
万国平和会議(ばんこくへいわかいぎ)は、19世紀末におけるヨーロッパ諸国の軍備拡大と軍事負担増大の中で、恒久平和の手段を探るために、ロシア皇帝ニコライ2世の提唱により、オランダのハーグで開催された国際平和のための会議で、ハーグ平和会議とも呼ばれています。明治時代後期の1899年(明治32)5月18日~7月29日(26ヶ国参加)と1907年(明治40)6月15日~10月18日(44ヶ国参加)の2回にわたり開催された当時最大の国際会議で、「ハーグ条約」と呼ばれる一連の条約及び宣言がなされ、国際法の法典化にとって大きな成果をあげました。
第2回会議で、第3回会議を8年以内に開くことが勧告され、1915年(大正4)に開催の予定だったものの、第一次世界大戦勃発により実現していません。
〇万国平和会議で採択された条約と宣言(ハーグ条約)一覧
<第1回万国平和会議>
1899年(明治32)5月18日~7月29日に、26ヶ国参加で開催、三つの条約と三つの宣言が採択された。
・「国際紛争平和的処理条約」
・「陸戦ノ法規慣例ニ関スル条約」(ハーグ陸戦条約)およびその付属規則
・「ジュネーブ条約ノ原則ヲ海戦ニ適用スル条約」
・「軽気球より投射物および爆発物を投下することの禁止宣言」
・「窒息性・有毒性ガスの散布を唯一の目的とする投射物の使用禁止宣言」
・「ダムダム弾使用禁止宣言」
<第2回万国平和会議>
1907年(明治40)6月15日~10月18日に、44ヶ国参加で開催、13の条約と一つの宣言が採択された。
・「国際紛争平和的処理条約」
・「契約上ノ債務回収ノ為ニスル兵力使用ノ制限ニ関スル条約」
・「開戦ニ関スル条約」
・「陸戦ノ法規慣例ニ関スル条約」
・「陸戦ノ場合ニ於ケル中立国及中立人ノ権利義務ニ関スル条約」
・「開戦ノ際ニ於ケル敵ノ商船取扱ニ関スル条約」
・「商船ヲ軍艦ニ変更スルコトニ関スル条約」
・「自動触発海底水雷ノ敷設ニ関スル条約」
・「戦時海軍力ヲ以テスル砲撃ニ関スル条約」
・「ジュネーブ条約ノ原則ヲ海戦ニ応用スル条約」
・「海戦ニ於ケル捕獲権行使ノ制限ニ関スル条約」
・「国際捕獲審検所ノ設立ニ関スル条約」
・「海戦ノ場合ニ於ケル中立国ノ権利義務ニ関スル条約」
・「軽気球より投射物及び爆発物を投下することの禁止に関する宣言」
〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)
〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)
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1221年(承久3) | 北條泰時・時房の幕府軍が後鳥羽上皇方を破って京都を占領、承久の乱が終結する(新暦7月6日) | 詳細 |
1242年(仁治3) | 鎌倉幕府の第3代執権北条泰時の命日(新暦7月14日) | 詳細 |
1705年(宝永2) | 歌人・俳人・和学者北村季吟の命日(新暦8月4日) | 詳細 |
1770年(明和7) | 浮世絵師鈴木春信の命日(新暦7月7日) | 詳細 |
1896年(明治29) | 明治三陸地震による大津波で死者約2万7千人の被害がが出る | 詳細 |
1899年(明治32) | 福岡県の豊国炭鉱でガス爆発事故が発生し、死者210人を出す | 詳細 |
1951年(昭和26) | 「信用金庫法」(昭和26年法律238号)が公布・施行される | 詳細 |