ガウスの歴史を巡るブログ(その日にあった過去の出来事)

 学生時代からの大の旅行好きで、日本中を旅して回りました。その中でいろいろと歴史に関わる所を巡ってきましたが、日々に関わる歴史上の出来事や感想を紹介します。Yahooブログ閉鎖に伴い、こちらに移動しました。

2024年06月

chikumashyobou01
 今日は、昭和時代前期の1940年(昭和15)に、吉田晁が筑摩書房を創立した日です。
 筑摩書房(ちくましょぼう)は、昭和時代前期の1940年(昭和15)6月18日に、東京帝国大学出身の古田晁(あきら)の手で創立された出版社です。1942年(昭和17)に、臼井吉見、中村光夫、唐木順三を顧問として、株式会社筑摩書房が設立されました。
 太平洋戦争後の1946年(昭和21)に月刊誌『展望』を創刊、1948年(昭和23)に『中島敦全集』を刊行して毎日出版文化賞を受賞、『展望』6月号~8月号に太宰治の『人間失格』が連載され注目されます。月刊誌『展望』は、文化、思想を重点とする編集や臼井執筆の「展望」欄が評判となり、好調な滑り出しをみせたものの、1951年(昭和26)10月号で休刊となりました。
 1953年(昭和28)に刊行開始した『現代日本文学全集』(全99巻)が成功して、いわゆる全集ブームの先鞭をつけます。その後も、『太宰治全集』、『宮沢賢治全集』、『世界文学大系』などの全集類や数多くの優れた単行本を刊行、1964年(昭和39)には、月刊誌『展望』も一時復刊しました。
 しかし、経営状態が悪化し、1978年(昭和53)7月12日に、会社更生法の適用を申請、1980年(昭和55)10月から更生会社として新発足しています。それからは、1985年(昭和60)にちくま文庫、1992年(平成4)にちくま学芸文庫、1994年(平成6)にちくま新書、2010年(平成22)に筑摩選書を創刊するなどしてきました。

〇筑摩書房関係略年表

・1940年(昭和15)6月18日 東京帝国大学出身の古田晁が創業する
・1942年(昭和17) 臼井吉見、中村光夫、唐木順三を顧問として株式会社筑摩書房を設立する
・1946年(昭和21) 月刊誌『展望』を創刊する
・1948年(昭和23) 『中島敦全集』を刊行、毎日出版文化賞を受賞、『展望』6月号から8月号に太宰治の『人間失格』が連載される
・1951年(昭和26) 月刊誌『言語生活』を創刊、『展望』が10月号で休刊となる
・1953年(昭和28) 『現代日本文学全集』(全99巻)を刊行開始する
・1955年(昭和30) 『太宰治全集』を刊行する
・1956年(昭和31) 『宮沢賢治全集』を刊行する
・1958年(昭和33) 『世界文学大系』を刊行開始(1969年完結)する
・1962年(昭和37) 『定本柳田國男集』を刊行開始(1971年完結)する
・1963年(昭和38) 「筑摩叢書」を刊行開始(約360点。1992年まで)、『現代日本思想大系』を刊行開始する
・1964年(昭和39) 『井伏鱒二全集』を刊行、『世界古典文学全集』を刊行開始、月刊誌『展望』も復刊する
・1965年(昭和40) 『明治文学全集』を刊行開始(1988年完結)する
・1966年(昭和41) 古田が社長を退任、竹之内静雄が社長となる
・1968年(昭和43) 『現代日本文学大系』を刊行開始(1973年完結)する
・1970年(昭和45) 和田芳恵『筑摩書房の三十年』(付 図書総目録、非売品)を出版、『ちくま少年図書館』の刊行開始する
・1971年(昭和46) 『筑摩世界文学大系』(全91冊)を刊行開始(1998年完結)する
・1972年(昭和47) 竹之内が退任、井上達三が社長となる
・1973年(昭和48) 創業者の古田晁が死去する
・1974年(昭和49) 『近代日本思想大系』を刊行開始(1990年完結)する
・1977年(昭和52) 臼井吉見『事故のてんまつ』事件が起こり、川端康成の遺族から提訴され、謝罪して絶版とし、岡山猛(1921~92年)が社長となり、『ちくま少年文庫』の刊行開始する
・1978年(昭和53)7月12日 業績不振のため会社更生法の適用を申請、経営破綻するが、全集・教科書などの刊行は続けられ、布川角左衛門、関根栄郷弁護士が管財人となり、布川が代表取締役となる
・1980年(昭和55) 更生会社として新発足し、『ちくま少年文学館』の刊行開始する
・1985年(昭和60) ちくま文庫を創刊する
・1986年(昭和61) ちくま少年図書館全100巻刊行により、第33回産経児童出版文化賞大賞を受賞する
・1988年(昭和63) 一般社団法人出版梓会の第4回出版文化賞を受賞、「ちくま文学の森」が刊行される
・1991年(平成3) 債務返済が完了し、関根が社長に就任、2月、創立50周年記念出版『筑摩書房図書総目録 1940-1990』を出版、森本政彦が社長に就任する
・1992年(平成4) ちくま学芸文庫を創刊する
・1994年(平成6) ちくま新書を創刊する
・1996年(平成8) 柏原成光(1939年~ )が社長に就任する
・1998年(平成10) 決定版『太宰治全集』(全13巻)を刊行開始する
・1999年(平成11) 菊池明郎が社長に就任する
・2005年(平成17) ちくまプリマー新書を創刊する
・2010年(平成22)10月 筑摩選書を創刊する
・2011年(平成23) 熊沢敏之が社長に就任、3月、創立70周年記念出版として、筑摩選書版で和田芳恵『筑摩書房の三十年』が復刊し、永江朗『筑摩書房 それからの四十年 1970-2010』を刊行する
・2015年(平成27) 山野浩一が社長に就任する
・2018年(平成30) 喜入冬子が社長に就任する
・2021年(令和3) 社団法人出版梓会の第37回出版文化賞を受賞する

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

746年(天平18)法相宗の僧玄昉の命日(新暦7月15日)詳細
1143年(康治2)第78代の天皇とされる二条天皇の誕生日(新暦7月31日)詳細
1419年(応永26)第102代の天皇とされる後花園天皇の誕生日(新暦7月10日)詳細
1723年(享保8)徳川吉宗が人材登用のための「足高の制」を制定(新暦7月19日)詳細
1877年(明治10)アメリカの動物学者モースの誕生日及び初来日の日(考古学出発の日)詳細
1973年(昭和48)内閣が「当用漢字改訂音訓表」を告示し、音読み86、訓読み271を追加する詳細
1988年(昭和63)朝日新聞のスクープによってリクルート事件が発覚する詳細
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

kushiroshitsugen01
 今日は、昭和時代後期の1980年(昭和55)に、釧路湿原が日本で初めて「ラムサール条約」の登録湿地になった日です。
 「ラムサール条約」(らむさーるじょうやく)は、湿地の保存に関する国際条約で、正式名称は「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」(Convention on Wetlands of International Importance Especially as Waterfowl Habitat)といいます。水鳥を食物連鎖の頂点とする湿地の生態系を守る目的で、1971年(昭和46)2月2日に制定され、1975年(昭和50)12月21日に発効しました。1980年(昭和55)以降、定期的に締約国会議が開催されています。日本政府は1980年(昭和55)6月17日に加入書をUNESCO事務局長に寄託し、同年10月17日に日本国内で発効しました。締約国は、動植物、特に鳥類の生息にとって重要な水域等を指定して登録し、指定地の適正な利用と保全について計画をまとめ、実施することとなっています。2024年1月31日時点で、締約国172ヶ国、登録湿地数2,503か所、総面積257,183,643haが登録されていて、日本では、登録湿地數53ヶ所、総面積155,174haとなりました。

〇釧路湿原(くしろしつげん)とは?

 北海道釧路平野の4市町村(釧路市、川上郡標茶町、阿寒郡鶴居村、釧路郡釧路町)に位置する日本最大級の湿原・湿地です。面積は約26,000haで、このうち中心部の7,863haが「ラムサール条約」登録湿地(1980年6月17日登録)とされてきました。また、釧路湿原国立公園にも指定されていて、その区域は28,788haです。
 湿原の主要部は標高10m以下で、海跡湖であるシラルトロ沼・塘路湖・達古武沼が湿原東縁の段丘に深く湾入するように位置し、段丘崖に沿うようにして釧路川が流れ、支流の久著呂川・雪裡川などが湿原の中央を南―南南東に流れて、本流に合流しています。その中で、特別天然記念物のタンチョウや天然記念物のオジロワシ、エゾシマフクロウなどを含む鳥類約170種、エゾシカなど哺乳類26種、キタサンショウウオなど両生・爬虫類9種、イトウなど魚類34種、イイジマルリボシヤンマなど昆虫類約1150種や、スゲ、ヨシ、ヌマガヤ、ミズゴケ、ハンノキなどの植物約600種で貴重な低層湿原の生態系を構成してきました。

☆「ラムサール条約」の日本の登録湿地(53ヶ所)一覧

<北海道>
・釧路湿原(北海道)1980年6月17日登録
・クッチャロ湖(北海道)1989年7月6日登録
・ウトナイ湖(北海道)1991年12月12日登録
・霧多布湿原(北海道)1993年6月10日登録
・厚岸湖・別寒辺牛湿原(北海道)1993年6月10日登録、2005年11月8日区域拡張
・宮島沼(北海道)2002年11月18日登録
・雨竜沼湿原(北海道)2005年11月8日登録
・サロベツ原野(北海道)2005年11月8日登録
・濤沸湖(北海道)2005年11月8日登録
・阿寒湖(北海道)2005年11月8日登録
・野付半島・野付湾(北海道)2005年11月8日登録
・風蓮湖・春国岱(北海道)2005年11月8日登録
・大沼(北海道)2012年7月3日登録

<東北>
・仏沼(青森県)2005年11月8日登録
・伊豆沼・内沼(宮城県)1985年 9月13日登録
・蕪栗沼・周辺水田(宮城県)2005年11月8日登録
・化女沼(宮城県)2008年10月30日登録
・志津川湾(宮城県)2018年10月18日登録
・大山上池・下池(山形県)2008年10月30日登録
・尾瀬(福島県・群馬県・新潟県)2005年11月8日登録

<関東>
・涸沼 (茨城県)2015年5月29日登録
・奥日光の湿原(栃木県)2005年11月8日登録
・芳ヶ平湿地群(群馬県)2015年5月29日登録
・渡良瀬遊水地(栃木県・群馬県・埼玉県・茨城県)2012年7月3日登録
・谷津干潟(千葉県)1993年6月10日登録
・葛西海浜公園(東京都)2018年10月18日登録

<中部>
・佐潟(新潟県)1996年3月23日登録
・瓢湖(新潟県)2008年10月30日登録
・片野鴨池(石川県)1993年6月10日登録
・富立山弥陀ヶ原・大日平(山県)2012年7月3日登録
・三方五湖(福井県)2005年11月8日登録
・中池見湿地(福井県)2012年7月3日登録
・藤前干潟(愛知県)2002年11月18日登録
・東海丘陵湧水湿地群(愛知県)2012年7月3日登録

<近畿>
・琵琶湖(滋賀県)1993年6月10日登録、2008年10月30日区域拡張
・円山川下流域・周辺水田(兵庫県)2012年7月3日登録
・串本沿岸海域の串本海中公園周辺(和歌山県)2005年11月8日登録

<中国>
・宮島(広島県)2012年7月3日登録
・中海(鳥取県・島根県)2005年11月8日登録
・宍道湖(島根県)2005年11月8日登録
・秋吉台地下水系(山口県)2005年11月8日登録

<九州>
・荒尾干潟(熊本県)2012年7月3日登録
・熊本県くじゅう坊ガツル・タデ原湿原(熊本県)2005年11月8日登録
・藺牟田池(鹿児島県)2005年11月8日登録
・屋久島永田浜(鹿児島県)2005年11月8日登録
・東よか干潟(佐賀県)2015年5月29日登録
・肥前鹿島干潟(佐賀県)2015年5月29日登録
・出水のツル越冬地(鹿児島県)2021年11月18日登録

<沖縄>
・漫湖(沖縄県)1999年5月15日登録
・慶良間諸島海域(沖縄県)2005年11月8日登録
・名蔵アンパル(沖縄県)2005年11月8日登録
・久米島の渓流・湿地(沖縄県)2008年10月30日登録
・与那覇湾(沖縄県)2012年7月3日登録

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

1854年(嘉永7)琉球王国とアメリカ合衆国との間で、「琉米修好条約」が締結される(新暦7月11日)詳細
1857年(安政4)江戸幕末の老中・備後福山藩主阿部正弘の命日(新暦8月6日)詳細
1869年(明治2)薩長土肥4藩が願い出た版籍奉還を許可し、藩主を知藩事に任命(新暦7月25日)詳細
「公卿諸侯ノ稱ヲ廢シ改テ華族ト稱ス」(明治2年6月17日太政官達)が出される(新暦7月25日)詳細
1959年(昭和34)首都高速道路公団が設立される詳細
1960年(昭和35)東京の新聞社7社が安保問題で「暴力を排し議会主議を守れ」とアピールする七社共同声明を出す詳細
1994年(平成6)「国連砂漠化対処条約」がフランスのパリで、採択される(砂漠化および干ばつと闘う国際デー)詳細
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

yamamototatsurou01
 今日は、明治時代後期の1910年(明治43)に、東洋史学者山本達郎が生まれた日です。
 山本達郎(やまもと たつろう)は、東京において、貴族院議員・参議院議員となった父・松村真一郎はの子として生まれましたが、日本銀行総裁などを歴任した祖父の山本達雄の養子となり改姓しました。1933年(昭和8)に東京帝国大学文学部東洋史学科を卒業し、翌年には、東方文化学院助手となり、「鄭和の西征」で中国艦隊のインド洋遠征の実態を解明し国際的評価を受けます。
 1942年(昭和17)に、東京帝国大学文学部助教授となり、1949年(昭和24)には、文学部東洋史学科教授(南方史講座)に昇任し、毎日学術奨励金を受けました。1951年(昭和26)に東京大学より文学博士の学位を取得、翌年には、「安南史研究」で、日本学士院賞を受賞します。
 1953年(昭和28)から東洋文庫の評議員・理事を歴任し、近代中国研究委員会(現在の東洋文庫 近代中国研究班)を発足させました。1966年(昭和41)に東京大学文学部長となり、翌年には、学士院会員となっています。
 1971年(昭和46)に東京大学を定年退官し、翌年には、国際基督教大学教授となり、イェール大学客員教授、コーネル大学客員教授も務めました。1975年(昭和50)に国際哲学人文科学協議会会長となり、1986年(昭和61)に文化功労者、1998年(平成10)には、文化勲章を受章しています。
 東南アジア史研究の先駆者として知られ、国際学術交流にも努めましたが、2001年(平成13)1月24日に、東京において、心不全により90歳で亡くなりました。

〇山本達郎の主要な著作

・『印度支那諸民族に関する民族学的研究の現状』帝国学士院(1942年)
・『世界史概観』東京大学文学部内史学会編:村川堅太郎・林健太郎共著、山川出版社(1949年)
・『安南史研究』山川出版社(1950年) 
・『世界史』 村川堅太郎・江上波夫・林健太郎共著、山川出版社(1952年)
・『歴史の見方』三省堂〈社会科歴史文庫〉(1957年)

☆山本達郎関係略年表

・1910年(明治43)6月16日 東京において、貴族院議員・参議院議員となった父・松村真一郎はの子として生まれる
・1933年(昭和8) 東京帝国大学文学部東洋史学科を卒業する
・1934年(昭和9) 東方文化学院助手となり、「鄭和の西征」で中国艦隊のインド洋遠征の実態を解明し国際的評価を受ける
・1942年(昭和17) 東京帝国大学文学部助教授となる
・1949年(昭和24) 東京大学文学部東洋史学科教授(南方史講座)に昇任し、毎日学術奨励金を受ける
・1951年(昭和26) 東京大学より文学博士の学位を取得する
・1952年(昭和27) 「安南史研究」で、日本学士院賞を受賞する
・1953年(昭和28) 東洋文庫の評議員となる
・1966年(昭和41) 東京大学文学部長となる
・1967年(昭和42) 学士院会員となる
・1971年(昭和46) 東京大学を定年退官する
・1972年(昭和47) 国際基督教大学教授となる
・1975年(昭和50) 国際哲学人文科学協議会会長となる
・1986年(昭和61) 文化功労者となる
・1998年(平成10) 文化勲章を受章する
・2001年(平成13)1月24日 東京において、心不全により90歳で亡くなる

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

1699年(元禄12)商人・海運と治水の功労者河村瑞賢の命日(新暦7月12日)詳細
1884年(明治17)俳人荻原井泉水の誕生日詳細
1939年(昭和14)国民精神総動員委員会がネオン抑制、パーマネント廃止等の生活刷新案を発表詳細
1943年(昭和18)「工場法戦時特例」公布・施行、「工場就業時間制限令」廃止で、労働時間制限撤廃等を許可する詳細
1961年(昭和36)「スポーツ振興法」が公布(施行は同年9月15日)される詳細
1964年(昭和39)新潟地震(M7.5)が起こり、死者26人、負傷者447人を出す詳細
1972年(昭和47)国連人間環境会議で「人間環境宣言」が採択される詳細
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

shinyoukinko01
 今日は、昭和時代中期の1951年(昭和26)に、「信用金庫法」(昭和26年法律238号)が公布・施行された日です。
 「信用金庫法」(しんようきんこほう)は、協同組織の金融機関である信用金庫について定めた法律(昭和26年法律238号)です。信用協同組合(信用組合)のうち、市街地信用組合の性格が強かったものが、本法によって転換した中小企業金融機関で、会員組織による非営利の金融機関とされてきました。
 「国民大衆のために金融の円滑を図り、その貯蓄の増強に資するため、協同組織による信用金庫の制度を確立し、金融業務の公共性にかんがみ、その監督の適正を期するとともに信用の維持と預金者等の保護に資することを目的とする」(第1条)と定められ、一定地区内に住所または居所、事業所を有する者、また、その地区内において勤労に従事する者が会員となって出資するとしています。預金・定期積金の受け入れ、会員への貸し付け・手形割引、為替取引などの業務を行うとされてきました。
 以下に、制定当初の「信用金庫法」(昭和26年法律238号)を掲載しておきますので、ご参照下さい。

〇「信用金庫法」(昭和26年法律238号)1951年(昭和26)6月15日公布・施行

   第一章 総則

 (目的)

第一条 この法律は、国民大衆のために金融の円滑を図り、その貯蓄の増強に資するため、協同組織による信用金庫の制度を確立し、金融業務の公共性にかんがみ、その監督の適正を期するとともに信用の維持と預金者等の保護に資することを目的とする。

 (人格)

第二条 信用金庫及び信用金庫連合会(以下「金庫」と総称する。)は、法人とする。

 (住所)

第三条 金庫の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。

 (事業免許)

第四条 金庫の事業は、大蔵大臣の免許を受けなければ行うことができない。

 (出資の総額の最低限度)

第五条 信用金庫の出資の総額は、左の各号に定める金額以上でなければならない。
 一 東京都の特別区の存する地域又は大蔵大臣の指定する人口五十万以上の市に主たる事務所を有する信用金庫にあつては一千万円
 二 前号に規定する信用金庫以外の信用金庫にあつては五百万円
2 信用金庫連合会の出資の総額は、一億円以上でなければならない。

 (名称)

第六条 金庫は、その名称中に左の文字を用いなければならない。
 一 信用金庫にあつては信用金庫
 二 信用金庫連合会にあつては信用金庫連合会
2 この法律によつて設立された金庫以外の者は、その名称中に信用金庫又は信用金庫連合会であることを示すような文字を用いることができない。
3 金庫の名称については、商法(明治三十二年法律第四十八号)第十九条から第二十一条まで(商号)の規定を準用する。

 (私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律との関係)

第七条 左の金庫は、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)の適用については、同法第二十四条各号に掲げる要件を備える組合とみなす。
 一 信用金庫であつて、会員たる事業者の常時使用する従業員の数が百人をこえないもの
 二 前号に規定する信用金庫をもつて組織する信用金庫連合会

 (登記)

第八条 この法律の規定により登記を必要とする事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。

 (監督機関)

第九条 大蔵大臣は、この法律の定めるところにより、金庫を監督する。

   第二章 会員

 (会員たる資格)

第十条 信用金庫の会員たる資格を有する者は、左に掲げる者で定款で定めるものとする。但し、第一号及び第二号に掲げる者にあつては、その常時使用する従業員の数が百人をこえる事業者を除く。
 一 その信用金庫の地区内に住所又は居所を有する者
 二 その信用金庫の地区内に事業所を有する者
 三 その信用金庫の地区内において勤労に従事する者
2 信用金庫連合会の会員たる資格を有する者は、その連合会の地区の一部を地区とする信用金庫であつて、定款で定めるものとする。

 (出資)

第十一条 会員(信用金庫及び信用金庫連合会の会員をいう。以下同じ。)は、出資一口以上を有しなければならない。
2 出資の一口の金額は、均一でなければならない。
3 一会員の出資口数は、出資総口数の百分の十をこえてはならない。
4 会員の責任は、その出資額を限度とする。
5 会員は、出資の払込について、相殺をもつて金庫に対抗することができない。

 (議決権)

第十二条 会員は、各々一箇の議決権を有する。
2 会員は、定款の定めるところにより、第四十五条の規定により、あらかじめ通知のあつた事項につき、代理人をもつて議決権を行うことができる。但し、他の会員でなければ、代理人となることができない。
3 前項の規定により議決権を行う者は、総会における出席者とみなす。
4 代理人は、代理権を証する書面を金庫に差し出さなければならない。

 (加入)

第十三条 金庫に加入しようとする者は、定款の定めるところにより加入につき金庫の承諾を得て引受出資口数に応ずる金額の払込を了した時又は会員の持分の全部若しくは一部を承継した時に会員となる。

第十四条 死亡した会員の相続人で会員たる資格を有するものが、金庫に対し定款で定める期間内に加入の申出をしたときは、前条の規定にかかわらず、相続開始の時に会員になつたものとみなす。この場合においては、相続人たる会員は、被相続人の持分について、その権利義務を承継する。
2 死亡した会員の相続人が数人あるときは、相続人の同意をもつて選定された一人の相続人に限り、前項の規定を適用する。

 (持分の譲渡)

第十五条 会員は、金庫の承諾を得て、会員又は会員たる資格を有する者にその持分を譲り渡すことができる。
2 会員たる資格を有する者が持分を譲り受けようとするときは、金庫の承諾を得なければならない。
3 持分の譲受人は、その持分について、譲渡人の権利義務を承継する。
4 会員は、持分を共有することができない。

 (自由脱退)

第十六条 会員は、何時でも、その持分の全部の譲渡によつて脱退することができる。この場合において、その譲渡を受ける者がないときは、会員は、金庫に対し、定款で定める期間内にその持分を譲り受けるべきことを、請求することができる。

 (法定脱退)

第十七条 会員は、左の事由に因つて脱退する。
 一 会員たる資格の喪失
 二 死亡又は解散
 三 破産
 四 除名
 五 持分の全部の喪失
2 除名は、定款の定める事由に該当する会員につき、総会の議決によつてすることができる。この場合においては、金庫は、その総会の会日の十日前までに、その会員に対しその旨を通知し、且つ、総会において弁明する機会を与えなければならない。
3 除名は、除名した会員にその旨を通知しなければ、これをもつてその会員に対抗することができない。

 (脱退者の持分の払戻)

第十八条 会員は、前条第一項第一号から第四号までの規定により脱退したときは、定款の定めるところにより、その持分の全部又は一部の払戻を請求することができる。
2 前項の持分は、脱退した事業年度の終における金庫の財産によつて定める。

 (時効)

第十九条 前条第一項の規定による請求権は、脱退の時から二年間行わないときは、時効に因つて消滅する。

 (払戻の停止)

第二十条 金庫は、脱退した委員が金庫に対する債務を完済するまでは、その持分の払戻を停止することができる。

 (金庫の持分取得の禁止)

第二十一条 金庫は、会員の持分を取得し、又は質権の目的としてこれを受けることができない。但し、金庫が権利を実行するため必要がある場合又は第十六条の規定により譲り受ける場合においては、この限りでない。
2 金庫が前項但書の規定によつて会員の持分を取得したときは、速やかに、これを処分しなければならない。

   第三章 設立及び事業免許の申請

 (発起人)

第二十二条 信用金庫を設立するには、その会員になろうとする七人以上の者が発起人となることを要する。
2 信用金庫連合会を設立するには、その会員になろうとする十五以上の信用金庫が発起人となることを要する。

 (定款)

第二十三条 発起人は、金庫の定款を作成し、これに署名しなければならない。
2 前項の定款には、左の事項を記載しなければならない。
 一 事業
 二 名称
 三 地区
 四 事務所の名称及び所在地
 五 会員たる資格に関する規定
 六 会員の加入及び脱退に関する規定
 七 出資一口の金額並びにその払込の時期及び方法
 八 剰余金の処分及び損失の処理に関する規定
 九 準備金の積立の方法
 十 役員の定数及びその選任に関する規定
 十一 事業年度
 十二 公告の方法
 十三 金庫の存続期間又は解散の事由を定めたときは、この期間又は事由
3 金庫の定款については、商法第百六十七条(定款の認証)の規定を準用する。

 (創立総会)

第二十四条 発起人は、定款作成後、会員になろうとする者を募り、定款を会議の日時及び場所とともに公告して創立総会を開かなければならない。
2 前項の公告は、会議開催日の少くとも二週間前までにしなければならない。
3 発起人が作成した定款の承認、事業計画の設定その他設立に必要な事項の決定は、創立総会の議決によらなければならない。
4 創立総会においては前項の定款を修正することができる。但し、地区及び会員たる資格に関する規定については、この限りでない。
5 創立総会の議事は、会員たる資格を有する者でその会日までに発起人に対し設立の同意を申し出たものの半数以上が出席して、その議決権の三分の二以上の多数で決する。
6 創立総会については、第十二条並びに商法第二百三十九条第四項、第二百四十条(特別利害関係人の議決権)、第二百四十四条(株主総会の議事録)及び第二百四十七条から第二百五十三条まで(株主総会の決議の取消又は無効)の規定を準用する。この場合において、商法第二百四十七条第一項中「第三百四十三条」とあるのは「信用金庫法第四十八条」と読み替えるものとする。

 (理事への事務引継)

第二十五条 発起人は創立総会終了後、遅滞なく、その事務を理事に引き継がなければならない。

 (出資の払込)

第二十六条 理事は、前条の規定による引継を受けたときは、遅滞なく、出資の全額の払込をさせなければならない。

 (成立の時期)

第二十七条 金庫は、主たる事務所の所在地において設立の登記をすることに因つて成立する。

 (商法の準用)

第二十八条 金庫の設立については、商法第四百二十八条(株式会社の設立の無効)の規定を準用する。

 (事業免許の申請)

第二十九条 金庫は、第四条の規定による事業の免許を受けようとするときは、申請書に左の各号に掲げる書類を添附して、大蔵大臣に提出しなければならない。
 一 理由書
 二 定款
 三 業務方法書(その記載事項は、預金、為替取引その他の業務の種類並びに預金利子及び貸付利子の計算その他の業務の方法とする。)
 四 事業計画書(その記載事項は、金庫の事業開始後三事業年度における取引及び収支の予想とする。)
 五 創立総会の議事録
 六 会員数並びに出資の総口数及び総額を記載した書面
 七 登記簿の謄本
 八 最近の日計表
 九 役員の履歴書
 十 事務所の位置に関する書面

 (事業開始の届出及び免許の失効)

第三十条 金庫が事業を開始したときは、遅滞なく、その旨を大蔵大臣に届け出なければならない。
2 金庫が、事業の免許を受けた日から六月以内に、事業を開始しないときは、その免許は効力を失う。
3 やむをえない事由がある場合において、あらかじめ大蔵大臣の承認を受けた場合においては、前項の規定を適用しない。

   第四章 管理

 (大蔵大臣の認可)

第三十一条 金庫は、左の場合においては、大蔵大臣の認可を受けなければならない。
 一 定款を変更しようとするとき。
 二 業務の種類又は方法を変更しようとするとき。
 三 事務所の位置を変更しようとするとき。

 (役員)

第三十二条 金庫に、役員として理事及び監事を置く。
2 理事の定款は、五人以上とし、監事の定数は、二人以上とする。
3 役員は、総会の議決によつて、会員又は会員たる法人の業務を執行する役員のうちから選任する。但し、設立当初の役員は、創立総会の議決によつて、会員になろうとする者又は会員になろうとする法人の業務を執行する役員のうちから選任する。
4 信用金庫連合会にあつては、前項の規定にかかわらず、会員たる信用金庫の業務を執行する役員以外の者のうちから選任することができる。但し、その数は、役員の定数の五分の一をこえてはならない。

 (兼職又は兼業の制限)

第三十三条 金庫の常務に従事する役員及び支配人その他の職員は、他の金庫若しくは会社の常務に従事し、又は事業を営んではならない。但し、大蔵大臣の認可を受けたときは、この限りでない。
2 監事は、理事又は支配人その他の職員と兼ねてはならない。

 (役員の任期)

第三十四条 役員の任期は、二年とする。但し、定款で三年以内において別段の期間を定めたときは、その期間とする。
2 補欠役員の任期は、前項の規定にかかわらず、前任者の残任期間とする。
3 設立当初の役員の任期は、第一項の規定にかかわらず、創立総会において定める期間とする。但し、その期間は、一年をこえてはならない。

 (理事の自己契約等の禁止)

第三十五条 金庫が理事と契約するときは、監事が金庫を代表する。金庫と理事との訴訟についても、また同様とする。

 (定款その他の書類の備付及び閲覧)

第三十六条 理事は、定款及び総会の議事録を各事務所に、会員名簿を主たる事務所に備えて置かなければならない。
2 会員名簿には、各会員について左の事項を記載しなければならない。
 一 氏名又は名称及び住所又は居所
 二 加入の年月日
 三 出資の口数及び金額並びにその払込の年月日
3 会員及び金庫の債権者は、何時でも、理事に対し第一項の書類の閲覧を求めることができる。
 この場合においては、理事は、正当な理由がないのに拒んではならない。

 (決算関係書類の提出、備付及び閲覧)

第三十七条 理事は、通常総会の会日の七日前までに、業務報告書、財産目録、貸借対照表、損益計算書及び剰余金処分案又は損失処理案を監事に提出し、且つ、これらを主たる事務所に備えて置かなければならない。
2 理事は、監事の意見書を添えて前項の書類を通常総会に提出し、その承認を求めなければならない。
3 会員及び金庫の債権者は、何時でも、理事に対し第一項の書類の閲覧を求めることができる。この場合においては、理事は、正当な理由がないのに拒んではならない。

 (役員の解任)

第三十八条 会員は、総会員の五分の一以上の連署をもつて、役員の解任を請求することができるものとし、その請求につき総会において出席者の過半数の同意があつたときは、その請求に係る役員は、その職を失う。
2 前項の規定による解任の請求は、理事の全員又は監事の全員について、同時にしなければならない。但し、法令又は定款に違反したことを理由として解任を請求するときは、この限りでない。
3 第一項の規定により解任の請求は、解任の理由を記載した書面を金庫に提出してしなければならない。
4 第一項の規定による解任の請求があつたときは、金庫は、その請求を総会の議に附し、且つ、総会の会日の七日前までに、その請求に係る役員に対し、前項の書面を送付し、且つ、総会において弁明する機会を与えなければならない。
5 第四十三条第二項及び第四十四条の規定は、前項の場合に準用する。

 (民法及び商法の準用)

第三十九条 理事及び監事については、商法第二百五十四条第二項(取締役と会社との関係)、第二百五十八条第一項(取締役の退任の場合の処置)、第二百六十六条(取締役の責任)、第二百六十七条(取締役に対する訴)及び第二百八十四条(取締役及び監査役の責任の解除)の規定を、理事については、民法(明治二十九年法律第八十九号)第五十五条(代理権の委任)及び商法第二百六十条から第二百六十二条まで(取締役の業務の執行及び会社代表)の規定を、監事については、商法第二百七十四条(報告を求め調査をする権限)及び第二百七十八条(取締役と監査役との連帯責任)の規定を準用する。この場合において、商法第二百八十四条中「前条第一項」とあるのは「信用金庫法第三十七条第二項」と読み替えるものとする。

 (支配人)

第四十条 金庫は、支配人を置くことができる。
2 支配人については、商法第三十八条第一項及び第三項、第三十九条、第四十一条並びに第四十二条(支配人)の規定を準用する。

 (支配人の解任)

第四十一条 会員は、総会員の十分の一以上の連署をもつて、理事に対し、支配人の解任を請求することができる。
2 前項の規定による請求は、解任の理由を記載した書面を理事に提出してしなければならない。
3 第一項の規定による請求があつたときは、理事は、その支配人の解任の可否を決しなければならない。
4 理事は、前項の可否を決する日の七日前までに、その支配人に対し、第二項の書面を送付し、且つ、弁明する機会を与えなければならない。

 (通常総会の招集)

第四十二条 理事は、定款の定めるところにより、毎事業年度一回通常総会を招集しなければならない。

 (臨時総会の招集)

第四十三条 理事は、必要があると認めるときは、定款の定めるところにより、何時でも、臨時総会を招集することができる。
2 会員が総会員の五分の一以上の同意を得て、会議の目的たる事項及び招集の理由を記載した書面を理事に提出して、総会の招集を請求したときは、理事は、その請求のあつた日から二十日以内に、臨時総会を招集しなければならない。

 (総会招集の手続の代行)

第四十四条 理事の職務を行う者がないとき、又は前条第二項の請求があつた場合において理事が正当な事由がないのに総会招集の手続をしないときは、監事は、総会を招集しなければならない。

 (総会招集の手続)

第四十五条 総会の招集は、会日の七日前までに、会議の目的たる事項を示し、定款に定めた方法に従つてしなければならない。

 (通知又は催告)

第四十六条 金庫の会員に対してする通知又は催告は、会員名簿に記載したその者の住所又は居所(その者が別に通知又は催告を受ける場所を金庫に通知したときは、その場所)にあてれば足りる。
2 前項の通知又は催告は、通常到達すべきであつた時に到達したものとみなす。

 (総会の議事)

第四十七条 総会の議事は、この法律又は定款に特別の定のある場合を除いて、出席者の議決権の過半数で決する。
2 総会においては、第四十五条の規定によりあらかじめ通知した事項についてのみ議決することができる。但し、定款で別段の定をしたときは、この限りでない。

 (特別の決議)

第四十八条 左の事項については、総会員の半数以上が出席し、その議決権の三分の二以上の多数による議決を必要とする。
 一 定款の変更
 二 解散又は合併
 三 会員の除名
 四 事業の全部の譲渡

 (商法の準用)

第四十九条 総会については、商法第二百三十九条第四項、第二百四十条(特別利害関係人の議決権)、第二百四十四条(株主総会の議事録)及び第二百四十七条から第二百五十三条まで(株主総会の決議の取消又は無効)の規定を準用する。この場合において、商法第二百四十七条第一項中「第三百四十三条」とあるのは「信用金庫法第四十八条」と読み替えるものとする。

 (総代金)

第五十条 金庫は、定款の定めるところにより、総会に代るべき総代会を設けることができる。
2 総代は、定款の定めるところにより、会員のうちから公平に選任されなければならない。
3 総代の任期は、三年以内において定款で定める期間とする。
4 総代会については、総会に関する規定を準用する。
5 総代会においては、金庫の解散、合併及び事業の全部の譲渡について議決することができない。

 (出資一口の金額の減少)

第五十一条 理由は、総会において出資一口の金額の減少の議決があつたときは、その議決の日から二週間以内に、財産目録及び貸借対照表を作らなければならない。
2 金庫は、前項の期間内に、債権者に対して、異議があれば一定の期間内にこれを述べるべき旨を公告し、且つ、預金者以外の知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。
3 前項の一定の期間は、一月を下つてはならない。

第五十二条 債権者が前条第二項の一定の期間内に異議を述べなかつたときは、出資一口の金額の減少を承認したものとみなす。
2 債権者が異議を述べたときは、金庫は、弁済し、若しくは相当の担保を供し、又は債権者に弁済を受けさせることを目的として信託業務を営む銀行に相当の財産を信託しなければならない。
3 金庫の出資一口の金額の減少については、商法第三百八十条(株式会社の資本減少の無効)の規定を準用する。

   第五章 事業

 (信用金庫の事業)

第五十三条 信用金庫は、左の業務及びこれに附随する業務を行うことができる。
 一 預金又は定期積金の受入
 二 資金の貸付(会員以外の者に対する貸付については、その預金又は定期積金を担保とする場合に限る。)
 三 会員のためにする手形の割引
 四 会員のためにする内国為替取引
 五 会員のためにする有価証券、貴金属その他の物品の保護預り
 六 国民金融公庫その他大蔵大臣の指定する者の業務の代理
2 信用金庫は、前項第四号に規定する業務を行おうとするときは、大蔵大臣の認可を受けなければならない。

 (信用金庫連合会の事業)

第五十四条 信用金庫連合会は、会員のために左の業務及びこれに附随する業務を行うことができる。
 一 会員の預金の受入
 二 会員に対する資金の貸付及び手形の割引
 三 内国為替取引
 四 有価証券の保護預り
2 信用金庫連合会は、前項第一号及び第二号に規定する業務の外、国、地方公共団体その他営利を目的としない法人から預金を受け入れ、又は大蔵大臣の認可を受けて会員以外の者に対して貸付をすることができる。

   第六章 経理

 (事業年度)

第五十五条 金庫の事業年度は、四月一日から翌年三月三十一日までとする。

 (法定準備金)

第五十六条 金庫は、出資の総額に達するまでは、毎事業年度の剰余金の百分の十に相当する金額以上の金額を準備金として積み立てなければならない。
2 前項の準備金は、損失のてん補に充てる場合を除いては、取りくずしてはならない。

 (剰余金の配当)

第五十七条 金庫は、損失をてん補し、前条の準備金を控除した後でなければ、剰余金の配当をしてはならない。
2 剰余金の配当は、定款の定めるところにより、会員の金庫の事業の利用分量又は出資額に応じてしなければならない。
3 出資額に応じてする剰余金の配当の率の最高限度は、定款で定めなければならない。

   第七章 合併及び事業の譲渡又は譲受

 (合併、事業の譲渡又は譲受)

第五十八条 金庫は、総会の議決を経て、他の金庫と合併し、又はその事業の全部若しくは一部を銀行若しくは他の金庫に譲り渡すことができる。
2 金庫は、総会の議決を経て、他の金庫又は信用協同組合の事業の全部又は一部を譲り受けることができる。
3 前二項の合併又は事業の譲渡若しくは譲受については、大蔵大臣の認可を受けなければならない。
4 第一項及び第二項の合併又は事業の全部の譲渡若しくは譲受については、第五十一条及び第五十二条の規定を準用する。

第五十九条 合併に因つて金庫を設立するには、各金庫がそれぞれ総会において会員のうちから選任した設立委員が共同して定款を作成し、役員を選任し、その他設立に必要な行為をしなければならない。
2 前項の規定による役員は、合併しようとする金庫の会員又は会員たる法人の業務を執行する役員のうちから選任するものとし、その任期は、最初の通常総会の日までとする。
3 第一項の規定による設立委員の選任については、第四十八条の規定を準用する。

 (合併の効果)

第六十条 金庫の合併は、合併後存続する金庫又は合併に因つて成立する金庫が、その主たる事務所の所在地において、第七十一条に規定する登記をすることに因つてその効力を生ずる。
2 合併後存続する金庫又は合併に因つて成立した金庫は、合併に因つて消滅した金庫の権利義務を承継する。

 (商法等の準用)

第六十一条 金庫の合併については、商法第百四条から第百十一条まで(合名会社の合併の無効)及び非訟事件手続法(明治三十一年法律第十四号)第百三十五条ノ八(債務の負担部分の決定)の規定を準用する。

 (事業の全部の譲渡)

第六十二条 金庫がその事業の全部の譲渡をしたときは、遅滞なく、その旨を公告しなければならない。
2 前項の公告があつたときは、同項の金庫の貸付金の債務者に対して民法第四百六十七条(指名債権譲渡の対抗要件)の規定による確定日附のある証書による通知があつたものとみなす。この場合においては、その公告の日附をもつて確定日附とする。

   第八章 解散及び清算

 (解散の事由)

第六十三条 金庫は、左の事由に因つて解散する。
 一 総会の決議
 二 合併
 三 破産
 四 定款で定める存続期間の満了又は解散事由の発生
 五 事業の全部の譲渡
 六 事業免許の取消

 (商法等の準用)

第六十四条 金庫の解散及び清算については、商法第百十六条、第百二十四条、第百二十五条、第百二十八条、第百二十九条、第百三十一条、第四百十七条から第四百二十四条まで、第四百二十六条及び第四百二十七条(合名会社及び株式会社の清算)並びに非訟事件手続法第三十五条第二項、第三十六条、第三十七条ノ二、第百三十六条、第百三十七条から第百三十八条まで及び第百三十八条ノ三(法人の清算の監督)の規定を、金庫の清算人については、第三十五条から第三十七条まで、第四十二条から第四十四条まで並びに商法第二百四十七条(決議の取消)、第二百五十四条第二項(取締役と会社との関係)、第二百六十六条(取締役の責任)、第二百六十七条(取締役に対する訴)及び第二百八十四条(取締役及び監査役の責任の解除)の規定を準用する。この場合において、商法第二百八十四条中「前条第一項」とあるのは「信用金庫法第六十四条において準用する同法第三十七条第二項」と読み替えるものとする。

   第九章 登記

 (設立の登記)

第六十五条 金庫は、第二十六条の規定による出資の払込があつた日から二週間以内に、主たる事務所の所在地において設立の登記をしなければならない。
2 設立の登記には、左の事項を掲げなければならない。
 一 事業
 二 名称
 三 地区
 四 事務所
 五 出資の一口の金額、総口数及び総額
 六 存続期間又は解散の事由を定めたときは、その期間又は事由
 七 役員の氏名及び住所
 八 金庫を代表しない理事があるときは、金庫を代表すべき理事の氏名
 九 数人の理事が共同し、又は理事が支配人と共同して金庫を代表すべきことを定めたときは、その規定
 十 公告の方法
3 金庫は、設立の登記をした日から二週間以内に、従たる事務所の所在地において、前項の事項を登記しなければならない。

 (従たる事務所の新設の登記)

第六十六条 金庫の設立後従たる事務所を設けたときは、主たる事務所の所在地においては二週間以内に従たる事務所を設けたことを登記し、その従たる事務所の所在地においては三週間以内に前条第二項の事項を登記し、他の従たる事務所の所在地においては同期間内にその従たる事務所を設けたことを登記しなければならない。
2 主たる事務所又は従たる事務所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内において新たに従たる事務所を設けたときは、その従たる事務所を設けたことを登記すれば足りる。

 (事務所の移転の登記)

第六十七条 金庫が主たる事務所を移転したときは、旧所在地においては二週間以内に移転の登記をし、新所在地においては三週間以内に第六十五条第二項の事項を登記し、従たる事務所を移転したときは、旧所在地においては三週間以内に移転の登記をし、新所在地においては四週間以内に同項の事項を登記しなければならない。
2 同一の登記所の管轄区域内において主たる事務所又は従たる事務所を移転したときは、その移転の登記をすれば足りる。

 (変更の登記)

第六十八条 前二条に規定するものの外、第六十五条第二項の事項に変更を生じたときは、主たる事務所の所在地においては二週間以内、従たる事務所の所在地においては三週間以内に変更の登記をしなければならない。
2 第六十五条第二項第五号の事項中出資の総口数及び総額の変更の登記は、前項の規定にかかわらず、毎事業年度末日現在により、事業年度終了後、主たる事務所の所在地においては四週間以内、従たる事務所の所在地においては五週間以内にすれば足りる。

 (支配人の登記)

第六十九条 金庫が支配人を選任したときは、二週間以内にこれを置いた事務所の所在地において、支配人の氏名及び住所、支配人を置いた事務所並びに数人の支配人が共同して代理権を行うべきことを定めたときはその旨を登記しなければならない。その登記した事項の変更及び支配人の代理権の消滅についても、また同様とする。

 (解散の登記)

第七十条 金庫が解散したときは、合併及び破産の場合を除いて、主たる事務所の所在地においては二週間以内、従たる事務所の所在地においては三週間以内に解散の登記をしなければならない。

 (合併の場合における登記)

第七十一条 金庫が合併するときは、合併に必要な行為を終つてから、主たる事務所の所在地においては二週間以内、従たる事務所の所在地においては三週間以内に、合併後存続する金庫については変更の登記、合併に因つて消滅する金庫については解散の登記、合併に因つて成立する金庫については第六十五条第二項の事項の登記をしなければならない。

 (清算人の登記)

第七十二条 清算人は、その就職の日から、主たる事務所の所在地においては二週間以内、従たる事務所の所在地においては三週間以内に清算人の氏名及び住所を登記しなければならない。
2 前項の規定により登記した事項の変更の登記については、第六十八条第一項の規定を準用する。

 (清算結了の登記)

第七十三条 金庫の清算が結了したときは、清算結了の日から、主たる事務所の所在地においては二週間以内、従たる事務所の所在地においては三週間以内に清算結了の登記をしなければならない。

 (管轄登記所及び登記簿)

第七十四条 金庫の登記については、その事務所の所在地を管轄する法務局若しくは地方法務局又はその支局若しくは出張所を管轄登記所とする。
2 各登記所に、信用金庫登記簿及び信用金庫連合会登記簿を備える。

 (設立の登記の申請)

第七十五条 金庫の設立の登記は、役員の全員の申請によつてする。
2 前項の登記の申請書には、定款、役員たることを証する書面並びに出資の総口数及び第二十六条の規定による出資の払込のあつたことを証する書面を添附しなければならない。
3 合併に因る金庫の設立の登記の申請書には、前項の書面の外、第五十八条第四項において準用する第五十一条第二項の規定による公告及び催告をしたことを証する書面並びに異議を述べた債権者があつたときは、これに対し、弁済し、若しくは担保を供し、又は財産を信託したことを証する書面を添附しなければならない。

第七十六条 第六十五条第三項の規定による登記は、理事の申請によつてする。

 (事務所の新設、移転及び変更の登記の申請)

第七十七条 金庫の事務所の新設又は移転その他第六十五条第二項の事項の変更の登記は、理事又は清算人の申請によつてする。
2 前項の登記の申請書には、事務所の新設又は移転その他登記事項の変更を証する書面を添附しなければならない。
3 出資一口の金額の減少又は金庫の合併に因る変更の登記の申請書には、前項の書面の外、第五十一条第二項(第五十八条第四項において準用する場合を含む。)の規定による公告及び催告をしたことを証する書面並びに異議を述べた債権者があつたときは、これに対し、弁済し、若しくは担保を供し、又は財産を信託したことを証する書面を添附しなければならない。

 (支配人の登記の申請)

第七十八条 第六十九条の規定による登記は、理事の申請によつてする。
2 前項の登記のうち、支配人の選任の登記の申請書には、支配人の選任を証する書面及び数人の支配人が共同して代理権を行うべきことを定めたときはその旨を証する書面を、その他の登記の申請書には、その事項を証する書面を添附しなければならない。

 (解散の登記の申請)

第七十九条 第七十条の規定による解散の登記は、清算人の申請によつてする。
2 前項の登記の申請書には、解散の事由を証する書面を添附しなければならない。

第八十条 第七十一条の規定による解散の登記は、合併に因つて消滅する金庫の理事の申請によつてする。
2 前項の申請については、第七十五条第三項及び前条第二項の規定を準用する。

 (清算人の登記の申請)

第八十一条 第七十二条第一項の規定による登記の申請書には、理事が清算人でないときは申請人の資格を証する書面を添附しなければならない。
2 第七十二条第二項の規定による登記の申請書には、登記事項の変更を証する書面を添附しなければならない。

 (清算結了の登記の申請)

第八十二条 第七十三条の規定による清算結了の登記は、清算人の申請によつてする。
2 前項の登記の申請書には、第六十四条において準用する商法第四百二十七条第一項の規定により決算報告書の承認を得たことを証する書面を添附しなければならない。

 (設立無効等の登記の手続)

第八十三条 金庫の設立、合併若しくは出資一口の金額の減少を無効とし、又は総会の決議を取り消し、若しくは無効とする判決が確定した場合の登記については、非訟事件手続法第百三十五条ノ六(裁判による会社の設立無効の登記)の規定を準用する。

 (登記事項の公告)

第八十四条 登記した事項は、法務局若しくは地方法務局又はその支局若しくは出張所において、遅滞なく、公告しなければならない。

 (非訟事件手続法の準用)

第八十五条 金庫の登記については、非訟事件手続法第百三十九条ノ二、第百四十一条から第百五十一条ノ六まで及び第百五十四条から第百五十七条まで(商業登記の通則)の規定を準用する。

   第十章 雑則

 (実施規定)

第八十六条 大蔵大臣は、この法律による免許又は認可に関する申請、届出、業務報告書その他の書類の提出その他に関しこの法律を実施するため必要な手続を定めることができる。

 (認可事項実行の届出及び認可の失効)

第八十七条 金庫が、この法律の規定による認可を受けた事項を実行したときは、遅滞なく、その旨を大蔵大臣に届け出なければならない。
2 金庫が、この法律の規定による認可を受けた日から六月以内に、その認可を受けた事項を実行しないときは、その認可は効力を失う。
3 第三十条第三項の規定は、前項の場合に準用する。

 (権限の一部の代行)

第八十八条 大蔵大臣は、この法律による権限の一部を地方支分部局の長に行わせることができる。

 (銀行法の準用)

第八十九条 銀行法(昭和二年法律第二十一号)第十条(業務報告書)、第十二条(監査書)、第十八条から第二十六条まで、第二十七条第二項及び第二十八条から第三十一条まで(休日及び休業、払戻の停止、大蔵大臣及び裁判所の監督権限等)の規定は、金庫について準用する。

   第十一章 罰則

第九十条 左の各号の一に該当する場合には、その違反行為をした金庫の役員、支配人その他の職員を一年以下の懲役若しくは十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
 一 第四条の規定に違反したとき。
 二 第八十九条において準用する銀行法(以下本条及び第九十一条中「銀行法」という。)第十条の規定による業務報告書又は銀行法第十二条の規定による監査書の不実の記載その他の方法により官庁又は公衆を欺もうしたとき。
 三 銀行法第二十一条の規定による検査に際し、帳簿書類の隠ぺい、不実の申立その他の方法により検査を妨げたとき。

第九十一条 左の各号の一に該当する場合には、その違反行為をした金庫の役員又は支配人を一万円以下の過料に処する。
 一 この法律の規定に基いて金庫が行うことができる事業以外の事業を行つたとき。
 二 この法律に定める登記を怠つたとき。
 三 第十七条第二項、第三十八条第四項又は第四十一条第四項の規定に違反したとき。
 四 第二十一条の規定に違反して会員の持分を取得し、又は質権の目的としてこれを受けたとき。
 五 第二十四条第六項若しくは第四十九条において準用する商法第二百四十四条又は第六十四条において準用する商法第四百十九条の規定に違反して総会の議事録、財産目録若しくは貸借対照表を作成せず、又はこれらの書類に記載すべき事項を記載せず、若しくは不実の記載をしたとき。
 六 第三十一条の規定に違反したとき。
 七 第三十三条の規定に違反したとき。
 八 第三十六条又は第三十七条(第六十四条において準用する場合を含む。)の規定に違反して書類を備えて置かず、その書類に記載すべき事項を記載せず、若しくは不実の記載をし、又は正当の理由がないのにその書類の閲覧を拒んだとき。
 九 第三十九条において準用する商法第二百七十四条又は第六十四条において準用する商法第四百十九条第一項の規定による調査を妨げたとき。
 十 第四十二条、第四十三条第二項又は第四十四条の規定に違反したとき。
 十一 第五十一条若しくは第五十二条第二項の規定に違反して出資一口の金額を減少し、又は第五十八条第四項において準用する第五十一条若しくは第五十二条第二項の規定に違反して合併又は事業の全部の譲渡若しくは譲受をしたとき。
 十二 第五十一条第二項(第五十八条第四項において準用する場合を含む。)、第六十二条第一項、第六十四条において準用する商法第四百二十一条第一項又は銀行法第十九条に規定する公告を怠り、又は不正の公告をしたとき。
 十三 第五十三条第二項又は第五十四条第二項の規定に違反したとき。
 十四 第五十六条又は第五十七条の規定に違反したとき。
 十五 第五十八条第三項の規定に違反して合併又は事業の譲渡若しくは譲受をしたとき。
 十六 第六十四条において準用する商法第百三十一条の規定に違反して金庫の財産を分配したとき。
 十七 第六十四条において準用する商法第四百二十一条第一項の期間を不当に定めたとき。
 十八 銀行法第十二条に規定する監査書を備えて置かず、又は銀行法第二十条の規定により大蔵大臣に提出しなければならない書類帳簿の提出を怠り、又はこれに記載すべき事項を記載せず、若しくは不実の記載をしたとき。
 十九 銀行法第二十二条、第二十三条、第二十六条又は第二十九条の規定により大蔵大臣又は裁判所のした命令に違反したとき。

第九十二条 第六条第二項の規定に違反した者は、一万円以下の過料に処する。

第九十三条 金庫の役員、支配人その他の職員がその金庫の業務に関して第九十条の違反行為をしたときは、その行為者を罰する外、その金庫に対しても、同条の罰金刑を科する。

   附 則

 この法律は、公布の日から施行する。

(法務総裁・大蔵・内閣総理大臣署名) 

   「衆議院ホームページ」より

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

707年(慶雲4)第42代天皇とされる文武天皇の命日(新暦7月18日)詳細
1221年(承久3)北條泰時・時房の幕府軍が後鳥羽上皇方を破って京都を占領、承久の乱が終結する(新暦7月6日)詳細
1242年(仁治3)鎌倉幕府の第3代執権北条泰時の命日(新暦7月14日)詳細
1705年(宝永2)歌人・俳人・和学者北村季吟の命日(新暦8月4日)詳細
1770年(明和7)浮世絵師鈴木春信の命日(新暦7月7日)詳細
1896年(明治29)明治三陸地震による大津波で死者約2万7千人の被害がが出る 詳細
1899年(明治32)福岡県の豊国炭鉱でガス爆発事故が発生し、死者210人を出す詳細
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

kachidokibashi01
 今日は、昭和時代前期の1940年(昭和15)に、東京の隅田川河口の築地六丁目と勝どき一丁目を結ぶ、双葉跳開橋である勝鬨橋が完成した日です。
 勝鬨橋(かちどきばし)は、東京都中央区の隅田川河口の築地六丁目と勝どき一丁目を結ぶ、双葉跳開橋です。1905年(明治38)1月18日に、日露戦争における旅順陥落祝勝記念として有志により「勝鬨の渡し」が設置され、1911年(明治44)に、架橋の建議が東京市議会で提出され、調査費3,000円がつき、測量・地質調査がおこなわれました。
 何度かの計画が挫折し、ようやく、1929年(昭和4)12月の「東京港修築計画」に伴う4度目の計画で架橋が決定し、1940年(昭和15)に国家的イベントとして計画された万国博覧会(戦争で中止)のメインゲートにする予定となります。1933年(昭和8)6月10日に工事が着工され、7年の歳月をかけて、1940年(昭和15)6月14日に完成しました。
 シカゴにある跳ね橋をモデルにしたもので、中央部が開閉することから固定軸双葉跳開橋と呼ばれ、橋長246.0m、跳開部分幅員26.6m、固定部分幅員25.8mwで、設置当初は1日5回、1回につき 20分程度跳開し、3,000トン級の船舶が通過できる仕組みになっています。1947年(昭和22)から、橋上を都電が通行するようになりましたが、1967年(昭和42)には、通航のための最後の跳開が行われました。
 1968年(昭和43)に橋上の都電路線が廃止され、1970年(昭和45)を最後に開閉が停止となり、1980年(昭和55)には、電力供給も停止されています。1998年(平成10)から夜間にライトアップが行われるようになり、2003年(平成15)には、東京湾100選選定委員会より、「東京湾100選」に選定されました。
 2005年(平成17)に「かちどき橋の資料館」が開館、2006年(平成18)には、東京都が依託した土木学会の調査研究小委員会により、勝鬨橋の開閉に技術的な問題は無いとの報告が出されています。2007年(平成19)6月18日に、都道府県の道路橋として初めて、清洲橋・永代橋と共に国の重要文化財(建造物)に指定され、2017年(平成29)には、跳開部の機械設備は、日本機械学会から機械遺産に認定されました。

〇勝鬨橋関係略年表

・1905年(明治38)1月18日 日露戦争における旅順陥落祝勝記念として有志により「勝鬨の渡し」が設置される
・1911年(明治44) 架橋の建議が東京市議会で提出され、調査費3,000円がつき、測量・地質調査がおこなわれる
・1929年(昭和4)12月 「東京港修築計画」に伴う4度目の計画で架橋が決定する
・1933年(昭和8)6月10日 工事が着工される
・1940年(昭和15)6月14日 完成する
・1947年(昭和22)12月24日 橋上を都電が通行するようになる
・1967年(昭和42) 通航のための最後の跳開が行われる
・1968年(昭和43) 橋上を都電の路線が廃止される
・1970年(昭和45)11月29日 この日を最後に開閉が停止となる
・1980年(昭和55) 電力供給も停止される
・1998年(平成10) 夜間にライトアップが行われるようになる
・2003年(平成15) 東京湾100選選定委員会より、「東京湾100選」に選定される
・2005年(平成17)4月 「かちどき橋の資料館」が開館する
・2006年(平成18)4月24日 東京都が依託した土木学会の調査研究小委員会により、勝鬨橋の開閉に技術的な問題は無いとの報告が出る
・2007年(平成19)6月18日 都道府県の道路橋として初めて、清洲橋・永代橋と共に国の重要文化財(建造物)に指定される
・2017年(平成29)8月 跳開部の機械設備は、日本機械学会から機械遺産に認定される

〇同じ日の過去の出来事(以前にブログで紹介した記事)

1571年(元亀2)戦国武将・大名毛利元就の命日(新暦7月6日)詳細
1831年(天保2)第121代の天皇とされる孝明天皇の誕生日(新暦7月22日)詳細
1899年(明治32)小説家川端康成の誕生日詳細
1910年(明治43)柳田国男著の『遠野物語』(聚精堂)初版350部が刊行される詳細
1920年(大正9)北炭夕張炭鉱(北上坑)で爆発事故があり、死者・行方不明者209人を出す詳細
1966年(昭和41)「結社の自由及び団結権の保護に関する条約」(ILO87号条約)が日本において発効する詳細
1992年(平成4)「環境と開発に関する国際連合会議」が「環境と開発に関するリオ宣言」などを採択して閉幕する詳細
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

↑このページのトップヘ