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 今日は、昭和時代中期の1949年(昭和24)に、「長崎国際文化都市建設法」が公布・施行された日です。
 「長崎国際文化都市建設法(ながさきこくさいぶんかとしとしけんせつほう)」は、太平洋戦争末期の1945年(昭和20)8月9日に投下された原子爆弾によって、壊滅的な被害を受けた長崎市を復興させるための都市建設に関する法律(昭和24年法律第220号)でした。1946年(昭和21)11月3日に公布、翌年5月3日に施行された「日本国憲法」第95条による初めての特別法(特定の地方公共団体のみに適用される法律として住民投票による過半数の賛成を要件とする)として、「広島平和記念都市建設法」と共に制定されています。
 太平洋戦争後、廃墟となった長崎市を復興させるため、国による補助率の引き上げや国有財産の譲与を認めることが検討されました。その中で、「日本国憲法」第95条による特別法の制定が考えられ、市、市議会、地元選出国会議員など多くの人の尽力によって、法案が第5国会に提出され、1949年(昭和24)5月10日に衆議院で可決、翌日には参議院でも可決されます。
 そこで、同年7月7日に長崎市で住民投票が実施され、投票率73.5%で、賛成98.6%、反対1.4%と過半数の賛成を得て、同年8月9日に公布・施行されました。この法律に基づいて様々な事業が展開され、長崎市は平和と文化を象徴する特別都市として、目覚しい復興を遂げることとなります。

〇「日本国憲法」第95条による特別法とは?

 一つの地方公共団体のみに適用される特別な法律です。「日本国憲法」第95条の規定に基づき、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、この法律を制定することができないとされていました。1949年(昭和24)8月6日公布・施行の「広島平和記念都市建設法」をはじめとして、1951年(昭和26)8月15日公布の「軽井沢国際親善文化観光都市建設法」まで15の特別法が制定されましたが、その後は新たには制定されていません。

☆「日本国憲法」第95条【特別法の住民投票】
「一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。」

☆制定された特別法一覧

・1949年(昭和24)8月6日 「広島平和記念都市建設法」
・1949年(昭和24)8月9日 「長崎国際文化都市建設法」
・1950年(昭和25)6月28日 「首都建設法」
・1950年(昭和25)6月28日 「旧軍港市転換法」(横須賀、舞鶴、呉、佐世保)
・1950年(昭和25)07月18日 「別府国際観光温泉文化都市建設法」
・1950年(昭和25)07月25日 「伊東国際観光温泉文化都市建設法」
・1950年(昭和25)08月01日 「熱海国際観光温泉文化都市建設法」
・1950年(昭和25)10月21日 「横浜国際港都建設法」
・1950年(昭和25)10月21日 「神戸国際港都建設法」
・1950年(昭和25)10月21日 「奈良国際文化観光都市建設法」
・1950年(昭和25)10月22日 「京都国際文化観光都市建設法」
・1951年(昭和26)3月1日 「松江国際文化観光都市建設法」
・1951年(昭和26)3月03日 「芦屋国際文化住宅都市建設法」
・1951年(昭和26)4月01日 「松山国際観光温泉文化都市建設法」
・1951年(昭和26)8月15日 「軽井沢国際親善文化観光都市建設法」

☆「長崎国際文化都市建設法」法律第220号(昭24年8月9日)制定当初のもの

 (目的)

第一条 この法律は、国際文化の向上を図り、恒久平和の理想を達成するため、長崎市を国際文化都市として建設することを目的とする。

 (計画及び事業)

第二条 長崎国際文化都市を建設する特別都市計画(以下国際文化都市建設計画という。)は、都市計画法(大正八年法律第三十六号)第一条に定める都市計画の外、国際文化都市としてふさわしい諸施設の計画を含むものとする。
2 長崎国際文化都市を建設する特別都市計画事業(以下国際文化都市建設事業という。)は、国際文化都市建設計画を実施するものとする。

 (事業の援助)

第三条 国及び地方公共団体の関係諸機関は、国際文化都市建設事業が第一条の目的にてらし重要な意義をもつことを考え、その事業の促進と完成とにできる限りの援助を与えなければならない。

 (特別の助成)

第四条 国は、国際文化都市建設事業の用に供するために必要があると認める場合においては、国有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)第二十八条の規定にかかわらず、その事業の執行に要する費用を負担する公共団体に対し、普通財産を譲与することができる。

 (報告)

第五条 国際文化都市建設事業の執行者は、その事業がすみやかに完成するように努め、少くとも六箇月ごとに、建設大臣にその進捗状況を報告しなければならない。
2 内閣総理大臣は、毎年一回国会に対し、国際文化都市建設事業の状況を報告しなければならない。

 (長崎市長の責務)

第六条 長崎市の市長は、その住民の協力及び関係諸機関の援助により、長崎国際文化都市を完成することについて、不断の活動をしなければならない。

 (法律の適用)

第七条 国際文化都市建設計画及び国際文化都市建設事業については、この法律に特別の定めがある場合を除く外、特別都市計画法(昭和二十一年法律第十九号)及び都市計画法の適用があるものとする。

附 則

1 この法律は、公布の日から施行する。
2 この法律施行の際現に執行中の長崎特別都市計画事業は、これを国際文化都市建設事業とし、第二条第二項の趣旨に合致するように都市計画法第三条の規定による手続を経て、これを変更しなければならない。

       「衆議院ホームページ」より

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