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 今日は、1697年(元禄10)に、国学者・歌人賀茂真淵の生まれた日ですが、新暦では4月24日となります。
 賀茂真淵は、江戸時代中期の1697年(元禄10年3月4日)に、遠江国敷智郡浜松庄伊庭村(現在の静岡県浜松市中区)の賀茂神社の神職岡部家の分家である父・岡部政信の子として生まれましたが、幼名は三四といいました。
 一時同族岡部政長の養子となりますが、1724年(享保9)に妻と死別して実家にもどります。翌年、浜松の脇本陣梅谷家に入婿となりましたが、1733年(享保18)37歳のとき上京して、荷田春満のもとに長期の遊学を始めました。
 しかし、3年ほどで春満が病死したため、いったん故郷に帰り、1737年(元文2)に江戸へ出て、処士生活を送りながら学事に励みます。
 1746年(延享3)50歳のとき、御三卿田安徳川家の和学御用掛となって召し抱えられ、古典の研究、古道の復興、古代歌調の復活に没頭し、『伊勢物語古意』 (1753年)、『冠辞考』 (1757年) 、『源氏物語新釈』 (1758年) などを著しました。
 1760年(宝暦10)64歳で隠居して、以後、著述生活を主として、『古今和歌集打聴』 (1764年) 、『歌意考』 (1764年) など多くの著書を残すと共に、本居宣長ら多くの門人を養成します。
 しかし、1764年住居を浜町に移し、県居(あがたい)と号しましたものの、1769年(明和6年10月30日)に、73歳で亡くなりました。
 古典研究など近世国学及び和歌史上大きな足跡を残し、荷田春満、本居宣長、平田篤胤とともに「国学の四大人」の一人とされています。

〇賀茂真淵の主要な著作

・『伊勢物語古意』 (1753年)
・『冠辞考』 (1757年)
・『源氏物語新釈』 (1758年)
・『古今和歌集打聴』 (1764年)
・『歌意考』 (1764年)
・『にひまなび』(1765年)
・『国意考』 (1765年)
・『祝詞考(のりとこう)』(1768年)
・『万葉考』 (1768年)
・『語意考』 (1769年)
・『賀茂翁家集』村田春海編(1806年)
・『国歌八論憶説』
・『岡部日記』
・『後の岡部日記』