ガウスの歴史を巡るブログ(その日にあった過去の出来事)

 学生時代からの大の旅行好きで、日本中を旅して回りました。その中でいろいろと歴史に関わる所を巡ってきましたが、日々に関わる歴史上の出来事や感想を紹介します。Yahooブログ閉鎖に伴い、こちらに移動しました。

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 今日は、幕末明治維新期の1868年(明治2)に、日本初の西洋式灯台である観音埼灯台(神奈川県横須賀市)が完成して初点灯した日ですが、新暦では2月11日となります。
 観音埼灯台(かんのんざきとうだい)は、神奈川県三浦半島の最東端の岬に立つ、白色八角形の中型灯台です。この灯台は、幕末の1866年(慶応2年5月13日)に、アメリカ、イギリス、フランス、オランダの4ヶ国と結んだ「改税約書」(別名「江戸条約」)によって建設することを約束した8ヶ所の灯台の一つでした。
 これらを条約灯台とも呼び、日本で最初に建設された一群の洋式灯台でもあります。これらが順次建設されていったのですが、 1869年2月11日<旧暦では明治2年1月1日>に、フランス人技師F.L ヴェルニー等の設計によって建設され、日本で最初に初点灯した洋式灯台が観音埼灯台となりました。
 このように、観音崎は東京湾に出入りする船舶に とっては、昔からの要衝だったのです。建設当初は、レンガ造りの四角い洋館建てで、屋上に灯塔を設けたフランス風白色八角形のレンガ造灯台で、地上から灯火までが12.12mの高さで、フランス製の第3等フレネル式レンズを使用し、3重心灯器で1,750カンデラ、光達距離14海里(約26km)でした。
 しかし、1922年(大正11)4月26日の地震で倒壊してしまいまい、すぐに、二代目の灯台が建設され、翌年コンクリート造りのものに生まれ変わったものの、関東大震災で被災し、また建て替えられたものです。現在の三代目は、1925年(大正14)6月1日に完成した白色塔形(八角形)コンクリート造りのものでした。灯塔高19m(地上から塔頂まで)、標高56m(平均海面~灯火)で、第4等フレネル式レンズを使い、光度7万7千カンデラ(実効光度)、光達距離は19海里(約35km)とされてきました。
 一般公開(有料大人200円)されている参観灯台で、上まで登ることができますが、灯台上からは、浦賀水道や対岸の房総半島までが見渡すことが出来、灯台資料展示室が併設されていて、初代の灯台を造ったフランス人F.L ヴェルニーの胸像や灯台レンズなどの貴重な資料も展示されています。周辺は、県立の観音崎公園として、自然が保護されていて、浦賀水道を一望の下にすることも出来、すばらしい景観とされてきました。
 尚、この灯台の起工日が、新暦で11月1日だったので、それにちなんで、毎年11月1日が「灯台記念日」とされています。海上保安庁が、1949年(昭和24)に制定し、記念行事が行われ、普段は、公開されていない、灯台が、特別公開になり、内部に入れるようになったりしてきました。

〇初点灯(はつてんとう)とは?

 灯台が、その場所ではじめて正式に点灯(本点灯)した日をいいます。日本で最初に点灯した洋式灯台は、1869年2月11日(旧暦:明治2年1月1日)の観音埼灯台で、2番目は、1870年1月19日(旧暦:明治2年12月18日)の野島埼灯台です。尚、以下に初点灯の古い洋式灯台ベスト20を示しましたが、新暦で本点灯の年月日順に記しています。

☆初点灯の古い洋式灯台ベスト20

①観音埼灯台(神奈川県横須賀市)初点灯1869年2月11日(旧暦:明治2年1月1日)
②野島埼灯台(千葉県南房総市)初点灯1870年1月19日(旧暦:明治2年12月18日)
③品川灯台(旧:東京都品川区)初点灯1870年4月5日(旧暦:明治3年3月5日)
④樫野埼灯台(和歌山県串本町)初点灯1870年7月8日(旧暦:明治3年6月10日)
⑤城ヶ島灯台(神奈川県三浦市)初点灯1870年9月8日(旧暦:明治3年8月13日)
⑥神子元島灯台(静岡県下田市)初点灯1871年1月1日(旧暦:明治3年11月11日) 
⑦剱埼灯台(神奈川県三浦市)初点灯1871年3月1日(旧暦:明治4年1月11日)
⑧江埼灯台(兵庫県北淡町)初点灯1871年6月14日(旧暦:明治4年4月27日)
⑨伊王島灯台(長崎県長崎市)初点灯1871年9月14日(旧暦:明治4年7月30日)
⑩石廊埼灯台(静岡県南伊豆町)初点灯1871年10月5日(旧暦:明治4年8月21日)
⑪佐多岬灯台(鹿児島県佐多町)初点灯1871年11月30日(旧暦:明治4年10月18日)
⑫六連島灯台(山口県下関市)初点灯1872年1月1日(旧暦:明治4年11月21日)
⑬部埼灯台(福岡県北九州市)初点灯1872年3月1日(旧暦:明治5年1月22日)
⑭友ヶ島灯台(和歌山県和歌山市)初点灯1872年8月1日(旧暦:明治5年6月27日)
⑮納沙布岬灯台(北海道根室市)初点灯1872年8月15日(旧暦:明治5年7月12日)
⑯和田岬灯台(兵庫県神戸市)初点灯1872年10月1日(旧暦:明治5年8月29日)
⑯天保山灯台(大阪府大阪市)初点灯1872年10月1日(旧暦:明治5年8月29日)
⑱鍋島灯台(香川県坂出市)初点灯1872年12月15日(旧暦:明治5年11月15日)
⑲安乗埼灯台(三重県阿児町)初点灯1873年(明治6)4月1日
⑳釣島灯台(愛媛県松山市)初点灯1873年(明治6)6月15日

〇「改税約書」(別名「江戸条約」)とは?

 1863年(文久3)長州藩がアメリカ、フランス、オランダの船を砲撃した下関事件に関連して、幕末の1866年(慶応2)5月に、アメリカ、イギリス、フランス、オランダの4ヶ国と「改税約書」が結ばれましたが、それが「江戸条約」とも呼ばれています。これは、輸入税に関する協約で、安政条約の5~35%の従価税を廃止し,従価5%を基準とする従量税とするもので,きわめて不利な関税率でした。
 その条約第11条「日本政府は外国交易の為め開きたる各港最寄船々の出入安全のため灯明台浮木瀬印木等を備ふへし」(灯明台規定)により、以下のの8ヶ所の灯台を建設することを約束します。これらを条約灯台とも呼び、日本で最初に建設された一群の洋式灯台でもありました。
 これらが順次建設されていったのですが、 1869年2月11日(旧暦:明治2年1月1日)に、日本で最初に点灯した洋式灯台が観音埼灯台です。

☆江戸条約により建設された灯台(条約灯台)一覧 

・観音埼灯台[神奈川県横須賀市]1869年2月11日(旧暦:明治2年1月1日) 
・野島埼灯台[千葉県南房総市]1870年1月19日(旧暦:明治2年12月18日) 
・樫野埼灯台[和歌山県串本町]1870年7月8日(旧暦:明治3年6月10日) 
・神子元島灯台[ 静岡県下田市]1871年1月1日(旧暦:明治3年11月11日)  
・剱埼灯台[神奈川県三浦市]1871年3月1日(旧暦:明治4年1月11日) 
・伊王島灯台[長崎県長崎市]1871年9月14日(旧暦:明治4年7月30日) 
・佐多岬灯台[鹿児島県南大隅町]1871年11月30日(旧暦:明治4年10月18日) 
・潮岬灯台[和歌山県串本町]1873年(明治6)9月15日 

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

646年(大化2)「改新の詔」が発布される(新暦1月22日)詳細
1041年(長久2)平安時代中期の公卿・歌人藤原公任の命日(新暦2月4日)詳細
1720年(享保5)第115代の天皇とされる桜町天皇の誕生日(新暦2月8日)詳細
1873年(明治6)「太陰暦ヲ廃シ太陽暦ヲ頒行ス」(改暦ノ布告)により、太陽暦が施行される詳細
1897年(明治30)尾崎紅葉著の『金色夜叉』が読売新聞で連載開始される詳細
1946年(昭和21)昭和天皇が「新日本建設に関する詔書」(人間宣言)で自己の神格を否定する詳細
1950年(昭和25)「年齢のとなえ方に関する法律」が施行され、年齢の表示を満年齢に一本化される詳細
1995年(平成7)「世界貿易機関を設立するマラケシュ協定」によって、世界貿易機関(WTO)が発足する詳細
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 今日は、昭和時代中期の1953年(昭和28)に、「小額通貨の整理及び支払金の端数計算に関する法律」により、今日限りで1円未満の紙幣や貨幣が使えなくなった日です。
 「小額通貨の整理及び支払金の端数計算に関する法律」(しょうがくつうかのせいりおよびしはらいきんのはすうけいさんにかんするほうりつ)は、昭和時代中期の1953年(昭和28)7月15日公布された、小額通貨(額面1円未満の通貨と一円黄銅貨)の廃止などに関する法律(昭和28年法律第60号)で、「小額通貨整理法」とも呼ばれています。この法律の主な内容は、①1円未満の通貨の廃止(1953年12月31日をもって、1円未満の補助貨幣、小額政府紙幣、小額日本銀行券の通用が禁止)、②一円黄銅貨の廃止、③引換期間の設定(廃止された小額通貨の引換期間は、1954年1月4日~同年6月30日まで)、④端数処理(引換の際、合計金額に1円未満の端数が生じた場合は、50銭以上1円未満の端数を1円とみなして計算)、⑤未回収の小額紙幣の処理(引換期間終了後、回収されなかった小額紙幣は、発行残高から除去され、政府の歳入として処理)でした。
 これは、当時の物価情勢のもとで、1円未満の通貨が取引で利用されることがほとんどないことに対応した措置で、本法の施行により、通貨の単純化(1円未満の通貨が廃止されたことで、取引がより円滑になり、計算も簡略化)、一円アルミニウム貨の発行(一円黄銅貨の廃止に伴い、1955年に一円アルミニウム貨が発行され、最低額面の硬貨が復活)等により、日本の通貨制度は大きく変化します。本法は、1988年(昭和63)4月1日に、「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律(通貨法)」の施行に伴い廃止されました。
 以下に、「小額通貨の整理及び支払金の端数計算に関する法律」(昭和28年法律第60号)を掲載しておきますので、ご参照下さい。

〇「小額通貨の整理及び支払金の端数計算に関する法律」(昭和28年法律第60号)1953年(昭和28)7月15日公布

 (目的)
第一条 この法律は、最近における取引の実情に即応し、一円以下の臨時補助貨幣並びに一円未満の貨幣、小額紙幣及び日本銀行券を整理するとともに、一円未満の通貨の発行を停止することとし、これに伴い、現金支払の場合における支払金の端数計算の基準を定めて取引の円滑化に資することを目的とする。

 (定義)
第二条 この法律において「小額補助貨幣」とは、左の各号に掲げるものをいう。
 一 貨幣法(明治三十年法律第十六号)の規定により政府が発行した貨幣のうち額面価格が五十銭以下のもの
 二 貨幣法第十七条の規定により通用を認められた貨幣
 三 臨時通貨法(昭和十三年法律第八十六号)の規定により政府が発行した臨時補助貨幣のうち額面価格が一円以下のもの
2 この法律において「小額紙幣」とは、臨時通貨法の規定により政府が発行した五十銭の小額紙幣で昭和二十八年十二月三十一日において現に通用するものをいう。
3 この法律において「小額日本銀行券」とは、日本銀行法(昭和十七年法律第六十七号)第二十九条第一項の規定により日本銀行が発行した十銭及び五銭の日本銀行券をいう。
4 この法律において「小額通貨」とは、小額補助貨幣、小額紙幣及び小額日本銀行券をいう。

 (小額通貨の通用禁止及び引換)
第三条 小額通貨は、昭和二十八年十二月三十一日限り、その通用を禁止する。
2 小額通貨は、昭和二十九年一月四日以後次条から第六条までの規定により引き換えるものとする。

 (小額通貨の引換の請求)
第四条 小額通貨を所持する者は、昭和二十九年一月四日から昭和二十九年六月三十日までに、その所持する小額通貨を小額通貨以外の通貨と引き換えることを請求することができる。但し、小額通貨の合計額に五十銭未満の端数がある場合におけるその端数額に相当する小額通貨及び小額通貨の合計額が五十銭未満である場合におけるその小額通貨については、この限りでない。
2 左の各号に掲げる場合における前項の規定による引換の期間は、同項の規定にかかわらず、当該各号に掲げる期間とする。
 一 外国その他政令で定める地域から引き揚げ、昭和二十九年六月一日以後本邦(当該政令で定める地域を除く。)に到着した者の所持する小額通貨を引き換える場合については、到着の日から一月以内
 二 その他やむを得ない事由がある場合であつて政令で定める場合については、政令で定める期間
3 通用を禁止したる貨幣紙幣の引換に関する件(明治二十三年法律第十三号)は、第一項の規定による小額補助貨幣及び小額紙幣の引換を請求する場合には、適用しない。

 (引換事務の取扱機関)
第五条 小額通貨の引換に関する事務は、大蔵省令で定めるところにより、日本銀行が行う。
2 郵政官署は、政令で定めるところにより、日本銀行に代り、前項の事務の一部を取り扱うものとする。

 (引換金額の特例)
第六条 第四条第一項の規定による小額通貨の引換の請求があつた場合において、引換を請求する小額通貨の合計額に五十銭以上一円未満の端数があるときはその端数額を、その合計額が五十銭以上一円未満であるときはその合計額を、引換を請求する者一人につき一回に限り、一円と引き換えるものとする。

 (日本銀行に対する引換差額の交付)
第七条 政府は、第四条から前条までの規定により小額通貨が小額通貨以外の通貨と引き換えられた場合において、当該小額通貨以外の通貨の額面価格の合計額がその引き換えられた小額通貨の額面価格の合計額を超過するときは、その超過額に相当する金額を、予算の定めるところにより、日本銀行に交付するものとする。

 (報告)
第八条 日本銀行は、大蔵省令で定める手続により、第四条から第六条までの規定による小額通貨の引換に関する報告書を大蔵大臣に提出しなければならない。

 (小額通貨の未回収残高の処理)
第九条 政府は、昭和二十九年六月三十日における小額紙幣の発行高から、同日において日本銀行代理店及び郵政官署が保有する小額紙幣の額面価格の合計額及び大蔵大臣が定める金額を差し引いた金額を、大蔵省令で定める手続により、小額紙幣発行高から除去し、その除去した発行高に相当する金額を即日歳入に受け入れるものとする。
2 日本銀行は、昭和二十九年六月三十日における小額日本銀行券の発行高を、同年七月一日における日本銀行券発行高から除去するものとする。
3 日本銀行は、特別の勘定を設け、前項の規定により除去した発行高に相当する金額を区分整理しなければならない。
4 日本銀行は、第二項の規定により除去した発行高に相当する金額から政令で定める金額を差し引いた金額に相当する金額を、政令で定めるところにより、政府に納付しなければならない。
5 前項に定めるものの外、第二項の規定により除去した発行高に相当する日本銀行の財産の処理に関し必要な事項は、政令で定める。

 (一円未満の通貨の発行停止)
第十条 政府は、当分の間、一円未満の額面価格を有する貨幣(臨時補助貨幣を含む。)及び紙幣を発行しないものとする。
2 日本銀行は、当分の間、一円未満の額面価格を有する日本銀行券を発行することができない。

 (債務の支払金の端数計算)
第十一条 債務の弁済を現金の支払により行う場合において、その支払うべき金額(数個の債務の弁済を同時に現金の支払により行う場合においては、その支払うべき金額の合計額)に五十銭未満の端数があるとき、又はその支払うべき金額の全額が五十銭未満であるときは、その端数金額又は支払うべき金額の全額を切り捨てて計算するものとし、その支払うべき金額に五十銭以上一円未満の端数があるとき、又はその支払うべき金額の全額が五十銭以上一円未満であるときは、その端数金額又は支払うべき金額の全額を一円として計算するものとする。但し、特約がある場合には、この限りでない。
2 前項の規定は、国及び公社等(国庫出納金等端数計算法(昭和二十五年法律第六十一号)に規定する国及び公社等をいう。以下同じ。)が収納し、又は支払う場合においては、適用しない。

   附 則

1 この法律は、公布の日から施行する。但し、第十条、第十一条及び次項から附則第十項までの規定は、昭和二十九年一月一日から施行する。
2 左に掲げる法律は、廃止する。
 一 小額紙幣整理法(昭和二十三年法律第四十二号)
 二 補助貨幣損傷等取締法臨時特例(昭和二十七年法律第百三十二号)
3 旧小額紙幣整理法第一条に規定する小額紙幣のうち、同法第二条但書に規定する外国その他大蔵大臣の指定する地域から引き揚げ、昭和二十八年十二月一日以後本邦に到着した者の所持するものは、第三条第二項及び第四条から第八条までの規定の適用については、第二条第二項に規定する小額紙幣とみなす。
4 附則第二項の規定の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
5 昭和二十一年九月三十日以前に効力が発生した簡易生命保険契約の保険料については、簡易生命保険法の一部を改正する法律(昭和二十七年法律第百四十五号)附則第三項の規定により保険料の取立を停止したものを除いて、当該保険料の一年分を前納する払込方法によることを約したものとみなす。但し、左に掲げるものについては、この限りでない。
 一 簡易生命保険約款の定めるところによりその払込について団体の取扱を受ける保険料
 二 昭和二十一年十月一日以後に効力が発生した簡易生命保険契約の保険料と併合して払い込む保険料
6 前項各号に掲げる保険料が払い込まれる場合において、その払込金額(当該保険料と併合して払い込まれる保険料を含む。)の合計額に五十銭未満の端数があるときは、その端数金額を切り捨て、五十銭以上一円未満の端数があるときは、その端数金額を一円として計算する。
7 国庫出納金等端数計算法の一部を次のように改正する。
  第一条中「法令による公団、」及び「商船管理委員会、閉鎖機関整理委員会、」を削り、「国及び公団等」を「国及び公社等」に改める。
  第二条から第四条まで中「国及び公団等」を「国及び公社等」に改める。
  第五条第一項中「百円未満であるときは、」の下に「政令をもつて指定する国税又は地方税の場合を除く外、」を加える。
  第六条の次に次の一条を加える。

  (益金等の端数計算の特例)
 第六条の二 法令の規定により納付をする益金又は欠損補てん金に対する第二条第一項の規定の適用については、同項中「五十銭未満の端数があるときは、その端数金額を切り捨て、五十銭以上一円未満の端数があるときは、」とあるのは、「一円未満の端数があるときは、益金についてはその端数金額を切り捨て、欠損補てん金については」とする。
  第七条第一項各号列記以外の部分中「第二項及び第三項の規定に該当する場合を除き、」を削り、同項第一号から第五号までを削り、同項第六号中「、第十条及び附則第二項」を「及び第十条」に改め、同号を同項第一号とし、同項第七号を同項第二号とし、同項第八号を削り、同項第九号を同項第三号とし、同条第二項及び第三項を削る。
  附則第三項を削る。
8 国庫出納金等端数計算法の一部を改正する法律(昭和二十七年法律第九十九号)の一部を次のように改正する。
  附則第一項の項番号及び附則第二項を削る。
9 郵便貯金法(昭和二十二年法律第百四十四号)の一部を次のように改正する。
  第三十六条第一項但書を削る。
10 政府契約の支払遅延防止等に関する法律(昭和二十四年法律第二百五十六号)の一部を次のように改正する。
  第八条第二項中「遅延利息の額について特に定めない限り、その額」を「遅延利息の額」に改める。
(内閣総理・法務・外務・大蔵・文部・厚生・農林・通商産業・運輸・郵政・労働・建設大臣署名) 

 「衆議院ホームページ」より

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

1924年(大正13)文人画家・儒学者富岡鉄斎の命日詳細
1929年(昭和4)小説家・脚本家生田直親の誕生日詳細
1945年(昭和20)GHQが「修身、日本歴史及び地理停止に関する件」(SCAPIN-519)を指令する詳細
1946年(昭和21)俳人中塚一碧楼の命日詳細
1947年(昭和22)連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)の指令等により、内務省が廃止される詳細
1953年(昭和28)NHK紅白歌合戦が初の公開放送となり、この年から大晦日の放送となる詳細
1963年(昭和38)NHK紅白歌合戦でテレビの最高視聴率81.4%を記録する詳細
1994年(平成6)小説家・推理作家多岐川恭の命日詳細
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 今日は、南北朝時代の応安元年/正平23年に、足利義満が室町幕府第3代将軍に就任した日ですが、新暦では1369年2月7日となります。
 足利義満(あしかが よしみつ)は、室町時代の室町幕府第3代将軍です。1358年(延文3/正平13年8月22日)に、室町幕府第2代将軍の父・足利義詮、母・紀良子の長男として、京都で生まれましたが、幼名は春王と言いました。
 1366年(正平21/貞治5)には、後光厳天皇から名字を義満と賜り、従五位下に叙せられます。1367年(貞治6/正平22)に父の死後10歳で家督を継ぎ、翌年に室町幕府第3代将軍に就任しました。
 管領細川頼之の補佐をうけ、1371年以降今川了俊に九州を統一させ、1378年(天授4/永和4)には、室町に新邸(花の御所)を造営して移住し、幕府の基礎を固めます。しかし、1379年(天授5/康暦元)には、細川頼之に帰国を命じ(康暦の政変)、斯波義将を管領としました。
 1390年(明徳元/元中7)の美濃の乱で土岐康行、翌年の明徳の乱で山名氏清を鎮圧して、強力な守護の勢力を弱める一方で、1392年(元中9/明徳3)に南北朝の合一を実現し、幕府権力を確立します。1394年(応永元)には、子の義持に将軍職をゆずって太政大臣となり、翌年出家しますが、実権は保持し続けました。
 一方で、五山制度を整備し、能楽も保護して、1397年(応永4)に北山に金閣を建て、北山殿と呼ばれるようになり、いわゆる北山文化を現出します。さらに、1399年(応永6)には、応永の乱で中国地方の雄大内義弘を滅ぼし、1401年(応永8)に明に入貢、勘合貿易を開いて、「日本国王」として冊封を受け、室町幕府の最盛期を作りました。
 しかし、1408年(応永15年5月6日)には、咳病を患って、49歳で京都の北山第に急逝します。

〇室町幕府(むろまちばくふ)とは?

 足利氏が京都に開いた幕府による武家政権です。1336年(建武3)に、足利尊氏が建武式目を制定して武家政権開設の方向を示し、1338年(建武5)に征夷大将軍の宣下を受けて、名実ともに幕府の発足となりました。
 しかし、南北朝の対立が起こって、不安定だったものの、3代将軍義満に至って、南北朝の統一を果たし、全国政権となったのです。しかし、守護の台頭により動揺が絶えず、1441年(嘉吉元)赤松満祐が6代将軍足利義教を殺害する事件(嘉吉の乱)も起こりました。
 その後も、1467年(応仁元)に起こった応仁の乱以降戦乱が続いて、著しく幕府は弱体化したのです。そして、1573年(天正16)に織田信長によって、15代将軍足利義昭が追放されて、室町幕府は滅ぶことになりました。

☆室町幕府の歴代将軍(足利家)一覧

【初代】尊氏(たかうじ)1338年(建武5)~1358年(延文3)
・1338年 足利尊氏が征夷大将軍となり室町幕府を開く
・1341年 天龍寺船を元へ送る
・1348年 四条畷の戦いが起こる
・1350年 観応の擾乱が起こる
・1352年 観応半済令が出される

【2代】義詮(よしあきら)1358年(貞治6)~1367年(延文3) 
・1366年 貞治の変が起こる

【3代】義満(よしみつ)1368年(応安元)~1394年(応永元)
・1368年 応安半済令が出される
・1391年 明徳の乱が起こる
・1392年 南北朝が合一する

【4代】義持(よしもち)1394年(応永元)~1423年(応永30)
・1397年 義満が京都の北山に金閣寺を建てる
・1399年 応永の乱がおこる
・1404年 勘合貿易が始まる

【5代義量(よしかず)1423年(応永30)~1425年(応永32)
 空白 4代義持が代理 1425年(応永32)~1428年(応永35)

【6代】義教(よしのり)1429年(正長2)~1441年(嘉吉元)
・1428年 正長の土一揆が起こる
・1429年 播磨の土一揆が起こる
・1438年 永享の乱が起こる
・1440年 結城合戦が起こる
・1441年 赤松満祐が6代将軍足利義教を殺害する

【7代】義勝(よしかつ)1442年(嘉吉2)~1443年 (嘉吉3)
【8代】義政(よしまさ)1449年(文安6)~1473年(文明5)
・1467年 応仁の乱がおこる

【9代】義尚(よしひさ)1473年(文明5)~1489年(長享3)
・1485年 山城国一揆が起こる
・1488年 加賀の一向一揆が起こる
・1489年 義政が京都東山に銀閣寺を建てる
 空白 8代義政が代理 1489年(長享3)~1490年(延徳2)

【10代】義稙(よしたね)1490年(延徳2)~1493年(明応2)

【11代】義澄(よしずみ)1494年(明応3)~1508年(永正5)
・1495年 北条早雲が小田原城を奪取する
 (再) 義稙(よしたね)1508年(永正5)~1521年(大永元)
・1510年 朝鮮三浦の日本人が富山浦を攻略(三浦の乱)

【12代】義晴(よしはる)1521年(大永元)~1546年(天文15)
・1523年 寧波の乱が起こる
・1543年 ポルトガル人が九州の種子島に鉄砲を伝える(鉄砲伝来)

【13代】義輝(よしてる)1546年(天文15)~1565年(永禄8)
・1549年 フランシスコ・ザビエルが鹿児島に来る
・1550年 ポルトガル船、肥前平戸に入港する
・1553年 第4次川中島の戦いが起こる
・1555年 厳島の戦いが起こる
・1560年 桶狭間の戦いが起こる
・1567年 織田信長が美濃加納に楽市令を出す

【14代】義栄(よしひで)1568年(永禄11)~1568年(永禄11)

【15代】義昭(よしあき)1568年(永禄11)~1573年(天正16)
・1568年 織田信長の後押しで義昭が将軍に就く
・1570年 姉川の戦いが起こる
・1571年 比叡山の焼き討ちが起こる
・1572年 三方ヶ原の戦いが起こる
・1573年 織田信長に義昭が追放され、室町幕府が滅ぶ

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

1391年(明徳2/元中8)武将・守護大名(丹波・和泉・山城・但馬)山名氏清が明徳の乱に敗れ戦死する(新暦1392年1月24日)詳細
1867年(慶応3)小説家・評論家斎藤緑雨の誕生日(新暦1868年1月24日)詳細
1881年(明治14)画家・歌人・随筆家小杉放庵の誕生日詳細
1927年(昭和2)上野~浅草に日本初の地下鉄(現在の東京メトロ銀座線)が開通(地下鉄記念日)詳細
1930年(昭和5)小説家開高健の誕生日詳細
1937年(昭和12)東京市バスが木炭バス4台を初運行する詳細
1952年(昭和27)作曲家中山晋平の命日詳細
1977年(昭和52)生理学者久野寧の命日詳細
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 今日は、昭和時代中期の1946年(昭和21)に、「農地調整法」再改正、「自作農創設特別措置法」の施行により、第二次農地改革が開始された日です。
 農地改革(のうちかいかく)は、農地の所有制度を改革することですが、日本においては、特に太平洋戦争後の占領下、1947年(昭和22)~1950年(昭和25)にかけて連合国最高司令部(GHQ)の指令によって行われた日本農業の改革のこととされています。1945年(昭和20)12月9日、GHQの最高司令官マッカーサーは日本政府に「農地改革に関する覚書」(SCAPIN-411)を送り、「数世紀にわたる封建的圧制の下、日本農民を奴隷化してきた経済的桎梏を打破する」ことを指示しました。
 これ以前に日本政府により国会に提案されていた「農地調整法」改正による第一次農地改革は、この後GHQに拒否され、日本政府はGHQの指示により、より徹底的な「自作農創設特別措置法」、「農地調整法」改正による第二次農地改革案を作成、これは1946年(昭和21)10月に国会で成立し、同月21日に公布(施行は12月29日)されます。この結果、農地改革が推進され、1950年(昭和25)までにほぼ完了し、寄生地主制は解体、小作農は激減し、農家の90%以上が自作農か自小作農となりました。
 しかし、山林や原野はほとんど解放されず残され、山林地主などは存続することとなります。
 以下に、「自作農創設特別措置法」の昭和22年法律第241号による改正後、昭和24年法律第155号による改正前の条文を全文掲載しておきますのでご参照下さい。

〇農地改革関係略年表

<1945年(昭和20)>
・11月9日 GHQの最高司令官マッカーサーは、日本政府に「農業計画に関する覚書」(SCAPIN-257)を送る
・11月22日 幣原喜重郎内閣において、「農地制度改革に関する件」が閣議決定される
・12月 第89帝国議会に「農地調整法改正案」が提出される
・12月9日 GHQの最高司令官マッカーサーは、農地改革の徹底のため、日本政府に「農地改革に関する覚書」(SCAPIN-411)を送る
・12月28日 「農地調整法」改正(第1次農地改革)が成立・公布される

<1946年(昭和21)>
・6月 第7回対日理事会で占領軍の「農地改革覚書案」が作成される
・7月25日 吉田茂内閣において、「農地制度改革の徹底に関する措置要綱」が閣議決定される
・10月21日 「自作農創設特別措置法」、「農地調整法」再改正(第2次農地改革)が公布される
・12月29日 「自作農創設特別措置法」、「農地調整法」再改正(第2次農地改革)が施行される

<1947年(昭和22)>
・3月 第1回の農地買収が実施される

<1948年(昭和23)>
・2月4日 GHQの最高司令官マッカーサーは、土地改革法の対象となるすべての土地を遅滞なく購入するように、日本政府に「農地改革に関する覚書」(SCAPIN-1855)を送る

<1950年(昭和25)>
・5月 小作料と農地価格の引き上げが実施される
・9月11日 「自作農の創設に関する政令」が公布・施行され、農地改革がほぼ完了し、寄生地主制は解体、農家の90%以上が自作農か自小作農となる

<1952年(昭和27)>
・7月15日 農地改革の成果維持のため、「農地法」が公布される

☆「自作農創設特別措置法」(昭和21年法律第43号) 1946年(昭和21)10月21日に公布、同12月29日施行

第一条 この法律は、耕作者の地位を安定し、その労働の成果を公正に享受させるため自作農を急速且つ広汎に創設し、又、土地の農業上の利用を増進し、以て農業生産力の発展と農村における民主的傾向の促進を図ることを目的とする。

第二条 この法律において、農地とは、耕作の目的に供される土地をいひ、牧野とは、家畜の放牧又は採草の目的に供される土地(農地並びに植林の目的その他家畜の放牧及び採草以外の目的に主として供される土地を除く。)をいふ。
2 この法律において、自作地とは、耕作の業務を営む者が所有権に基きその業務の目的に供してゐる農地をいひ、小作地とは、耕作の業務を営む者が賃借権、使用貸借による権利、永小作権、地上権又は質権に基きその業務の目的に供してゐる農地をいふ。
3 この法律において、自作牧野とは、耕作又は養畜の業務を営む者が所有権に基き家畜の放牧又は採草の目的に供してゐる牧野をいひ、小作牧野とは、耕作又は養畜の業務を営む者が賃借権、使用貸借による権利、永小作権又は質権に基き家畜の放牧又は採草の目的に供してゐる牧野をいふ。
4 前二項の規定の適用については、耕作若しくは養畜の業務を営む者の同居の親族若しくはその配偶者又は耕作若しくは養畜の業務を営む者の親族若しくはその配偶者で命令で定める特別の事由に因りその者と同居しなくなつたものが有する前二項に掲げる権利は、これをその耕作又は養畜の業務を営む者の有するものとみなす。
5 この法律において、自作農とは、自作地に就き耕作の業務を営む個人をいひ、小作農とは、小作地に就き耕作の業務を営む個人をいふ。

第三条 左に掲げる農地は、政府が、これを買収する。
一 農地の所有者がその住所のある市町村の区域(その隣接市町村の区域内の地域で市町村農地委員会が都道府県農地委員会の承認を得て当該市町村の区域に準ずるものとして指定したものを含む。以下本条、第四条及び第七条第二項において同じ。)外において所有する小作地
二 農地の所有者がその住所のある市町村の区域内において、北海道にあつては四町歩、都府県にあつては中央農地委員会が都府県別に定める面積を超える小作地を所有する場合、その面積を超える面積の当該区域内の小作地
三 農地の所有者がその住所のある市町村の区域内において所有する小作地の面積とその者の所有する自作地の面積の合計が、北海道にあつては十二町歩、都府県にあつては中央農地委員会が都府県別に定める面積を超えるときは、その面積を超える面積の当該区域内の小作地
2 前項第二号又は第三号に規定する都府県別の面積は、その平均面積が同項第二号に規定するものにあつては概ね一町歩、同項第三号に規定するものにあつては概ね三町歩になるやうに、これを定めなければならない。
3 都道府県農地委員会は、特に必要があると認めるときは、中央農地委員会の承認を得て、当該都道府県の区域を二以上の区域に分け各区域別に第一項第二号又は第三号の都道府県別の面積に代るべき面積を定めることができる。但し、各区域別の面積は、その平均面積が概ね同項第二号又は第三号の当該都道府県別の面積になるやうに、これを定めなければならない。
4 第五条第七号及び第八号に規定する農地で命令で定めるものの面積は、第一項第二号又は第三号に規定する小作地又は自作地の面積にこれを算入しない。
5 第一項の農地の外左に掲げる農地で、都道府県農地委員会又は市町村農地委員会が、命令の定めるところにより、自作農の創設上政府において買収することを相当と認めたものは、政府が、これを買収する。
一 自作農でその者の営む耕作の業務が適正でないものの所有する自作地の面積が第一項第三号の面積(第三項の規定により当該区域につき定められた同号の面積に代るべき面積があるときは、その面積)を超える場合、当該面積を超える面積の自作地二 自作地で当該自作地に就いての自作農以外の者が請負その他の契約に基き耕作の業務に供してゐるもの
三 法人その他の団体でその営む耕作の業務が適正でないものの所有する自作地
四 法人その他の団体の所有する小作地
五 農地で所有権その他の権原に基きこれを耕作することのできる者が現に耕作の目的に供してゐないもの
六 前各号に掲げるものを除く外農地でその所有者が市町村農地委員会に対し政府において買収すべき旨を申し出たもの
6 前項第一号又は第三号の規定の適用については、左の場合に限り、当該自作農又は法人その他の団体の営む耕作の業務は、これを適正なものとする。
一 自作農については、その者が当該農地を効率的に耕作するのに充分な自家労力を有している場合又は当該農地を分割して耕作することに因つてその生産の減退が必至であると認められる場合
二 法人その他の団体については、当該農地を分割して耕作することに因つてその生産の減退が必至であると認められ、且つその耕作の業務が法人その他の団体の主たる業務の運営に欠くことのできないものである場合

第四条 前条の規定の適用については、農地の所有者の同居の親族若しくはその配偶者又は農地の所有者の親族若しくはその配偶者で第二条第四項に規定する特別の事由に因りその者と同居しなくなつた者が当該農地の所有者の住所のある市町村の区域内において所有する農地は、これを当該農地の所有者の所有する農地とみなす。
2 前条第一項の規定の適用については、農地の所有者で第二条第四項に規定する特別の事由に因りその所有する農地のある市町村の区域内に住所を有しなくなつたものは、これを当該市町村の区域内に住所を有する者とみなす。

第五条 政府は、左の各号の一に該当する農地については、第三条の規定による買収をしない。
一 国又は公共団体が公共用地又は公用に供してゐる農地
二 都道府県、市町村その他命令で定める団体の所有する農地で自作農の創設又は共同耕作の目的に供するもの
三 試験研究若しくは農地指導の目的又は主として省令で定める耕作以外の目的に供してゐる農地で都道府県知事の指定したもの
四 都市計画法第十二条第一項の規定による土地区劃整理を施行する土地その他主務大臣の指定するこれに準ずる土地又は都市計画による同法第十六条第一項の施設に必要な土地の境域内にある農地で都道府県知事の指定する区域内にあるもの
五 近く土地使用の目的を変更することを相当とする農地で市町村農地委員会が都道府県農地委員会の承認を得て指定し、又は都道府県農地委員会の指定したもの
六 自作農が疾病その他命令で定める事由に因つてその自作地に就き自ら耕作の業務を営むことができないため賃貸借又は使用貸借により一時当該自作地を他人の耕作の業務の目的に供した場合、市町村農地委員会が、その自作農が近く自作するものと認め、且つその自作を相当と認める当該農地但し、その自作農の所有する農地の面積が第三条第一項第三号の面積又は同条第三項の規定により当該区域につき定められた同号の面積に代るべき面積を超えるときは、その面積を超えない面積の当該農地に限る。
七 第四十条の二の規定による買収のあつた牧野の所有者がその買収のあつた後において所有する牧野を以て開発した自作地
八 新開墾地、焼畑、切替畑等収穫の著しく不定な農地その他命令で定める農地で市町村農地委員会が政府において買収することを不相当と認めるもの

第五条の二 都道府県が農業技術の現地指導の目的に供するため昭和二十一年十二月二十九日以後において賃借権、使用貸借による権利又は永小作権を取得した農地については、前条第一号の規定は、これを適用しない。但し、これらの権利の取得の当時当該農地の所有者が当該農地に就いて耕作の業務を営む自作農である場合において、当該農地と当該自作農が現に耕作の業務を営む自作地との面積の合計が第三条第一項第三号の面積(同条第三項の規定により当該区域につき定められた同号の面積に代るべき面積があるときは、その面積以下本条において同じ。)を超えないときは、当該農地の全部、同号の面積を超えるときは、当該農地のうち当該自作農の面積との合計が同号の面積に達するまでの部分については、この限りでない。

第六条 政府が第三条の規定による買収をするには、市町村農地委員会の定める農地買収計画によらなければならない。
2 農地買収計画においては、買収すべき農地並びに買収の時期及び対価を定めなければならない。
3 前項の対価は、当該農地につき土地台帳法による賃貸価格があるときは、田にあつては当該賃貸価格に四十(農地調整法第六条の三第一項の規定により都道府県知事の定めた率があるときは、その率)、畑にあつては当該賃貸価格に四十八(同条同項の規定により都道府県知事の定めた率があるときは、その率)を乗じて得た額(同条同項の規定により都道府県知事の定めた額があるときは、その額)の範囲内においてこれを定め、当該農地につき土地台帳法による賃貸価格がないときは、市町村農地委員会が都道府県知事の認可を受けて定めた額による。但し、特別の事情に因つて市町村農地委員会が都道府県知事の認可を受けて当該農地につき額を定めたときは、その額による。
4 市町村農地委員会は、農地買収計画を定めるには、左の事項を勘案してこれをしなければならない。
一 自作農となるべき者の農地を買ひ受ける機会を公正にすること。
二 自作農となるべき者の耕作する農地を集団化し、且つ当該地方の状況に応じて当該農地につき田畑の割合を適正にすること。
5 市町村農地委員会は、農地買収計画を定めたときは、遅滞なくその旨を公告し、且つ公告の日から十日間市町村の事務所において左の事項を記載した書類を縦覧に供しなければならない。
一 買収すべき農地の所有者の氏名又は名称及び住所二 買収すべき農地の所在、地番、地目(土地台帳の地目が現況と異なるときは、土地台帳の地目及び現況による地目以下同じ)及び面積
三 対価
四 買収の時期

第六条の二 昭和二十年十一月二十三日現在において小作地に就き耕作の業務を営んでいた小作農(その小作農が当該小作地につき同日現在において有していた賃借権、使用貸借による権利又は永小作権を当該小作農から譲り受けた者を含む。以下本条において同じ。)で同日以後において当該小作地に就いての耕作の業務をやめたもの若しくは同日現在における小作地で同日現在におけるその所有者若しくはその所有者の住所が同日以後において変更したものに就き同日以後引き続き耕作の業務を営んでいる小作農又はこれらの者の相続人が、市町村農地委員会に対して当該小作地の同日現在における所有者が同日現在において所有していた小作地につき同日現在における事実に基いて前条の規定による農地買収計画を定めるべきことを請求したときは、市町村農地委員会は、当該所有者が同日現在において所有していた小作地につき同日現在における事実に基いて農地買収計画を定めなければならない。
2 前項の請求があつた場合において、市町村農地委員会は、同項の規定による農地買収計画において左の各号の一に該当する小作地を買収すべきことを定めることはできない。
一 昭和二十年十一月二十三日現在における小作地の同日現在におけるその所有者又はその承継人が同日以後において当該小作地の賃貸借の解除若しくは解約(合意解約を含む。以下同じ。)をし、又は更新を拒絶した場合において、都道府県農地委員会が当該賃貸借の解除若しくは解約又は更新の拒絶のあつたときにおける当該所有者又は承継人及び小作農に就いての事情を調査して当該解除若しくは解約又は更新の拒絶を適法且つ正当であると認めた場合、当該解除若しくは解約又は更新の拒絶に係る小作地
二 前号の外市町村農地委員会において前項の請求が信義に反すると認めた場合、その請求をした者が昭和二十年十一月二十三日現在において耕作の業務を営んでいた小作地
三 前項の小作農又はその相続人が所有権、賃借権、使用貸借による権利又は永小作権に基いて第三条第一項第三号の面積又は同条第三項の規定により当該区域につき定められた同号の面積に代るべき面積を超える面積の農地に就き現に耕作の業務を営んでいる場合、その請求をした者が昭和二十年十一月二十三日現在において耕作の業務を営んでいた小作地
四 昭和二十年十一月二十三日現在における事実に基いて定められた農地買収計画によつて買収をするときは、当該小作他の同日現在における所有者又はその承継人で同日以後において当該小作地に就き耕作の業務を営むものの生活状態が同項の請求をした者の生活状態に較べて著しくわるくなる場合、その請求をした者が同日現在において耕作の業務を営んでいた小作地

第六条の三 市町村農地委員会が前条第一項の請求を受けた日から二箇月以内に当該請求に係る小作地の昭和二十年十一月二十三日現在における所有者が同日現在において所有していた小作地につき同項の規定により農地買収計画を定めない場合において、当該請求をした者がその期間経過後一箇月以内に都道府県農地委員会に対して当該市町村農地委員会に同項の規定により農地買収計画を定めるべき旨を指示すべきことを請求したときは、都道府県農地委員会は、当該市町村農地委員会に対して同項の規定により農地買収計画を定めるべき旨を指示しなければならない。
2 前項の場合には、前条第二項の規定を準用する。この場合において、同項第二号中「市町村農地委員会」とあるのは、「都道府県農地委員会」と読み替へるものとする。

第六条の四 前二条の規定の適用については、昭和二十年十一月二十三日現在において第三条第五項第二号に規定する自作地に就き請負その他の契約に基いて耕作の業務を営んでいた者で同日以後当該自作地に就いての耕作の業務をやめたものは、これを小作農とみなし、当該自作地は、これを小作地とみなす。

第六条の五 昭和二十年十一月二十三日現在と第六条の規定による農地買収計画を定める時期とにおいて、所有権、賃借権、使用貸借による権利若しくは永小作権その他の権原に基いて耕作の業務を営む者が異なり、又は所有者若しくは所有者の住所が異なる農地及び同日現在における農地で同日以後において農地でなくなつたものについては、市町村農地委員会は、第六条の二第一項の請求がない場合でも、同日現在における事実に基いて第六条の規定による農地買収計画を定めることができる。
2 前項の場合には、第六条の二第二項の規定を準用する。
3 市町村農地委員会は、第一項の農地につき第六条の二第一項の規定により農地買収計画を定めることの可否につき審議しなければならない。
4 市町村農地委員会は、前項の審議において第一項の規定により農地買収計画を定めることを否としたときは、その理由を議事録に記載しなければならない。

第七条 第六条の規定による農地買収計画に定められた農地につき所有権を有する者は、当該農地買収計画について異議があるときは、市町村農地委員会に対して異議を申し立てることができる。但し、同条第五項の縦覧期間を経過したときは、この限リでない。
2 前項の農地につき所有権を有する者が当該農地のある市町村の区域内に住所を有するときは、その者が当該市町村の区域内において所有する農地に就き耕作の業務を営む小作農についても、また同項と同様とする。この場合には、第四条第一項の規定を準用する。
3 市町村農地委員会は、第一項の申立を受けたときは、第六条第五項の縦覧期間満了後二十日以内に決定をしなければならない。
4 前項の決定に対して不服ある申立人は、都道府県農地委員会に訴願することができる。但し、同項の期間満了後十日を経過したときは、この限リでない。
5 都道府県農地委員会は、前項の訴願を受理したときは、同項但書の期間満了後二十日以内に裁決しなければならない。

第八条 第六条の規定による農地買収計画につき同条第五項の期間内に前条第一項の規定による異議の申立がないとき、同項の規定による異議の申立があつた場合においてそのすべてについて同条第三項の規定による決定があり、且つ同条第四項但書の期間内に訴願の提起がなかつたとき、又は同項の規定による訴願の提起があつた場合においてそのすべてについて同条第五項の規定による裁決があつたときは、市町村農地委員会は、遅滞なく当該農地買収計画について都道府県農地委員会の承認を受けなければならない。

第九条 第三条の規定による買収は、都道府県知事が前条の規定による承認があつた農地買収計画により当該農地の所有者に対し買収令書を交付して、これをしなければならない。但し、当該農地の所有者が知れないとき、その他令書の交付をすることができないときは、命令の定めるところにより、第二項各号に掲げる事項を公告し、令書の交付に代へることができる。
2 令書には、左の事項を記載しなければならない。
一 第六条第五項各号に掲げる事項
二 対価の支払の方法及び時期
三 その他必要な事項

第十条 第三条、第六条及び前条の規定の適用については、農地の面積は、土地台帳に登録した当該農地の地積による。但し、市町村農地委員会が当該農地につき土地台帳に登録した地積を以てその面積とすることを著しく不相当と認め、別段の面積を定めたときは、当該農地については、その面積による。

第十一条 第六条乃至第九条の規定によりした手続その他の行為は、第三条の規定により買収すべき農地の所有者、先取特権者、質権者又は抵当権者の承継人に対してもその効力を有する。

第十二条 都道府県知事が第九条の規定による手続をしたときは、令書に記載し、又は同条第一項但書の規定により公告した買収の時期に、当該農地の所有権は、政府が、これを取得し、当該農地に関する権利は、消滅する。
2 前項の規定により政府が取得した農地につきその取得の当時賃借権、使用貸借による権利、永小作権、地上権又は地役権があるときは、第十二条の二第二項の場合を除いて、その取得の時に当該権利を有する者のために従前と同一の条件を以て当該権利が設定されたものとみなす。但し、その権利の存続期間は、従前の権利の残存期間とする。
3 前項の場合において、従前の権利の上に先取特権、質権又は抵当権があるときは、その先取特権、質権又は抵当権は、同項の規定により設定された権利の上にあるものとみなす。

第十二条の二 前条第一項の規定により政府の取得した農地がその取得の当時電気事業法による電気事業者又は同法第三十条第二項の事業を営む者(以下電気事業者と総称する。)の所有に属し、電線路(電線の支持物を除く。以下本条において同じ。)の施設の用に供されているものであるときは、その取得の時に当該電気事業者のために、当該電線路の施設を目的として、当該電線路に近接する発電所、変電所、開閉所又は電線の支持物の用地で当該電気事業者の所有するものを要役地とし、当該農地を承役地とする地役権が設定されたものとみなす。
2 前条第一項の規定により政府が取得した農地につきその取得の当時電気事業者が電線路の施設のためにする賃借権、使用貸借による権利又は地上権を有するときは、その取得の時に当該電気事業者のために当該電線路の施設を目的として、当該電線路に近接する発電所、変電所、開閉所又は電線の支持物の用地で当該電気事業者の所有するものを要役地とし、当該農地を承役地とする地役権が設定されたものとみなす。但し、その地役権の存続期間は、従前の権利の残存期間とする。
3 前二項の地役権は、承役地の所有者が工作物の設備その他電路線の施設の妨げとなる行為をしないことを内容とする。
4 第一項又は第二項の規定により地役権が設定された場合において、その設定の当時その要役地が抵当権の目的である工場財団、鉄道財団又は軌道財団に属しているときは、その地役権は、当該抵当権の目的となるものとする。

第十三条 第三条の規定による農地の買収については、政府は、その対価を買収の時期における当該農地の所有者に支払はなければならない。但し、当該農地の上に先取特権、質権又は抵当権があるときは、当該権利を有する者から供託をしなくてもよい旨の申出がある場合を除いて、政府は、その対価を供託しなければならない。
2 当該農地の上に先取特権、質権又は抵当権を有する者は、前項の規定により供託した対価に対してその権利を行ふことができる。
3 政府は、第三条の規定により買収する農地の所有者に対して、その農地の面積(その農地の面積が同条第一項第三号の面積を超えるときは、同号の面積)に応じて報償金を交付する。
4 前項の報償金の一段当りの額は、田にあつては二百二十円、畑にあつては百三十円を基準とし、当該農地の収量、位置その他の状況を参酌して、主務大臣が、これを定める。
5 第三項の規定の適用については、第十条の規定を準用する。

第十四条 第三条の規定により買収した農地の対価の額に不服ある者は、訴を以てその増額を請求することができる。但し、令書の交付又は第九条第一項但書の公告のあつた日から一箇月を経過したときは、この限りでない。
2 前項の訴においては、国を被告とする。

第十五条 第三条の規定により買収する農地若しくは第十六条第一項の命令で定める農地に就き自作農となるべき者又は当該農地につき所有権その他の権利を有する者が左に掲げる農業用施設、水の使用に関する権利、立木、土地又は建物を政府において買収すべき旨の申請をした場合において、市町村農地委員会がその申請を相当と認めたときは、政府は、これを買収する。
一 第三条の規定により買収する農地又は第十六条第一項の命令で定める農地の利用上必要な農業用施設、水の使用に関する権利又は立木
二 第三条の規定により買収する農地又は第十六条第一項の命令で定める農地に就き自作農となるべき者が、賃借権、使用貸借による権利若しくは地上権を有する宅地又は賃借権を有する建物
2 前項の場合には、第六条第一項第二項第五項、第七条乃至第十二条の二、第十三条第一項第二項及び前条の規定を準用する。
3 前項において準用する第六条第二項の対価は、牧野にあつては、命令の定めるところにより、当該牧野の近傍類似の農地の時価を参酌し、牧野以外のものにあつては時価を参酌してこれを定める。

第十六条 政府は、第三条の規定により買収した農地及び政府の所有に属する農地で命令で定めるものを、命令の定めるところにより、その買収の時期において当該農地に就き耕作の業務を営む小作農その他命令で定める者で自作農として農業に精進する見込のあるものに売り渡す。
2 政府は、特別の事情があるときは、前項に掲げる農地を省令で定める団体に売り渡すことができる。
3 前項の規定による売渡を受けた団体が行ふ農地の管理又は売渡に関し必要な事項は、省令でこれを定める。

第十七条 前条に規定する者で同条に規定する農地を買ひ受けようとするものは、市町村農地委員会に対してその申込をしなければならない。

第十八条 政府が第十六条の規定により売渡をするには、市町村農地委員会の定める農地売渡計画によらなければならない。
2 農地売渡計画においては、売り渡すべき農地並びに売渡の相手方、時期及び対価を定めなければならない。
3 前項の売渡の相手方は、前条の規定による買受の申込をした者でなければならない。
4 市町村農地委員会は、農地売渡計画を定めたときは、遅滞なくその旨を公告し、且つ公告の日から十日間市町村の事務所において左の事項を記載した書類を縦覧に供しなければならない。
一 売渡の相手方の氏名又は名称及び住所
二 売り渡すべき農地の所在、地番、地目及び面積
三 対価
四 売渡の時期
5 農地売渡計画については、第八条の規定を準用する。この場合において、同条中「同条第五項」とあるのは、「第十八条第四項」と、「前条第一項」とあるのは、「第十九条第一項」と読み替へるものとする。

第十九条 第十七条の規定による買受の申込をした者は、前条の規定による農地売渡計画について異議があるときは、市町村農地委員会に対して異議を申し立てることができる。但し、同条第四項の縦覧期間を経過したときは、この限りでない。
2 前項の場合には、第七条第三項乃至第五項の規定を準用する。この場合において、同条第三項中「第六条第五項」とあるのは、「第十八条第四項」と読み替へるものとする。

第二十条 第十六条の規定による売渡は、都道府県知事が第十八条第五項において準用する第八条の規定による承認があつた農地売渡計画により売渡の相手方に対し売渡通知書を交付して、これをしなければならない。
2 通知書には、左の事項を記載しなければならない。
一 第十八条第四項各号に掲げる事項
二 対価の支払の方法及び時期
三 その他必要な事項

第二十一条 前条の規定による売渡通知書の交付があつたときは、その通知書に記載された売渡の時期に、当該農地の所有権は、その通知書に記載された売渡の相手方に移転する。
2 前項の規定により取得した農地の対価については、第十四条の規定を準用する。この場合において、同条第一項中「増額」とあるのは、「減額」と読み替ヘるものとする。

第二十二条 第三条の規定により買収した農地で第十二条第二項の規定による権利の設定があつたもの及び第十六条第一項の命令で定める農地で賃借権、使用貸借による権利、永小作権、地上権又は地役権の設定されてゐるものにつき同条の規定による売渡があつた場合において、その権利を有する者が当該農地の売渡の相手方でないときは、当該権利(当該権利が地役権であるときは、市町村農地委員会が当該農地を耕作することの妨げになるものと認定した地役権に限る。)は、当該農地の売渡の時期に消滅する。但し、電気事業者のために電線路の施設を目的として設定されてゐる当該農地に関する権利はこの限りでない。
2 政府は、前項の規定により消滅する権利を有する者に対してその権利の消滅に因つて生じた損失を補償しなければならない。但し、その者が第六条第五項の規定による公告のあつた後第十二条第一項の規定により消滅した権利を取得した者又は第十六条第一項の命令で定める農地につき、省令で定める公告のあつた後前項の規定により消滅した権利を取得した者であるときは、この限りでない。
3 前項の規定により補償すべき損失は、第一項の規定による権利の消滅に因つて通常生ずべき損失とする。
4 第二項の補償金額は、市町村農地委員会が、都道府県知事の認可を受けてこれを決定する。
5 市町村農地委員会は、前項の補償金額を決定したときは、遅滞なく第二項の規定により補償を受けるべき者に対してこれを通知しなければならない。
6 第四項の補償金額に不服ある者は、訴を以てその増額を請求することができる。但し、前項の通知を受けた日から一箇月を経過したときは、この限りでない。
7 前項の訴においては、国を被告とする。
8 第一項の規定により消滅する権利の上に先取特権、質権又は抵当権があるときは、第十三条第一項及び第二項の規定を準用する。

第二十三条 政府が第十六条の規定により農地を売り渡す場合において、自作農の創設を適正に行ふため特に必要があるときは、市町村農地委員会は、地目、面積、等位等が当該農地と近似する小作地と当該農地との交換に関し、当該小作地の所有者に対して、必要な事項を指示することができる。
2 前項の指示は、交換により当該小作地の所有者の取得すべき農地及び政府の取得すべき農地についてその所在、地番、地目及び面積を定めて、これをしなければならない。
3 第一項の規定による指示を受けた者は、その指示を受けた日から十日以内に当該指示に係る交換に関して市町村農地委員会と協議しなければならない。
4 前項の場合において、協議が調はないとき、又は協議をすることができないときは、市町村農地委員会は、都道府県農地委員会の裁定の申請をすることができる。
5 前項の規定による裁定があつたときは、その定めるところにより、交換の契約が成立したものとみなす。

第二十四条 前条の規定による交換においては、同条第三項の協議又は同条第四項の裁定において定められた日に、農地の所有権の移転の効力が、生ずるものとする。
2 前項の規定による所有権の移転の際当該小作地の上にある先取特権、質権又は抵当権は、当該小作地の所有者が交換に因り取得した農地の上にあるものとする。

第二十五条 政府が第十六条の規定により農地を売り渡す場合において、自作農の創設を適正に行ふため特に必要があるときは、市町村農地委員会は、政府の売り渡すべき農地につき賃借権又は永小作権を有する者及び地目、面積、等位等が当該農地と近似する農地で政府の買収しないものにつき賃借権又は永小作権を有する者に対して当該賃借権又は永小作権の交換に関し必要な事項を指示することができる。
2 前項の指示は、交換に因り移転すべき賃借権又は永小作権の目的たる農地の所在、地番、地目及び面積を定めて、これをしなければならない。
3 第一項の規定による交換については、賃借権又は永小作権の移転は、民法第二百七十二条但書及び第六百十二条の規定にかかはらず、これをすることができる。
4 市町村農地委員会が第一項の指示をしたときは、遅滞なくその旨を当該指示に係る農地の所有者及び所有者でない賃貸人に通知しなければならない。
5 前項の通知を受けた者は、第一項の指示に異議があるときは、市町村農地委員会に異議を申し立てることができる。但し、前項の通知を受けた日から十日を経過したときは、この限りでない。
6 第一項の規定による交換には、第二十三条第三項乃至第五項及び前条の規定を準用する。この場合においては、第二十三条第三項中「市町村農地委員会と協議し」とあるのは、「協議し」と、同条第四項中「市町村農地委員会は、都道府県農地委員会の裁定」とあるのは、「第一項の指示を受けた者は、市町村農地委員会の裁定」と読み替へるものとする。

第二十六条 第十六条の規定により売り渡した農地の対価の支払は、支払期間三十年(据置期間を含む。)以内、年利三分二厘の均等年賦支払の方法によるものとする。但し、当該農地を買ひ受けた者の申出のあるときは、その対価の全部又は一部につき一時支払の方法によるものとする。

第二十六条の二 政府は、命令の定めるところにより、第十六条の規定により売り渡した農地の対価の徴収を市町村にさせることができる。
2 市町村が避けられない災害に因つて前項の規定による徴収金を失つたときは、政府は、省令の定めるところにより、その責任を免除することができる。
3 第一項の対価の支払期限を過ぎてその対価を支払はない者があるときは、政府は、命令の定めるところにより、これを督促し、督促手数料及び延滞金を徴収する。
4 第一項の対価並びに前項の督促手数料及び延滞金は、国税滞納処分の例によりこれを徴収することができる。但し、先取特権の順位は、国税に次ぐものとする。

第二十七条 第十六条の規定により売り渡した農地の対価を命令で定める支払の方法により支払ふものとした場合における年賦金額と当該農地の公租公課の金額の合計額が当該農地の通常収穫物の価額の一定の割合を超えるときは、政府は、当該農地の対価の支払につき年賦金額を減免し、年賦金額の支払を猶予し、その他対価の支払に関する負担を軽減するため、必要な措置を講じなければならない。
2 前項の一定の割合は、中央農地委員会が、これを定める。但し、三分の一を超えてはならない。
3 前項に規定するものの外第一項の規定の施行に関し必要な事項は、命令でこれを定める。

第二十八条 第十六条の規定による農地の売渡を受けた者若しくはその者から当該農地の所有権を承継した者が当該農地に就いての自作をやめようとするとき又は同条第二項の省令で定める団体が同条第三項の省令に違反したときは、政府は、命令の定めるところにより、その者に対して当該農地を買ひ取るべきことを申し入れなければならない。
2 前項の申入があつたときは、その時にその申入において定めた条件によつて当該農地の売買が、成立する。この場合における当該農地の対価には、第六条第三項及び第十四条の規定を準用する。
3 政府は、第一項の規定による買取により農地を取得したときは、命令で定める場合を除いて、遅滞なく自作農として農業に精進する見込のある者に当該農地を売り渡さなければならない。
4 前項の規定による売渡については、第十条、第十六条第二項第三項、第十七条乃至第二十一条及び第二十六条乃至前条の規定を準用する。この場合において、第十七条中「前条」とあるのは、「第二十八条第三項」と読み替へるものとする。
5 第三項の規定により売り渡した農地については、前四項の規定を準用する。

第二十九条 第十六条の規定により農地の売渡を受けた者で命令で定めるものは、第十五条の規定により政府が買収した農業用施設、水の使用に関する権利、立木、土地若しくは建物又は政府の所有に属する農業用施設、水の使用に関する権利、立木、土地若しくは建物で命令で定めるものを買ひ受けようとするときは、市町村農地委員会に対して申込をしなければならない。
2 第十五条の規定により政府が買収した農業用施設、水の使用に関する権利、立木、土地若しくは建物又は政府の所有に属する農業用施設、水の使用に関する権利、立木、土地若しくは建物で命令で定めるものの売渡については、第十六条、第十八条乃至第二十二条、第二十六条、第二十六条の二及び前条の規定を準用する。この場合において、第十八条第三項中「前条」とあり、又は第十九条第一項中「第十七条」とあるのは、「第二十九条第一項」と読み替ヘるものとする。

第二十九条の二 第三条若しくは第十五条の規定により買収した土地、農業用施設、水の使用に関する権利、立木若しくは建物又は政府の所有に属する土地、農業用施設、水の使用に関する権利、立木若しくは建物で命令で定めるものの借賃、小作料、地代その他の使用料の徴収については、第二十六条の二の規定を準用する。

第三十条 政府は、自作農を創設し、又は土地の農業上の利用を増進するため必要があるときは、左に掲げるものを買収することができる。
一 農地及び牧野以外の土地で農地の開発に供しようとするもの
二 政府の所有に属する土地で農地の開発に供しようとするものに関する所有権及び担保権以外の権利
三 第一号又は前号の土地附近の農地又は牧野で当該土地と併せて開発するのを相当とするもの
四 第一号又は第二号の土地の上にある立木又は建物その他の工作物
五 漁業権
六 水の使用に関する権利
七 開発後における第一号又は第二号の土地の利用上必要な土地、
立木又は建物その他の工作物
八 第一号及び第三号の土地を除く外農地の開発上必要な土地
九 公有水面の埋立をする権利
2 前項第六号乃至第八号に掲げるものは、政府が、これを使用することができる。

第三十条の二 主務大臣は、前条の規定による買収又は使用をするため必要があるときは、期間を定め、買収又は使用予定地域を指定することができる。但し、その期間は、一年を超えてはならない。
2 主務大臣は、前項の規定による指定をしたときは、その旨を公告しなければならない。
3 第一項の規定による指定があつたときは、同項の規定により定められた期間内には、当該買収又は使用予定地域内において左の各号の一に該当する行為をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。但し、省令で定める場合は、この限りでない。
一 土地の形質の変更
二 竹木の植栽若しくは伐採又は土地に定着する物件の移転、除去若しくは損壊
三 土地又は土地に定着する物件の譲渡
4 前項の許可を受けないでした同項第三号に該当する行為は、その効力を生じない。
5 政府は、第一項の規定による指定に因つて通常生ずべき損失を補償しなければならない。

第三十一条 政府が第三十条の規定による買収又は使用をするには、都道府県農地委員会が命令の定めるところにより定める未墾地買収計画によらなければならない。
2 未墾地買収計画においては、買収し、又は使用すべき土地、権利、立木又は建物その他の工作物、買収の時期又は使用の時期及び期間並びに対価を定めなければならない。
3 前項の対価を定める場合には、農地にあつては、第六条第三項の規定を準用し、農地以外の土地にあつては、命令の定めるところにより、当該土地の近傍類似の農地の時価を参酌し、土地以外のものにあつては、時価を参酌する。この場合において、同項中「市町村農地委員会」とあるのは、「都道府県農地委員会」と読み替へるものとする。
4 都道府県農地委員会は、未墾地買収計画を定めたときは、遅滞なくその旨を公告し、且つ公告の日から二十日間前条の規定により買収し、又は使用すべきものの所在地の市町村の事務所において左の事項を記載した書類を縦覧に供しなければならない。
一 買収し、又は使用すべき土地、権利、立木又は工作物の所有者の氏名又は名称及び住所
二 買収し、又は使用すべき土地については、その所在、地番、地目及び面積、権利については、その種類、立木については、その樹種、数量及び所在の場所、工作物については、その種類及び所在の場所
三 対価
四 買収の時期又は使用の時期及び期間
5 未墾地買収計画については、第七条及び第八条の規定を準用する。この場合において、これらの規定中「市町村農地委員会」とあるのは、「都道府県農地委員会」と、「都道府県農地委員会」とあるのは、「都道府県知事」と、第七条第一項及び第八条中「同条第五項」とあり、又は第七条第三項中「第六条第五項」とあるのは、「第三十一条第四項」と、第八条中「承認」とあるのは、「認可」と読み替へるものとする。

第三十二条 都道府県農地委員会は、前条の規定による未墾地買収計画を定めるため必要があるときは、その委員又は委員会の事務に従事する者に、他人の土地に立ち入つて、測量し、検査し、又は測量若しくは検査の障害となる物を移転し、若しくは除却させることができる。但し、これに因つて生じた損害は、これを補償しなければならない。
2 政府が第三十条の規定による買収又は使用をすある場合には、前項の規定を準用する。この場合において、同項の規定中「その委員又は委員会の事務に従事する者」とあるのは、「当該官吏吏員」と読み替へるものとする。

第三十二条の二 当該官吏吏員又は都道府県農地委員会の委員若しくはその事務に従事する者は、登記所、漁業免許に関する登録、土地台帳若しくは家屋台帳の所管庁又は市町村の事務所に就き、無償で第三十条の規定による買収又は使用に関し必要な簿書の閲覧又は謄写を求めることができる。

第三十三条 政府は、第三十条の規定による買収又は使用に係る土地(同条第一項第二号に規定する土地を含む。)又は工作物にある物件の所有者又は占有者に、その物件を収去させることができる。
2 前項の場合において、当該物件を収去することに因つて当該物件を従来用ひた目的に供することができないときは、当該物件の所有者は、命令の定めるところにより、政府に対してその買収を請求することができる。
3 前項に規定する買収の対価は、都道府県知事が、時価を参酌してこれを定める。
4 第二項に規定する買収については、第九条、第十一条、第十二条第一項、第十三条第一項第二項及び第十四条の規定を準用する。この場合において、第九条第二項第一号中「第六条第五項各号」とあるのは、「第三十一条第四項各号」と、第十一条中「第六条乃至第九条」とあるのは、「第三十三条第四項において準用する第九条」と読み替ヘるものとする。

第三十四条 第三十条の規定による買収又は使用については、第九条乃至第十一条、第十二条第一項、第十三条第一項第二項及び第十四条の規定を準用する。この場合において、第九条第二項第一号中「第六条第五項各号」とあるのは、「第三十一条第四項各号」と、第十一条中「第六条乃至第九条」とあるのは、「第三十一条第一項乃至第四項(第三十八条第二項において準用する場合を含む。)若しくは同条第一項、第三十一条第五項若しくは第三十八条第二項において準用する第七条及び第八条並びに第三十四条において準用する第九条」と読み替ヘるものとし、第十条中「市町村農地委員会」とあるのは、当該買収が第三十八条に規定するものである場合を除いて、「都道府県農地委員会」と読み替ヘるものとする。
2 第三十条第一項の規定による買収に係る土地が、その買収の当時電気事業者が所有権、賃借権、使用貸借による権利又は地上権に基き電線路の施設の用に供してゐるものである場合には、前項において準用する規定の外、第十二条第二項第三項及び第十二条の二の規定を準用する。

第三十五条 政府が、第三十条第二項の規定により、権利、土地、立木又は工作物を使用する場合においては、前条において準用する第九条第一項の令書に記載し、又は同項但書の規定により公告した使用の時期に、政府は、当該権利、土地、立木又は工作物の使用権を取得し、当該権利又は当該土地、立木若しくは工作物に関する権利は、使用の期間その行使を停止される。但し、使用を妨げないものは、この限りでない。

第三十六条 第三十条第二項の規定による権利、土地、立木若しくは工作物の使用が三年以上に亙るとき、又はその使用に因つて当該権利、土地、立木若しくは工作物を従来用ひた目的に供することが著しく困難となるときは、当該権利を有する者又は当該土地、立木若しくは工作物の所有者は、命令の定めるところにより、政府に対して当該権利又は土地、立木若しくは工作物の買収を請求することができる。
2 前項に規定する買収の対価は、都道府県知事が、これを定める。
3 第一項の場合には、第三十一条第三項前段及び第三十三条第四項の規定を準用する。この場合において、第三十一条第三項前段において準用する第六条第三項中「市町村農地委員会が都道府県知事の認可を受けて」とあるのは、「都道府県知事が」と読み替ヘるものとする。

第三十七条 政府は、第三十条の規定により土地の買収をする場合において、特に必要があるときは、その買収の当時当該土地に関し所有権、賃借権、使用貸借による権利、永小作権、地上権又は入会権を有する者に対し当該土地に代るべき土地として売り渡し、又は賃貸するため必要な他の土地(当該土地の上にある立木を含む。)を買収し、又は使用することができる。
2 前項の場合には、第三十一条乃至前条の規定を準用する。

第三十八条 政府が第三十条第一項の規定による買収をする場合において、その買収に係る同項第一号の土地の面積が主務大臣の定める面積を超えないときは、政府は、第三十一条第一項の規定にかかはらず、市町村農地委員会の定める未墾地買収計画により第三十条第一項の規定による買収をすることができる。
2 前項の場合には、第七条、第八条、第三十一条第二項第三項前段第四項、第三十二条第一項及び第三十二条の二の規定を準用する。この場合において、第七条第一項及び第八条中「同条第五項」とあり、又は第七条第三項中「第六条第五項」とあるのは、「第三十一条第四項」と、第三十一条第四項、第三十二条第一項及び第三十二条の二中「都道府県農地委員会」とあるのは、「市町村農地委員会」と読み替ヘるものとする。

第三十九条 政府は、第三十二条第一項(同条第二項、第三十七条第二項及び前条第二項において準用する場合を含む。)の規定による行為、第三十三条第一項(第三十七条第二項において準用する場合を含む。)の規定による収去、第三十三条第四項(第三十六条第三項及び第三十七条第二項において準用する場合を含む。)若しくは第三十四条(第三十七条第二項において準用する場合を含む。)において準用する第十二条第一項の規定による権利の消滅又は第三十五条(第三十七条第二項において準用する場合を含む。)の規定による権利の行使の停止に因つて生じた損失を補償しなければならない。
2 第三十二条第一項(同条第二項、第三十七条第二項及び前条第二項において準用する場合を含む。)の規定による行為に係る補償の場合を除いて、前項の規定による補償を受けるべき者は、第三十条若しくは第三十七条の規定による買収若しくは使用又は第三十三条第二項(第三十七条第二項において準用する場合を含む。)若しくは第三十六条第一項(第三十七条第二項において準用する場合を含む。)の規定による買収の場合にあつては、当該土地、権利又は立木、工作物その他の物件に関し所有権及び担保権以外の権利を有した者、第三十三条第一項(第三十七条第二項において準用する場合を含む。)の規定による収去の場合にあつては、当該物件に関し担保権以外の権利を有した者に限る。但し、その者が第三十一条第四項(第三十七条第二項及び前条第二項において準用する場合を含む。)の規定による公告のあつた後当該権利を取得した者であるときは、この限りでない。
3 第一項の補償金額については、第二十二条第三項乃至第八項の規定を準用する。この場合において、「市町村農地委員会」とあるのは、第三十二条第二項(第三十七条第二項において準用する場合を含む。)において準用する同条第一項の規定による行為、第三十三条第一項(第三十七条第二項において準用する場合を含む。)の規定による収去又は第三十三条第二項若しくは第三十六条第一項(第三十七条第二項において準用する場合を含む。)の規定による買収に係る補償については、「都道府県知事」と、その他の補償については、前条の規定による買収に係る場合を除いて、「都道府県農地委員会」と読み替ヘるものとする。

第四十条 第三十条の規定により政府が買収した土地又は同条第一項第二号に規定する土地の開発については、他の法令中命令で定める制限又は禁止の規定は、これを適用しない。

第四十条の二 左に掲げる牧野は、政府が、これを買収する。
一 牧野の所有者がその住所のある市町村の区域(その隣接市町村の区域を含む。以下第二号及び第四号において同じ。)外において所有する小作牧野
二 牧野の所有者がその住所のある市町村の区域内において、北海道にあつては一町歩、都府県にあつては中央農地委員会が都府県別に定める面積を超える小作牧野を所有する場合、その面積を超える面積の当該区域内の小作牧野
三 牧野の所有者が所有する自作牧野の面積(その者が農地を所有する場合にあつては、その者が第三条の規定による買収を受けることのない農地の面積を加算して得た面積以下同じ。)が、北海道にあつては二十町歩、都府県にあつては中央農地委員会が都府県別に定める面積を超えるときは、その面積を超える面積の自作牧野四 牧野の所有者がその住所のある市町村の区域内において所有する小作牧野の面積とその者の所有する自作牧野の面積の合計が前号に規定する面積を超えるときは、その面積を超える面積の当該区域内の小作牧野
2 前項第二号又は第三号の規定の適用については、第三条第二項及び第三項の規定を準用する。この場合において、同条第二項中「前項」とあるのは、「第四十条の二第一項」と、「一町歩」とあるのは、「三段歩」と、「三町歩」とあるのは、「五町歩」と、同条第三項中「第一項」とあるのは、「第四十条の二第一項」と読み替へるものとする。
3 第一項第三号の都府県別の面積又は前項において準用する第三条第三項の規定により都道府県農地委員会が定める同号の面積に代るべき面積は、四十町歩を超えてはならない。
4 第一項の牧野の外左に掲げる牧野で、都道府県農地委員会又は市町村農地委員会が自作農の創設上政府において買収することを相当と認めたものは、政府が、これを買収する。
一 農地を所有しない者又は耕作若しくは養畜の業務を営まない者の所有する小作牧野
二 自作牧野の所有者が牧野を集約的に利用することに因つて第一項第三号の面積(その者が農地を所有する場合にあつては、その者が第三条の規定による買収を受けることのない農地の面積を控除して得た面積以下本号において同じ。)以下において、省令の定めるところにより、都道府県農地委員会又は市町村農地委員会において定める一定面積の牧野を以て同号の面積の牧野と同程度の生産をあげることができると認められる場合、同号の面積からその一定面積を控除して得た面積の当該自作牧野
三 耕作又は養畜を主たる業務としない法人その他の団体の所有する牧野
四 牧野で所有権その他の権原に基きこれを家畜の放牧又は採草の目的に供することのできる者が現に当該目的に供していないもの
五 前各号に掲げるものを除く外牧野でその所有者が市町村農地委員会に対し政府において買収すべき旨を申し出たもの
5 第一項乃至前項の規定の適用については、第四条第一項の規定を、第一項の規定の適用については、同条第二項の規定を準用する。この場合において、同条中「市町村の区域」とあるのは「市町村の区域(その隣接市町村の区域を含む。)」と読み替へるものとする。
6 政府は、必要があると認めるときは、左に掲げるものを買収することができる。
一 第一項又は第四項の規定により買収する牧野の上にある立木又は建物その他の工作物
二 第一項若しくは第四項の規定により買収する牧野又は当該牧野を以て造成される農地の利用上必要な農業用施設又は水の使用に関する権利

第四十条の三 政府は、左の各号の一に該当する牧野については、前条の規定による買収をしない。
一 都道府県又は市町村の所有に属し、公共用又は公用に供している牧野で主務大臣の指定したもの
二 市町村、財産区又は農業協同組合(主務大臣の指定するものを除く。)の所有に属し、共同利用に供している牧野(前条第一項第三号の面積に当該牧野を共同利用している者の人数を乗じて得た面積からそれらの者の所有している牧野でそれらの者が前条の規定による買収を受けることのないものの面積の合計を控除して得た面積を超える面積の牧野を除く。)
三 都道府県又は主務大臣の指定する教育機関の所有に属し、専ら試験研究の目的に供している牧野
四 前各号に掲げるものの外、省令の定めるところにより、主務大臣の指定した牧野
五 自作牧野を家畜の放牧又は採草の目的に供していた者が第五条第六号に規定する事由に因つてその自作牧野を自ら家畜の放牧又は採草の目的に供することができないため一時当該自作牧野につき賃借権又は使用貸借による権利を設定した場合、都道府県農地委員会又は市町村農地委員会が、その自作牧野の所有者が近く当該牧野を自ら家畜の放牧又は採草の目的に供するものと認め、且つそのことを相当と認める当該牧野但し、その者が所有する牧野の面積(その者が農地を所有する場合にあつては、その者が第三条の規定による買収を受けることのない農地の面積を加算して得た面積)が前条第一項第三号の面積又は同条第二項において準用する第三条第三項の規定により当該区域につき定められた同号の面積に代るべき面積を超えるときは、その面積を超えない面積の当該牧野に限る。

第四十条の四 政府が第四十条の二の規定による買収をするには、市町村農地委員会(省令で定める場合にあつては、都道府県農地委員会以下第四項において同じ。)の定める牧野買収計画によらなければならない。
2 牧野買収計画においては、買収すべき牧野、立木、建物その他の工作物又は権利並びに買収の時期及び対価を定めなければならない。
3 前項の対価は、省令の定めるところにより、牧野にあつては当該牧野の近傍類似の農地の時価を参酌し、牧野以外のものにあつては時価を参酌してこれを定める。
4 市町村農地委員会は、牧野買収計画を定めたときは、遅滞なくその旨を公告し、且つ公告の日から二十日間第四十条の二の規定により買収すべきものの所在地の市町村の事務所において左の事項を記載した書類を縦覧に供しなければならない。
一 買収すべき牧野、立木、工作物又は権利の所有者の氏名又は名称及び住所
二 買収すべき牧野については、その所在、地番、地目及び面積、立木については、その樹種、数量及び所在の場所、工作物については、その種類及び所在の場所
三 対価
四 買収の時期
5 牧野買収計画については、第六条の二、第六条の三及び第六条の五乃至第八条の規定を準用する。この場合において、第一項の省令で定める場合にあつては、これらの規定中「市町村農地委員会」とあるのは、「都道府県農地委員会」と、「都道府県農地委員会」とあるのは、「都道府県知事」と、「承認」とあるのは、「認可」と読み替へるものとし、第七条第一項及び第八条中「同条第五項」とあり、又は第七条第三項中「第六条第五項」とあるのは、「第四十条の四第四項」と、第七条第二項中「市町村の区域」とあるのは、「市町村の区域(その隣接市町村の区域を含む。)」と読み替へるものとする。

第四十条の五 第四十条の二の規定による買収については、第九条乃至第十二条の二、第十三条第一項第二項、第十四条及び第三十二条乃至第三十三条の規定を準用する。この場合において、第三十二条第一項中「都道府県農地委員会」とあるのは、前条第一項の省令で定める場合を除いて、「市町村農地委員会」と読み替へるものとする。
2 政府は、前項において準用する第三十二条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。以下第三項において同じ。)の規定による行為、前項において準用する第三十三条第一項の規定による収去又は同条第四項において準用する第十二条第一項の規定による権利の消滅に因つて生じた損失を補償しなければならない。
3 第一項において準用する第三十二条第一項の規定による行為に係る補償の場合を除いて、前項の規定による補償を受けるべき者は、第一項において準用する第三十三条第一項の規定による収去の場合にあつては、当該物件に関し担保権以外の権利を有した者、第一項において準用する第三十三条第二項の規定による買収の場合にあつては、当該土地、権利又は立木、工作物その他の物件に関し所有権及び担保権以外の権利を有した者に限る。但し、その者が第四十条の四第四項の規定による公告のあつた後当該権利を取得した者であるときは、この限りでない。
4 第二項の補償金額については、第二十二条第三項乃至第八項の規定を準用する。この場合において、同条第四項及び第五項中「市町村農地委員会」とあるのは、第一項において準用する第三十二条第一項の規定による行為に係る補償については、同項の規定により市町村農地委員会がした行為に係る場合を除いては、「都道府県農地委員会」と、その他の補償については、「都道府県知事」と読み替へるものとする。

第四十条の六 第四十条の二の規定による買収のあつた牧野で都道府県農地委員会が、省令の定めるところにより、指定するものにつき、前条第一項において準用する第十二条第二項の規定により設定された権利がある場合において、当該牧野を開発して自作農を創設するため第四十一条の規定による当該牧野の売渡がある前に当該権利を消滅させる必要があるときは、都道府県農地委員会は、当該権利の消滅すべき時期を指定することができる。
2 前項に規定する権利は、同項の規定により指定された時期に消滅する。
3 前項の場合には、第二十二条第二項乃至第八項の規定を準用する。この場合において、同条第二項中「第十六条第一項の命令で定める農地」とあるのは、「第四十一条第一項第二号に掲げる牧野」と、「第六条第五項」とあるのは、「第四十条の四第四項」と読み替へるものとする。
4 第一項に規定する牧野については、第四十条の規定を準用する。

第四十一条 政府は、左に掲げるものを農業に精進する見込のある者その他省令で定める者に売り渡し、又は賃貸することができる。
一 第三十条、第三十三条第二項(第四十条の五第一項において準用する場合を含む。)、第三十六条又は第四十条の二の規定により買収し、又は使用した土地、権利又は立木、工作物その他の物件
二 政府の所有に属する牧野若しくはその上にある立木、建物その他の工作物又は牧野の利用上必要な農業用施設若しくは水の使用に関する権利で、政令の定めるところにより、農業に精進する見込のある者その他省令で定める者に売り渡すべきものと決定されたもの
三 政府の所有に属する土地物件で、政令の定めるところにより、農地の開発又は開発後における土地の利用に供すべきものと決定されたもの
四 公有水面埋立法により主務大臣が造成した埋立地
2 前項の規定による売渡又は賃貸については、第十七条、第十八条第一項乃至第三項第五項、第二十条、第二十一条及び第二十六条の二の規定を準用する。この場合において、第十七条中「前条」とあるのは、「第四十一条第一項」と、「同条」とあるのは、「同項」と読み替へるものとし、市町村農地委員会の定めた未墾地買収計画又は牧野買収計画により買収した土地を売り渡し、又は賃貸する場合を除いては、第十七条及び第十八条第一項並びに同条第五項において準用する第八条中「市町村農地委員会」とあるのは「都道府県農地委員会」と、「都道府県農地委員会の承認」とあるのは、「都道府県知事の認可」と読み替へるものとする。
3 市町村農地委員会が定めた牧野買収計画により買収した牧野を第一項の規定により売り渡す場合には、前項において準用する規定の外第十条、第十八条第四項及び第十九条の規定を準用する。
4 第一項の規定により同項に規定する土地を売り渡す場合には、前二項において準用する規定の外、第二十六条、第二十七条及び第二十八条第一項乃至第三項第四項本文第五項の規定を準用する。この場合において、第二十八条第三項中「自作農として農業に精進する見込のある者」とあるのは、「第四十一条第一項に規定する者」と、同条第四項中「第十条、第十六条第二項第三項、第十七条乃至第二十一条及び第二十六条乃至前条」とあるのは、「第四十一条第二項第三項」と読み替へるものとする。
5 第一項の規定により牧野を売り渡す場合には、前三項において準用する規定の外、第二十二条の規定を準用する。この場合において、同条第一項及び第二項中「第十六条第一項の命令で定める農地」とあるのは、「第四十一条第一項第二号に掲げる牧野」と、第二十二条第二項中「第六条第五項」とあるのは、「第四十条の四第四項」と読み替へるものとする。
6 第一項の規定により売り渡した土地については、土地台帳法第十八条の規定は、これを適用しない。

第四十一条の二 政府は、前条第一項の処分をするまで、同項に規定する者の申出により同項第一号、第三号又は第四号に掲げるものを都道府県知事の定める条件によりその者に使用させることができる。
2 前項の使用は、無償とする。但し、命令で定める場合は、この限りでない。この場合には、第二十六条の二の規定を準用する。
3 前条第一項第三号の決定前において政府の所有に属する土地物件を同項に規定する者に使用させる場合も、前二項と同様とする。

第四十一条の三 第三十七条の規定により買収し、若しくは使用した土地(当該土地の上にある立木を含む。以下本条において同じ。)又は政府の所有に属する土地で、命令の定めるところにより、第三十七条第一項に掲げる者に売り渡し、若しくは賃貸すべきものと決定されたものの売渡又は賃貸は、都道府県知事が売渡又は賃貸の相手方に対し通知書を交付して、これをするものとする。
2 前項の場合には、第十七条、第二十条第二項、第二十一条及び第二十六条の二の規定を準用する。
3 第一項に規定する売渡のあつた土地の対価の支払は、命令で定める均等年賦支払の方法によるものとする。但し、当該土地を買ひ受けた者の申出のあるときは、その対価の全部又は一部につき一時支払の方法によるものとする。

第四十二条 第六条第五項(第十五条第二項において準用する場合を含む。)、第三十一条第四項(第三十七条第二項及び第三十八条第二項において準用する場合を含む。)又は第四十条の四第四項の規定による公告のあつた後は、当該買収計画において定められた土地、農業用施設、工作物又は立木に関する権利を有する者は、買収又は使用に支障を及ぼす虞のない場合を除いて、都道府県知事の許可を受けなければ、当該土地の形質を変更し、又は当該農業用施設、工作物若しくは立木を損壊し、若しくは収去してはならない。

第四十三条 第三条、第十五条、第三十条、第三十三条第二項、第三十六条、第三十七条又は第四十条の二の規定により買収し、又は使用する土地、権利又は立木、工作物その他の物件の対価、第十三条第三項に規定する報償金及び第二十二条第二項(第四十条の六第二項及び第四十一条第五項において準用する場合を含む。)、第三十九条第一項又は第四十条の五第二項の規定による補償金は、三十年以内に償還すべき証券を以てこれを交付することができる。
2 前項の規定により交付するため、政府は、必要な額を限度として証券を発行することができる。
3 前二項の規定により交付する証券の交付価格は、時価を参酌して大蔵大臣が、これを定める。
4 第二項の証券に関し必要な事項は、命令でこれを定める。

第四十四条 第三条、第十五条、第三十条第一項、第三十三条第二項(第四十条の五第一項において準用する場合を含む。)、第三十六条、第三十七条若しくは第四十条の二の規定による買収、第十六条(第二十八条第四項第五項及び第二十九条第二項において準用する場合を含む。)、第二十八条第三項(同条第五項において準用する場合を含む。)若しくは第四十一条の規定による売渡若しくは賃貸、第二十三条若しくは第二十五条の規定による交換又は第二十八条第一項(同条第五項及び第四十一条第四項において準用する場合を含む。)の規定による買収をする場合における登記は、政令の定めるところによる。

第四十四条の二 第三条、第十五条若しくは第四十条の二の規定による買収、第二十三条の規定による交換又は第二十八条第一項(同条第五項及び第四十一条第四項において準用する場合を含む。)の規定による買収に因つて政府が取得した土地については、土地台帳法第四十四条の規定にかかはらず、省令の定めるところにより、同法を適用する。

第四十四条の三 第三条、第十五条、第三十条第一項、第三十六条、第三十七条若しくは第四十条の二の規定による買収、第二十三条の規定による交換又は第二十八条第一項(同条第五項及び第四十一条第四項において準用する場合を含む。)の規定による買取をする場合において必要があるときは、都道府県知事は、省令の定めるところにより、土地台帳法第十八条、第二十六条、第四十条又は第四十一条の規定による申告を士地所有者又は質権者若しくは地上権者に代つてすることができる。
2 第十六条(第二十八条第四項第五項、第二十九条第二項及び第四十一条第四項において準用する場合を含む。)、第二十八条第三項(同条第五項及び第四十一条第四項において準用する場合を含む。)若しくは第四十一条第一項の規定により売り渡した土地又は第四十一条の三第一項に規定する売渡のあつた土地についての土地台帳法の登録については、政令で特例を定めることができる。

第四十四条の四 政府が、第三条、第十五条、第三十条第一項、第三十三条第二項(第四十条の五第一項において準用する場合を含む。)、第三十六条、第三十七条若しくは第四十条の二の規定による買収、第二十三条の規定による交換又は第二十八条第一項(同条第五項及び第四十一条第四項において準用する場合を含む。)の規定による買取に因つて取得した土地又は建物に対し、地方税法第四十六条又は第四十七条の規定によりその取得の際における当該土地又は建物の所有者に地租又は家屋税が賦課されたときは、省令の定めるところにより、政府又は第十六条(第二十八条第四項第五項、第二十九条第二項及び第四十一条第四項において準用する場合を含む。)、第二十八条第三項(同条第五項及び第四十一条第四項において準用する場合を含む。)若しくは第四十一条第一項の規定による当該土地若しくは建物の売渡若しくは第四十一条の三第一項に規定する当該土地の売渡を受けた者は、当該所有者に当該地租又は家屋税の全部又は一部に相当する金額を支払はなければならない。
2 政府が、第三条、第十五条、第三十条第一項、第三十六条、第三十七条又は第四十条の二の規定による買収に因つて取得した土地に対し、地方税法第四十六条の規定によりその取得の際における当該土地の質権者又は存続期間百年以上の地上権者に地租が賦課されたときは、省令の定めるところにより、政府又は第十六条(第二十八条第四項第五項、第二十九条第二項及び第四十一条第四項において準用する場合を含む。)若しくは第四十一条第一項の規定による当該土地の売渡若しくは第四十一条の三第一項に規定する当該土地の売渡を受けた者は、当該質権者又は地上権者に当該地租の全部又は一部に相当する金額を支払はなければならない。

第四十五条 主務大臣又は都道府県知事は、必要があると認めるときは、農地その他の土地又は物件に関し必要な報告を徴することができる。

第四十六条 政府が、第三条、第十五条若しくは第四十条の二の規定による買収、第二十三条の規定による交換又は第二十八条第一項(同条第五項、第二十九条第二項及び第四十一条第四項において準用する場合を含む。)の規定による買取に因つて取得した土地、権利又は立木、工作物その他の物件、第十六条第一項又は第二十九条第一項の命令で定める土地物件又は権利並びに第四十一条第一項及び第四十一条の三第一項に掲げるものは、農林大臣が、これを管理し、又は処分する。
2 農林大臣は、前項に掲げる土地、権利又は立木、工作物その他の物件の管理に関する権限の一部を市町村農地委員会その地省令で定めるものに行はせることができる。

第四十七条 主務大臣又は都道府県知事は、自作農の創設上特に必要があると認めるときは、この法律により市町村農地委員会の権限に属させた事項を都道府県農地委員会に処理させることができる。
2 前項の場合には、同項の規定により都道府県農地委員会に処理させる事項に関しては、この法律により都道府県農地委員会の権限に属させた事項は、都道府県知事が、これを処理し、この法律により市町村農地委員会に対してすべき異議の申立は、都道府県農地委員会に対し、都道府県農地委員会に対してすべき訴願の提起は、都道府県知事に対してこれをするものとする。
3 主務大臣は、自作農の創設上特に必要があると認めるときは、この法律により都道府県農地委員会の権限に属させた事項を都道府県知事又は中央農地委員会に処理させることができる。
4 前項の場合には、同項の規定により都道府県知事又は中央農地委員会に処理させる事項に関しては、この法律により都道府県知事の権限に属させた事項は、主務大臣が、これを処理し、この法律により都道府県農地委員会に対してすべき異議の申立は、都道府県知事又は中央農地委員会に対し、都道府県知事に対してすべき訴願の提起は、主務大臣に対してこれをするものとする。
5 主務大臣は、自作農の創設上特に必要があると認めるときは、この法律により都道府県知事又は都道府県農地委員会の権限に属させた事項を処理することができる。
6 前項の場合には、同項の規定により主務大臣の処理する事項に関しては、この法律により都道府県農地委員会に対してすべき異議の申立は、主務大臣に対してこれをするものとする。この場合には、第七条第四項及び第五項の規定を適用しない。

第四十七条の二 この法律による行政庁の処分で違法なものの取消又は変更を求める訴は、昭和二十二年法律第七十五号第八条の規定にかかはらず、当事者がその処分のあつたことを知つた日から一箇月以内にこれを提起しなければならない。但し、処分の日から二箇月を経過したときは、同条の規定にかかはらず、訴を提訴することができない。
2 前項の訴の提訴は、この法律による行政庁の処分の執行を停止しない。

第四十八条 この法律中市町村農地委員会に関する規定は、地区農地委員会の設けられてゐる市町村の地区にあつては、地区農地委員会にこれを適用する。この場合において、第三条第一項、第四条(第四十条の二第五項において準用する場合を含む。)、第七条第二項(第四十条の四第五項において準用する場合を含む。)及び第四十条の二第一項中「市町村の区域」とあるのは、「地区農地委員会の設けられてゐる地区」と、第三条第一項第一号、第四十条の二第一項第一号、同条第五項及び第四十条の四第五項中「隣接市町村の区域」とあるのは、「隣接市町村の区域内の地域又は他の地区農地委員会の設けられてゐる地区で当該地区に隣接する地区」と、第六条第五項(第十五条第二項において準用する場合を含む。)、第十八条第四項(第二十九条第二項及び第四十一条第三項において準用する場合を含む。)、第三十八条第二項において準用する第三十一条第四項及び第四十条の四第四項中「市町村の事務所」とあるのは、「地区農地委員会の事務所」と読み替へるものとする。

第四十九条 この法律中都道府県又は都道府県知事に関する規定は、特別市の指定があつたときは、命令で定める時期までは、当該特別市の区域を含む指定前の都道府県又はその知事に、市町村又は市町村長に関する規定は、特別区のある地にあつては特別区又は特別区の区長に、地方自治法第百五十五条第二項の市にあつては区又は区長に、特別市にあつては行政区又は行政区の区長に、全部事務組合又は役場事務組合のある地にあつては組合又は組合管理者にこれを適用する。

第五十条 左の各号の一に該当する者は、これを六箇月以下の懲役又は五百円以下の罰金に処する。
一 第三十条の二第三項の規定に違反して同項各号の一に該当する行為をした者
二 第四十二条の規定に違反した者
三 第四十五条の規定に違反して、報告を怠り、又は虚偽の報告をした者

第五十一条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し前条第二号又は第三号の違反行為をしたときは、行為者を罰する外、その法人又は人に対して同条の罰金刑を科する。

附 則

この法律の施行の期日は、勅令でこれを定める。

附 則 (昭和二十二年法律第二百四十一号)

第一条 この法律は、公布の日から、これを施行する。但し、改正後の第二条第四項及び第四条第一項の規定は、昭和二十二年五月三日から、第四十一条の二第二項第三項の規定は、同年四月一日から、これを適用する。

第二条 この法律施行前に改正前の附則第二項の規定による農地買収計画に関してされた手続は、第六条の二、第六条の三又は第六条の五の規定によりされた手続とみなす。

第三条 この法律施行前に政府が第三条、第十五条、第三十条第一項又は第三十七条第一項の規定により買収した土地については、第十二条の二の規定を適用する。

第四条 この法律施行前に政府が第三条の規定により買収した農地の所有者であつた者に対し、第十三条第三項の規定により報償金を交付する場合には、改正後の同項の規定を適用する。

第五条 この法律施行前に政府が第十六条(第二十九条第二項において準用する場合を含む。)又は第四十一条第一項の規定により売り渡した土地については、第二十二条第一項但書の規定を適用する。

第六条 この法律施行前に政府が、第三条、第十五条、第三十条第一項、第三十三条第二項、第三十六条若しくは第三十七条の規定による買収、第二十三条の規定による交換又は第二十八条第一項(改正前の第四十一条第三項において準用する場合を含む。)の規定による買収に因つて取得した土地又は建物については、第四十四条の三及び第四十四条の四の規定を適用する。

第七条 この法律施行前にした自作農創設特別措置法による行政庁の処分で違法なものの取消又は変更を求める訴は、この法律施行前にその処分のあつたことを知つた者にあつては、第四十七条の二第一項の規定にかかわらず、この法律施行の日から一箇月以内にこれを提起することができる。
2 前項に規定する行政庁の処分については、第四十七条の二第一項但書の期間は、この法律施行の日から、これを起算する。
3 前二項の規定は、昭和二十二年法律第七十五号第八条の規定の適用を妨げない。

  「官報」より

注:上掲のものは、昭和22年法律第241号による改正後、昭和24年法律第155号による改正前の条文

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

1819年(文政2)俳人小林一茶の俳諧俳文集『おらが春』が成立する(新暦1820年2月13日)詳細
1923年(大正12)自由民権運動家・政治家河野広中の命日詳細
1934年(昭和9)「ワシントン海軍軍縮条約」を日本が単独破棄する詳細
1941年(昭和16)民俗学者・植物学者南方熊楠の命日詳細
1964年(昭和39)詩人・童謡作家・歌人・随筆家三木露風の命日詳細
1965年(昭和40)作曲家・指揮者山田耕筰の命日(山田耕筰忌)詳細
1993年(平成5)「生物の多様性に関する条約」が発効する詳細
2001年(平成13)指揮者朝比奈隆の命日詳細
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nihonyushyutsuginkou01
 今日は、昭和時代中期の1950年(昭和25)に、「日本輸出銀行法」に基づき、日本輸出銀行(後の日本輸出入銀行、現在の国際協力銀行)が発足した日です。
 日本輸出入銀行(にほんゆしゅつにゅうぎんこう)は、外国貿易を促進するため、輸出入や海外投資に対する金融、債務保証、外国政府への開発事業融資などを行なう全額政府出資の特殊銀行で、略称は輸銀でした。1950年(昭和25)12月28日に、日本輸出銀行として発足し、1952年(昭和27)4月1日には、日本輸出入銀行と改称しています。
 おもな金融業務は、①輸出金融(日本企業が船舶や石油化学設備、通信設備などのプラントおよび技術を輸出する際に必要な資金の貸付)、②輸入金融(日本企業が石油などの資源や通信衛星、コンピュータなどの製品や技術を輸入する際に必要な資金の貸付)、③投資金融(日本企業が海外で工場を建設したり、重要な資源を開発する際の投資に必要な資金の貸付)、④アンタイド・ローン(日本企業が進出先の国の経済基盤の整備や日本の資源確保に役だつプロジェクトに必要な資金の貸付)で、日本企業からの資機材購入を条件としないことでした。1998年(平成10)3月時点の資金状況は、資本金9855億円、貸付金残高9兆9937億円、借入金残高7兆2610億円、債券残高は1兆3230億円でしたが、1999年(平成11)10月1日に、日本輸出入銀行と海外経済協力基金(OECF)とが統合、国際協力銀行が発足しています。
 2008年(平成20)10月1日に、国際協力銀行の国際金融部門は株式会社日本政策金融公庫と統合、海外経済協力部門は独立行政法人国際協力機構に統合され、2012年(平成24)4月1日には、日本政策金融公庫から分離・独立する形で株式会社国際協力銀行が発足しました。
 以下に、発足時の「日本輸出銀行法」(昭和25年法律第268号)を掲載紙ておきますので、ご参照下さい。

〇日本輸出入銀行関係略年表

・1950年(昭和25)12月15日 「日本輸出銀行法」が公布・施行される
・1950年(昭和25)12月28日 当時の大蔵大臣・池田勇人によって日本輸出銀行が発足する
・1952年(昭和27)4月1日 日本輸出入銀行と改称する
・1998年(平成10)3月 この時点の資金状況は、資本金9855億円、貸付金残高9兆9937億円、借入金残高7兆2610億円、債券残高は1兆3230億円であった
・1999年(平成11)10月1日 日本輸出入銀行と海外経済協力基金(OECF)とが統合、国際協力銀行が発足する
・2008年(平成20)10月1日 国際協力銀行の国際金融部門は株式会社日本政策金融公庫と統合、海外経済協力部門は独立行政法人国際協力機構に統合される
・2012年(平成24)4月1日 日本政策金融公庫から分離・独立する形で株式会社国際協力銀行が発足する

☆「日本輸出銀行法」(昭和25年法律第268号) 1950年(昭和25)12月15日公布・施行

   第一章 総則

 (目的)
第一条 日本輸出銀行は、金融上の援助を与えることにより本邦の輸出貿易を促進するため、一般の金融機関が行う輸出金融を補完し、又は奨励することを目的とする。

 (法人格)
第二条 日本輸出銀行は、公法上の法人とする。

 (事務所)
第三条 日本輸出銀行は、主たる事務所を東京都に置く。
2 日本輸出銀行は、必要な地に従たる事務所を置くことができる。

 (資本金)
第四条 日本輸出銀行の資本金は、百五十億円とし、政府が一般会計及び米国対日援助見返資金特別会計からその全額を出資する。
2 前項の資本金のうち五十億円は、昭和二十五年度において、百億円は、昭和二十六年度においてそれぞれ出資するものとする。

 (定款)
第五条 日本輸出銀行は、定款をもつて、左の事項を規定しなければならない。
一 目的
二 名称
三 事務所の所在地
四 資本金
五 役員に関する事項
六 業務及びその執行に関する事項
七 会計に関する事項
八 公告の方法
2 日本輸出銀行は、定款を変更したときは、遅滞なく、その旨を大蔵大臣に届け出なければならない。

 (登記)
第六条 日本輸出銀行は、政令で定めるところにより、登記をしなければならない。
2 前項の規定により登記を必要とする事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。

 (名称の使用制限)
第七条 日本輸出銀行でない者は、日本輸出銀行という名称又はこれに類する名称を用いてはならない。
2 銀行法(昭和二年法律第二十一号)第四条第二項の規定は、日本輸出銀行には適用しない。

 (解散)
第八条 日本輸出銀行の解散については、別に法律で定める。
2 日本輸出銀行が解散した場合において、その残余財産は、第四条第一項の規定による出資の割合に応じ、一般会計及び米国対日援助見返資金特別会計に帰属する。

 (法人に関する規定の準用)
第九条 民法(明治二十九年法律第八十九号)第四十四条(法人の不法行為能力)、第五十条(法人の住所)及び第五十四条(理事の代表権の制限)の規定は、日本輸出銀行に準用する。

   第二章 役員及び職員

 (役員)
第十条 日本輸出銀行に、役員として、総裁一人、専務理事一人、理事三人以内及び監事二人以内を置く。

 (役員の職務及び権限)
第十一条 総裁は、日本輸出銀行を代表し、その業務を総理する。
2 専務理事及び理事は、総裁の定めるところにより、日本輸出銀行を代表し、総裁を補佐して日本輸出銀行の事務を掌理し、専務理事は、総裁に事故があるときにはその職務を代理し、総裁が欠員のときにはその職務を行い、理事は、総裁及び専務理事に事故があるときには総裁の職務を代理し、総裁及び専務理事が欠員のときには総裁の職務を行う。

 (役員の任命)
第十二条 総裁及び監事は、内閣総理大臣が任命する。
2 専務理事及び理事は、総裁が任命する。

 (役員の任期)
第十三条 総裁、専務理事、理事及び監事の任期は、四年とする。
2 総裁、専務理事、理事及び監事は、再任されることができる。
3 総裁、専務理事、理事及び監事が欠員となつたときは、遅滞なく、補欠の役員を任命しなければならない。補欠の役員の任期は、前任者の残任期間とする。

 (代表権の制限)
第十四条 日本輸出銀行と総裁、専務理事又は理事との利益が相反する事項については、これらの者は、代表権を有しない。この場合においては、監事が日本輸出銀行を代表する。

 (代理人の選任)
第十五条 総裁、専務理事及び理事は、日本輸出銀行の職員のうちから、従たる事務所の業務に関し一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する代理人を選任することができる。

 (職員の任命)
第十六条 日本輸出銀行の職員は、総裁が任命する。

 (役員及び職員の地位)
第十七条 日本輸出銀行の役員及び職員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

   第三章 業務

 (業務の範囲)
第十八条 日本輸出銀行は、第一条に掲げる目的を達成するため、左の業務を行う。
一 設備(船舶及び車りようを含む。)並びにその部分品及び附属品で本邦で生産されたもの(以下「設備等」という。)の本邦からの輸出及びこれに伴つてなされる本邦人又は本邦人からの技術の提供を促進するため、本邦輸出業者又は本邦輸出品製造業者に対して資金を貸し付けること。但し、銀行(銀行法に規定する銀行をいう。以下同じ。)が日本輸出銀行とともにその資金の貸付を受けようとする者に対して資金を融通する場合であつて、その者が銀行を通じて当該貸付の申込をするときに限る。
二 設備等の本邦からの輸出及びこれに伴つてなされる本邦法人又は本邦人からの技術の提供を促進するため、銀行に対して本邦輸出業者又は本邦輸出品製造業者のためにする手形の割引をすること。
三 設備等の本邦からの輸入及びこれに件つてなされる本邦法人又は本邦人からの技術の受入を促進するため、外国政府、外国の政府機関、外国の地方公共団体、外国銀行又は外国商社に対して、外国為替の管理に関する法令の規定に従い資金を貸し付けること。但し、その貸付を受ける者が、当該貸付を受けることにより当該外国の法令の規定に違背することとなる場合を除く。
四 前各号に附帯する業務
2 前項第一号から第三号までに規定する資金の貸付又は手形の割引は、銀行が、通常の条件により資金の供給を行うことが困難な場合であつて、且つ、本邦からの設備等の輸出又は輸入(これに伴つてなされる技術の提供又は受入を含む。)の契約が締結され、又は当該契約の締結が確実になつた場合で、その契約に基く債務の履行及び当該貸付に係る資金の償還又は当該割引に係る手形の支払が確実であると認められるときに限り、行うことができる。

 (貸付利率及び手形割引歩合)
第十九条 前条第一項第一号から第三号までの規定による貸付金の利率及び手形の割引の歩合は、当該利率及び歩合により収入する貸付金利息及び手形割引料が日本輸出銀行の事務取扱費、業務委託費その他の諸費及び資産の運用損失を償うに足るように、銀行の貸付利率及び手形の割引歩合を勘案して定めるものとする。
2 前項の貸付利率及び手形の割引歩合は、貸付又は手形の割引の目的、貸付金の償還期限、割引に係る手形の支払期限、担保等においてその種類を同じくする貸付及び手形の割引に対しては、同一でなければならない。

 (貸付金の償還期限及び割引に係る手形の支払期限)
第二十条 第十八条第一項第一号から第三号までの規定による貸付金又は割引に係る手形は、その貸付金の償還期限又は手形の支払期限が六月をこえ三年以内のものでなければならない。
2 前項の貸付金又は手形の割引は、当該貸付金又は当該手形の割引を受けた銀行がその手形について融資した資金に係る設備等の輸出入又は技術の提供若しくは受入の契約に基く対価の支払の条件その他の事由により同項の規定によることが困難であると認められるときは、同項の規定にかかわらず、その償還期限が三年をこえ五年以内のものとすることができ、又は支払期限が三年をこえ五年以内の手形について行うことができる。

 (業務の期間)
第二十一条 日本輸出銀行は、設立の日から五年を経過した後は、新たに資金の貸付又は手形の割引をすることができない。

 (業務方法書)
第二十二条 日本輸出銀行は、業務方法書を作成し、これに資金の貸付又は手形の割引の方法、利率及び期限、元利金の回収の方法並びに業務の委託の要領等を記載しなければならない。

 (委託業務に従事する銀行の役員及び職員の地位)
第二十三条 銀行が日本輸出銀行の業務の委託を受けた場合においては、その業務の委託を受けた銀行の役員及び職員でその委託を受けた業務に従事するものは、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

 (金融機関との競争禁止)
第二十四条 日本輸出銀行は、第一条に掲げる目的にかんがみ、輸出金融について、銀行その他の金融機関と競争してはならない。

   第四章 会計

 (事業年度)
第二十五条 日本輸出銀行の事業年度は、毎年四月に始まり、翌年三月に終る。

 (予算)
第二十六条 日本輸出銀行は、毎事業年度の事業の運営により生ずる収入及び支出の予算を作成し、これを大蔵大臣に提出しなければならない。
2 前項の収入は、貸付金利息、手形割引料その他資産の運用に係る収入及び附属雑収入とし、同項の支出は、事務取扱費、業務委託費、附属諸費及び資産の運用損失金とする。
3 大蔵大臣は、第一項の規定により予算の提出を受けたときは、これを検討して必要な調整を行い、閣議の決定を経なければならない。
4 内閣は、前項の規定による閣議の決定があつたときは、その予算を国の予算とともに、国会に提出しなければならない。
5 予算の形式及び内容並びにその作成及び提出の手続については、大蔵大臣が定める。

 (予備費)
第二十七条 予見し難い事由による支出予算の不足を補うため、日本輸出銀行の予算に予備費を設けることができる。

 (予算の議決)
第二十八条 予算の国会の議決に関しては、国の予算の議決の例による。

 (予算の通知)
第二十九条 内閣は、日本輸出銀行の予算が国会の議決を経たときは、大蔵大臣を経由して、直ちにその旨を日本輸出銀行に通知するものとする。
2 日本輸出銀行は、前項の規定による通知を受けた後でなければ、予算を実施することができない。
3 大蔵大臣は、第一項の規定による通知があつたときは、直ちにその旨を会計検査院に通知しなければならない。

 (追加予算及び予算の修正)
第三十条 日本輸出銀行は、予算作成後に生じた避けることのできない事由により必要がある場合に限り、追加予算を作成し、これを大蔵大臣に提出することができる。
2 日本輸出銀行は、前項の場合を除く外、予算の成立後に生じた事由に基いて既に成立した予算に変更を加える必要があるときは、予算を修正して、これを大蔵大臣に提出することができる。
3 第二十六条第二項から第五項まで及び前二条の規定は、前二項の規定による追加予算及び予算の修正について準用する。

 (暫定予算)
第三十一条 日本輸出銀行は、必要に応じて、一事業年度のうちの一定期間に係る暫定予算を作成し、これを大蔵大臣に提出することができる。
2 第二十六条第二項から第五項まで、第二十八条及び第二十九条の規定は、前項の規定による暫定予算について準用する。
3 暫定予算は、当該事業年度の予算が国会の議決を経たときは、失効するものとし、暫定予算に基く支出があるときは、これを当該事業年度の予算に基いてなしたものとみなす。

 (予算の執行)
第三十二条 日本輸出銀行は、支出予算については、当該予算に定める目的の外に使用してはならない。
第三十三条 日本輸出銀行は、予算で指定する経費の金額については、大蔵大臣の承認を受けなければ、流用することができない。
2 大蔵大臣は、前項の承認をしたときは、直ちにその旨を会計検査院に通知しなければならない。
第三十四条 日本輸出銀行は、予備費を使用するときは、直ちにその旨を大蔵大臣に通知しなければならない。
2 大蔵大臣は、前項の規定による通知を受けたときは、直ちにその旨を会計検査院に通知しなければならない。

 (財務諸表)
第三十五条 日本輸出銀行は、財産目録及び貸借対照表を四月から九月まで及び十月から翌年三月までの半期ごとに、損益計算書をこれらの半期及び事業年度ごとに作成し、当該半期又は当該事業年度経過後二月以内に、これらの書類(以下「財務諸表」という。)を大蔵大臣に届け出なければならない。
2 日本輸出銀行は、前項の規定による財務諸表の届出をしたときは、その財務諸表を公告し、且つ、各事務所に備え置かなければならない。

 (決算)
第三十六条 日本輸出銀行は、毎事業年度の決算を翌事業年度の七月三十一日までに完結しなければならない。
第三十七条 日本輸出銀行は、決算完結後予算の区分に従い、毎事業年度の決算報告書を作成し、第三十五条第一項の規定により大蔵大臣に届け出た財務諸表を添え、遅滞なく、大蔵大臣に提出しなければならない。
2 大蔵大臣は、前項の規定により決算報告書及び財務諸表の提出を受けたときは、これを内閣に送付しなければならない。
3 内閣は、前項の規定により決算報告書及び財務諸表の送付を受けたときは、翌事業年度の十一月三十日までにこれを会計検査院に送付し、その検査を経て、国の歳入歳出の決算とともに、国会に提出しなければならない。
4 第一項に規定する決算報告書の形式及び内容については、大蔵大臣が定める。

 (利益金の処分)
第三十八条 日本輸出銀行は、毎事業年度の損益計算上利益金を生じたときは、準備金としてこれを積み立てなければならない。
2 前項の準備金は、損失の補てんに充てる場合を除いては、取りくずしてはならない。

 (資金の借入の制限)
第三十九条 日本輸出銀行は、資金の借入をしてはならない。

 (余裕金の運用)
第四十条 日本輸出銀行は、左の方法によるの外、業務上の余裕金を運用してはならない。
 一 国債の保有
 二 大蔵省預金部への預金
 三 日本銀行への預金

 (会計検査院の検査)
第四十一条 会計検査院は、必要があると認めるときは、日本輸出銀行からその業務の委託を受けた銀行につき、当該委託業務に係る会計を検査することができる。

   第五章 監督

 (監督)
第四十二条 日本輸出銀行は、大蔵大臣がこの法律の定めるところに従い監督する。
2 大蔵大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、日本輸出銀行からの報告又は第四十四条第一項の規定による検査の結果に基き、日本輸出銀行に対して業務に関し監督上必要な命令をすることができる。

 (役員の解任)
第四十三条 内閣総理大臣は、日本輸出銀行の総裁及び監事が左の各号の一に該当するに至つたときは、これを解任することができる。
一 この法律、この法律に基く政令又はこれらの法令に基いてする大蔵大臣の命令に違反したとき。
 二 刑事事件により有罪の宣告を受けたとき。
 三 破産の宣告を受けたとき。
 四 心身の故障により職務を執ることができないとき。
2 内閣総理大臣は、日本輸出銀行の専務理事及び理事が前項各号の一に該当するに至つたときは、総裁に対し当該専務理事又は理事の解任を命ずることができる。

 (報告の徴取及び検査)
第四十四条 大蔵大臣は、必要があると認めるときは、日本輸出銀行に対して報告をさせ、又はその職員をして日本輸出銀行の事務所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他必要な物件を検査させることができる。
2 前項の規定により職員が立入検査をする場合においては、その身分を示す証票を携帯し、関係人にこれを呈示しなければならない。
3 第一項の規定による報告の徴取及び立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

   第六章 罰則

第四十五条 日本輸出銀行の役員又は職員が、前条第一項の規定による報告すべき事項につき虚偽の報告をしたときは、三万円以下の罰金に処する。

第四十六条 左の場合においては、その違反行為をした日本輸出銀行の役員又は職員を三万円以下の過料に処する。
一 この法律により大蔵大臣に届出をしなければならない場合において、その届出をしなかつたとき。
二 この法律により大蔵大臣の承認を受けなければならない場合において、その承認を受けなかつたとき。
三 第六条第一項の規定に違反して登記をすることを怠り、又は不実の登記をしたとき。
四 第十八条第一項各号に掲げる業務以外の業務を行つたとき。
五 第三十九条の規定に違反して資金の借入をしたとき。
六 第四十条の規定に違反して業務上の余裕金を運用したとき。
七 第四十二条第二項の規定による大蔵大臣の命令に違反したとき。

第四十七条 第八条第一項の規定に違反して日本輸出銀行という名称又はこれに類する名称を用いた者は、一万円以下の過料に処する。

   附 則

1 この法律は、公布の日から施行する。
2 大蔵大臣は、設立委員を命じて、日本輸出銀行の設立に関する事務を処理させる。
3 設立委員は、定款を作成して大蔵大臣に届け出なければならない。
4 設立委員は、前項の届出をしたときは、遅滞なく、政府に対し資本金の払込の請求をしなければならない。
5 資本金の第一回の払込のあつた日において、設立委員は、その事務を日本輸出銀行の総裁に引き継がなければならない。
6 総裁が前項の事務の引継を受けた日において、総裁、専務理事、理事及び監事の全員は、設立の登記をしなければならない。
7 日本輸出銀行は、設立の登記をすることに因り成立する。
8 この法律施行後最初に任命される理事及び監事の任期は、第十三条第一項の規定にかかわらず、理事のうち二人及び監事のうち一人については、それぞれ総裁又は内閣総理大臣の定めるところにより、二年とする。
9 他の法令中「銀行」という場合には、日本輸出銀行を含まないものとする。
10 大蔵省設置法(昭和二十四年法律第百四十四号)の一部を次のように改正する。
 第十二条第一項第四号の次に次の一号を加える。
 四の二 日本輸出銀行を監督すること。
11 貸金業等の取締に関する法律(昭和二十四年法律第百七十号)の一部を次のように改正する。
 第二条第二号中「住宅金融公庫、」の下に「日本輸出銀行、」を加える。
12 国庫出納金等端数計算法(昭和二十五年法律第六十一号)の一部を次のように改正する。
  第一条第一項中「船舶運営会」を「日本輸出銀行」に改める。
13 予算執行職員等の責任に関する法律(昭和二十五年法律第百七十二号)の一部を次のように改正する。
  第九条第一項中「住宅金融公庫、」の下に「日本輸出銀行、」を加える。

(法務総裁・大蔵・農林・通商産業・内閣総理大臣署名) 

  「衆議院ホームページ」より

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