福井地震(ふくいじしん)は、午後4時13分に福井地方で発生したマグニチュード7.1の直下型地震で、震源は福井県坂井郡丸岡町(現在の坂井市丸岡町)付近とされました。この地震によって、地表には現れませんでしたが、北より20°西に走行する長さ30~40kmの左ずれ水平断層が生じたと推定され、福井市では当時定められていた震度階級では最大の震度6(震度7はまだない)の揺れが生じます。
この結果、地割れが発生し、多くの建物が倒壊、大火も起こり、死者・行方不明者3,769人、負傷者22,203人、家屋の全壊は36,184戸、半壊11,816戸、焼失3,851戸などの大きな被害が発生しました。福井市中心部は、太平洋戦争中の1945年(昭和20)7月19日の福井空襲によって、多くの建物が破壊・焼失(罹災世帯は21,992)し、いまだ復興途上でバラック建築が多かったため、倒壊がひどくなったとされています。鉄道・道路・橋梁・工場などの被害も大きく、経済的にも大きなダメージを受けました。
尚、地震振動で堤防高も沈下し、1ヶ月後の集中豪雨で発生した九頭竜川堤防決壊にもつながったとされています。
〇明治時代以降に日本周辺で起きた被害の大きかった地震ワースト12
1. 関東地震[関東大震災](1923年9月1日)死者・行方不明者105,385人<マグニチュード7.9>
2. 東北地方太平洋沖地震[東日本大震災](2011年3月11日)死者・行方不明者22,010人<マグニチュード9.0>
3. 明治三陸地震(1896年6月15日)死者・行方不明者21,959人<マグニチュード8.2>
4. 濃尾地震(1891年10月28日)死者・行方不明者7,273人<マグニチュード8.0>
5. 兵庫県南部地震[阪神・淡路大震災](1995年1月17日)死者・行方不明者6,437人<マグニチュード7.3>
6. 福井地震(1948年6月28日)死者・行方不明者3,769人<マグニチュード7.1>
7. 昭和三陸地震(1933年3月3日)死者・行方不明者3,064人<マグニチュード8.1>
8. 北丹後地震(1927年3月7日)死者2,912人<マグニチュード7.3>
9. 三河地震(1945年1月13日)死者・行方不明者1,961人<マグニチュード6.8>
10,昭和南海地震(1946年12月21日)死者・行方不明者1,443人<マグニチュード8.0>
11.昭和東南海地震(1944年12月7日)死者・行方不明者1,223人<マグニチュード7.9>
12.鳥取地震(1943年9月10日)死者1,083人<マグニチュード7.2>