今日は、大正時代の1918年(大正7)に、「大学令」が公布された日ですが、施行は翌年4月1日でした。
「大学令」は、1886年(明治19)3月公布の「帝国大学令」で認められていた帝国大学以外に、公立大学、私立大学を認め、その目的・組織・監督に関する規定を定めた勅令です。修業年限は3年(医学部は4年)と定められ、同時に「高等学校令」も公布されて、高等教育機関が拡充されました。
「大学令」施行の1919年(大正8)には1校、続いて1920年(大正9)には10校が法的に大学として認可され、その後も認可が続き、1943年(昭和18)の時点では、帝国大学7校を含めて官立19校、公立2校、私立28校、全体で49校となります。
幕末明治維新期以来発達してきていた慶応義塾、早稲田、同志社、中央、明治、法政、國學院などの私学がこれにより大学となり、また東京高等商業学校が東京商科大学に、東京高等工業学校が東京工業大学、大阪高等商業学校が大阪商科大学になるなど官立専門学校も次々に大学に昇格して、官立の帝国大学だけが大学であるという独占体制が崩れました。
この法令は、昭和時代中期の1947年(昭和22)4月1日に、「学校教育法」が施行されて、廃止されます。
〇「大学令」により戦前に認められた旧制大学一覧(1944年までの分)
・1919年 - 府立大阪医科大学(最初の旧制公立大学、1931年官立移管し、大阪帝国大学へ昇格)
・1920年 - 慶應義塾大学、早稲田大学、東京商科大学(1944年東京産業大学に改称・現在の一橋大学)、明治大学、法政大学、中央大学、日本大学、國學院大學、同志社大学、県立愛知医科大学(1931年名古屋医科大学として官立移管の後、名古屋帝国大学に昇格)
・1921年 - 東京慈恵会医科大学、京都府立医科大学
・1922年 - 新潟医科大学(現在の新潟大学)、岡山医科大学(現在の岡山大学)、旅順工科大学(終戦時廃校)、満洲医科大学(現在の中国医科大学)、龍谷大学、大谷大学、県立熊本医科大学(1929年官立移管を経て現在の熊本大学)、専修大学、立教大学、立命館大学、関西大学、東洋協会大学(現在の拓殖大学)
・1923年 - 千葉医科大学(現在の千葉大学)、金沢医科大学(現在の金沢大学)、長崎医科大学(現在の長崎大学)
・1924年 - 立正大学
・1925年 - 駒澤大学、東京農業大学
・1926年 - 日本医科大学、高野山大学、大正大学
・1928年 - 大阪商科大学(現在の大阪市立大学)、東洋大学、上智大学
・1929年 - 東京工業大学、大阪工業大学(1933年大阪帝国大学に吸収合併)、東京文理科大学(東京教育大学を経て現在の筑波大学)、広島文理科大学(現在の広島大学)、神戸商業大学(神戸経済大学を経て現在の神戸大学)
・1932年 - 関西学院大学
・1939年 - 藤原工業大学(1944年慶應義塾大学に統合)、東亜同文書院大学(終戦時廃校)
・1940年 - 神宮皇學館大学(文部省所管の官立大学で終戦直後に廃校となった後、私立の皇學館大学として再興)
・1942年 - 興亜工業大学(現在の千葉工業大学)
・1943年 - 大阪理工科大学(現在の近畿大学)
尚、上記以外に「帝国大学令」による以下の大学があります。
・1886年 - 帝国大学(後に東京帝国大学と名称を変更、現在の東京大学)
・1896年 - 京都帝国大学(現在の京都大学)
・1907年 - 東北帝国大学(現在の東北大学)
・1911年 - 九州帝国大学(現在の九州大学)
・1918年 - 北海道帝国大学(現在の北海道大学)
・1924年 - 京城帝国大学(現在のソウル大学)
・1928年 - 台北帝国大学(現在の台湾大学)
・1931年 - 大阪帝国大学(現在の大阪大学)
・1939年 - 名古屋帝国大学(現在の名古屋大学)
「大学令」は、1886年(明治19)3月公布の「帝国大学令」で認められていた帝国大学以外に、公立大学、私立大学を認め、その目的・組織・監督に関する規定を定めた勅令です。修業年限は3年(医学部は4年)と定められ、同時に「高等学校令」も公布されて、高等教育機関が拡充されました。
「大学令」施行の1919年(大正8)には1校、続いて1920年(大正9)には10校が法的に大学として認可され、その後も認可が続き、1943年(昭和18)の時点では、帝国大学7校を含めて官立19校、公立2校、私立28校、全体で49校となります。
幕末明治維新期以来発達してきていた慶応義塾、早稲田、同志社、中央、明治、法政、國學院などの私学がこれにより大学となり、また東京高等商業学校が東京商科大学に、東京高等工業学校が東京工業大学、大阪高等商業学校が大阪商科大学になるなど官立専門学校も次々に大学に昇格して、官立の帝国大学だけが大学であるという独占体制が崩れました。
この法令は、昭和時代中期の1947年(昭和22)4月1日に、「学校教育法」が施行されて、廃止されます。
〇「大学令」により戦前に認められた旧制大学一覧(1944年までの分)
・1919年 - 府立大阪医科大学(最初の旧制公立大学、1931年官立移管し、大阪帝国大学へ昇格)
・1920年 - 慶應義塾大学、早稲田大学、東京商科大学(1944年東京産業大学に改称・現在の一橋大学)、明治大学、法政大学、中央大学、日本大学、國學院大學、同志社大学、県立愛知医科大学(1931年名古屋医科大学として官立移管の後、名古屋帝国大学に昇格)
・1921年 - 東京慈恵会医科大学、京都府立医科大学
・1922年 - 新潟医科大学(現在の新潟大学)、岡山医科大学(現在の岡山大学)、旅順工科大学(終戦時廃校)、満洲医科大学(現在の中国医科大学)、龍谷大学、大谷大学、県立熊本医科大学(1929年官立移管を経て現在の熊本大学)、専修大学、立教大学、立命館大学、関西大学、東洋協会大学(現在の拓殖大学)
・1923年 - 千葉医科大学(現在の千葉大学)、金沢医科大学(現在の金沢大学)、長崎医科大学(現在の長崎大学)
・1924年 - 立正大学
・1925年 - 駒澤大学、東京農業大学
・1926年 - 日本医科大学、高野山大学、大正大学
・1928年 - 大阪商科大学(現在の大阪市立大学)、東洋大学、上智大学
・1929年 - 東京工業大学、大阪工業大学(1933年大阪帝国大学に吸収合併)、東京文理科大学(東京教育大学を経て現在の筑波大学)、広島文理科大学(現在の広島大学)、神戸商業大学(神戸経済大学を経て現在の神戸大学)
・1932年 - 関西学院大学
・1939年 - 藤原工業大学(1944年慶應義塾大学に統合)、東亜同文書院大学(終戦時廃校)
・1940年 - 神宮皇學館大学(文部省所管の官立大学で終戦直後に廃校となった後、私立の皇學館大学として再興)
・1942年 - 興亜工業大学(現在の千葉工業大学)
・1943年 - 大阪理工科大学(現在の近畿大学)
尚、上記以外に「帝国大学令」による以下の大学があります。
・1886年 - 帝国大学(後に東京帝国大学と名称を変更、現在の東京大学)
・1896年 - 京都帝国大学(現在の京都大学)
・1907年 - 東北帝国大学(現在の東北大学)
・1911年 - 九州帝国大学(現在の九州大学)
・1918年 - 北海道帝国大学(現在の北海道大学)
・1924年 - 京城帝国大学(現在のソウル大学)
・1928年 - 台北帝国大学(現在の台湾大学)
・1931年 - 大阪帝国大学(現在の大阪大学)
・1939年 - 名古屋帝国大学(現在の名古屋大学)