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 今日は、戦国時代の1559年(永禄2)に、狩野派の絵師狩野元信の亡くなった日ですが、新暦では11月5日となります。
 戦国時代に活躍した絵師で、狩野派2代目として、その画風を大成しました。1476年(文明8)に京都の絵師狩野正信の長男として生まれ、幼名は四郎二郎と言います。
 子供のころから画才があったといわれますが、記録上は1513年(永正10)に、細川高国の命での「鞍馬寺縁起」を制作したこととされていました。また、この年に創建された大徳寺大仙院客殿の襖絵を相阿弥と共に制作したものは、現存しています。
 その後、1535年(天文4)に内裏に水墨の屏風を納め、1539年(天文8)から22年にかけて、石山本願寺の障壁画制作に携わったことが記録にみられますが現存しません。
 また、1543年(天文12)に内裏の小御所、同じ頃には妙心寺霊雲院の障壁画を描き、1545年(天文14)頃には、方眼(ほうげんにも叙せられました。
 1546年(天文15)に記録所の障子絵を描くなど宮廷や公家に出入りする一方で、武家、寺院から堺町衆までの幅広い層の用命を受けて活躍します。
 その中で、中国絵画の様式を幅広く摂取し、それまでの室町水墨画の様式を整理・統合し、土佐派の技法を折衷して、山水・人物・花鳥などに優れたものを残しましたが、1559年(永禄2年10月6日)に84歳で亡くなりました。

〇狩野元信の代表的作品

・「四季花鳥図」 (京都・大仙院) [京都国立博物館寄託] 8幅 紙本著色
・「禅宗祖師図」 (東京国立博物館) 6幅 紙本墨画淡彩
・「蔬果図」 (東京国立博物館) 4幅 紙本墨画淡彩
・「朱買臣図」 (東京国立博物館) 2幅 紙本墨画淡彩
・「山水図」 (東京国立博物館) 4幅 紙本墨画淡彩
・「太公望・林和靖図」 (東京国立博物館) 4幅 紙本墨画淡彩
・「西王母・東方朔図」(東京国立博物館) 4幅 紙本墨画淡彩
・「霊雲院障壁画」 (京都・霊雲院) 49幅 紙本墨画淡彩 (1543年)
・「四季花鳥図屏風」 (白鶴美術館) 六曲一双 紙本金地著色 (1549年-50年)
・「瀟湘八景図」 (京都・東海庵) [京都国立博物館寄託] 4幅 紙本墨画 霊雲院旧蔵
・「釈迦三尊像」 (京都・禅林寺) 1幅 紙本墨画淡彩
・「楼閣山水図」 (京都・金地院) 1幅 紙本淡彩
・「神馬図額」 (兵庫・賀茂神社) 2面
・「釈迦堂縁起絵巻」 (京都・清凉寺) [京都国立博物館寄託] 6巻 紙本著色
・「富士参詣曼荼羅図」 (富士山本宮浅間大社)
・「細川澄元像」 (永青文庫) 1幅 絹本著色 景徐周麟賛
・「細川高国像」 (京都・東林院) 1幅 絹本著色
・「酒呑童子絵巻」 (サントリー美術館) 3巻 紙本著色
・「酒飯論絵巻」 (文化庁)
・「馬上の宗祇像」 (ボストン美術館) 1幅 絹本著色