万国郵便連合(Universal Postal Union:略称UPU)は、国際郵便のための世界的な組織で、国際連合の設立後、専門機関の一つとなりました。
1874年(明治7)に、シュテファンの提唱により、スイスのベルンにおいて、第1回万国郵便大会議が開催され、22ヶ国が参加します。そして、10月9日に「万国郵便条約」が締結されて「一般郵便連合」を設立、翌年7月1日から施行、加盟国間で交換される郵便物は、原則として同一種類のものは均一料金となり、本部はスイスのベルンに置かれました。
日本は1877年(明治10)6月1日に、23ヶ国目として加盟し、アジアでは初めてとなります。1878年(明治11)に、日本も参加した第2回大会議(於:フランスのパリ)で条約を改正して「万国郵便連合」に改称されました。
その後日本は、第二次世界大戦中に脱退しましたが、1947年(昭和22)に国際連合の専門機関となった翌年6月1日に再加盟しています。
1964年(昭和39)の第15回大会議(於:オーストリアのウィーン)で、従来の「万国郵便条約」のほかに、UPUの恒久的組織に関する「万国郵便連合憲章」が定められました。
1969年(昭和44)に東京で開かれた第16回大会議では、10月9日が「UPUの日」として制定され、1984年(昭和59)の第19回大会議(於:西ドイツのハンブルグ)で、「世界郵便デー」と名称変更されます。
「万国郵便連合」の公用語はフランス語ですが、1994年(平成6)の第21回大会議(於:韓国のソウル)より、作業言語として英語が指定されました。
現在の加盟国は、2018年9月現在で192ヶ国・地域となっています。
〇万国郵便連合(UPU)関係略年表
・1874年(明治7)10月9日 第1回万国郵便大会議において「万国郵便条約」が締結されて「一般郵便連合」が設立される
・1874年(明治7)7月1日 「万国郵便条約」が施行され、加盟国間で交換される郵便物は、原則として同一種類は均一料金となる
・1877年(明治10)6月1日 日本が23ヶ国目として加盟する
・1878年(明治11) 第2回大会議(於:フランスのパリ)で条約改正して「万国郵便連合」に改称される
・1947年(昭和22) 国際連合の専門機関となる
・1948年(昭和23)6月1日 日本が再加盟する
・1961年(昭和36) 郵便研究諮問理事会が東京で開催される
・1962年(昭和37)4月1日 アジア・オセアニア郵便連合(AOPU)が結成される
・1964年(昭和39) 第15回大会議(於:オーストリアのウィーン)で「万国郵便連合憲章」が定められる
・1968年(昭和43)9月4日 日本がアジア・オセアニア郵便連合(AOPU)に加盟する
・1969年(昭和44) 第16回大会議(於:日本の東京)で、10月9日が「UPUの日」として制定される
・1982年(昭和57) アジア・オセアニア郵便連合(AOPU)がアジア太平洋郵便連合と改称される
・1984年(昭和59) 第19回大会議(於:西ドイツのハンブルグ)で、「UPUの日」が「世界郵便デー」と名称変更される
・1994年(平成6) 第21回大会議(於:韓国のソウル)で、作業言語として英語が指定される