イメージ 1

 華岡青洲が、1804年(文化元)に、世界初の麻酔薬を使った手術に成功した日で、日本麻酔科学会がこの日を「麻酔の日」に制定していますが、新暦では11月14日となります。
 華岡青洲は、江戸時代後期に活躍した外科医で、諱は震(ふるう)、字は伯行、通称は雲平と言いました。
 1760年(宝暦10年10月23日)に、紀伊国上那賀郡平山(現在の和歌山県紀の川市)の医家華岡直道の長男として生まれます。
 父に医術の手ほどきを受け、1782年(天明2)に22歳で京都に上って古医方の内科を吉益南涯に、オランダ流外科を大和見立 に学びました。
 3年後に帰郷して、家業を継ぎ、内科と外科を統一した「内外合一」を目指します。手術時の患者の痛みを和らげ、救命したいと麻酔薬の開発を始め、トリカブト、チョウセンアサガオ (マンダラゲ) を主成分とした、経口麻酔剤の麻沸湯(通仙散)を開発しました。
 それを利用し、1804年(文化元年10月13日)日本で最初に、麻酔下での乳癌摘出術を実施するに至ります。この他に乳癌手術だけでも150例ほど行ないました。
 その後、紀州藩の懇請で在宅のまま、藩の奥医師まで勤めます。華岡流外科を樹立し、1,000人あまりの弟子を育てましたが、1835年(天保6年10月2日)に、76歳で亡くなりました。
 『瘍科神書』『乳岩弁』など門人の記録した多くの口授写本が伝わっています。