総延長は13,870mあり、当時としては、上越線の清水トンネル(総延長9,702m)を抜いて、日本一の長さのトンネル(地下鉄を除く)でした。その後、1972年(昭和47)に山陽新幹線の六甲トンネル(総延長16,250m)が完成するまで日本一のトンネルでしたが、現在でも新幹線を除く在来線狭軌の鉄道トンネルとしては、日本一の長さ(地下鉄を除く)です。
このトンネルは、当時の国鉄によって1952年(昭和27)頃から検討がはじめられ、1957年(昭和32)に着工しました。その後、5年ほどの工期を経て、開通にこぎつけたもので、その日には記念切手も出されました。
また、このトンネルの掘削中に温泉が湧出し、敦賀トンネル温泉(北陸トンネル温泉)として利用されています。
尚、1972年(昭和47)11月6日に、このトンネルを通過中であった急行「きたぐに」の食堂車で火災が発生し、30名の死者を出すという大惨事があり、その後、トンネル内の空調や安全対策の強化が図られることになりました。
〇現在の日本の鉄道トンネル長さベスト11(地下鉄・リニア実験線を除く)
1. 青函トンネル(津軽海峡線) 53.9km
2. 八甲田トンネル(東北新幹線) 26.5km
3. 岩手一戸トンネル(東北新幹線) 25.8km
4. 飯山トンネル(北陸新幹線) 22.2km
5. 大清水トンネル(上越新幹線) 22.2km
6. 新関門トンネル(山陽新幹線) 18.7km
7. 六甲トンネル(山陽新幹線) 16.3km
8. 榛名トンネル(上越新幹線) 15.4km
9. 五里ヶ峯トンネル(北陸新幹線) 15.2km
10. 中山トンネル(上越新幹線) 14.9km
11. 北陸トンネル(北陸本線) 13.9km