を整備して早期建設を推進する」ことが謳われる
・1994年(平成6)1月26日 県及び那覇市の最終方針案に対するバス4社の基本的な了解が得られ、県、那覇市及びバス4社間で、基本協定並びに覚書を締結する
・1996年(平成8)3月22日 軌道事業の特許を取得する
・1996年(平成8)11月26日 沖縄都市モノレール事業の起工式を開催(事業着手)する
・1997年(平成9)4月10日 第二次分割工事施行認可を取得する
・1998年(平成10)8月27日 PC軌道桁の最初の架設がされる
・1999年(平成11)3月26日 空港駅建築工事に着手する
・1999年(平成11)11月30日 愛称(ゆいレール)・シンボルマーク及び駅名を決定する
・2000年(平成12)12月25日 車両設計認可を取得する
・2001年(平成13)12月4日 那覇空港駅から小禄駅間の試験運転が開始される
・2002年(平成14)8月 車両が搬入される
・2002年(平成14)11月 那覇空港駅~首里駅間の全線試験運転が開始される
・2003年(平成15)8月10日 沖縄都市モノレール線 那覇空港駅~首里駅間が開業する
・2004年(平成16)8月10日 開業一周年を記念し、本社内に「ゆいレール展示館」がオープンする
・2008年(平成20)7月5日 開業五周年を記念し、「休日100円切符(休日の1駅区間限定で通常200円の運賃が100円になる切符)」を発売する
・2009年(平成21)4月4日 70歳以上の那覇市民向けに「がんじゅう1日乗車券(土日・祝日限定の1日乗車券。通常価格の半額での販売)」を発売する
・2011年(平成23)2月1日 開業以来初めてとなる運賃改定を実施。おとなりきっぷ導入、普通回数券の有効期間を廃止、フリー乗車券3種類を時間制に変更する
・2012年(平成24)1月26日 2011年8月30日申請の首里~浦西(仮称、浦添市の西原入口交差点付近)間の軌道事業が特許される
・2014年(平成26)4月1日 消費税率改定に伴う運賃改定をする
・2014年(平成26)10月20日 ICカード乗車券「OKICA」を導入、自動改札機を更新し、ゆいカードと回数券を廃止する
・2019年(令和元)10月1日 沖縄都市モノレール線 首里駅~てだこ浦西駅間延伸開業する
・2020年(令和2)3月10日 「Suica」などの全国相互利用サービスに対応した交通系ICカードが利用可能となる
〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)
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