イメージ 1

 今日は、大正時代の1924年(大正13)に築地小劇場が開設された日です。、
 この劇場は、土方与志と小山内薫を主宰として、東京築地(現在の東京都中央区築地)に開設した日本最初の新劇専門劇団およびその劇場のことです。
 創立時のメンバーは他に、俳優として友田恭助、汐見洋、効果・照明担当の和田精、経営の浅利鶴雄の6人で、演技部に東屋三郎、青山杉作、研究生として千田是也、丸山定夫、田村秋子、山本安英らがいました。
 関東大震災後ヨーロッパから帰国した土方与志が私財を投じて建設(定員 497名)、ゴシック・ロマネスク様式で、当時最新の機構であるクッペルホリゾントや照明設備、可動舞台などが取入れられたのです。
 その後、5年間に100余編の内外戯曲を連続上演、新劇史上画期的な成果を収め、千田是也、山本安英、滝沢修、杉村春子ら、戦後の演劇界を支えた人々が巣立ちましたが、劇団は1930年(昭和5)に解散し、劇場も1945年(昭和20)に戦災で焼失しました。
 この間、実に多彩なものが上演されていますが、その一部を紹介しておきます。

〇築地小劇場で上演されたもの(一部)
 『海戦』(ラインハルト・ゲーリング作)
 『白鳥の歌』(チェーホフ作)
 『休みの日』(マゾオ作)
 『解放されたドン・キホーテ』(アナトリー・ルナチャルスキー作、千田是也訳、佐野碩演出)
 『夜の宿』(『どん底』)(ゴーリキィ作)
 『令嬢ジュリー』(A.ストリンドベリ作)
 『三人姉妹』(チェーホフ作)
 『国姓爺合戦』(近松門左衛門作)
 『役の行者』(坪内逍遥作)
 『法成寺物語』(谷崎潤一郎作)
 『ピーターパン』(ジェームス・マシュー・バリー作)
 『ダントンの死』(ゲオルク・ビューヒナー作)
 『風の又三郎』(宮沢賢治作)