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 今日は、昭和時代中期の1965年(昭和40)に、伊豆大島大火が起きた日です。
 当日は、強風波浪注意報が発令されていましたが、瞬間最大風速36.2mの強風が吹き荒れる中、23時10分頃に元町桟橋近くの寿司店の石油ストーブ転倒により出火しました。強風下で、火は瞬く間に延焼し、元町集落の海側から山側へ吹き上げられていきます。
 360名の消防団員と、消防ポンプ自動車5台、三輪ポンプ1台、小型動力ポンプ10台、計16台が消火作業に出動したものの、消防水利も不十分で、島内での消火体制には限界があって、延焼が拡大していき、やっと翌日6時45分に鎮火しました。
 これによる被害は、全焼戸数584棟418戸、焼失面積約16.5ha、罹災世帯408世帯1,273人にのぼり、元町市街地の約7割、大島町の3割が焼失する大惨事となりましたが、幸いなことに人的被害は免れています。図書館、大島支庁、郵便局、法務局大島出張所、農協等の公共施設も全焼し、被害総額は20億7千万円にもなりました。
 東京都は、1月12日に大島町に対して、「災害救助法」を適用しましたが、全国から見舞金も寄せられ、同年3月までの総額は1億2,880万円に達しています。

〇太平洋戦争後の日本の大火(500棟以上の焼失で、地震によるものを除く)

・1947年(昭和22)4月20日 - 飯田大火(長野県飯田市)
 死者・行方不明者3名、焼失棟数3,742棟、焼損面積約48ha、罹災戸数4,010戸、罹災人員17,778人
・1952年(昭和27)4月17日 - 鳥取大火(鳥取県鳥取市)
 死者3名、罹災家屋5,228戸、罹災面積約160ha、罹災者2万451人
・1954年(昭和29)9月26日 - 岩内大火(北海道岩内郡岩内町)
 死者35人、負傷者551人、行方不明3人、焼失戸数3,298戸、焼失面積約106ha、罹災者16,622人
・1955年(昭和30)10月1日 - 新潟大火(新潟県新潟市)
 行方不明者1名、負傷者175名、焼失棟数892棟、焼失面積約26ha、罹災世帯1,193世帯、罹災人員5,901名
・1956年(昭和31)9月10日 - 魚津大火(富山県魚津市)
 死者5名、負傷者170名(うち重傷者5名)、焼失戸数1,583戸、罹災者7,219人、
・1965年(昭和40)1月11日 - 伊豆大島大火(東京都大島町)
 死者なし、全焼戸数584棟418戸、焼失面積約16.5ha、罹災世帯408世帯1,273人、被害総額20億7千万円
・1976年(昭和51)10月29日 - 酒田大火(山形県酒田市)
 死者1名、焼失棟数1,774棟、焼失面積約22.5ha、被災者約3,300名、被害総額約405億円